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2020年3月10日火曜日

【HAM】TRIO TX-20S PSN-SSB Transmitter

PSN式SSB送信機:TRIO TX-20S
 < Introduction >
 [ What is the TX-20S ? ]
 This is an SSB transmitter released by Trio (now Kenwood) in 1967. It is a mono-band (dedicated to a single HAM band) transmitter, of which the TX-20S is a dedicated 14 MHz band.

 The TX-40S for the 7MHz band and the TX-15S for the 21MHz band were available as sister models. It was never released for other bands. The only difference in appearance is the badge indicating the band under the meter. TX-15S (1966.11), TX-20S (1967.04) and TX-40S (1967.07) were released in that order.

TX-20Sとは
 トリオ(現在のKenwood社)が1967年に発売したSSB送信機です。モノバンド(単一のHAMバンド専用)の送信機で、そのうちTX-20Sは14MHz帯の専用機です。

 姉妹機として7MHz帯用のTX-40Sと21MHz帯用のTX-15Sがありました。 他のバンド用は発売されませんでした。外観上の違いはメーター下のバンドを示すバッジのみです。発売は同時ではなく、TX-15S(1966.11)、TX-20S(1967.04)、TX-40S(1967.07)の順のようです。

 いずれもキットであり、完成品はメーカーからは発売されませんでした。 販売店(ハムショップ)が組み立てて販売した例はありました。 キットの価格はいずれも23,300円です。 VFOは内蔵していますが電源は外付けです。 少し遅れて専用のPS-2型電源(13,000円)が発売されましたが、電源用の加工済みシャシとそれ専用電源トランスが販売されていました。 しかし割高だったので電源部は部品を集めて自作したHAMも多かったように思います。その程度の自作ならお手のものと言ったHAMが健在だった時代ですから。

 発売された1967年ころのJA-HAM界はどんなだったでしょうか? HF帯のハムバンドは早い時期のSSB化が叫ばれていましたが、現実にはAM局もまだたくさんオンエアしていました。特に7MHz帯はAM局の大混信で「ビートに明けビートに暮れる」とまで言われるほどの混雑ぶりでした。まだまだ9R-59D(19,900円)やTX-88D(26.400円)も売れていた時代です。 高1中2のダイヤルを7MHzに合わせると「ワーーーン」と言うビートを伴ったQSOが飛び込んできたのが思い出されます。 自作局も多くて各局の個性的なリグの紹介も楽しみな時代でした。

 SSB機の普及は価格がネックだったので、各社・・と言っても主に2社ですが・・・はローコストなリグの開発に力を入れていたようです。八重洲ならFL/FR-50ラインとか。 高価なクリスタル・フィルタを使いオールバンドにするとローコストに反します。その解決策がこのSシリーズだったのでしょう。 でも、その目論見通りにはならなかったようです。(備考:月刊誌のCQ Hamradio誌が180円の時代です)

                   ☆

 久しぶりにメーカー製の無線機がテーマです。 今回は前回(←リンク)の繋がりで日本のメーカーが本気で発売した珍しいフェージング・タイプのSSB送信機を紹介しておきます。 比較的安価だったので、ボンビー学生だった私にはなかなか魅力的な送信機に思えました。まあ、その実態はそのうちわかることになるのですが・・・。 思い出しながら紹介したいと思います。 新型コロナ対策の在宅勤務や家での遊びに飽きてきたらこの先もご覧ください。ただし読んだからといって暇つぶし以上の効用はありません。悪しからず。

 【TX-20Sの内部
 基本的に真空管式の送信機です。 SSB発生部からミキサー部までが大きな一枚のプリント基板に載っています。 キット製作の大半は基板の組立てに費やされることになるわけです。 後ほど触れますがVFO回路も同じプリント板に載っています。VFOバリコンだけは基板外になっています。

 左のシールド・ボックスに終段管が入っています。 写真には見えませんがドライバ管(12BY7A)はシールド・ボックスとフロント・パネルの間にあります。 キットのオリジナル状態では、終段管はS-2001(松下製) のシングルです。

 プレート電圧400Vで入力20W、出力10Wなので初級局が保証認定をもらえるようになっています。もちろん14MHz帯は初級局はオンエアできませんでしたが。 さらにソケットともう一本S-2001を追加しプレート電圧を800Vまでアップすると180Wまで入力アップできます。 S-2001はご存知のように送信管:6146Bの相当管で、TV用水平出力管の技術を採り入れて作った廉価版でした。一説によればトリオの要望を入れて作られた球だそうです。

