【ヨーロッパ系の2ゲートMOS-FETを使う】
<Abstract>
BF998 is a dual gate MOS-FET of European origin. It is a very small electronic component. It's hard to test it as it is. First, let's put it on a conversion board and try it out.
In this experiment I made 7MHz & 50MHz RF-Amps and measured the gain and frequency response. The performance is better than old Japanese dual gate MOS-FETs. This is probably because the BF998 is a new FET. (2019.12.26 de JA9TTT/1 Takahiro Kato)
【BF998と言うFET】
BF998はヨーロッパ系のデュアル・ゲート・MOS FETです。 BF998という型番は、ヨーロッパ式のもので、最初のBはシリコンを使ったデバイスを意味し、続くFは高周波小信号用デバイスを示します。998はたぶん登録順の連番でしょう。 なお、Eu式の型番にはFETとバイポーラ・トランジスタ(普通のトランジスタ)の区別はありません。 BF998は姿形こそ違いますが国産の3SK59や3SK73と同じような特性を持った高周波用のFETです。
デュアル・ゲートとは、ゲート電極が2つあると言う意味です。 MOSとは金属酸化物半導体の意味で、ゲート部分の構造を示します。 FETはご存知のように電界効果トランジスタのことです。 従って、金属酸化物半導体2ゲート型電界効果トランジスタと言うわけですが、やたら長ったらしいですね。以下、DG-MOS-FETと略します。 それぞれの用語の意味や詳しい構造などは省きますので半導体工学の専門書を見てください。 このBlogはDG-MOS-FETを使ったRFアンプデザイン(←リンク)の続きです。
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DG-MOS-FETと言えば、米国製と日本製がほとんどすべてだと思ってきました。 Euにも類似デバイスはあるものの使用上の互換性のないものばかりだったからです。
このBF998は以下のような特徴から入手して確認してみようと思いました。
(1)安価である・・・・中華系のお店や中華通販で一つ10セントくらいで買える。
(2)互換特性である・・国産の3SK59や3SK73などと同じディプレッション特性。
(3)電極配置が互換・・国産の缶タイプDG-MOS-FETと互換できる足配置。
(4)近代的で高性能・・gmが高く、電極間容量が小さいので高性能が期待できる。
(5)入手性が良い・・・現行品種らしく、中華通販を中心に出回っている。
高周波回路の設計をしていてDG-MOS-FETがどうしても必要と言うシーンは少なくなってますが、過去に設計された機器の再現や旧型無線機の保守・再生などには未だ欠かせないデバイスのようです。探している人も良く見かけます。 特に、かなり前に廃品種となった3SK59や生産終了で価格高騰した3SK73を置き換えられるデバイスが待たれていたように思います。 しかし最近登場するDG-MOS-FETは近代化設計に適したエンハンスメント特性のもので旧型の直接的な置き換えには向いていませんでした。
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舶来信仰ではないので、特にEu系だからと言って着目もしません。 しかし上述のような特徴からこの機会に評価しておくことにします。 あいにく秋葉原のお店は品切れでしたが、中華通販でたやすく手に入りました。 特に中華通販を使うと価格もお手頃なので代替の目的ばかりでなく新規設計への採用も悪くありません。
昔懐かしい「熊本シティスタンダード」の再現にも適当でしょう。 そう言われてもピンとこない世代も多くなったでしょうか。 もう35年も前の話ですからね。hi 参考に回路図を添付しておきます。どんな物だったか図面から読み取ってください。 以下は手を動かして何かを作る方に向けて書いてますが、気負わずご覧ください。でも、見てるだけじゃ詰まらないかもしれませんね。 師走の貴重な時間を無駄にされませんように!(笑)
【安価な変換基板】
BF998は最初の写真のような表面実装型です。 3SK35や3SK59あるいは、そのほかの金属缶タイプのDG-MOS-FETを互換するには変換基板に実装する必要があります。 新規設計なら直接基板に実装すれば本来の性能を発揮させやすいでしょう。
まず始めに互換品のように扱える形状にしてから評価したいと思います。 写真は秋月電子通商で販売されているSOT-23型パッケージ用の変換基板です。 BF998はSOT-143型のパッケージですが、この変換基板に載せることができます。 他にも同様の変換基板が売られていますが写真のタイプが最安価でした。せっかくFETが安いのでローコストな路線で行こうと思います。この変換基板を使うのは初めてです。
写真の変換基板はハサミやカッターナイフで簡単に切断できて便利です。 その代わり、あまり強度がないのでソケットやブレッドボードに着脱の際は無理な力を加えないように扱います。 裏面パターンもないため無用なストレー容量は付加されにくいでしょう。 28枚で150円ですから一つあたりのコストは五円少々と言ったところです。
【BF998の実装例】
ブレッドボードでテストする都合で、写真のようなピンヘッダーをはんだ付けしました。 缶タイプのDG-MOS-FET:例えば3SK59を代替するにはフレキシブルなリード線を付けるのも良さそうです。
変換基板のピンピッチは2.54mm、ピン列間は7.62mmなので、ユニバーサル基板やブレッドボードにうまく載せることができます。 ピンをハンダ付けする部分は両面パターンでスルーホールになっておりハンダ付けの強度も十分あります。
BF998は4ピンのデバイスなのでハンダ付けは容易でした。 先の細いハンダ鏝と細いヤニ入りハンダを使います。 ハンダ付けが済んだら無水アルコールなどでフラックスを除去してやると綺麗に仕上がります。 足の並びがわかり易いように一番ピンの位置(ソース電極)に番号を記入しておきました。
【BF998でHF帯のRFアンプ】
少し前のBlog(←リンク)でテストしたDG-MOS-FETを使ったRFアンプと同じ設計になっています。以下、必要に応じて前回も参照しながらご覧を。
今回は金属CANタイプのDG-MOS-FETとピン配置が互換になることから、3SK35GR,etc.と差し替えて比較することができます。
比較が容易なよう、前回の例に合わせて調整はドレイン電流:Id=10mAになるよう、バイアス電圧で加減します。 FETのソースとGND間の電圧:Vsを測定しながら、Vs=1Vになるよう可変抵抗:VR2 (10kΩ)を調整します。(回路図を参照)これでドレイン電流:Id=10mAになります。 そのあと受信機あるいはネットアナなどに接続し、ゲート側の同調回路:T1を調整して目的の7MHzでゲインが最大になるようにします。 なお、このRFアンプはあくまでも小信号用です。従ってオーバードライブにならぬよう、特にネットアナを使うときには注意します。ここでは被測定アンプへの入力をマイナス30dBm(0.001mW)に絞って調整しました。ネットアナの方も入力オーバーで飽和させないように注意を!
