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2010年3月15日月曜日

【測定】Analog Multi-Meter

JARL 埼玉県支部 ハムの集い
 昨日、(2010年)3月14日は、いわゆるJARLの支部大会がありました。 埼玉県内とは言ってもそれなりに広いので、毎回行ける訳でもありません。

 今年は埼玉県深谷市(旧花園町)で開催されました。車なら約20分と近いので行ってみることにしました。 丁度、知人が埼玉コンテストの賞を貰うとあって、お誘いを受けていたのです。hi

 来賓にはJARL原会長、深谷市長ほか、JARL理事の方がみえていました。原会長がずいぶんご高齢になったのが印象的でしたね。 太陽黒点周期の話し、JARLの法人見直し問題、新バンドの拡張など差し障りの無い話題に終始したのはやむを得ないでしょう。JARL総会の様に紛糾しては支部もこまるので・・・。(笑)

 興味があったのは400〜500kHzで15kHzくらい周波数の割当を総務省に希望していると言う話しです。事前にそんな情報も聞こえていましたが、こうした場で話す以上、かなり確実性が高くなったのでしょう。136kHzよりもだいぶ波長も短かいのでアンテナは有利になる筈です。400〜500kHz帯を見越した送信機を考えておくと良さそうですね。

 それにしても会場を見渡すと高齢化が著しいことに驚きます。来場者はそれなりにアクティブな人たちでしょう。そうした人たちは団塊の世代を中心にしていることが良くわかります。 定年退職後の趣味として楽しまれるのは良いのですが問題はその後にあります。せいぜい10〜15年間しか続かないでしょう。 古い種が絶えれば新しい世代が芽生えるのが常だから心配無用と思うべきなのでしょうか?

ジャンク市!
 例によって恒例のジャンク市です。昨今はジャンク部品を買い込むことも稀になりましたが、何か来場記念に一つと思って覗いていたら三和のテスターが目に入りました。目ぼしい品も他にはあまりなさそうで・・・。

 デジタル表示のFBなDMMが数百円から買える時代に¥1,000-は高い気もしましたが、日本の電子工業が未だマトモだった時代の逸品のように見えました。ジャンク部品なんかを買うよりも記念になるでしょう。(笑)

 このデザインのテスターは何種類かあった筈です。多くのテスターがメーターの下部にスイッチを置くのに対し、とても斬新なデザインでした。 1967年ころ初代を見た時から目を魅いたものでした。

 しかし機能的に特別優れるわけでもなく、デザインそのものに「必然性」もないように思えたので、やや高価なこともあって購入しなかったように思います。 アナログ・テスタは数台あるので特に必要でもありませんが、デザインに魅かれて手が出ました。記念品とはそんなものでしょう。(笑)

 FX-110型はこのデザインでは後期の製品のようです。 LEDのテストポジションがあるし昔見た頃よりファンクションも多ようです。だからと言ってアナログ・テスターの域を越えるものではありません。読み取りの安直さはデジタル式マルチメーターが勝るのはもちろんです。

テスターをテストしてみる
 使えなくては、たんなるオブジェになってしまいます。 さっそく点検してみました。 抵抗測定レンジ用の乾電池が切れており一瞬心配しましたが、幸い「良い乾電池」が入っていたので液漏れもなく内部は無事でした。もちろん「良い乾電池」に交換しました。

 昨今のヤスモノ乾電池は大量に液漏れすることがあります。まさか40年前かと思うようなオソマツな粗悪品もあるようです。 一時的な実験には良いとして、うっかりそのまま入れっぱなしにすると機器にダメージを与えます。運が悪ければ乾電池と一緒にお釈迦になるでしょう。

 従って目的によって乾電池を使い分けています。長い間入れておくことが確実な機器には「信頼のおける乾電池」を使うことです。 ちょっとケチったために大切な機器が取り返しがつかなくなったら悲しいでしょう。年寄りのケチもホドホドにしておきましょう。(私はまだ若いし?・笑)