 電源はシャシ背面の12ピン角形コネクタから供給するようになっています。 10W出力のときは400V50mA、350V75mA、210V20mA(安定化)、-100V20mA、6.3V3A×2が必要です。 180W入力にするときは、400Vを800V200mA+αにします。
 VFOはトランジスタ式ですので350Vからドロッパ抵抗とツェナー・ダイオードで19Vに落として発振とバッファのマイクロディスク・トランジスタ:2SC185に与えています。

 【TX-20Sのブロック図
 TX-40S/TX-20S/TX-15Sのブロック・ダイヤグラムです。 基本的に回路は共通ですが、このSシリーズ用のダブルスーパ受信機:JR-500Sとトランシーブする関係で、それぞれSSBの発生周波数は異なっています。 このTX-20Sでは5535.5kHzです。

 これはJR-500Sはダブルスーパなので2回周波数変換するのに対し、TXの方は1回周波数変換で済ませているからです。  TX-40SではVFOの発振周波数まで異なっていますが、これは40mバンドのみロワー・サイド(LSB)の送信なのでサイドバンドを反転する必要があるからでしょう。

 フェージング・タイプのSSB送信機はフィルタ・タイプと違って、帯域フィルタ部分での通過ロスがないためシンプルな構成にできます。 またこのTXのようにバラモジ(平衡変調器)に三極管のようなアクティブ素子を使うと顕著になります。 そのためバラモジを出てすぐミキサー回路になっており、その後は2段のストレートアンプで必要なパワーまで持ち上げています。 回路が簡単ですから、必然的に同調回路が少ないため幾らかスプリアス輻射が気になります。シングル・コンバージョンなのでVFOの漏洩さえ気をつければ大丈夫なのでしょう。

 SSB送信機としての商品性をアップするためにアンチ・トリップ付きのVOX回路が内蔵されています。これはSSB送信機では常識的な装備と言われていたからでもありましょう。 ダイオード整流式のVOX回路です。 SWR測定機能があるのも同じ理由でしょう。
  ほかに終段管のグリッド電流整流型のALC回路が付いていてドライバ管(12BY7A)のゲインを制御しています。ただしあまり効きそうではありませんね。 それに信号レベルが大きくなっているドライバ段にALCを掛けるのは好ましくないのです。 無いよりもマシな程度かも知れません。

 【TX-20Sの回路図
 ざっとした内容は上記のブロック・ダイヤグラムで説明しました。 詳細を知りたれば回路図で辿ってください。 左側の鎖線で囲まれた範囲がプリント基板上に実装されている部分です。 なお、この回路図の転載はおやめください。

 右下のリモート端子にJR-500Sあるいは9R-59Dのような通信型受信機を接続して送受信の制御を行ないます。 JR-500Sとトランシーブを行なうなら、JR-500SのVFO出力をシールド線で背面のピンジャックに接続します。 9R-59Dとはトランシーブ操作はできないのでTX-20Sは内蔵のVFOで使うことになります。 ただし、不安定なものを組み合わせた運用はかなり困難ですから、9R-59Dとセットでオンエアした局は稀だったでしょう。

# TX-20SはPSN式のSSB送信機として少ない球数で合理的に設計されていると思います。

 【AF-PSNは2Q4型
 AF-PSN(低周波移相器)はB&W社の2Q4型と全く同じ部品定数になっています。 定評のあったAF-PSNをそのままそっくり頂いたわけですね。hi

 コンデンサはディップド・マイカが使ってあります。抵抗器はカーボン型ですが特注品でしょうね。 いずれも1%誤差のものです。 誰が作るかわからないキットの送信機ですから、付属の部品をそのまま組み付ければ済むように考えてあるわけです。 まあ、これは当たり前でしょうね。hi

 AF-PSNの入力部にある例の分圧器は可変抵抗式になっています。 ここは是非とも2:7の精密分圧器にすべきところでした。 もし可変抵抗を使うにしても、ごく狭い範囲だけ可変できるようにしておかないと旨くありません。 調整が難しかっただけでなく、ここがぜんぶ可変抵抗器になっているお陰でサイドバンド・サプレッションが非常に不安定だったのではないでしょうか。 要するにせっかくのAF-PSNの性能が活かせていないのです。

