【回路検討:ゲルトラで作るパワー・アンプ】
abstract
Making an RF Power Amplifier with Germanium Transistors. Germanium transistors are vulnerable to high temperatures, so they are mounted on a large heat sink. The Π605 is made in the Soviet Union, so I had to make a little effort to mount it on a heat sink. Now that it went well, let's try a collector grounded type RF Power Amplifier. (2020.11.30 de JA9TTT/1 Takahiro Kato)
【Π605でパワー・アンプ】
前回のPart 1(←リンク)では水晶発振回路を試作してみました。大きめの石(トランジスタ)を使えば100mWくらいの発振出力なら十分可能そうでした。
7MHzの送信機として目標パワーは3〜5Wです。発振から一段の増幅で一気に3W以上得られたら良いのですが、それには終段パワー・アンプのゲインがどれくらい取れるのかが課題になります。
パワー・アンプも旧ソ連製のトランジスタ「Π605(P605)」で作ります。Π609Aよりコレクタ耐圧が高く電流もたくさん流せるからです。これらはパワーを出すための条件とも言えるものです。但しfTが低いのでのでパワー・ゲインは小さめでしょう。
2000年ころ作ったゲルトラの送信機でも終段の石が問題でした。何とか100mWが得られる2SA127という石を見つけて目標のパワーが出せたのですが、それが限界でした。
Π605は遥かに大きな規格のトランジスタです。コレクタ耐圧:VCBO=-45V、コレクタ電流:Ic=-1.5Aです。コレクタ損失:Pcも3Wありますから上手に使えば数Wは可能なはずです。 fTはΠ609Aの120MHzより低いのですが、それでも30MHz以上あるので7MHz送信機のファイナル(終段増幅器)なら何とかなるでしょう。あとはどれくらいのパワー・ゲイン(PG)が得られるのか、具体的に言えばどれくらいのドライブ電力が要るのかがこの実験のテーマとなります。
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20年前ならもっと「ヤル気」に満ちていたかも知れませんね。最近はボチボチじっくり楽しもうという方向で進めるようになってしまいました。たった2〜3ステージのシンプルなCW送信機に何ヶ月も掛けていてはしょうもないのですが、遅々としているのが現実です。私なんか待っていないで「ヤル気」に満ちたお方はどんどん先に行ってください。じっくり楽しみながら追い付きますから。(笑)
ゲルトラの送信機など自作のテーマとしてもは特殊ですし、さしたる意味がある製作とは思えません。実用的な送信機なりトランシーバはシリコンの高性能なトランジスタやFETで作るべきです。 物好きな製作がお好みならこの先も宜しいかも知れませんが、あまり興味がなければ早々にお帰りください。大したことは書いてありませんし。 暮れは何かと慌しいもの、いたずらに時間を浪費されませんように。
【黒いΠ605】
入手できたΠ605には黒いものもありました。この黒いΠ605はさらにリード線がハンダ付けされていました。ソ連時代の機器の何か決められた目的・用途に使う物だったのかも知れません。
地金色の無塗装でリード線付きのΠ605も売られているのを見たので、色の違いにさしたる意味はないのかも知れません。 しかし何となく気になりました。本体部分の形状はまったく同じですが、黒く塗装されていてリード線が付いているなど選別品を加工した可能性もありそうです。 ひょっとしたら電気的な特性に違いがあるかも知れません。可能な範囲で調べてみることにしました。
今回のようなRFのパワー・アンプで気になるのはコレクタ耐圧とトランジション周波数:fTの違いです。 耐圧が高ければより高いコレクタ電圧を印加できるため増幅効率が良くなり、大きなパワーが得られる可能性があります。 逆に耐圧が低ければ目的のアンプには不適当になるでしょう。 またfTが高ければRFのパワー・アンプには有利ですが、逆に低ければ十分なゲインが得られません。使いにくい石になってしまいます。
調べた結果から言うと大した違いはありませんでした。ロットの違いによるバラツキ以上の差異はなさそうです。 黒い方がややfTが低めでしたが10%くらいの違いです。 コレクタ耐圧はほとんど同じでした。 耐圧の実測ではいずれの石も規格値よりも高かったので好都合です。電源電圧:Vcc=-12VのCW送信機なら十分安全に使えそうです。
# こうしたデバイスの特性を比較する時にはカーブトレーサがあると重宝します。
【Π605の外形寸法図】
Π605に限らず、前回のBlogで発振回路に使ったΠ609Aも同じ形状です。 この形状はソ連時代のパワー・トランジスタではポピュラーなようです。