 各レンジの精度を6.5桁DMMと比較校正しました。取りあえず問題はないようでした。 経年変化の少ない部品が使ってあるのでしょう。 読取り精度がせいぜい0.1%のアナログ・マルチメータに近代の日本製部品の品質は十分なのです。 肝心のレンジ・スイッチも「へたり」は感じられず「シャキッ」と定位置に決まります。 オーム・ゼロのVRに「ガリ」もないようでした。本格的に使うつもりは無くても初期チェックだけはしておきました。

# ざっと外観の清掃もしてDMMの脇に並べました。デジタルの便利さに異論はありませんがアナログな計器も好きです。置いてみてメータースケールの割にコンパクトなのがメリットのように思えました。それがこのテスタの製品コンセプトだったのでしょう。手近に置けば、たまには使うかもしれません。(笑) de JA9TTT/1

後日談:コンパクトなのが便利で立派な愛用品になっています。

◎ 暖かな三月の日曜日、楽しい一日になりました。億劫と思わずに、出掛けてみるものですね。

参考:一部に故障があったので修理を行ないました。→Repair a Volt Ohm Meter(リンク)

(おわり)

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.03)

10 件のコメント:

  1. JA9MAT 小町です。

    おはようございます。
    最新の500kHz情報ありがとうございました。136kHzは躊躇していますが、500kHzなら、まだ自宅からQRVできる可能性は高くなると考えます。EU方面では盛んにこのバンドで活動されている方々がおられますね。中断していたAVRビーコンの実験も再開しようかと思います。

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  2. おはようございます。

    400KHz~500KHzでしたか。
    波長は1.9MHzの4倍ぐらいですから
    135KHzと比べるとまだ現実的ですね。

    テスター、変わったデザインですね。
    写真ではよくわからないのですが
    レンジ切り替えはどうなっているのでしょうか?

    昔はテスターといえば三和と日置でしたが
    今は三和と安い輸入品ばかりになってしまいましたね。
    私が初めて買ったテスターは日置でした。

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  3. おはようございます。

    「埼玉県支部 ハムの集い」へおいでになったようですね。あることは知っていましたが、遠いので行きませんでした。Hi.

    > 原会長がずいぶんご高齢

    表彰式で目の前に立ったりすると、余計にそれを実感できます。そろそろ後進に道を譲ってもよろしい時期かと。

    > 古い種が絶えれば新しい世代が芽生えるのが常

    昔はいざ知らず、魅力的な選択肢が他にもたくさんある今は、先人が後進を「育てる」という努力をしないと「芽生え」はないでしょう。「アマチュア無線は我々の世代まで存続できればよい」と皆がお考えなら、放っておいてもいいのでしょうけれど。

    バンド拡張は喜ばしいことなのでしょうが、もっと優先すべきことがありそうな気がするのは私だけでしょうか。

    > デジタル表示のFBなDMMが数百円

    2,000円のDMMは今や高級な部類でしょうか(爆)

    最近はDMMを使う機会が圧倒的に増えたものの、連続的な変化を直感的に捉えたいときはアナログ式が重宝します。それ以前に、アナログ屋はそこまで正確な測定値を必要としていないのですよね。Hi.

    DMMは入力インピーダンスが高いので、被測定物に影響を与えにくく重宝しますが、それだけが目的なら私にはFET入力のアナログテスタがいいのかも。これは反則ですか!? Hi Hi.