回路図中の表・1に各種DG-MOS-FETをVs=1V、すなわちId=10mAに調整したときの第1ゲートの電圧:VG1Sとそのとき得られた最大ゲインをまとめておきました。 ゲインの測定は7MHzです。 BF998は近代的でHigh-gmな高性能FETなので28dB前後(約25倍)という高いゲインが得られました。 同じ回路での比較で旧式な3SK35GRでは21dB前後(約11倍)でした。 BF998は6〜7dBくらい大きなゲインが得られます。 さらに3SK35GRより新しい世代のFET(例えば3SK59GRなど)と比べても2〜4dBほど大きなゲインです。 BF998の高性能ぶりがわかります。
受信機のRFアンプを3SK59などから置き換えるとやや過剰なゲインになるでしょう。 入力部のコイルをタップダウンしたり、ドレイン電流を加減してやや抑え気味に使うと良い結果が得られそうです。 受信機を始め電子回路は各部のバランスで成り立っています。 一部分だけゲインが高くなったら不都合が起こることもあるわけです。 BF998の性能が活かせるように上手く使いたいものです。
参考:BF998の入手について
国内ではaitendoに置いてありましたが、2019年12月現在品切れです。なお、同店には変換基板に実装済みのものが置いてあります。細かい作業が苦手な人には良いかもしれません。 国際通販ではAliexpressで購入できます。 サイトに入ったら「BF998」で検索すると扱うお店がたくさんヒットします。 購入単位や価格と送料、さらには信用スコアなどを参考に選びます。注文して10日から3週間くらいで手に入るでしょう。
なお「BF998R」と言う、「R付き」のデバイスも売っていますが、こちらは電気的特性はまったく同じですがピン配置が裏返しになったものです。この裏返しのもの・・・R付きは国産の面実装型DG-MOS-FET、3SK294や3SK144などと同じピン配置です。
3SK35や3SK59、さらに3SK73のような配置にピンが並ぶのは「Rナシ」の方です。 ここでは目的からRナシの方を入手しました。 購入する際は十分に確認します。
BF998はNXPセミコンダクタ製とインフィニオン・テクノロジーズ製が出回っています。 入手できたものはインフィニオン製でした。表面の印字が「MO s」となっています。NXP製は「MO p」の印字です。 どちらのメーカーのものも同じように使えます。
【BF998を試用する】
前のBlog(←リンク)で評価した3SK294となるべく違わぬように作って比較しています。 コイルや出力部のRFトランスは同じものを使いました。
電極の並び方が異なるので、完全に同じ条件にはできませんが7MHzと言う低い周波数帯ですから影響があってもごくわずかでしょう。 いずれにしても十分安定に増幅してくれます。
なお、写真のBF998は上記で紹介とは異なる種類の変換基板に載っています。 特性的には薄手の基板と同じようなものです。 ただし板が厚くてしっかりしているためブレッドボードにはこちらの方が扱い易いように感じられました。 薄手の変換基板は着脱時に無理な力が加わらないように注意しないと基板が割れてしまいます。 無造作に扱ったら1枚ヒビを入れてしまいました。ご注意を。
【7MHz RF-Ampの周波数特性】
BF998で作ったRF-Amp.(7MHz用)の周波数特性です。 画面の中央少し上を横切る赤いラインがゲイン0dBです。縦軸のひと目盛りは10dBです。 横軸は左端が1MHzで右端は20MHzのLog目盛りになっています。 マーカーの位置がゲイン最大のポイントで、この例では28.1dB(約25.4倍)のゲインが得られています。
回路図中の表・1のようにFETによってゲインに数dBの違いがあります。 これはドレイン電流:Id=10mAにおけるトランスコンダクタンス:gfsの違いによるものです。(昔風に言うと相互コンダクタンス:gmの違い) なお、BF998が優秀だとは言っても、他の近代的なDG-MOS-FETと比べて1〜3dB程度の差異ですから、差し替えて劇的な違いが体感できるほどではありません。 アンテナを繋いでの比較なら、ゲインがアップした分だけ空間ノイズによるノイズフロアの上昇が感じられるかもしれませんが・・・。
BF998で他のFETを代替する際は、もしゲインが過剰気味なら入力部のコイルをタップダウンすると言った方法で加減します。幾らかドレイン電流を減らしても良いでしょう。 Id=10mAというのは総合的に見たときに良い特性が得られやすい動作点ですが、絶対というわけではありません。必要に応じて加減してももちろんOKです。 出力側にアッテネータを入れる形式では、出力側のインターセプトポイント(OIP)を劣化させるため望ましくないでしょう。 出力へのアッテネータの付加はせいぜい3dBまでにとどめたいところです。
同調回路が一つですから写真に見るような特性カーブから選択度が良いとは言えません。 必要以上の増幅帯域幅を持つことは多信号特性を考えれば不利です。 目的に応じて良い性能のバンドパスフィルタを前置するのが望ましいと思います。 上手に使えばローノイズで高感度な受信に貢献するでしょう。
【3SK35GRで比較測定】
写真は3SK35GRに差し替えてテストしている様子です。 高周波増幅器としての周波数特性などに違いはありませんが、ゲインのピークは6〜7dB低くなります。(ゲインとしては、21dBくらい。約11倍)
