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2016年7月4日月曜日

【回路】Review on Radio chip TCA440, Part 2

【回路:ラジオ用IC  TCA440のレビューと活用:その2】

TCA440を活かす
 少し間が空いてしまったのでごく簡単におさらいです。
 TCA440は欧州系のAMラジオ用ICです。 1980年前後の設計のようで、等価回路を見るとアナログICとしてあまり洗練されていません。 その為もあってか検波回路が外付けになっているのかも知れません。お陰でHAMの応用には向いているのでした。 Part-1(←リンク)で詳しく検討しています。

 ここでは7MHzのHAM Band専用受信機に使用します。しかも受信モードはCW(無線電信)だけです。 もし中波AMラジオやBCL用のような短波ラジオを製作したいならTCA440よりも洗練されたラジオ用ICがあるのでそちらがお奨めです。 このBlog内にも旧・三洋電機のLA1600、東芝のTA2003P、2SC1815のような汎用トランジスタで作る短波ラジオのページなどがあります。

 TCA440を使った受信機はCW用に開発した「クリスタル・フィルタ」の評価が大きな目的です。 評価は進行中のため、詳細は次回以降になる予定です。 ここでは試作途中のブレッドボードの様子と終わりに受信状態のムービーを掲載しました。 例によって自家用メモです。 お暇ならどうぞ。

試作回路全景
 厳密にはこのブレッドボードの他にDDS-IC:AD9850を使った局発部があるので全景ではありません。 局発部を除いたアナログ部分の全景と言うことになります。

 受信機の主要な機能を司るTCA440は左側手前にあります。 左奥のCWフィルタが大きいので合理的な部品配置には苦労しました。 これでも完全ではないのですが、いずれブレッドボードを脱却するので評価用と言うことでここまでにしています。 受信回路全体では140dB(1,000万倍)くらいのゲインがあります。最初はわずかに回り込みが残ってしまい動作不安定でした。 GNDの取り方ほか配置の入れ替えなど対策を行ない現状では安定した動作が実現できています。

 今回はICを積極的に使用しています。 他にダイオードを数本使いましたがトランジスタは一つも使いませんでした。 そのICも局発部を除けばアナログ部全部で4つだけです。 これだけで高性能な受信機が作れるのですから流石にICです。 以下、部分ごとに見て行きます。

メイン回路
 高周波増幅〜中間周波増幅のメインになる部分です。TCA440には高周波増幅、ミキサー、中間周波増幅、AGCアンプが集積されています。 写真ではほかに外付けのAGC回路が見えます。 AGC用の検波器はゲルマニウムダイオード:1N34Aです。 狭帯域フィルタが実装されているのでこのままでは意味はありませんがAM検波としても動作します。 帯域幅の広いフィルタを使い検波出力を引き出せばAM受信機にもなり得ます。

 CWの検波はダイオードを使ったリング検波器も考えたのですが、復調出力が小さいので低周波アンプを補う必要があります。 BFOも1〜2石必要でしょう。 簡略化の為にもリング検波器はやめてゲインのあるIC-DBMにしました。 IFアンプの出力はAGCによって信号レベルが管理されています。IC-DBMが飽和するほどの信号レベルにはなりません。 CWの復調にIC-DBMを使っても支障はないでしょう。

  SSB/CW受信機のAGC回路はAM受信機と最も違う部分です。時定数のほか効き方をチューニングしたので良い感触が得られました。 保持時間はSlowとFastに切り替えられます。 Sメータの動きも自然です。 TCA440に内蔵のAGC回路だけでは実現が難しいので外付け回路を補っています。

【CW検波回路
 なるべく簡略化する目的で発振回路が付いているIC-DBMを使ってCWを検波します。 SA612/NE612も候補でしたが、ここではTA7310P(東芝)を使いました。 これはTA7310Pが9Vの電源電圧にマッチしていることと、SA612より大きめの信号が扱えるからです。

