EX

2009年10月30日金曜日

【その他】80,000回

8万突破:

今日、11時10分過ぎに80,000ビジターになった。
いつもご覧頂き有難うございます。

 アクセス多めでも昨今はROMに甘えるビジターばかりゆえBlogなんかオシマイにして・・・twitterにでも移ろうかとか思いはじめた今日このごろ。 サイトやBlogと中身はまるで違って来るけど・・・まあ流行(ハヤリ)だからねえ。(笑)

 Bloggerは特定サーバに依存しないクラウドゆえ、ほっておけば此処のコンテンツは幾らでも残りそうだ。 あっちに行った所でこのままでも良かろう。 まあそれで何か弊害でも生まれてきたら意図的に廃棄するしかないんだけれど。

# ホントは8万overはお祝いなのに・・・ちょっとなんでしたか?(溜息)


紅葉(おまけ)







2009年10月25日日曜日

【書籍】ARRL Handbook 2010

夕方、ARRL Handbook 2010年版が届いた。

 予定では11月になってからの発送と聞いていたので、少し前倒しになったようだ。 これは佐川急便で届いた。(参考:¥5,271-で購入。2010年版は高い?:現在は入荷時期未定だが¥4,208-で予約できる模様。円高の影響か?)

 例によって分厚いのでこれから目を通すところだ。 内容の単純な紹介は他所でも有りそうなので、すこし違った視点で考えてみようかと思っている。
 なので、少し時間をもらいある程度目を通してからにするつもり。  さりとてOver 1,000ページの英文だから十分に目を通してから・・・などと言ってると2011年版が出てしまいそうだ。 よってかいつまんだ内容になるとは思う。 なるべくポイントを外さぬよう気をつけねば。(笑)

# 早々に発注された皆さんの所にも届きましたか? いまワクワクでページをめくってるところ? hi hi
de JA9TTT/1

2009年10月24日土曜日

【部品】STARのIFT(4)

IFTの評価
 STARのIFT(←リンク)の4回目、A4・B4の電気的評価の2回目です。

 無負荷Qの評価やインダクタンスの測定も前回終わったので、コンデンサを付け直し再度組み立ててIFTとしての特性を実測します。

 写真はIFTの単体特性評価に使う治具です。 治具前段のアンプは内部インピーダンスが十分高く、被測定IFTに影響を与えないよう作ってあります。 また負荷側もFETのソース・フォロワなので十分高いインピーダンスになっています。 なるべ治具がIFTの特性に影響を与えないようになっています。

 そのほか、実際に真空管を使い五球スーパと同じIF増幅回路を構成しているテストユニットもありますが今回は使いませんでした。 ラジオとしてのオーバーオールのIF特性が必要になったら使うつもりです。

IFTの単体特性
 STARの普及型IFT・A4の単体特性です。 上記の治具を使って測定しています。 縦軸の一目盛りは10dBではなく5dBなので注意してください。

 -6dB帯域幅は約12kHzです。 IFT2個のオーバーオール特性では概略8kHz/-6dB程度になります。 一般の家庭用ラジオに使うIFTとしてはこのくらいが適当なようです。

 通信機用IFTのように選択度ばかり上げると中波AMラジオの受信では高音がカットされて音が悪くなります。 そうは言っても帯域幅を無闇に広くするとIF増幅1段のラジオでは裾野がブロードなので夜間の混信が怖くなります。 従ってこの程度の特性が適当と言うことになるでしょう。 実際にラジオに使い幅広く受信してみた経験から到達した製品性能なのだと思います。 頂部に平坦部が見られますから1次2次間はおおむねk・Q=1の臨界結合になっているようです。

 上記写真の特性はIFT A4のものですが、B4の電気的特性もまったく同じでした。要するに、この写真とまったく同じと言うことです。即ちこのIFTは事実上AとBの区別はないのです。