これは3SK35の性能が良くないためです。 3SK35は1970年代のデバイスです。DG-MOS-FETとしては初期のものです。そのため当時の製造上の限界からBF998のような高性能が得られないのでしょう。
MOS-FETのgmはゲート部分の電界の効き方に影響されます。電界効果トランジスタって言うくらいですからね。 電界の効き方はゲート電極とチャネルの電極間距離、すなわちゲート絶縁層の厚みの二乗に反比例します。 簡単に言えばゲート絶縁層が薄いほどgmは高くなります。 しかし3SK35を開発した当時、ゲート部分の絶縁層を薄く作る技術は未熟だったのでしょう。 その代わりとしてゲート幅を広くしますが、幅の拡大はgmに対して比例関係でしか効きませんから二乗で効く厚みの埋め合わせはできなかったのでしょう。 それがあまりgmが高くない理由でしょう。
さらに、ゲート幅を広く設計した副作用でゲートの入力容量:Cisが大きくなっています。 3SK35に交換すると入力同調回路の同調点が移動するのがわかります。 新旧のDG-MOS-FETのゲインの違いなどからデバイスの進歩が読み取れました。
# テストしつつデバイスの進歩を感じました。高周波デバイスは新しい方が良いです。hi
☆
【BF998で50MHzのRFアンプ】
今度はBF998を50MHzの高周波増幅に使ってみましょう。 7MHzの例と基本的に同じですが、入力回路をLマッチの組み合わせ形式に変更しました。
これは、50MHzでは一段とローノイズな性能が求められるからです。 FETから見た信号源インピーダンスが2kΩ程度になるように設計しています。 ほとんどのDG-MOS-FETはそのあたりにノイズフィギャ:NFのミニマムがあります。 50MHzでは空間ノイズも減って来るので、7MHzよりローノイズなアンプになるよう設計します。
7MHzのテストと同じような、1次と2次側があるような同調コイルを使い、ゲート側をタップダウンして最適な信号源インピーダンスにマッチングする方法もあります。 そのためには同調コイルの無負荷Qを知る必要があり、Lマッチ形式より面倒でしょう。 図のような入力回路の形式が設計・製作しやすいと思います。(注・1)
配線が済んだらソースとGND間の電圧:Vsを測定して1VになるようVR2を調整します。 もし、NF計があればNFがミニマムになるよう調整するのも良いでしょう。 しかし、50MHzではまだまだ空間ノイズのレベルが高いため、Vs=1V、すなわちドレイン電流:Id=10mAに調整して終了でも良いと思います。 Id=10mAとすることで多信号特性も良くなっています。
続いて、入力部のコイル:L1あるいはコンデンサ: C2を調整します。 まずは目的の周波数でゲインが最大になるよう調整します。 その後でNF計があればNFがミニマムになるポイントに修正する方法が良いでしょう。 NF計がない時はゲイン最大のポイントに同調しただけでも十分使えます。 NF≦3dBくらいになるので、50MHz帯の耳としてはまずまずな性能と言えます。(極度の田舎で外来ノイズがものすごく小さいなら別なのですけれども・笑)
入力回路のコイルは空芯コイルでも良いですが、ここではコア入りの「RFコイル」と称する物を使ってみました。 コアの調整でインダクタンスが変えられ便利です。
(注・1:「Solid State Design」ARRL、W7ZOI、W. HayWard 著. 「トロイダル・コア活用百科」CQ出版社、JF1DMQ 山村英穂 著 など参照を)
【既製のRF用コイル・米国製】
手持ちのRF用コイルを並べてみました。 これらはもう10年以上も前に米国のDan's small parts and kitsと言うお店から通販で購入したものです。
コイルの詰め合わせを買ったのですが、大して役に立ちそうにないコイルばかりでした。 しかし今回のようなVHF帯の製作でしたら使えそうです。やっと日の目を見ることができました。(笑) 写真の上左のものを使います。
# なお、送料がかさむことから同ショップは海外からの注文はお断りになってしまいました。 面白いパーツも多かったのでちょっと残念ですが仕方ないでしょうね。
【参考資料:東光のRFコイル】
左図はコイルメーカの東光が一般市販向けとして販売していたRFコイルの規格一覧です。(1970〜80年代あたり) 言うまでもないことですが、東光のRFコイルはすでに販売されていないでしょう。
あまり流通しなかったようなので地方では入手が難しかったと思います。 しかし、一時期は自作にも良く使われたようで、古い製作記事に使用例を見ることがあります。 記事にはRFコイルの「M○○-T」を使います・・と言うように書かれていることが多く、インダクタンスなど規格がわからないため代替品の作成は難しかったのです。 今さらですが規格一覧をアップしておきます。なお、転載はご遠慮ください。
# このBlogではなるべくコイルの巻き方だけでなく、インダクタンス値や必要に応じて無負荷Q:Quの大きさも書くようにしています。
改めて一覧表を見ると残念ながら今回の50MHzアンプにはどのRFコイルもインダクタンス不足のようです。 従って定番の10K型のコイルボビンに巻いても良いでしょう。 あるいは空芯コイルに巻いてトリマ・コンデンサで同調を取る方法もあります。 その場合、L2=0.48μHの固定したコイルにしてC2の方をmax20pFくらいのトリマコンデンサにします。C2の可変で同調を取るようにします。