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  4. JA9MAT 小町さん、こんばんは。

    さっそくのコメント有難うございます。
    > 500kHzなら、まだ自宅からQRVできる可能性は・・・
    だいぶ波長も短くなりますから、アンテナの効率も良くなると思います。 中波に近いので面白いバンドではないかと思っています。SSBも許可になりそうですよ。

    > 中断していたAVRビーコンの実験も再開・・・
    ぜひ再開されたら良いのではないでしょうか。

    案外早く免許になるかも知れませんね。

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  5. JE6LVE/3 高橋さん、こんばんは。

    コメント有難うございます。
    > 400KHz~500KHzでしたか。
    正確な範囲には、41?kHz〜51?kHzのようです。その間で何処かに15kHzとのお話でした。136kHzよりもオンエアし易いと思われます。

    テスター:
    > レンジ切り替えはどうなっているのでしょうか?
    メータースケールの上部に切換えるためのホイールがあって、それを回すと表示板の部分のポインタが回ってレンジも切り替わります。 そのホイールの下側には抵抗レンジのゼロ調整VRが付いてます。 けして使い易い構造とは言えません。 なれれば直感的に操作できるだろうと思いますけど。(笑)

    > 私が初めて買ったテスターは日置でした。
    考えてみたら、私はもっぱら三和のテスターばかりです。日置を買ったことはありませんでした。どちらも優秀だったと思いますけれど。

    デジタルが安価なのでアナログテスタを買う人は稀でしょうね。 抵抗のレンジなど値を読み取れないのではないでしょうか? 使用前の零点校正と言う儀式も必要ですし・・。(笑)

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  6. JG6DFK/1 児玉さん、こんばんは。

    コメント有難うございます。
    > 遠いので行きませんでした。Hi.
    わざわざ遠方からお見えになるほどの内容は無かったように思います。ジャンク市も同様です。hi hi

    > 後進に道を譲ってもよろしい時期かと。
    いろいろ発言されるお方はいますが、責任を持って任に当たれる人はなかなか居られないと思います。最後までお願いするのが良いのかも知れません。

    > 努力をしないと「芽生え」はないでしょう。
    かえって(怪しい?)先輩が口出しなどしないで、自由な発想でやってもらうのが良いかと思います。なにしろ、現在の停滞は先輩達の責任なんですから。一旦リセットするくらいのつもりで。(笑)

    > 2,000円のDMMは今や高級な部類でしょうか(爆)
    最近は激安品が出回っていて、500円以下のもありますから、4倍以上もする2,000円のテスタは高級品かも。(爆)

    > 連続的な変化を直感的に捉えたいとき・・・
    そのような用途では、デジタル式では仕事になりませんからね。 アナログが一番です。 私の場合、オシロスコープで代用してしまうことも多く、アナログテスタが手元になければわざわざ出してくる気にはならないものです。(笑)

    > FET入力のアナログテスタがいいのかも・・・
    三和や日置の高級機にはFETアンプ付きがありました。使ってみたのですが、案外使いにくかったです。それと、スイッチを切り忘れると次に使う時には電池が空になっていて・・・。 普通のテスタとVTVM(FET-VM)を使い分けるのが良さそうです。 いまなら良いものが自作できますね。

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  7. JR2ATU 澤村です。
    年度末で仕事が超多忙。
    2ヶ月ほど休み無しが続いていました。
    たまにこちらも覗いてはいたのですが。
    ROM失礼。

    500kHz帯ですか。かつては船舶無線にCWで使われていた辺りですか。かの金道氏の労作で知ったのですが、業務機でもこの周波数以下だと70年代までサブ機でオートダインが使われていたようですね。簡単で面白い受信機の自作も楽しめそうです。

    面白いテスターを手に入れられましたね。このタイプのテスターは発売された頃の記憶があります。既に「普通の」テスターを持っていたので、買わなかったのですが、確かに少し割高だったような気がします。テスターはまあ安い測定器ですからオークションで落としたものも含めて何台か持っています。FETアンプの付いたタイプはオークションでも人気がありますね。電圧基準ICを使った簡単な基準電圧源でチェックしたら古いものも含めて大きくずれたものはありませんでした。一番ずれていたのは何とHPのデスクトップ赤LEDの古い4.5桁のDMMでした。HiHi。但しこれも前面パネルと背面パネルの入力ターミナルの切り替えがあってこのロータリースイッチの接触不良が原因で接点清浄剤でOKとなりました。アマチュアの自作では数パーセントの誤差は許容範囲ですよね。