 TA7310PにはDBMの他にバッファアンプ付きの発振回路が内蔵されています。 その発振回路で水晶発振させてBFOとして使います。 発振出力は内部でギルバートセル型DBMにC結合されています。 発振回路は変形コルピッツ型が構成し易くなっており、ここでは水晶発振子の周波数を下の方へ動かす必要があるのでVXO形式にしました。 なお、TA7310Pにはほかに汎用のRFアンプが内蔵されていますがその部分は使っていません。

 二重平衡型復調回路(DBM)の負荷は単純に抵抗器にしてみました。 製作後に気になったところがあったので動作点の解析をしたところ初期定数のままで丁度良い値になっていました。 パッシブなリング検波と違い検波回路自身にゲインがあります。 検波後は簡単なLPFを通り、音量調整のあと低周波パワーアンプ(NJM386BD)でスピーカが鳴るまで増幅されます。 なお、この検波回路はSSBの復調にも適しています。IFフィルタをSSB用の帯域幅に変更するだけで大丈夫です。

 TA7310Pへ加えるTCA440のIF出力はかなり絞っています。始めは少々絞り過ぎだろうかと思ったのですが全体的な調整が進んだ段階で見ると丁度良かったようです。 もう6dBくらい大きくても復調歪は起こらないと思いますが、ゲインアップした分だけIFアンプで発生するヒスノイズを聞くことになりそうです。従って現状のままがベターでしょう。

低周波アンプ
 電源電圧は9Vです。 低周波アンプには新日本無線製のNJM386BDを使ってみました。これはTI/NS社のLM386Nでも同じです。40dBくらいのゲインで使っています。 無歪で500mWほどしか出ませんが普通に受信する上で支障はありません。

 この部分は単純な低周波アンプなので簡単かと思いきや意外に厄介でした。(笑) よく考えずにやると満足できない性能になってしまいます。 ポイントがわかったので次回は一発でOKでしょう。 コツを掴めば悪くないICですね。 Application Noteそのままの単純な使い方ならともかく、私が思うに案外旨く使えていないことも多いのではありませんか?

DDS-VFO部
 TCA440に内蔵の局発回路は単なるバッファアンプとして使います。 局発としてはAD9850を使った中華DDSモジュールをAVRマイコンでソフトウエア・コントロールします。 周波数ステップは最小10Hz刻みでアナログVFOと同じようにスムースな周波数変化が実現できています。 言うまでもありませんが周波数安定度は抜群です。(笑)

 TCA440を使ったCW受信機の中間周波は約3.58MHzです。(3577.8kHz) 上側に局発周波数を取っています。 LCDにはその分を補正した実際の受信周波数が表示されます。 もともとがCWトランシーバを想定したソフトウエアです。 スイッチひとつで受信している周波数でCWの送信になります。ヘテロダインもせずにトランシーブ可能なのですから、このあたりがDDSの良いところですね。 DDSのあとに数段のパワーアンプを付ければただちにCWトランシーバになります。 詳しくはDDS-VFOのページに帰ってご覧下さい。

 この部分は最終的にパネル取付用に製作しなおす計画です。 この受信機の試作でDDS-VFOが受信機の局発用として良い感触で使えることが実地検証できました。

                     ☆

【TCA440を受信機の動画】
 ごく簡単に受信している様子を動画に撮影してみました。 夏場の7MHzはあまりコンデイションが良くないのですが、取りあえず音が出ているところをです。 AGCはファーストの時定数になっています。 幾らかノイジーなのは受信信号が弱い為です。(参考:パソコンとブラウザの組み合わせによっては旨く再生できないことがあるようです)


                    ☆

 突発したアンテナの故障で復旧に精力を取られてしまい受信機の方はあまり進みませんでした。 それでも少しずつ細部を確認しながら回路の完成度を上げてきました。 おおむねチューニングも済んで部品定数も固まってきたのでこの後はハンダ付けで製作する段階です。 テスト受信ではCWフィルタの特性が良く現れておりオンエアしているCW波の質感がストレートに感じられます。これはちょっと凄いかも知れません。幾つか機能を充実させてメイン受信機として作りたくなってきました。