もちろん、コイルはアミドンのトロイダル・コアに巻いても良いです。 その場合は、なるべく高いQが得られるよう周波数帯に見合ったコア材を使います。 一例として、コア材にT-25-#10を使い15回巻きます。巻線は直径:φ0.32mm程度が巻き易いでしょう。なるべく円周全体に均等になるよう巻きます。
空芯コイルで作る場合、直径:φ1.0mmのメッキ線を使い、内径:Id=10mmに9回巻きます。 なお、コイルの長さが:w=15mmになるよう伸び縮みさせて加減します。 これで約0.48μHになります。 銀メッキ線など使うと最高でしょう。
【BF998を使った50MHzアンプ】
さっそくBF998を使って50MHzのRFアンプを作ってみました。 BF998は写真のように薄手の変換基板に載せています。
入力部分はLマッチ形式になっており、写真のようなコア入りのRFコイルを使います。 RFコイルにシールドはありませんが、出力トランスが閉磁型なので結合する心配はありません。 このRFアンプ単体で使うのならこのままの状態でもトラブルは起こりません。 但し他の回路と同居して組み込む際は、ほかのコイルとの結合に注意します。 そのような意味からいうと10Kボビンに巻いたりトロイダルコアを使うと無用な結合が防げるので扱い易いはずです。
# RFコイルのコアは樹脂製の六角ドライバで調整します。 金属製のドライバではうまく調整できません。
【BF998・50MHzアンプの周波数特性】
50MHzのRFアンプのゲイン・周波数特性です。
ピークで26.5dB(約21.1倍)のゲインが得られました。 7MHzと比べて少し低いのですが、これは回路設計による違いもあります。 デバイス自身の周波数特性もあるのですが、主に入力部の形式を変更したためです。 もちろん悪くない数字です。高いゲインよりもローノイズを優先したわけです。 バラツキの確認のために4個ほど交換してみましたが、いずれも25dB以上のゲインが得られました。 BF998はなかなか優秀だと思いました。
回路形式上、入力がC結合になる関係から周波数の高い側の選択度がやや甘くなります。 このRFアンプも良質のバンドパスフィルタ(BPF)を前置して使うと実用的でしょう。 50MHzのHAMバンドはバンド幅が4MHzもあるため、固定同調回路ではフルカバーしきれません。 もし4MHzをフルにカバーしたいなら、コンデンサ:C2(=10pF)にバリコン等を使い可変します。 しかし、普通はCW用ならバンド下端の50.1MHzに、SSBなら50.25MHz、AM局は50.6MHz(?)あたりに調整しておけば実用上支障ないと思います。
【3SK35GRを使った50MHzアンプ・比較用】
比較のために3SK35GRに差し替えてテストしてみましょう。
3SK35は初期のDG-MOS-FETなので、すでに考察したように性能はいま一歩です。やむを得ないでしょうね。
特に入力容量:CisはBF998(標準2.5pF)の2倍以上の5.5pFもあります。 そのため、7MHz帯ではそれほど目立たなかった同調ズレも50MHzでは顕著になります。さらに高い周波数では入力容量が大きすぎて回路の最適設計が難しくなってきます。100MHzくらい迄が適当なのでしょう。 実際にBF998で50.7MHzに合わせた状態で3SK35GRに差し替えるとゲインのピークは47MHzあたりまで移動(低下)しました。 3SK35GRを置き換えると逆の現象が起こる可能性があります。VHF帯での置き換えでは必要に応じ同調容量を補うと言った対応も必要でしょう。
3SK35GRは今の水準で見ると少々劣ったデバイスと言えますが、その性能で十分な用途も多いものです。手持ちがあるなら廃棄したりせず活用をお薦めします。 HF帯/VHF帯で十分なゲインが得られますしNFの値も悪くありません。 もちろん新規に買うなら近代的なデバイスがお薦めですけれど。
【3SK35GR・50MHzアンプの周波数特性】
3SK35GRに置き換え、Id=10mAに調整した時のゲイン周波数特性です。 なお、入力部のコイルはゲインのピークが50MHz帯に入るよう再調整しています。
3SK35GRに交換すると、ゲインは18〜20dB(8〜10倍)と言ったところになります。 BF998に比べると6〜7dB低い値です。 この辺りが1970年代のデバイスと21世紀のデバイスの違いと言ったところでしょうか。 年月の経過を感じさせてくれる測定結果でした。 もちろん6〜7dB低いゲインとは言っても使えない訳ではありません。念のため。
# 20dB前後のゲインがあれば十分な場合がほとんどでしょう。
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今回のBlogはBF998と言う2ゲートMOS-FETを扱いました。 (手に入り易い)ディプレッション特性の2ゲートMOS-FETを探していたらBF998と言う見慣れぬFETが目に止まったからです。 Eu製なので「どうせ国産品と互換性のないFETだろう」と思ったのですが、どうやらそうではありませんでした。 面実装型なので3SK59や3SK73をそのまま代替する訳にも行きませんが、足の並びが類似なら工夫の余地もあるでしょう。 そのような目論見でテストを始めました。
7MHz帯はもちろんですが、50MHzと言ったVHFでも高性能です。 メーカーによれば900MHz帯でも使えるそうです。 表面実装で使えばUHF帯でも良い性能が得られるのでしょう。 電気的な特性から見て3SK45、3SK59GRや3SK73GRの置き換え候補にできそうでした。 あとは実装方法を工夫すれば古いMOS-FETの代替問題も解消でしょうか?