# IFTの整備と性能の確認が終わったのでこれをテスト材料に使うことにします。 本当はそちらが目的だったのですが、材料を用意するためのお膳立てにずいぶん時間を要してしまいました。

え〜と・・・何やろうとしてたんだっけ? すっかり忘れてしまいそうです。(笑) de JA9TTT/1

(さらにつづくと思う・たぶん)

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)

2009年10月19日月曜日

【書籍】ARRL Handbook

昨日Amazon.co.jpから届いた。

 以前はペリカン便だったが、最近はJPとか佐川急便でも届くようで複数の輸送業者を使っているようだ。 これはJPの扱いだった。

 ARRLのサイトにも行って来たが送料を考えると割高のようなのでAmazon.jpで買ってみた。1,500円以上は送料無料である。 他に米国の古書店も当たってみたが、2008年や2009年版は新品との価格差はあまりないようである。送料も掛かるので古書のメリットが活かせない感じだった。

2008年版、2009年版:

 2010年版の予約をしておいた。そちらは11月になってからの発送だそうだ。 もともと2010年版の注文が本命で2008、2009年版はついでに・・・。 連続して買っても代わり映えしない内容が多いので2007年版以降はやめていた。 しかし成り行きで購入してしまった。 各版で多少の違いはあるが同じ記事も多いので3〜5年に一回くらいにしておく方が新鮮味があって良いと思う。 2010年版は大幅に改訂されるそうなので楽しみにしている。

 アマチュア無線ハンドブックはJARL版もあったが、発行に至るまでの作業は膨大でおいそれと改訂も出来なかったそうである。 筆者の皆さんは手弁当のボランティアな作業で作っていたと聞く。 ARRLやRSGBのハンドブックなら世界共通の英語だから良いが、日本語ではローカルなマーケットしか期待できない。 それに最近のJA-HAMは本を殆ど読まないそうなので毎回買ってくれそうにない。 数年間色あせない記事を集めるのも難しいと思うので結局続かなかったのだろう。 今のJARLにはハンドブックを監修し発行するだけのパワーはもう残っていないのかもしれない。 JAらしい面白い記事もあったので残念だ。

 ARRL Handbookであるが、読む苦労はあるものの良い内容が詰まっていると思う。 電気・電子・通信・半導体の専門単語を多少知っておけばあとは高校生レベルでも何とかなる。 どこぞの怪しげな雑誌(?)を買うより、運用に必要な情報はあるしリグ自作に欲しいデーターも概ね揃っているので一冊あっても悪くない。 最近の版はそのままを収録したCD-ROMも付録するのでパソコンで読むにも便利だ。 おそらくAmazonの電子ブックリーダーkindleでも読めるはず。 なので今度はkindleが欲しいなあと思っている。(笑)

2009年10月18日日曜日

【部品】STARのIFT(3)

IFTの評価
  STARのIFT(←リンク)その3回目です。 QメータでIFTを評価しています。 

 正しく言うと「IFTのコイル」の評価です。 Qメータは測定器内部のHigh-Qなバリコンと、被測定コイルを直列共振させて測定します。 従って、IFTの内蔵コンデンサは一時的に除去するか、配線を外さなくてはなりません。 黄色い軸で青い握りの棒は「調整用ドライバー」です。 先端に金属小片が付いているものでラジオ調整には必携でしょうか。昔から売っているものです。

最初、うっかりシールド缶を付け忘れて測定してしまいました。 こうしたシールド缶入りのコイルは必ず使用状態にして評価する必要があります。 シールド缶の有無でインダクタンスもQもかなり違ってくるからです。 特に磁性体の缶の場合は影響が強く出ます。(鉄製の缶が使えない訳ではない)

 このシールド缶の場合、缶の有無でQの値は10%ほど変わってきました。裸の場合は120弱のQが、有りでは105くらいになります。僅かですが上段のコイルの方がQは高いようでした。インダクタンスは概略1.22mHくらいです。