 TCA440は通信型受信機への適性はあったのでしょうか? 所詮はAMラジオのICなのでゲイン不足だろうと思い当初はRFアンプを外付けする設計でした。  しかし検討半ばでRFアンプの追加はやめました。 TCA440はそこそこゲインがあって検波回路にもゲインがあります。 そのためRFアンプはなくても7MHzのCW用受信機として十分な感度があるのです。 メーカー機の様にカタログスペックを飾りたいならRFアンプの追加は効果的でしょう。 例えばS/N比10dBで0.05μVの感度があり・・・とか書けます。 或はHF帯でもハイバンドならRFアンプの効果はあるでしょう。

 しかし7MHz帯のCWを受信して0.05μVの波は外来ノイズの深い底に沈んでしまいます。 誰も聞くことなどできません。 普通に交信できる相手局の信号は5μVどころかもっと大きいのです。 そうなるとゲイン20dBのRFアンプなど意味はないのです。もし付けたなら常にアッテネータをONで使うことになるでしょう。 送信に使えるようなマトモなアンテナを使う限りHF帯のローバンドはこれが現実です。余分なゲインはむしろ有害です。

 現状ではS/N=6dBで1μVくらいですがそれで十分な感度です。 比較に使ったメーカー機に劣らず良く聞こえますし受信フィ−リングも良好でした。良く聞こえない時はメーカー機でも聞こえません。 AGCの設定も快適なところにあります。 Sメータも小気味良く振れてくれます。 TCA440の通信型受信機への適否はもう言うまでもないでしょう。 結局、CW受信機はCWフィルタとAGCの味付けにポイントがあることが再認識されました。de JA9TTT/1

(つづく)nm

14 件のコメント:

  1. おはようございます。暑いですね〜。こんな日が続くとバテそうです、これからが夏本番というのに。

    オールICの受信機ですね。良好なフィルターとその受信機音を聴いて見たいです。AGCであったり、AFアンプとか周辺部分でも検討しないといけないところがいっぱいありますよね。
    いい音の受信機を作ってみたいと思ってます。どんな感じでしょうか?

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  2. JK1LSE 本田さん、おはようございます。 朝から晴天で今日も猛暑になりそうです。 エアコンから出られません。w

    さっそくのコメント有り難うございます。
    > オールICの受信機ですね。
    今回はなるべくIC化してみました。機能ブロックとしての完成度が高いので旨くICを使うと高性能化が容易になりますね。

    > 受信機音を聴いて見たいです。
    やはり短いムービーではちょっとわかりにくいですよね。(笑) 箱に入ったら周波数を上下しながら受信する様子をアップしたいと思います。

    > 検討しないといけないところがいっぱい・・・
    まずは安定に動作したら、あとは各部のチューニングとトータルに見た時のバランスが良いように追い込む必要があります。 AGCは自動制御の一種なので過渡応答が問題になるのでチューニングのポイントですね。 人が耳で聞くので聴感の良さも大切です。

    > どんな感じでしょうか?
    フィルタの特性からスパッと切れるのとは違いますが選択度の不満は特に感じません。 AGCが良く効いているので弱い局もほぼ同じ大きさに聞こえます。強い局との違いはS/Nに現れます。 奇麗なCWとそうでない局が良くわかります。奇麗な局のCWは本当にFBな音ですね。 まずまず良好なRXだと思います。

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  3. 加藤さん、こんにちは
    ここ数日、梅雨とは思えない猛暑ですでにバテ気味です^^;


    オールICの受信機、選択度もAGCの効きも良さそうでFBですね。
    やはり受信機はIFフィルターとAGCがキモでしょうか。

    >案外旨く使えていないことも多いのではありませんか?
    AFアンプの386はなにも考えず定番回路をそのまま使用しています^^;

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  4. JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんばんは・・・は少し早いかな。(笑) 今日も暑かったですね。 4時ころ雷雨が通過して行きました。少し涼しくなりました。