今回はRFアンプで試しました。 他のRFデバイスと同様にDG-MOS-FETの用途も様々あって、アンプ以外にミキサー回路、検波回路、発振回路など色々な活用が可能です。 機会を見つけてこれらの応用も扱いたいと思っています。 続編に乞うご期待。(笑) すでにこのBlogで扱った自励式のクリスタル・コンバータ回路や再生検波器への活用ならすぐにでもできそうです。 ではまた。 de JA9TTT/1
# この1年・・・と言っても五ヶ月サボったので半年余りですが、ご覧いただき有難うございました。 ネット上に初めてホームページを作ったのは1996年でした。 それから20有余年、齢を重ねつつこんな事もだんだん億劫になってきましたが、2020年も細々と続けられたらいいなと思っております。 どうぞ良いお年をお迎えください。 有難うございました。
# お年玉企画のBF998は発送済みです。 近日お手元に届くでしょう。2020.01.01
(おわり)nm
加藤さん、おはようございます。
返信削除DG-MOS-FETというといつもAYO丹羽OMの製作記事を思い出します。
AGCがかけやすいとか発振と混合が1石で出来るとか色々メリットがあるのですが、地方在住では入手と価格がネックで簡単には手が出せませんでした(笑
今でも3SK59など大切に保管していますがもう使うこともないかも^^;
トリオのTS-520などにはK35かK40がソケットに刺さって使われていますが、そのまま差し替えるとゲインが上がりすぎて弊害が出そうですね。
ちょうどAliexpressでポチる物があったので一緒にポチっておきました、こうやって不良在庫が増えていくんですね(笑
今年も楽しいBlogありがとうございました、そして色々とお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。
良い年をお迎えください。
JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、おはようございます。 クリスマスも終わっていよいよ年の瀬ですね。 この一年どうも有難うございました。 来年も宜しくお願いします。
返信削除さっそくのコメント有難うございます。
> AYO丹羽OMの製作記事を思い出します。
DG-MOS-FETはHAMの自作では定番パーツになりましたからねえ。 一時期はよく使われていましたね。
> 地方在住では入手と価格がネックで・・・
これはわたしも同じでした。 秋葉原とか日本橋なら手に入ったんでしょうが、田舎ではまず置いてないし、通販でもお値段もが高くてお手軽ではありませんでした。 今はいいです。
> 今でも3SK59など大切に保管していますが・・・
まだまだ利用価値はあると思います。 勿体無いので使うかオクに出しましょう。(笑)
> そのまま差し替えるとゲインが上がりすぎて・・・
多少ゲインの上昇を感じると思いますが、たぶんそのままでも大丈夫でしょう。 でも、全部をBF998に替えると何か弊害が出る可能性ありですね。 ○◯なお方がやりそうなので心配です。(笑)
> こうやって不良在庫が増えていくんですね(笑
まあ、通販でポチるのはレクレーションの様なものですから宜しいのでは? それに数百円のお買い物ですからね。hi hi
高橋さんも良いお年をお迎えください。
加藤さん、こんにちは。
返信削除先日の忘年会は、楽しくて、有益でしたね。
秋月で売られているFETは、4桁になり、しかも、表面実装が殆どになり、年寄りには自作がやりにくくなりました(お前は、やる気の問題だろう!)。
「熊本シティスタンダード」って懐かしいですね。前回のテーマであるSA612Aを使えれば、同回路も高性能なものが出来るんだろうな、なんて思います。
すみません、お年玉として、BF998を申し込みますので、よろしくお願い致します。
このテーマとは別に、アンテナ設計について、貴兄の御意見を聞かせてもらう為、メールを差し上げますので、よろしく。
今年も、このBlogを、楽しく拝見させて頂きました。来年も、色々なテーマの記事を待ってます。良いお年をお迎えください。
12月27日 仲野 直裕(JI1HVI)
JI1HVI 仲野さん、こんばんは。 今日は晴天でしたが風が冷たかったです。 年末もいよいよ仕事納めでしたね。この一年お疲れ様でした。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> 楽しくて、有益でしたね。
皆さんとのアイボール、楽しくてしかも有意義でしたね。参加できてよかったです。
> しかも、表面実装が殆どになり・・・
最近の電気製品はなんでも面実装で組み立てますから止むを得ないのでしょうね。 そうした部品は変換基板に実装して遊ぶのが良いのでしょう。ニーズに合わせたように秋月やaitendoには色々な変換基板が売られてますね。
> 同回路も高性能なものが出来るんだろうな、なんて思います。
熊本C-STDは地方で手に入りやすいパーツを使うというコンセプトで、ICは最低限にしたのだろうと思っています。 さらにIC化すれば幾分作りやすくなるでしょうね。 変なICを使うといずれ入手に窮する事態が発生しますが、3端子Regとか、半ば定番化したデバイスなら採用しても大丈夫でしょう。 まあ、自分だけが作れれば良いのなら何でもアリなんですけれども。(笑)