無負荷Q:Qu
 無負荷Qは100くらいです:@455kHz

 IFT A4とB4の違いであすが、Qもインダクタンスもまったくと言うほど同じでした。 前回のBlogで構造は寸分も違わぬと書きましたが、電気的な特性もまったく同じでした。

 コイルのインダクタンスは同じでも、IFTの場合は1次側と2次側の巻き線の間隔がAとBとで変えてあれば意味があります。 しかしそれもまったく同じなので違いは外箱(アルミ製シールド缶の押出文字)の違いだけと言うことになります。

 カタログ上はA4とB4は異なるモノのような書き方がしてあります。 結局、その違いは使う際に2次側に付ける負荷が異なるからなのでしょう。 もしA4とB4を入れ替えて使ったとしても結果はまったく同じになると思います。 なお、もとがジャンクのIFTだから入手するまでに他の組のAとBの中身が混じって入れ代わった可能性も否定は出来ませんが・・・(笑)

 インピーダンス表示ではなくゲイン表示なので、増幅管のgmを幾つに想定するかでも数字は変わってきます。 IFアンプ段はgm=2000μ℧の球(例えば、6D6)で規定していたと思いますが、コンバータ段は幾つを想定していたのでしょう? たぶん、当時の標準コンバータ管は6W-C5の筈ですから変換コンダクタンス:gc=450μ℧の想定でしょう。

【雑談:モーと言う単位】
「℧」・・・モー:mhoと書きます。導電度(コンダクタンス)の単位で、オーム:Ωの逆数とした単位・・・即ち1/Ωのことです。℧は既に「いにしえ」の単位であって、ジーメンス:Sと言う単位を使うのが現代電気屋の常識です。コンダクタンスの記号は一般に「g」の文字を使います。添字の「m」は「相互」を意味する「mutual」から来ています。すなわちgmとは「相互コンダクタンス」を意味する記号です。昔のラジオ少年(=ラジオ爺い・笑)にとって真空管の相互コンダクタンス:gmの単位は℧:モーの方がお馴染みだと思います。(笑)

 このIFTですが、典型的なLow-C、High-L型です。 廉価版のためリッツ線を使わなかった関係でQはやや低めです。その関係でゲインに関係する共振インピーダンスを上げるためにインダクタンスを大きくする設計になっています。
 1次と2次の結合状態は「臨界結合」です。従って、真空管に対する負荷インピーダンスはコンバータ段で180kΩくらいになります。IF段では二極管検波のインピーダンスが効いて来て約40kΩくらいのようです。 コイルの実測から求めた計算値とカタログの数字も概ね合っています。 部品ユーザーは完成したラジオの感度でIFTの優劣を評価する可能性があるので十分なゲインがあるように作ってある訳です。 もう一つ重要なこと、実測評価から判断して初期特性から殆ど劣化していないことがわりました。

 ST管当時の標準的なラジオ用真空管のgmは低いのでIFTでゲインを稼ぐ必要があるのはわかります。 それにしてもハイゲイン過ぎる(ハイ・インピーダンス過ぎる)のではないでしょうか? うっかりgm=4,200μ℧の6BA6クラスを使うと発振しそうです。 gm=2,000μ℧の6D6、6K7や6BD6が丁度良いIFTです。IFT-Aには6D6用として上部にグリッド配線が引き出されていましたからそう言う想定なのでしょう。 このあたり、IFTの設計と製作の話題に発展して面白いのですが程々にしておきます。 もしIFTの自作についてご興味があるようでしたらエレキジャック誌・第4号の拙記事「トロイダルコアを使った中間周波トランスの製作」(P103〜107)でも参照されて下さい。たったの5ページなので舌っ足らずな内容だと思いますが五球スーパー用と高一中二用を扱いました。トランジスタ・ラジオのIFT流用より高性能なIFTが作れます。(→参考)もうバックナンバーは買えないと思いますので古書を入手されるか出版社のコピーサービスをご利用下さい。

# シールドを良くし、アースポイントも選んで上手に組み立てると感度の高いラジオが作れると思います。もちろん6BA6で挑戦すべきです。 生半可なウデじゃ6BZ6や6GM6は無謀に過ぎるんでしょうねえ。(笑)de JA9TTT/1

つづく

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)

2009年10月17日土曜日

【測定】古城は住み難い?