    いつもコメント有り難うございます。
    > ・・・がキモでしょうか。
    フィルタとAGCは受信中ずっとお付合いするので受信機の良し悪しの8割くらいを決めるのではないでしょうか。 IIP3も重要だと思いますが、それが威力を発揮するのはごく稀なので程々でも十分だと思っています。あまり悪いとダメですけれど。(笑)

    > 定番回路をそのまま使用しています^^;
    かえって変にアレンジせず、推奨回路のまま使う方が間違いないようでした。 ただ、それでは旨く行かない時が問題なのでした。(笑)

    アナログICは使い方で性能にずいぶん差が出るので面白いです。hi hi

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  5. 加藤さん、今日は、久しぶりの投稿になります。TCA440の記事楽しみに待っていました。
    私は既に7MHzの自作トランシーバーに4MHzの新型フィルタを使用しています。
    受信部のICは同じくTCA440を使用しています。フィルタは363Hz(-3dB)の特性ですが、良く切れており不満は有りません。
    音質も私的には綺麗に受信できていると感じています。

    このICのもっとも気に入っている所はSメータがそれらしく動作するとこです。フィーリング的にとてもSメータらしいのです。

    加藤さんの実験でAGCの時定数が気になりますね。私はBeacon NO.59 SSB受信機の記事を
    参考に改造して製作しています。

    TCA440はALI-EXより中国から10個ほど輸入しましたが3個が不良品でした。纏めて購入して良かったです。1~2個を輸入する人は気をつけた方が良いですね。それからBeaconでも指摘が有りましたが個別のゲイン差が結構有るようです。私もソケットで差し替えて動作させましたが確かにゲインのバラつきを感じました。

    今後の記事楽しみにしています。


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  6. JA8NVJ 長田さん、こんばんは。 こちら梅雨らしいお天気に戻り、肌寒いくらいです。

    コメント有り難うございます。
    > 良く切れており不満は有りません。
    フィルタは件の設計ソフトを使って製作されたのでしょうか? 帯域幅の狭いCW用は再現性が良いと言うレポートが寄せられております。

    > 綺麗に受信できていると感じています。
    VY-FBです。 ご自身が満足されるのが一番です。

    > 3個が不良品でした。
    以前頒布した物はオランダの業者から購入しました。 その度、追加で購入したのは日本の業者からです。 いずれも不良品はありませんでした。中国から買う時は気をつけた方が良いですね。ww

    > ゲインのバラつきを感じました。
    IFアンプの周波数特性を測定した時にばらつきも見ました。ばらつきはありましたが、どれも十分なゲインがあってAGCを掛けて使うのが普通なので支障ないようです。 写真のBB状態で手持ちを交換してみましたが、個体差は殆ど感じませんでした。どれも良く受信できます。

    > 今後の記事楽しみにしています。
    有り難うございます。 次は少し間が空くかもしれませんがワッチお願いします。hi

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  7. 加藤さん、今日は、レス有難う御座います。こちら札幌も半そでだと少し寒い位でした。

    <フィルタは件の設計ソフトを使って製作されたのでしょうか?、、、、、

    その通りです。加藤さんのデータ公開で専用基板を入手後、以前のラダータイプは製作していません。TG付スペアナで頑張っています。以前製作の自作機器も時間を見つけて全部、
    DJ6EVタイプに交換する予定です。CW用は確かに作りやすいです。今回設計は500HzでしたがSSB様も若干、帯域が狭く出来上がりました。

    <IFアンプの周波数特性を測定した時にばらつきも見ました、、、、、

    そうですね、元々AMラジオ用なのでそんなに問題は出ないでしょう。私のもゲインの低いものもちゃんと使えています(笑)TCA440を使用した自作機は7/21MHZの2台有りますがプリアンプは無しで十分な感度でした(IFはどちらも4MHzです)それぞれ前段にBPF(-3dBLOSS)
    を入れても余裕でした。HP8648Aから、1μVを入れてそれなりの音が出たらOKとしています(笑)