> BF998を申し込みますので・・・
はい、まだ大丈夫ですのでQTH、お名前のメールを入れてください。 お正月にまとめて機械的に処理して発送いたします。(笑)
> アンテナ設計について、貴兄の御意見を・・・
たいした製作経験もありませんが、私でわかることでしたら・・・。 HAMが使うアンテナは基本的にオンエアする周波数に共振させることが前提だと思ってます。 あとはマッチング回路をどうするかでしょうね。 まあ、これが答えの全部だったりして。hi hi
仲野さんも楽しいお正月をお迎えください。
加藤さん おはようございます。
返信削除いつも楽しく見させていただいています。
3SK35とかデプレッションモードのDG-MOS-FETと聞くと懐かしさを覚えます。
加藤さんの場合は組み立てての結果にとどまらず、詳細の比較データで説明されているのが流石です。
別件でAliexpressでお買い物をしなければならなくなったので、始めてみようと思いますが、ついで購入してみようと思います。
来年もよろしくお願いします。
JS1XFN 青木さん、おはようございます。 今朝は寒かったです。お正月もどんどん迫ってきますね。
返信削除久しぶりのコメントどうも有難うございます。
> 3SK35とかデプレッションモードのDG-MOS-FETと聞くと・・・
3SK35は1970年代のデバイスですからね。hi 最近のFETはエンハンスメントモードがほとんどですし・・・。
> 詳細の比較データで説明されているのが・・・
いえいえ、流石なんて(笑) きちんとしたレポートではないので端折ってる部分が多々あります。 ただ、「使ってみました。増幅しました」式のお話では自身が物足りないんですよ。hi
> ついで購入してみようと思います。
Aliexpressも初めてだと勝手がわからないかも知れませんが、最近は日本語訳のページもあるようなので多少は使い易く感じますね。 かなり珍しいデバイスが驚くほど安く売っているようなら、多分それはニセモノを疑った方が良いです。 特にオーディオ系のOP-AmpとHAMが欲しがるようなRFのパワーデバイスが危ないです。 とりあえずBF998は大丈夫そうですけれど。(笑)
青木さんも楽しいお正月をお迎えください。
加藤さんこんにちはex JA8CZX/矢北です。
返信削除年も押し詰まってきました、札幌近郊は雪は極小なんですが、最低気温が-10℃近辺の日が続いており、結構きついです、1エリアも寒暖差が厳しいようです、ご自愛ください。
さて、デバイス関連のお話は好きで、毎度興味深く読ませていただいております。
それプラス、熊本シティスタンダードのワードですと特にテンションが上がります。
私のごみ(宝)箱にも、数少なくなったFETが残ってますが、かつては3SK73.74.35.39.41.45など多数在庫していたのですが、今回のお話を読み点検しますと数点しか残っておりませんでした。
まあ、アクティブに使用した結果ですから当然ですけど・・・
また、SSBジェネレータ等々いじりたくなっておりますので、ぜひ頒布?に参加させていただきたくお願いいたします。
超再生、クリコン、RFアンプにも食指が動きます。
このブログの更新・管理等にもお疲れのことと推察いたします。
気楽に読んでいるのが申し訳なく思っておりましたが、多少インターバルが長くなってもお続けいただければ、浅学の輩としてはありがたいことなんですが…
私事
開局申請のアクションが滞っております、何とか春までにはと思っております。
認定申請やスプリアス規制?など、どうにも煩わしいですねえ、包括免許の声も途絶えて久しいです。
ではよいお年を!!
JA8CZX 矢北さん、こんにちは。 師走も初めは暖冬気味でしたが、暮れになって寒くなってきました。晴天ですが風が冷たいです。 北海道も本格的な冬模様ですね。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> 特にテンションが上がります。
一時期、熊本シティのシリーズが流行りましたからねえ。 覚えておられるお方も多いでしょう。 40年前ですから、さすがに今見ると設計は古くさいですが十分使い物になるでしょう。ほとんど特殊部品がいらないので自作向きですね。
> かつては3SK73.74.35.39.41.45など多数在庫していた・・・
どれも自作好きのHAMなら部品箱に必ず入っていたようなデバイスですね。hi hi
> 超再生、クリコン、RFアンプにも食指が動きます。
何分にもサイズが小さいので扱いにくいと思いますが、どの用途にも十分使えます。 ぜひお試しください。
> 気楽に読んでいるのが申し訳なく・・・
かしこまらずに、気軽に読んでいただける話が一番FBだと思っております。 どうぞこれからもお気軽にお楽しみください。
> 認定申請やスプリアス規制?など、どうにも煩わしい・・・
ぜんぶ技適機種にしてしまうと簡単なのですが、自作品や改造機を加えると厄介ですね。頑張って申請されてください。
矢北さんも楽しいお正月でありますように!