 AF-PSNの前にインダクタを使った有極型のローパス・フィルタが付いています。 これはPSN式の送信機では必需品ですから・・・。とても良いことだと思います。

 真空管は6AQ8が多用されています。 雑誌記事のフェージング・タイプSSB送信機の回路を見ると12AT7が多用されています。 6AQ8は12AT7によく似た特性の球です。 トリオは松下電器の球がお好きで、その関係もあって6AQ8を使ったのでしょう。 従って自作するならどちらでも良いでしょう。(当時の松下電器の真空管価格表を見ると12AT7より6AQ8の方がずっと安価なのでそれも理由だったのでしょう) 12AT7のSQ管の6201など最良です。 バラモジの部分に限って言えばユニット間に管内シールドのある6AQ8の方が幾分有利かも知れません。 まあ、これから真空管で作るのはかなりの酔狂と言われそうですが。(笑)

 【RF-PSNはRCタイプ
 キャリヤ発振器とRF-PSN(高周波移相器)の部分です。 RF-PSNはコンデンサと抵抗器を2つずつ使った回路です。 無調整で済ませるには向いた回路だと思います。 特注のディップド・マイカとP型抵抗器(±1%)を使っているのが見えます。

 トリオの説明によればこのRF-PSNはプリント基板のストレー容量を考慮した値のコンデンサを使っているので無調整で良いとのことです。 この辺りが流石にメーカー製のキットと言ったところでしょうか。 プリント基板化した効果も現れた部分でしょう。

 写真の右上の方に2つ並んだ真空管(9ピン)が6AQ8を2球使ったバラモジ(平衡変調器)です。 アクティブ回路になっています。 ダイオード・バラモジと違ってゲインがあるのはメリットですが、少しオーバードライブすると簡単に歪むのではないかと懸念されます。 残念ながら昔試した頃は評価手段がなかったので実際のところはわかりません。

 2組あるバラモジはプレート側の出力同調回路を共有しており、そこでサイドバンドの打ち消しと合成が行われます。各バラモジのカソードにはキャリヤ・バランスを調整するための可変抵抗器が入っています。 シャシの背面(写真の左隅に見える)に調整用の2軸ボリウムがあります。 このボリウムは運用中も頻繁なバランス調整が必要なので外から簡単にできるようにしてあるのでしょう。 しかし背面ですからやり難かったですね。

 【トランジスタVFOを内蔵
 トランジスタ2石を使った簡易型のVFOを内蔵しています。回路形式は周波数安定度で定評のあるVackar(バッカー)型LC発振回路です。(参考リンク→ここ) 発振回路はプリント基板に実装されていますが、バリコンはシャシ上の金具に取り付けてあります。 こうしないと機械的に安定しないからでしょう。 コストのかからない糸掛式の減速ダイヤルです。

 しかしまあ、発熱の多い真空管機ですし、さしたる温度補償もしていませんから周波数は安定とは言えませんでしたね。 LC-VFOは回路形式よりも構造や部品に負う部分が多いわけです。 とりあえずキットを組み立てたHAMが動作テストに使うのが目的と言ったVFOではないでしょうか。 このキットを買ったHAMは大半がJR-500S型受信機のオーナーだったかも知れません。 オンエアの時はそちらに内蔵のVFOでトランシーブして貰えば良いと考えてオマケ程度に付けておいたVFOのように見えますね。hi

 # VFO単独でテストしたこともありますがやっぱり安定度はイマイチ以下でした。(笑)

TX-20Sのスペック
 今さらスペックなんか見ても仕方がないかも知れません。 紹介しきれなかった内容も書いてあるようなので掲載しておきます。

 このスペックだけを見たらマトモな送信機のように感じるかも知れません。 しかし、実際に使ってみた実感から言えば厄介な送信機でしたね。

 まず、十分なウオームアップを行なわないと周波数安定度だけでなく、キャリヤ・バランスの状態も変動が顕著でした。 逆サイドのサプレッションも然りなのですが、まともなリグを使っている交信相手局はこちらがDSBに近くても意外にわからないようでした。 キャリヤ漏れの方が発覚しやすかったです。 今のようにスペクトラムを見られてしまうと漏れ漏れなのがバッチリわかったかも知れませんけれど。 TX-20Sを単独で使う場合、最大の問題点は幾ら待っても安定しないVFOだったかも知れません。