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  8. TTT/hiroさんはこんばんは。

    >かえって(怪しい?)先輩が口出しなどしないで、自由な発想でやってもらうのが良いかと思います。なにしろ、現在の停滞は先輩達の責任なんですから。一旦リセットするくらいのつもりで。(笑)

    その通りです。私もそういうOMたちにうんざりしてアマチュア無線から離れた一人としてあえて厳しいことを言いますと、
    携帯もインターネットもあるこのご時世、出来合いの無線機で電話ごっこやコンテストでの点数稼ぎを望むのであれば、こんな小煩くてつまらない世界にあえて入ってくる若者はいないでしょう。ただでさえ、今の若者は、封建的な雰囲気を嫌いますから。

    アマチュア無線の復権を望むなら、自作をやりやすい制度にして、企業ではやりにくいようなテーマを扱う自由度の高い在野の実験フィールドを目指した方が良いのではないかと思います。マイコン工作とかロボット競技とかやっている若者もいますから、まだまだ希望はあります。
    そして、技術系の趣味が広がることで、技術系の人に対する偏見や蔑視、軽視がなくなる一助になれば、日本の将来にとっていろいろ良い影響があるとも思います。

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  9. JR2ATU 澤村さん、こんばんは。

    コメント有難うございます。
    > サブ機でオートダインが使われていたようですね。
    CW用としてはオートダインでも支障はなかっただろうと思います。 外来ノイズの高い周波数ですし、ストレート受信機でも十分ゲインの得られる周波数です。 アマチュアも見直して良いかも知れませんね。hi hi

    > アマチュアの自作では数パーセントの誤差は許容範囲・・
    目的如何だろうと思います。 真空管も半導体も動作点が10%やそこら変わってもまったく支障はありません。従って、電圧や抵抗などの測定精度が数%以内なら何ら支障はないでしょうね。 一方、精度が欲しいのはAF-PSNの製作や高性能なフィルタの製作でしょう。そうした用途ではアナログテスタでは無理があって、デジタルの良いマルチメータが欲しくなりますね。でも、普通はアマチュア無線で高精度測定が必要なのは周波数くらいではないかと思います。こちらもメーカー製を使ってるなら関係ないですし、それに求められている精度も500ppmくらいですねれどね。(笑)

    わたしがアナログ・テスタの限界を感じたのはデジタル回路を始めた頃でした。せいぜい電源電圧くらいしか見られず、結局、強制同期式でしたが3"のオシロを手に入れました。デジタルは波形が見えないと皆目わかりませんから・・。ラジオやオーディオの製作ならアナログテスタだけでもかなりのことがわかります。(笑)

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  10. 菅原さん、こんばんは。

    コメント有難うございます。
    > 私もそういうOMたちにうんざりして・・・
    そのようにアマ無線から去って行ったお方も多いと聞いております。 QSOを耳にすると、もう少し紳士的に初心者にも対応すれば良いのに・・・と感じますが、数だけ増えた時代以降は事情が変わりましたね。 数こそ力と言うJARLの施策だった部分もあるわけですから当人たちを責めても仕方ないのかも知れません。大衆化の弊害というやつでしょう。

    > アマチュア無線の復権を望むなら・・・
    結局のところ純粋に自分なりの楽しみ方を見出せる少数が趣味にすれば良いのでしょうね。 商業的な隆盛や大衆化の成功が必しもHAMにとって幸せとも思えませんから。 どんな趣味でも極めたい人は、少々のハードルは乗り越えるものだと思います。容易にして間口を広げるよりも奥深い趣味になって欲しいと思います。この趣味が世間では揶揄の対象とは悲しいです。(笑)

    あまり書くと叱られますのでこの辺でご勘弁を。hi hi

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