こちら、会津若松の「鶴ヶ城」である。

 1960年代に再建されたので内部は「近代的」なのである。外観も奇麗に整備されており美しい姿を見せてくれる。 今年の夏に出掛けた時のスナップから。


 ところで、6月27日のBlogで扱った古城(=古いオシロスコープ):Tektronix 2440だが結局返品になってしまった。住んでみたら満足に暮らせないので契約を解除して・・・と言ったところだろうか。

 オークションではなくて、「中国地方」の老舗中古業者から購入したものである。オークションあるいは無保証の業者よりやや割高だったが半年間の保証が付いていた。
 ジャン測をどう考えるかだが、予め判っている不具合を自身で整備するつもりなら安価な方が良い。 しかしすぐ使うことを優先した「実用品」なら一応の確認済み、保証付きが良いと思う。中古業者によっては無条件に返品できる試用期間を設けているところもある。

「かたまる」

 そのオシロだが、動作しているときは機能も正常で精度も悪くなさそうであった。しかし、通電して短い時で15分、長い時でも1時間くらいで「固まって」しまうのである。 そうなると管面には何も出ないしスイッチ操作も受け付けない。
 マイコン搭載計測器の特徴と言った症状だろうか。 電源を切って30分ほど放置すると正常に復帰する。 何度やっても現象は再現するのでこれは明らかに不具合である。発生頻度も高く、とても実用にならないので原因特定の上で修理してもらうか、あるいは同等以上のものと交換をお願いすることにしたわけだ。

 ざっと症状を書いたメモなどを添付し厳重に梱包してお返えしした。 返却して約1週間、結局古城が帰って来ることはなかった。 症状が再現されたそうで、しかも修理は難しいようであった。なにぶん古いから止むを得ないだろう。更に適当な代替品もなさそうだったので、やむなく返金してもらうことにした。なくなるとちょっと不便だが仕方ない。 今度買うならLCD画面になるのだろうか?

「仮入城」

 応急の代替品である。 先代の少し校正がズレてきたTek2445を整備(再調整)するのがベストなのはわかっている。 しかし、いまは整備の暇がないから応急としてTek466に登場してもらった。波形観測の目的ならこれでも十分すぎる。一応アナログストレージ()もできることだし・・・。Tek 466もなかなかの古城(銘城?)である。これは以前自分で修理したもの。マイコンは載ってないので安心だ。(笑)


 その購入業者のことだが、応対は好感が持てるものであった。流石に古くから中古計測器を扱っているお店らしい。信用を重んじているのだろう。 スムースに対応していただけたと言うのが印象である。 保証があったので故障が見つかった時も安心感があった。 これがオークションのN/C、N/R品だったらいきなり粗大ゴミだったかも知れない。オシロなんて部品取りにもならないんだから・・・。

 ジャン測も目的如何で購入先を選ぶべきだと実感された。 いじってからダメだったと言って返す訳にも行かないので、自分では一切手をつけなかった。 故障原因に関して私の所見であるが温度が上がるとRAMの読出しエラーでも出るのではないだろうか? 揚句はマイコンが暴走し・・・。古いメモリICには結構あった劣化のように思う。暖まってくるとダメというやつだ。 同じ部品を入手して交換したら面白そうだ。直る確率も高いと思うが、まったくの見当はずれかもしれない。(爆)

# Tek 2440だが、なかなか良いオシロだったのでちょっと残念である。 では良い出物があればまた買うかと問われれば、それはやや微妙なところだ。 見かけは一見普通のアナログ風でも古いデジものはやっぱり・・・。

2009年10月16日金曜日

【部品】すっちーとマイカどん

STAR製IFTの構造
 妙なタイトルですが「STARのIFT」の続きです。

 STARのA4・B4はこのように絹巻き線で3段バンク巻きになっており、μ(ミュー)同調形式です。 コアの上下で455kHzに同調するよう調整します。 写真はA4の内部ですが、左のB4の中身もまったく同じ構造なのです。 寸分違わないと言って良いでしょう。 2つともまったく同じと言う件は次回の評価編ででも触れたいと思います。