 ローカル局にお相手をお願いして運用を試みたこともありますが、ロクなレポートしか貰えなかったような印象があります。すぐに実験はおしまいにしました。 以降はお蔵入りしていたのです。もう少しじっくりチャレンジすれば良かったのかもしれませんね。

 このように欠点の目立つ送信機ですが、時代背景を考えると納得できる気もします。 1967年当時、SSBでオンエアする局は自作機もかなり多かったのです。 今のように完璧なSSB局ばかりでなくて、中にはそれっぽい程度のSSB局もかなりおりました。 ですから、ある程度それらしいSSBが出せる送信機が安価に手に入るなら人気が出るに違いないと思ったのかも知れません。 しかし現実にはJAのHAM局は完璧主義者が大半であり、実用主義的なメーカー製SSB送信機はウケなかったのではないでしょうか。 こうした嗜好は今も変わっていないように思います。 シンプルで扱い易く実用的なリグより、使いもしない機能が満載で電気も喰うような総花的肥満リグがウケているのが現実です。 だからと言ってTX-20Sを擁護するつもりもありませんけど。(笑)

                   ☆

 このTX-20Sは私が組立てたのではなく、知人のN氏が製作されたものです。たしか、販売終了で投げ売りされてたのを買ったとのお話でした。初級HAMが大半でしたから上級バンド用のTX-20Sは特に不人気だったでしょうね。 このシリーズの送信機は長続きせず、発売から2〜3年もせず姿を消しました。マトモな送信機じゃないのはメーカーも自覚していたでしょうから早々にやめたのかも知れません。 Nさんがご不要とのことでしたので、どんな送信機だったのか知りたくてお譲りいただいたものです。これは1970年代末の話です。

                   ☆

 前回(←リンク)のPSN式SSB繋がりで紹介してみました。 TX-20Sは比較的コンパクトですし、デザインも悪くないのでレトロなリグがお好きなら魅力的に感じるかも知れません。 いまの時代でしたら、電源部を内蔵しSSBジェネレータ部を半導体化すれば実用品に仕立てることも可能かも知れません。大きな一枚物のプリント基板は撤去してしまえば十分なスペースが確保できるでしょう。懸案のVFOだってDDSにすれば一発で解決です。 改造の素材には実に向いた送信機です。かつてトランシーバに改造したお方もおられたくらいですからね。 スイッチやツマミの類はそのまま活かしてやればデザインを損なうこともなく近代化できそうです。 そう思いつつ、綺麗な状態で長年温存してきたのですがだんだんそんな元気もなくなりました。 ちょっと残念ですけど。 ではまた。de JA9TTT/1

(おわり)fm

20 件のコメント:

  1. おはようございます。
    色々なものをお持ちですね。しかも、大変にきれいな状態です。ライセンスと取る前か、取った直後に、近所のOMさんのところでラインで見せてもらったことがあります。価格が魅力だったのか、凄く興味を持った記憶があります。
    OMからは、難しい(何が難しいかは不明)から、やめとけと言われました。キットのスペックとしては素晴らしいですが、500や510と比べると、万人が使える機械ではなかったですね。とても、懐かしくなりました。

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  2. JK1LSE 本田さん、おはようございます。 今朝は雨模様ですね。 花粉症には有難いですが・・。

    さっそくのコメント有難うございます。
    > ラインで見せてもらったことがあります。
    このシリーズをラインで揃えるとなかなか壮観だっただろうと思います。 バンドごとの送信機なんて普通は考えられませんよね。(笑)

    > 難しい(何が難しいかは不明)から、やめとけと・・・
    そのOMさんもご苦労されたのだと思います。 少なくとも価格を除くとあまり初心者向きではなかったのでしょう。 SSBでのオンエアは難しかったらしく、私のご近所のOMさんはTX-40SをCW送信機として使っていたようでした。hi hi

    > 500や510と比べると・・・
    やはりSSBはトランシーバの方が便利でしたね。 このSシリーズの後継はTX/JR-310シリーズだと思いますが、こちらは結構ヒットしたセパレート機でしたね。 今では普通ですが、当時としては珍しく50MHzが付いていたので人気があったのでしょう。

    > 万人が使える機械ではなかったですね。
    やはり扱いが容易な機械の方がオンエアに集中できるので良いと思います。

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  3. こんにちは。
    大変懐かしいリグですね!
    開局当時は、807.6BQ5PPの自作AMでしたので、この510やPSN SSB機はデザインを含めて憧れでした。小学生でしたので当然買えませんでしたが!
    中学の時にローカルの高校生が50ラインを購入して運用されてたのを訪問してみせてもらったのが、最初のSSBとの出会いでした。
    今はとても懐かしいです。
    コメントになってませんが!