いたずらされるとまずいので、ご住所を書き込んだコメントは削除しました。住所は了解しております。 こちらのメルアドは、右の欄の部分にあります。
返信削除送料や返信用封筒のご心配は無用です。 JPに貢献する必要はありません。(笑) ささやかなものですからどうぞお気にされず。
加藤様
返信削除おしつまりましたねぇ 今日は良い天気です。
夏に母を亡くしたので、年始は雪の信州でゆっくり過ごす予定です。
3SK35が部品箱に2つだけ残っていたのですが、先日秋月で「出物半導体」という段ボールがあって、その中に3SK49が百円/2個で売られてました。3SK45の延長線だろうくらいに思って少し買ってきました。BF998の方が安いんですけどね。CANタイプの半導体にはどうもつられてしまいます。
でも3SK49ってデータがよく分かりません。webでは見つけられず、しまい込んであるはずのCQ出版の規格表を段ボールから探さなくては…
試す方が早いかな?
今年もいろいろな情報ありがとうございました。2020年も期待してしまいいます。よろしくお願いします。
よい年になりますよう。
追伸:Yさんからのニキシー棒。OPアンプで電流制御して無事動かせました。
寿命が心配ですが、Sメータにでも使ってみましょうか?
JE1HBB 瀬戸口さん、こんにちは。 素晴らしい晴天ですが寒いですね。 年始は信州に帰省されるようですが、関東と比べると一段と寒いですね。 風邪などひかれませんように。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> CANタイプの半導体にはどうもつられて・・・
わかる気がします。(笑) 3SK49ですが、詳しい特性データはCQ出版のFET規格表1983年版にあるようです。探してみてください。
3SK49の概略規格ですが:Vds=20V,Id=30mA,Pd=350mW,gm=15mS,Idss=2.5〜30mA。Crss=0.01pF,PG=19.5dB,NF=2dB @200MHzです。 ごく一般的なDG-MOS-FETと思って使えば良いようですね。 3SK45とか3SK59などの代替に使えるでしょう。FBなお買い物だと思います。
> 2020年も期待してしまいいます。
マイペースで、ぼちぼちやって行きたいと思っています。どうぞよろしく。hi
> Yさんからのニキシー棒・・・
ニキシー棒とは何とも言い得た表現(笑) うまく動いたようでおめでとうございます。 使い道はオーディオ用のVU計とかSメータでしょうかね。 ちょっと大きすぎる気もしますが。hi hi
瀬戸口さんも穏やかな新年でありますように!
おはようございます。今年もいよいよ終わりですが、一年があっという間に過ぎた感じです。貧乏暇なしで、年末の恒例行事はまだ何もやってません(爆)。
返信削除お題のFETですが、国産品とピン配置が同じだったBF998Rをずいぶん前に入手しました。これはディスコンになって久しいようです。
中華圏の状況はよくわかりませんが、生き残っているBF998は正規ルートでNRND扱いになっています。現行で生産しているのはInfineonだけのようで、Nexperia(旧NXP)はやめてしまったようです。
海外(欧州?)製のRF MOS-FETはずいぶん前からバイアス回路内蔵型が主流になりましたが、それもほとんど淘汰されてしまったようです。
東芝の2SK302(2SK241相当)あたりを意識したと思われるBF999もまだ入手可能ですが、やはりNRNDで、なくなるのは時間の問題でしょう。専用チップ化が進み、全般的にRF用個別半導体の需要がなくなってしまったのでしょう。
かろうじて生き残っている東芝の3SK291もエンハンスメント型のようですね。アマチュア向けに生産してくれる物好きな半導体メーカーなんてありませんから、設計する側が今あるものに合わせるしかないでしょう。あとはバイアス回路内蔵型のBF1105Rあたりをうまく料理するかですが、これもいつまで持ちこたえるやら。
いずれにせよ、先ほど調べたらBF998Rはまだ20個以上残っていて、一世代前のBF908Rも30個以上残っていたので、量産でもしなければ一生ものでしょう(笑)。
今年一年大変お世話になりました。どうぞよいお年を。
JG6DFK/1 児玉さん、こんにちは。 今朝は穏やかでやや暖かなので車の掃除をして来ました。 これで今年の行事はおしまいにするつもりです。 令和も二年になりますねえ・・・。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> 現行で生産しているのはInfineonだけのようで・・・
中華通販ではNXP製も普通に手に入るようなので未だに作っていそうな感じもするのすが・・。残っていたウエファを闇で組み立てていたりして・・・。中華ならありそう。hi
> バイアス回路内蔵型が・・・
外付け部品を減らす意図だったのでしょうが、設計の自由度が損なわれるのでイマイチのように感じました。 バイアスを内蔵するよりも2SK241のようにした方が賢明でしょう。
> 全般的にRF用個別半導体の需要がなくなってしまった・・・
個別のRF半導体で作る必要があるのは少量生産品だけでしょう。 スマホのような量産品はRF部でさえ専用LSI化されていますからねえ・・・。 FMラジオもSDR化で昔のようなバリコンとMOS-FETを使ったチューナー部なんか不要ですし。 TVのチューナも同様ですからもうニーズがありません。
> 量産でもしなければ一生ものでしょう(笑)。
自作品は基本的に一品料理ですから同じ部品を大量に必要とするのは稀ですね。 それよりもバラエティがあった方が製作の幅が広がってFBです。 DG-MOS-FETもそのバラエティの一つですから幾らかパーツボックスに入れておきたい半導体です。
児玉さんも良いお年をお迎えください。
加藤様
返信削除新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。友人にTVー7を貸したら、どうも厳しめに判定されるというような報告があり、較正をするかどうか検討しています。MOS -FETで模擬三極管を作り、これを仮回路で動作させてgmを測定し、と比較してみることにしました。記事のMOS -FETとは、話題が違い申し訳ありません。最近の高耐圧のFETは、便利ですね。お正月休みの宿題として取り組みます。
和田
JA9MCH 和田さん、こんにちは。 新年おめでとうございます。 どうぞ今年もよろしくお願いします。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> 較正をするかどうか検討しています。
TV-7はどれも製造されてからずいぶんの年月が経過している筈ですからだんだん狂いが出て来ても不思議ではないですね。 標準的な校正手順に従った整備をしてみると良いのでしょう。
> ・・・と比較してみることにしました。
面白い方法を思いつかれましたね。 うまく行ったら結果など詳しく教えてください。 拙宅のもだんだん怪しくなっていますので。hi
> 最近の高耐圧のFETは、便利ですね。
壊れにくいし便利ですね。 パワー物の半導体はこれからも面白いものがどんどん出て来そうですよ。
和田さんも、楽しいお正月でありますように!