    今後の展開を楽しみにしています。




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  8. JA8NVJ 長田さん、こんばんは。

    再度のコメント有り難うございます。
    > 以前のラダータイプは製作していません。
    なるほど・・・。 やはり「設計の確かさ」がありますからら良い結果が得られているのでしょう。 件の設計ソフトで行くのでしたらCWフィルタはButterworthタイプがお薦めです。

    > プリアンプは無しで十分な感度でした・・・
    50MHzあるいはHF帯のハイバンドだと、少し感度不足なので10dB程度のプリアンプをお奨めしたいと思います。

    > 今後の展開を楽しみにしています。
    ICを使った受信機はあまりゴテゴテ外付けせず、素材の特性を生かしたシンプルな製作が良いと思っています。あまり展開はありませんのであしからず。(笑)

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  9. TTT 加藤さん、こんばんは。
    今日は幾分過ごしやすいようです。
    やっとTCA440の後編ができましたね! 楽しみにしていました。
    CW用のAGCもうまくいっているようで、次回の完結編での回路図に期待しています。
    HC6Uでのフィルタはできませんが(手持ちがない)、3.58MHzと4MHzのXTALは沢山あるのでもう一度440でのRX部にチャレンジしたいと思っています。
    残念ながら、当局のPCでは(3台とも)動画の音声がよく聞き取れませんでした(T T;

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  10. JN3XBY/1 岩永さん、こんばんは。 今日は涼しかったですね。 しかし、ジメジメしています。(笑)

    コメント有り難うございます。
    > やっとTCA440の後編ができましたね!
    アンテナの故障やら色々あって進んでいないのですけれど・・・。(冷汗)

    > 3.58MHzと4MHzのXTALは沢山ある・・・・
    狭いフィルタは低い周波数の水晶でも良い特性が得られ易いと思います。 探したらICOMの文字のある3.58のHC-18/Uもあったのでそれを使った方が小型化できました。 4.433MHzのPAL用水晶も良さそうでした。

    > 動画の音声がよく聞き取れませんでした(T T;
    何故でしょうねえ? Macでブラウザはsafariですが、それでは支障ないようです。 Win 7+IEでは旨くないようですね。 アップする前にMacの標準アプリで圧縮したからかも知れません。 ファイルが大きくなりますが次回は普通の形式にしましょう。 どうもスミマセン。

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  11. あらためて、こんばんは。
    Macでサファリだとちゃんと聞こえました。
    Windows とCromeだと音が極端に小さくなっていました。


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  12. 岩永さん、あらためてこんばんは。

    テストして頂き有り難うございます。
    やはりMac+Safariだと大丈夫なんですね。

    次回の動画は別形式のファイルで行きたいと思います。
    レポート有り難うございました!!

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  13. おはようございます。今日は涼しくて助かりますが、この先また猛暑が戻ってくるようで嫌になります。

    VY FBな受信機に仕上がりそうで何よりです。メーカー製ではそうもいきませんが、自身の用途にもっとも適した機器を設計・製作できる点が自作の一番大きなメリットだろうと思います。他人の真似ばかりではあまり意味がないかも。

    昔は費用的なメリットも強調されていましたが、今ではかえって割高です。合理性を求めるならメーカー製を。Hi. 中華キットが安いのにはワケがあります。それでも買う人は買うのですよね。ゴミにならなきゃいいのですけれど(笑)。

    完成度が高くなると、ブレッドボード止まりではなくきちんと組みたくなるものですよね。この際、プリント基板CADに挑戦されてはいかがでしょうか?

    TCA440はLA1201などとほぼ同世代でしょうが、当時のICは増幅回路だけを集積したものが多かったように感じます。もっとも、LA1201はAM検波回路を内蔵しており、FMだけレシオ検波回路を外付けするようになっていました。

    局発はDDSが妥当な選択肢なのでしょうね。私はDDSのジッターが気になってFractional-N PLLを検討したこともありましたが、これはこれで容認できない癖のようなものがあり、特に広範囲の周波数を出力する場合、単独で使用するのはうまくないという結論に至りました。