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  4. JA6IRK/3 岩永さん、こんにちは。 北関東は雨が強くなってきました。風はあまり感じません。天気悪くても暖かですね。

    いつもコメント有難うございます。
    > この510やPSN SSB機はデザインを含めて憧れでした。
    TS-510などなかなかFBなデザインだったと思いますね。 八重洲は銀パネのリグが多かったのですが、このころのTRIOは渋い感じでした。

    > 50ラインを購入して運用されてたのを訪問してみせてもらった・・・
    私が初めてSSBでオンエアしたのも50ラインだったと思います。短期間の借り物でした。(笑)

    AMの局にはSSBは憧れでしたね。 でも、ローカルなAM局のラウンドQSOにSSB局がキャリヤを入れてブレークしてくる・・・と言った時期もあったのを思い出します。

    > 今はとても懐かしいです。
    AMからSSBへの移り変わりを知るHAMも少なくなってきました。私にも懐かしい時代です。 たまにはTS-510に灯を入れてやりましょうかね。

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  5. 加藤さん、こんにちは。

    トリオのシングルバンドPSN方式SSB送信機もお持ちだったのですね。

    僕が開局したときにはすでにTS-820やFT-901が発売されていましたので、このシリーズの送信機は見たことも使っている人を見かけたこともありません(笑

    手放される前にぜひどのような電波が出るのか測定して拝見させてください^^

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  6. JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんにちは。 気の滅入るニースばかりですが、昔を懐かしんで気晴らししましょう。(笑)

    いつもコメント有難うございます。
    > このシリーズの送信機は見たことも使っている人を・・・
    販売していた期間も短かったようですし、人気もイマイチだったようです。 相方の受信機JR-500Sの方はわりと見かけますが送信機は少し珍しい存在かも知れません。 実際、このシリーズをお使いの局とのQSOは珍しかったです。

    > どのような電波が出るのか測定して・・・
    残念ながら電源を解体してしまったので動作させられません。 それと多用しているオイルコンはおそらく全滅でしょう。 そこまでして動作させるだけの価値はないと思われます。 ご要望にそえず申し訳ないです。w

    オリジナルのままの状態に復活されたいご希望者があればお申し出ください。(爆)

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  7. 再度こんにちは。
    こちらは雨が上がって晴れてきました。

    発売当時の価格を見てみますとTS20Xが23,900円ですが八重洲のFL50は36,500円でした。
    FL50もそれほど大した性能ではなかったと思いますが、1.5倍の価格差で5バンド送信できるならFL50を選ぶ人が多かったでしょうね。

    それは残念^^; > 残念ながら電源を解体してしまったので
    でもオリジナルのままレストアできても新スプリアス規定をクリアするのは難しそうですね(笑

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  8. JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、あらためてこんにちは。 大阪は雨上がりですか。 こちらまだ降ってますね。

    再度のコメントどうも有難うございます。
    > 1.5倍の価格差で5バンド送信できるならFL50を・・・
    それに、VFOの安定度はイマイチでしたがフィルタ・タイプのSSBジェネレータでしたので扱いはずっと容易だったですね。そのころFL-50で出ていたSSB局が一番多かったです。

    > 新スプリアス規定をクリアするのは難しそうですね(笑
    上手に使えばなんとかなるかも知れませんが、良く見ると逆サイドの抑圧比はスペック上でも-30dBですからいま一歩でしょうね。 やっぱりフィルタ式の改造するしかないかも知れません。(爆)

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  9. TX-15Sをお使いだったOMサンにコメントをいただきました。

    蓋をすると温度が上がってキャリヤ・バランスが崩れるので蓋をせずにお使いだったそうです。

    申し訳ないですが、コールサイン、お名前とも不明でしたので表示をミュートさせていただきました。 宜しかったら改めてコメントお願いします。

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  10. こんばんは。早いもので、あの大震災から(時間の捉え方は人それぞれでしょうが)9年も経ちました。

    今日は通院(3ヶ月に一度の経過観察)で休業しましたが、季節はずれの暖かさでした。在宅勤務や時差出勤をさせてもらえるような恵まれた境遇にないので、明日からはまたリスクを覚悟でいつも通りの出稼ぎです。