 写真は整備済みのものです。 コイルは交換する訳にも行かないので、コンデンサだけでもと思い良いものに交換しておきました。 目視確認のレベルではありますが、巻き線の防湿処理もまだ効いているようで劣化も感じられませんでした。 中古品だった訳ですが、このIFTが使われていたラジオは用済みになってから雨ざらしにされたようなこともなかったようで、コイルの状態は悪くありませんでした。

マイカドン
 こちらが「マイカドン」です。

 使ってあった同調コンデンサは、100pFのマイカ・コンデンサでした。 いまでは死語になっていますが、「MICADON」と表示されたものが使ってありました。 それだけでもこのIFTの年代を感じさせます。 もう少し後のIFTでは安価でしかもQの高い円筒型「チタコン」が使われるようになります。

 マイカドンと言うのは、マイカ・コンデンサの一商品名であり、米Dubillier社(いまはCornell Dubilier Inc.)が1920年代に発売した製品の名称でした。 高周波用コンデンサは他に良いものがない時代だったのですぐさまその用途を独占してしまったと言います。 そのため「マイカドン」がマイカ・コンデンサを意味する一般名称になったのでした。 昔のラジオ本を読むと「・・・グリッドリークと並列に250μμFのマイカドンを・・云々」と言う記述を目にしました。 一般化していたことが良くわかります。(なおマイクロ・マイクロ・ファラド:μμFと言うのはpFのことで、昔はピコ(p)と言う単位は殆ど使わなかったようです)

 過去にも度々書いて来きましたが、この形式のマイカ・コンデンサは「鋳込みマイカ」(モールド・マイカ)と言うもので、リード線の引出し部分から湿気が侵入しやすい問題部品なのです。 長年の間に絶縁低下するもの多数でした。 或は引き出し部で断線するらしく、容量が失われることもあります。 ランダムなノイズの発生源になることもあります。従ってなるべくなら使わぬ方が良いでしょう。(いや、使用禁止にしたいくらいです) マイカ(雲母)は鉱物なので湿気くらいで劣化しませんが電極金属がイオン化して移行するのが原因のようです。 もしマイカ・コンデンサに交換するなら是非とも「ディップド・マイカ」と言う新形式の物を使うべきです。 構造上、鋳込みマイカよりずっと耐湿性に優れています。

 マイカドンのことを酷く書きましたが、使ってあった物は取りあえず大丈夫そうでした。 密閉された部品箱の中にあったので保存環境が良かったのでしょう。 測定してみたら101pF〜106pFの範囲にあったから目立って劣化していないようでした。 ただ、過去のレストアでは次々に壊れるマイカ・コンデンサに手を焼いたので古いマイカは交換するのが方針です。どうしても再利用したいなら「絶縁試験」くらいは済ませてからが良でしょう。

スチロール・コンデンサ
 こちらが貴方もお好きな「すっちー」だ。(笑)

 交換に使ったスチロール・コンデンサです。 100pF/125V耐圧のごく普通のものです。 IFTは共振特性が鋭いとは言っても、125Vppもの電圧がコイル両端に発生することは考え難いので十分な耐電圧でしょう。
 誤差記号はKで±10%精度だったので容量計で確認してから使いました。 最大5%以内の誤差だったので、そのまま使っても大丈夫だったようです。きちんと保存されていたがそれなりに古いので念のために確認してから使いました。