    また、現在出回っているFractional-N PLLチップはどれも基本的にUHF以上での使用を想定していますし。

    動画はWindows 7(スパイウェアの悪名高い10にするかは思案中 Hi.)+Internet Explorer 11で正常に再生できました。音量の平均値は-20dB FS前後、パルス性ノイズのピークで-5dB FS前後ですから、おそらく送り手の意図通りだと思います。

    その後サウンド機能が不調になりましたが、おそらくこれは別の原因でしょう。

    蛇足ですが、デュアルBIOSで高信頼を謳う台湾マザーボードのBIOSがあっさり昇天し、マザーボードを交換する羽目になりました。前のHDDでは起動しなくなったので別のHDDに環境を構築し直したのですが、今度はその(高信頼が売り文句なはずの)HDDに障害が出ました。

    そうこうするうち、なぜか前のHDDから起動できるようになった(新しい方の環境で作っておいた修復ディスクで修復に成功したっぽい)ので、今はそれで様子見中です。

    こういう目に遭うと、バックアップの重要性とHDDが「消耗品」だということを痛感しますね。今さらながら買ったまま長く放置したバックアップソフトを導入しました。以上、検索で必要な情報だけを手っ取り早く欲しい人には無用な内容でした(爆)。

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  14. JG6DFK/1 児玉さん、こんにちは。 北関東では雨も峠を越えたようで明るくなってきました。 水瓶の方でたくさん降って欲しいところですが・・・。

    いつもコメント有り難うございます。
    > 自身の用途にもっとも適した機器を設計・製作できる・・・
    メーカーはなるべく沢山のユーザー向けに設計するので、必ずしも最適化できない事情もありますね。 自作品は何が最優先か考えて割り切った設計ができるのでマッチした用途では有利だと思っています。

    > 他人の真似ばかりではあまり意味がないかも。
    自身のニーズが他人とまったく同じと言うことはありませんからね。 真似てみたけど「期待はずれだった」と言われても困る訳です。(苦笑)

    > ゴミにならなきゃいいのですけれど(笑)。
    設計や部品集めの煩わしさが一切省略でき、自作の「雰囲気」が味わえて完成したら数局QSOできれば目的は達成・・・と言うニーズに向いているのでしょう。お手軽な価格と言うのもポイントでしょうか。 たぶん、その後は・・いずれゴミになるのかな。(笑)

    設計や部品をやりくりして工夫する部分が面白いのに・・・基板にハンダ付けするだけでは詰まらないのではないでしょうか。(私見です)

    > プリント基板CADに挑戦されてはいかがでしょうか?
    量産は目的としないので一品料理でも良いかと思っています。 自家用が前提ですがDDS部分とかは汎用性があるので基板化は良さそうですね。

    > TCA440はLA1201などとほぼ同世代でしょうが・・・
    LA1201よりは新しいですね。(笑) LA1201は70年代始めの設計です。製造フロセスが特殊(古くて)で、改良で性能向上はわかっていても継続使用中の製品が多くて触ることができないまま作っていたようです。 TCA440はそれより新しい感じですが、アナログICとして回路設計が未熟なように感じます。欧州的な設計と言えるかもしれませんが・・・。(笑)

    > Fractional-N PLLを検討したこともありました・・・
    最近はこの形式のチップもたくさん登場しています。 DDSと違い折り返しスプリアスがないのは有利ですが一短一長のように思います。 クロックが奇麗ならDDSもまずまずですが、消費電流が多いのが難点ですね。 AD9834系なら良いのかも・・・。

    > ・・・・+Internet Explorer 11で正常に再生できました。
    プラットホームとブラウザのバージョンにより大丈夫なこともああるようですね。hi レポート有り難うございます。

    > バックアップの重要性とHDDが「消耗品」だということを・・・
    昨今はデータ量が大きくなって来たので、HDDのバックアップはHDDと言う選択肢になるのですが、常用せず放置したままのHDDは信頼性が低下するように思っています。 そうかと言って光学式ディスクではやたらと時間が掛かるし・・・。

    クラウドも容量が大きいと遅いしデータ漏洩の心配もあり・・・。 バックアップもなかなか難しい時代ですね。

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