    お題の送信機は私が物心つく前のもので、特に思い入れはないのですが、真空管機の話題には食いつきがよろしいようで(笑)。高校の部室にあったのはTS-520Vでしたが、私が開局した頃は全個体化されたPLL機がもう当たり前の時代でした。ただ、昔の機械はデザインが個性的で、そこに惹かれるところはあります。

    それにしても、10球+2Tr.の「モノバンド送信機」ですか。その割には破格の物量に見えますが、クリスタルフィルタ1個より真空管を多数並べた方がまだ安上がりだった、ということなのでしょうか。部品点数だけなら、どう考えてもフィルタ方式の方が圧倒的に有利でしょう。

    主要部がプリント基板化されているとはいえ、これを一から組み立てるのはかなり大変だったことでしょう。言い換えれば、当時はそのくらい馬力のあるアマチュアが当たり前のようにいた、ということなのでしょう。

    似たようなものを今から真空管で作るというのなら、私も「酔狂」という言葉以外は思いつきません。ただ、私に止める権利はありませんからご自由にどうぞ(笑)。

    ちなみに、6AQ8や12AT7など、オーディオに使えそうな双三極管は軒並み価格が高騰しています。それでもよろしければ。もっとも、そのくらいのお金はきっとお持ちなのでしょう。

    私に「作れ」と言われてもお断りします(爆)。半導体式なら考えてもいいですが、それですら気力がなくなりつつあります。当時はそれしか手段がなかったのかもしれませんが、もっと合理的な手段があるなら、そちらを選択するに越したことはないでしょう。価値観の問題でしょうが、究極はSDRかもしれません。

    その前に、無線機を自作するような時代ではもうないのかもしれません。村田が表面実装も含めたトリマーの生産をやめてしまったらしいと知ったときには衝撃を受けました。それ以外のアナログ系部品も風前の灯火です。

    ここで少し前に写真が掲載されていたクラニシのギヤーダイヤルを見て「誰か作ってくれないかな」と思ったりもしましたが、このご時世に「ノスタルジー」もいいところでしょう。実用本位なら「ロータリーエンコーダ+デジタル周波数ディスプレイ」でもいいわけですし。

    返信削除
  11. JG6DFK/1 児玉さん、こんばんは。 今日は暖かでしたね。 風が強かったので花粉の飛散は凄かったようです。w あの震災からもう九年、だんだん忘れてきました。 非常時に備える気持ちも緩みがちです。あらためて引き締めなくては・・・。

    いつもコメント有難うございます。
    > 明日からはまたリスクを覚悟でいつも通りの出稼ぎです。
    どうぞお気をつけて。 そうは言っても手洗いと消毒くらいしかできませんが、それが予防の基本のようです。

    > 全個体化されたPLL機がもう当たり前の時代でした。
    そうでしたか。 もっと古くからのHAMかと思っていましたが。(笑)

    > デザインが個性的で、そこに惹かれる・・・
    まだ今のように金型を作って量産する・・・と言った凝ったデザインはできなかったようです。 板金の組み合わせのシンプルデザインが多かったですね。

    > クリスタルフィルタ1個より真空管を多数並べた方が・・・
    たぶん、そうでしょう。 八重洲無線の送信機:FL-50など自社製のクリスタルフィルタを使っていました。SSB用フィルタの完成品はメーカーが購入しても高価だったのでしょう。 アマチュアが単品で買うと9MHz帯のフィルタは5千円近かったように思います。 キットの原価を考えると使いにくかったでしょうね。

    > 部品点数だけなら、どう考えてもフィルタ方式の方が圧倒的に有利でしょう。
    これは間違いなくフィルタタイプが有利ですね。 回路もずっとシンプルですし性能も保証しやすいはずです。

    > そのくらい馬力のあるアマチュアが当たり前のようにいた・・・
    何がしか自作品があるシャックが普通でした。 CQ誌にも毎号のように製作記事が掲載されていましたから作って遊ぶのがアマチュア無線でした。 まだアマチュア無線「技師」だったのですね。hi hi

    > オーディオに使えそうな双三極管は軒並み価格が高騰しています。
    オーディオで使うような球は随分と値が上がっていますね。 あまり人気がなさげなトランスレス用のTV球でも使いますかね。 いまや酔狂を遊ぶのも大変です。(爆)