 スチロールと言うのはドイツ語で、英語では(ポリ)スチレンだそうです。 たいへん優秀な誘電体材料なのでQの高いコンデンサが作れます。 しかし昨今はあまり使われなくなりました。 スチロール樹脂は耐熱性に劣り面実装にはまったく適さないからです。 まして高温になる鉛フリー実装ともなればどうにもならないでしょう。 高性能なLCフィルタなどには是非とも使いたいコンデンサですが、上手に手付けする必要があって量産品への採用は難しいと思います。 もっともアナログでフィルタを作るのは無くなっていますから、プロフェッショナルな電気の世界では重要度も下がったように思います。昔の高性能アナログ回路では多用されたのですが・・・。

 なお、縮めて「スチコン」と呼ばれることはあっても「すっちー」とは言わないのでご用心を。 このBlogの外じゃ通用しませんから。(^_^;;

 今でもスチコンは入手できると思いますが、難しいようならNP0(=CH)特性のセラミック・コンデンサでも良いでしょう。 温度補償系ではないセラコン(=高誘電率系セラコン)は温度特性が悪いだけでなく、中にはQが極端に低いものがあるので共振回路に使うべきではありません。 セラコンを使うなら必ず温度補償系の物を使って下さい。

 IFTのレストアと言ってもアルミの外箱を磨いて済ませる訳にも行きません。内部の点検と怪しくなってきた部品を交換してリニューアルしておきました。 あとは性能の確認をしておけば、取りあえずIFTとしての整備は終了です。安心して再利用できるでしょう。de JA9TTT/1

つづく

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)

2009年10月12日月曜日

【部品】STARのIFT(1)

スターのIFT
(IFT:Intermediate Frequency Transformer 中間周波トランス)

 スターはTRIOや松下電器産業と共にラジオや通信機の自作用ラジオ部品を供給する部品販売の大手でした。 富士製作所と言って戦前からあった部品メーカーで戦後も逸早く生産を再開しました。ラジオ部品としては特にRFコイルと中間周波トランス:IFTは有名で、五球スーパから高1中2通信型受信機の製作まで幅広く愛用されていました。 IFTはスーパ・ヘテロダイン型ラジオの選択度を決める重要な部品の一つです。
 なおTRIO方が早くからアマチュア無線用通信機を発売していた関係でHAM仲間には馴染みがありました。無線雑誌では TRIOのSシーズ・RFコイルやTシリーズ・IFTが幅を利かせていた感じでしたね。

 はっきりした記憶はありませんがこのIFTは自作ラジオか受信機に使う目的で40年くらい前に手に入れたと思います。ハンダ付けされていましたが使った記憶はありませんから最初から中古品を頂いた物のようです。 当時は部品を再利用するのはごく当たり前のことでした。使えそうなら有難く頂戴するのが普通だったのです。
 既にゲルマ・ラジオ〜五球スーパまで一通りは作ってしまっていたと思います。ですから単なるラジオは目標で無くて本格的な受信機を考えていたのではないでしょうか。 既に選択度をIFTで稼ぐ時代ではなくてメカフィルが登場していましたのでIFTは段間にでも使うつもりだったのだでしょうか。 或はプレート同調型のBFO発振用に改造するつもりだったのかも知れません。

 この写真は既に整備が済んだ後のものです。放置されていた中古品なので歳月の経過でくすんで薄汚れたものでした。 内部の点検整備と性能確認のついでに磨いたのでだいぶ奇麗になりました。 汚いままのジャンクでは食指も動きませんが、こうなれば別物でしょうか。性能も確認済みだが売り物ではありません。(笑)

STARのIFT規格表
 型番はA4・B4型と言うIFTだとわかったので概略の規格も判明しました。 表の赤く囲った所がこのIFTの規格です。 説明によると廉価版のポピュラーな品だったようで、ごく普通の家庭用ラジオに多数使われていたIFTのようです。

 ミキサー段の負荷に使うIFT-Aには次段のIFアンプの・・たぶん6D6の・・グリッドへ行くリード線が出ていました。ST管でラジオを作っていた自作全盛期の定番IFTなのでしょう。