加藤さん、あけましておめでとうございます、北広島市の矢北です。
返信削除札幌近郊にもようやく雪が降り積もってきました、昨日までは2~3㎝でしたが、今は10㎝くらいになり更に降ってます(喜ぶのは犬とスキー場と雪まつり関係者くらい?(笑))
さて、BF998策や帰宅しましたら届いておりました、有難うございます、
深夜でしたので即ご報告は致しませんで失礼いたしました。
いやあ、小さいですねえ、想像以上(以下?)でした・・・
これは、今回記事中の、変換基板に実装してからの方がよさそうです。
実験用電源も作り替えいたしまして(SW電源はどうにもスパイク状ノイズが取り切れなくて723の電源に戻した)、新春に何・・・と思っておりましたが、よい題材になりそうです。
いただいた参考資料やメーカーのデータシートには1GHz未満ですと結構いけそうで、今回記事などを参考に、VHF以上で何か作ろうと思っております、BFどころか「FB」ですね!
SSBジェネレータなどLFにはちょいともったいないかな?クリコンかRF Ampかな?
本年もよろしくお願いいたします。
取り急ぎご報告を兼ねまして。
JA8CZX 矢北さん、おはようございます。 本年もどうぞ宜しくお願いします。 北海道は例年になく雪の少ないお正月のようですね。
返信削除コメントおよびBF998到着のご連絡ありがとうございます。
> いやあ、小さいですねえ、想像以上(以下?)でした・・・
最初の写真でマッチ棒と比較しているのですが、小ささはそれほど感じないかも知れませんね。 写真で拡大撮影してしまうと・・・。(笑)
> 変換基板に実装してからの方がよさそうです。
とりあえず試すのでしたら変換基板に実装した方が扱い易いですね。 実際の使用時には基板に直接載せても何となかるでしょう。
> VHF以上で何か作ろうと思っております・・・
低周波アンプではちょっと可哀想ですが、低い方から1GHzくらいまで十分使えるFETです。 何でも宜しいと思いますので色々遊んでみて下さい。
冬の北海道では屋内の乾燥状態はどうでしょうか? 静電気と半田こての漏れ電流に気をつけて作業されてください。hi
加藤さん今年も宜しくお願いします。
返信削除相変わらず周回遅れのコメントですがヂュアルゲートMOS FETだけに
盛り上がっていますね。久しぶりに熊本シティースタンダードの回路
を拝見すると良くできていますね。SMDチップとトロイダルコアを
使った21世紀型版熊本シティースタンダードにしたらどうなるかと
初夢を見ています。
真空管時代の国試を受けたハムとしては電圧駆動素子のDGモスFETは
バイポーラTRより回路理解に敷居が低いイメージです。7極管の
イメージです。尤も当時は値段が高いのでなかなか使う気になれず、
部品箱の缶タイプは錆びが出てしまいました。HIHI
JR1QJO 矢部さん、こんにちは。今日は七草ですからお正月気分もだいぶ抜けてきました。hi
返信削除いつもコメントありがとうございます。
> ヂュアルゲートMOS FETだけに盛り上がって・・・
FET関係のお話は好まれるようです。どの話題もたくさんご覧いただいています。 使い方など基本的なことが雑誌etcであまり紹介されないからだろうと思います。 雑誌記事に書こうと思っても古くさくて地味な話題なのでたぶん載せてもらえないだろうと思います。ネットで扱うのがちょうど良いテーマなのでしょう。(笑)
> SMDチップとトロイダルコアを使った21世紀型版熊本シティースタンダード・・・
21世紀版は十分可能だと思うのですが、作るのは大変かも知れませんね。なるべく大きめサイズのSMDチップでハンドリングが容易な設計にしなくては・・・。hi
> 電圧駆動素子のDGモスFETは・・・敷居が低いイメージです。
それは大いにあると思いますね。 特に真空管で自作を楽しんだOMさんはFETへの親近感をお持ちでしょう。 そう考えるとバイポーラTrはかなり異質なデバイスだと感じますね。 私はゲルマの頃から半導体派なのでどちらも違和感はないんですけれども・・・。(笑)
> 部品箱の缶タイプは錆びが出てしまいました。
DG-MOS-FETは高価なデバイスというイメージが今でもありますね。 私も保管中にサビが出たFETがあります。 いまではアルミフォイルに良く包んで保管するためサビの発生を防げるようになりました。 でも、保管するよりも積極的に使ったほうが良いと思っています。 墓場に持って行っても仕方がありませんから。 エンマさんが自作マニアならFBかも知れませんが。(爆)
21世紀も20年が過ぎ、ディスクリート部品を並べた自作は過去の物になりつつありますね。
こちらこそどうぞ本年も宜しく。