    > 価値観の問題でしょうが、究極はSDRかもしれません。
    世の中はその方向ですが、アナログでやる部分は別の面白味がありそうです。 暫く共存すると思いますが、いずれこれも酔狂かも。

    > それ以外のアナログ系部品も風前の灯火です。
    もう暫くは流通在庫品もありますし、他のメーカー品もあるので何とかなるとは思いますが、自作が難しくなるのはやむを得ないでしょうね。 遊べるうちに遊んでおきましょう。

    > 「誰か作ってくれないかな」と思ったりも・・・
    ギヤを使った減速機構は機械系の技術をお持ちなら、既製の精密ギヤを組み合わせて比較的容易に作れるのだそうです。 ただしあまり安くは作れないのが問題でしょうか。

    > 「ロータリーエンコーダ+デジタル周波数ディスプレイ」
    機械加工が楽なので断然これです。 まあ、これも時代なので仕方ありません。 バーニヤダイヤルなら今でもありますが、半世紀以上前のデザインになってしまいますし・・・。

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  12. 追加情報です。
    シャックを探したところ、電源接続用のケーブルが見つかりました。 また、電源を自作する際に必要な電源側に付ける角形12ピンコネクタ(中古)もありました。これで電源を作って動作させることが可能です。 本体を調べたら終段管は破損・欠品していたので、ほぼ同等に使える6146Wを1本付けておきます。 レストアを行なってオリジナルの回路のまま試してみることも可能でしょう。 de JA9TTT/1

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  13. 加藤さん、今晩は、

    いやー、驚きました。記事を読んでいくと「あー、40年前位に、同じ機種の送信機を、組み立てたことがあるな。」と思い出していたら、記事の末尾を読んでいると「知人のN氏」とありました。

    えー、このAF-PSN送信機は、私が組み立てたやつですか!(折角、伏字で表現してくれたのに、自分から名乗り出て、申し訳ない。)(爆笑)

    当時は、まだ2アマの免許もなく、恐らく、ハムフェアー最終日に、販売業者が持ち帰るのも面倒だと思ったんで、赤札価格を付けていたのを購入したのでしょう。脳裏には、アマ・ハンの「3球SSB送信機」のことが思い出され、しかも、天下のTRIOが世に出したもので、問題が有るはずない、と思ってました。

    いやー、お恥ずかしい、穴が有れば入りたい、心境です、

    返信削除
  14. JI1HVI 仲野さん、こんばんは。 新型コロナ+スギ花粉の状態で憂鬱ですが、お元気でしょうか? しばらく懇親会もなさそうですが、またアイボールよろしくお願いします。

    いつもコメント有難うございます。
    > 「知人のN氏」とありました。
    勝手にお名前とかコールサインを書く訳にも行かず・・・N氏にしておきました。 ご自分でバラしたんでは仕方がありませんね。(笑)

    > 赤札価格を付けていたのを購入したのでしょう。
    遠い昔のことなので詳しくは覚えてませんが格安で手に入れたと言うようなお話でしたね。hi

    > 天下のTRIOが世に出したもので、問題が有るはずない・・・
    能書きは立派ですし、流石にメーカー製ですからデザインも悪くありません。 しかもVFO内蔵とあって良さそうに見えて不思議はなかったでしょうね。 実は私もそう思っていましたので。(笑)

    米国でもフェージング・タイプの送信機は早々に廃れてしまいました。 結局、同じようにフィルタ・タイプに対しての優位性はなかったのだと思います。 理屈はいくら素晴らしくても、デリケートでその通り安定動作させるのは難しかった訳です。

    宜しかったらお返し致しますので改めてチャレンジされませんか?(笑)

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  15. (追加書き込み)

    いやー、残念ですが、もう弄って、何とかなる代物ではないことが、このブログを愛読していると、ひしひしと、伝わってきますので、手を出しません。悪しからず。

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  16. 加藤さん、いつもながら周回遅れのJR1QJOです。
    メーカー製PSN機はこのTX-x0Sシリーズしか知りません。
    開局時のローカル局はTX-15Sのユーザーでした。この局長さんの
    第一送信機はピー缶ハカマのUY-807自作CW機で、第二送信機が
    TX-15Sでした。同じくローカル仲間がFL-50を使っていました。
    毎晩ローカル仲間でラウンドQSOをしましたが両局長が入ると
    悲喜劇が始まります。QRHは当たり前なのでRIT、Clarifierを
    局毎に頻繁に調整しつつ、TX-15Sの局長さんに「キャリア漏れて
    いるぞ」「逆サイド漏れているぞ」と注意して、「あ〜あ〜、これで
    どうだ」と都度背面調整つまみを回していました。貧乏学生が
    SSB出られるのでこの程度の苦労は当たり前の時代でした。
    TX-15S/JR-500のコンピは確かに見栄えがして、池袋西武デパート
    のハム売り場で展示していました。横にはSP-600やハリクラも
    置いてあり、今思うと夢の様な時代でした。