 規格がわかったお陰で点検整備の助けになりました。 整備の結果が初期性能に近いものなら安心できます。この時代の一般的なIFTは類似特性だと思えば良いでしょう。ジャンクの性能を推測する手助けにもなりそうです。

 STARと言っても今のHAMには馴染みはないでしょう。 HAMの関係で言えば1960年代初めはTRIO(現・Kenwood)と共に人気を二分していた無線機メーカでした。 受信機SR-500/550とAM・CW送信機ST-333のコンビは人気がありました。お空のシャック紹介では良く耳にしたコンビでした。 またSR-600型はアマチュア用として国産で初めて1kHz直読を実現した高級受信機でした。 後年登場したSTAR-700 LineはDrake 2B Lineをお手本にし、完成された高級セパレート機として海外(米国、欧州)でも好評を得ていたようでした。

 しかし初級無線従事者免許の講習会制度が始まりアマチュア無線ブーム到来の好機に廉価版のSSB機・・特にSSBトランシーバ・・の開発では後手に回ってしまったようでした。 最後の頃の思い出と言えば、SR-200型がコンパクトで安価な受信機として興味を持ちました。 ただトランシーブ可能なペアの送信機がないと言う欠点があったのです。(後になって合併後の八重洲無線が出したST-200はFL-50の箱を換えただけのまやかしでしたね) 結局HAM用機器はジリ貧となり1969年には八重洲無線に事業譲渡されてしまいました。その後の八重洲無線のリグにはSTARの技術が引き継がれているに違いありません。

 ところで、IFTの整備をして今やブーム(?)の五球スーパを自作する・・・つもりはぜんぜんないのです。 おいおい何をするのか経緯も明らかになって行きますが、まずはIFTをジャンク箱(御宝箱?)からピックアップしてきたと言うところでおしまいです。 これで三連休も終わってしまいましたねえ・・・。(悲) de JA9TTT/1

つづく

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)

2009年10月3日土曜日

【回路】AM Tuner その後

YAMAHA CT-Z1 改造中
 オーディオ系Blogじゃないので、30年モノの古チューナをただ調整しただけ(前回)では許してもらえそうにありません。「Experimentationが足りない!」と言われそうですからさっそく改造してみることにします。(笑)

 過去のAMラジオ記事(特にHi-Fiを標榜するもの)をみると、ずいぶん広いIF帯域で作る例が見られました。 FMの本放送開始以前、AM放送華やかなりし頃の記事です。(当然のように管球式です・笑) 可変帯域型IFTを使い「狭・中・広」に切り替えます。 それぞれ通過帯域幅は6kHz/10kHz/20kHz程度にとっていました。 ですから大雑把に言えば復調後の音声再生域は半分の3kHz/5kHz/10kHzになります。そのまま再生域の高音側と考えても良いでしょう。

 CT-Z1でそのようにするには「フィルタ切替式」になって、だいぶ大掛かりになってしまいます。 まずはIF広帯域化の実用性を見極める実験ですから通過帯域幅(-6dB)=15kHzのフィルタで試しました。 同じフィルタは過去にAM Radioチップ:TCA440のテストでも好結果を得ているものです。

CT-Z1のAMチューナブロック】(改造済み)
 付いていた簡易型セラミック・フィルタは恐らく2エレ程度でしょう。 それでもIFT単独より格段にスカート特性は良くなっているはずです。 いくら広帯域にすべしとは言っても、IFTだけ、しかも1つだけしか使わないのでは選択度がブロード過ぎて実用になりません。(NHK第1=594kHzと第2=693kHzが同時に聞けてしまうでしょう)

 付いていたセラフィルはインピーダンス・マッチング・トランス内蔵型でミキサーのコレクタ負荷回路になっていました。 しかも廉価版のCT-Z1はCT-1010よりも簡略化されていて、自励コンバータ回路になっており局発コイルのフィードバック巻線も同じ経路になっています。 従ってトランスを取ってしまって抵抗に置き換える・・・と言うような強引な方法はとれません。455kHzのIFTは残しておく必要があるのです。