    返信削除
  17. JR1QJO 矢部さん、おはようございます。 今日は暖かになりそうです。 東京の桜も開花しそうですね。 ただし株の暴落で投資家のお方には寒い朝でしょう。

    いつもコメント有難うございます。
    > このTX-x0Sシリーズしか知りません。
    マイナーな国産機はあったようですが、TRIOのようなメジャーなHAM機器メーカーが作ったのはこのシリーズだけだろうと思います。 1970年代に入るとフェージング・タイプは完全に廃れましたし。

    > 両局長が入ると悲喜劇が始まります。
    わかります。今の基準で考えると、どちらも不十分なSSB機ですから大変です。(笑)

    フィルタ・タイプのFL-50の方がSSB波としてはマシだったと思いますが、何しろ不安定なVFOが問題でしたね。 21MHz帯ではVFOの発振周波数は16MHz前後ですからだいぶ不安定でした。 28MHzバンドはさらに高い23MHzなので一段と厳しいのですがそもそもオンエアしている局はいなかったですね。

    > この程度の苦労は当たり前の時代でした。
    AM局にはこの苦労はなかったのでローカルラグチューを存分に楽しむことができました。ラグチューにAMはFBでした。 夜は遠距離がスキップするのでご近所とラウンドを楽しんだものです。hi

    > 今思うと夢の様な時代でした。
    アマチュア無線・HAMは未だそれほど大衆化していなくて良い時代でした。 70年代半ばからHAM局の急増でバンドが殺伐としてしまいました。(悲)

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  18. JI1HVI 仲野さん、了解です。

    > もう弄って、何とかなる代物ではないことが・・・
    そうですよね。 そのままレストアしても実用品にはならないと思います。 素材として使って新たなSSB送信機etcを組み込むなら良さそうなのですが。

    あるいは、歴史的なアイテムとしてオリジナルのまま展示したい・・・と言った用途でしょうね。まずまず綺麗な状態なので向いていると思います。 少し待ってもご希望者がなければオークションに出したいと思います。 その旨、ご了承ください。

    コールサイン、打ち間違えたので改めてResしました。仲野さんスミマセン。

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  19. 加藤さん、お彼岸日和なので墓参しましたが、「おばあちゃんの原宿」は閑散でした。
    染井霊園の染井吉野は咲き始めています。でもまだまだ「コロナ放電」が治らないですね。
    さて、回路図で気がつきましたがTX-40SにはSWR計が内蔵していますね。
    当時のリグとしては珍しいものと思います。当時のSWR計は5千円以上したので
    最も高価な付属装置の一つでした。
    散々TX-15Sの悪口を言いましたが、SWR計内蔵は金欠入門SSBerに取って親切設計でしたね。

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  20. JR1QJO 矢部さん、こんばんは。 今日は暖かでしたね。 当地の桜はまだのようでしたが開花も時間の問題でしょう。

    再度のコメント有難うございます。
    > でもまだまだ「コロナ放電」が治らないですね。
    ある程度落ち着くまでには半年くらい掛かるんじゃないでしょうか? オリンピックも厳しいのではないかと・・・。

    > SWR計が内蔵していますね。
    このシリーズのTXには当時としては珍しく、SWR測定機能がありますね。 同軸ケーブルを使ったシンプルなタイプなので自作でも容易に作れるようなものですが、初めから内蔵したのはFBだと思います。

    > 最も高価な付属装置の一つでした。
    今では無線機の標準装備になっていますが、当時も今もアンテナは基本的に自作ですから必須の「測定器」でしたね。 SWR計は何回か自作していますが、リグに内蔵になったので今では滅多に使いません。(笑)

    > 金欠入門SSBerに取って親切設計でしたね。
    SSB送信機としての基本的な性能に難があるのは残念ですが、VOX回路も付いているのでなかなか親切な設計だと思いますね。 フィルタ・タイプに改造すれば結構FBなリグになりそうなんですよね・・・。

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