 白いコアがその代替のIFTです。手持ちから7mm角のトランジスタ用IFTを使いました。 使用したIFTは1次側タップの位置からミキサーに対する負荷インピーダンスが高くなりゲインはアップしそうでした。 いま使うのはエレメント数の多いセラミック・フィルタなので通過損失が多少増えるから多少のゲインアップは丁度良いでしょう。

セラミック・フィルタ:KBF455R15A
 青い箱形の物は-6dB帯域幅が±7.5 kHz以上と言うセラミック・フィルタです。 6エレで通過損失はやや大きいのですが、その分スカート特性も良好です。 -60dB帯域幅は±15kHz以下ですからシェープ・ファクタは2以下と言う事になります。 付いていたセラフィルより遥かに良い特性です。

 これは京セラ製ですが既に廃止品種のようでした。村田製作所のセカンドソースのようですから類似品は村田のカタログから探すのも良いでしょう。 本来の用途はページャーのようなNBFM用でしょう。 入出力インピーダンスは2kΩです。残念ながらこうした広い帯域幅のフィルタは「世羅多フィルタ」で作るには適しません。世羅多フィルタは狭帯域の方に向いているからです。帯域の広いフィルタは市販品を購入することになります。

 基板裏面の広いアースパターンの部分に両面粘着テープで固定してみました。 右の青いセラミック・コンデンサは必ずしも必要としません。インピーダンス整合の検討を行った際、補正抵抗のDCカット用に付けた物でです。 色々調整してみましたが顕著な変化が見られないので補正抵抗は不要そうでした。従ってこのコンデンサもなくても良いです。 左上のコンデンサは臨時に付けた調整・測定用です。右下の細い線も調整・測定用なので後で除去しました。

 交換してIF部の調整・・・具体的にはIFTの調整をします。 通過帯域がなるべく平坦になるよう調整するのです。 単峰特性でないフィルタの調整には出来たら「スイープ・ジェネレータ+オシロスコープ」が欲しい所で、SSG+テスタでは難しいかもしれません。(ここではスペアナ+TGを使用しました) 予定通りIF帯域幅は広くなっていますが、オーバーオールで見ると低周波部の周波数特性にうねりがあるようでした。このあと現物から回路を追って回路定数を検討するつもりなので詳細特性はその後になります。

 まだ暫定的ですが聴いた感じはかなりの変化があります。 「NHK深夜ラジオ便」は深夜01:00を過ぎるとFMでも同じプログラムが流れます。 IFの帯域幅を広くしたのでAMの再生音域もずっと豊かになり、FMと比較してもそれほど遜色ない感じになっっています。ほぼ類似の音色になっているように思います。元々悪くはなかったのですが、もはやチープな『ラジオチックな音』ではありません。

 実のところFMを比較として聞いてしまうとそのS/Nの良さに魅了されてしまいます。(笑) スピーチでは気になりませんが、アナウンスと楽曲の間にある無音部のノイズが気になるのです。FMはほぼ無音になるのですが・・・。 もちろんヘッドフォンで微細に聞いているからでしょう。 AMでもFMでも原稿をさわる乾いたノイズが聞こえ、スタジオの臨場感も感じられるから良い線にあるのは間違いありません。 S/Nがあまり気にならぬ程度の「AMラジオ」で楽しむのが程良いと言うことなのでしょうか? それでも簡単な改造でAMチューナもかなり良い線に行きます。 交換したフィルタはずっと性能が良いから夜間でも混信に悩まされたりしません。

 その昔、ナマ番組のタイムキーピングには手元に置いた(機械式の)ストップウオッチを使っていたようでした。まだデジタル時計が普及する以前の話しです。 FMナマ番組でヘッドフォンを掛けて耳を凝らすと「運針音」が聞こえることがありました。そのS/Nの良さには舌を巻いたものです。de JA9TTT/1

(おわり)

(Bloggerの新仕様対応済み。2017.04.01)