今回はパワー・アンプなので十分な放熱が必要ですから寸法図に従って、本格的なヒートシンクに穴あけ加工を行なって取り付けることにします。
ソ連は米国と違ってメートル法を採用していたようです。 そのためこうした電子部品の寸法もmm単位になっています。 その点は米国のインチ法よりも扱い易いのですが、手加工するとなるとなかなか細かいところは思うように行かないものです。
【ハンコは廃止の方向ですが】
上記の図面に従って精密な穴加工ができると良いのですが、手工具だけではなかなか精度が出せません。せめて重要な寸法の部分だけでも正確な位置にセンターポンチを打って精度を出したいものです。
精密にけがいて位置決めできたら良いのですが、なかなか精度が出ません。手っ取り早い方法として「現物合わせ」で行くことにしました。
足ピンに太さが有りしっかりしていますから、スタンプの要領で朱肉を付けてピンの位置を正確に写し取ることができました。 あとは写し取った紙片を切り抜いてヒートシンクの所定の場所に貼り付け、正確にセンターポンチを打ってやればOKでしょう。 この方法は精度もよく大成功でした。
足ピン3本の穴加工が成功したら、止め金具の穴位置を決めます。 トランジスタの足ピンが開けた穴のセンターに来るように粘着テープで仮に固定します。 止め金具を載せて固定する位置を確定します。こちらの穴はφ3mmのビスに対して、最初から遊びがあるため多少ラフでも支障ないでしょう。
【穴加工終了】
穴加工がうまくできました。 押さえ金具の位置合わせは多少やり難かったのですが大丈夫でした。 金具の方に遊びがあるのでそれなりの加工精度でもうまく行くようです。
日本で一般的なパワー・トランジスタなら取り付け穴加工が済んでいるヒートシンクが容易に手に入ります。自ら穴加工する必要はあまりありません。 また、最近は樹脂モールドタイプのパワトラが殆どですから穴加工も一つだけで済むため簡単です。 まさかソ連製のトランジスタ用にヒートシンクの穴加工をするとは思いませんでした。
【取り付けてみる】
さっそく仮に取り付けてみました。思ったよりも上手く行きました。
ピン足の穴あけ位置は十分良い精度が得られています。 ピン足の穴は初めφ2mmで開けました。位置的にも精度的にも問題はないようでした。 しかしリード線をハンダ付けするなどの都合を考えると余裕がないのでφ2.5mmに追加工して終了にしました。
押さえ金具の固定にはヒートシンクにタップを立ててネジ穴加工を行ないました。これでM3のネジで直接止めることができます。
Π605はケースがコレクタに接続されています。 従ってこのような止め方ではコレクタとヒートシンクの絶縁が保てないことになります。 しかし、これは支障ありません。 はじめからコレクタをアース・GNDする回路形式で設計しているからです。(後ほど回路図あり)
トランジスタのケースを直接ヒートシンクに密着することで最良の放熱効果が得られます。また、コレクタとヒートシンク間のキャパシティも発生しなくなります。 コレクタがケースに接続されているRF用パワー・トランジスタの使い方として確立された回路形式です。
【組立構造を考える】
どのように組み立てるのか考えた結果、ナマ基板の上に作ることにしました。周波数は7MHzですから神経質になる必要もないのですが、RF的(高周波的)に安定な構造が間違いないでしょう。
ヒートシンクに固定用のタップを立ててあります。 基台となる生基板にねじ止めで固定します。 ヒートシンクもGNDに直結されますから高周波的にも安定すると思います。
回路部分は生基板の上にランドとなる基板片を瞬間接着剤で貼り付けて組み立てます。 何しろ実験的な一品料理ですから何でもアリです。
さて、今回のPart 2はここまでの作業でおしまいです。 RFアンプとして組み立ててゲインの測定や可能なパワーなど見極めるのは次回以降になります。 今のところ、トランジスタ単体での事前評価では十分なゲインが得られ、パワーも出てくれるように思います。 ただし、RF用のゲルトラで数Wと言った「ハイパワー(?)」を扱った経験はありません。 ゲルトラは思いのほか脆い(もろい)という印象もあるので、パワーが出るのはほんの一瞬ですぐに壊れてしまう・・・と言った結末もないとは言えません。 大きな・・・過剰そうにも見える・・・ヒートシンクを奢っているのも少しでも安全かつ確実なパワーを期待してのことです。 それでも、このソ連製ゲルトラのS/B領域はどの程度なのかと言った情報はないので気が抜けません。
【実験回路(案)】
最終設計ではないことをあらかじめ書いておきます。 まずはRFパワー・アンプ部単独でテストします。回路はこのような物を考えていますが、まだ最終的なものではありません。
ゼロ・バイアスのC級増幅ではなく、B級あるいはAB級バイアスも可能なように考えてあります。 ただし、ゲルトラの場合ゼロバイアスであっても僅かなコレクタ電流:Icoが流れています。これはベース漏れ電流:ICBOの影響によりるものです。普通、シリコンのトランジスタでは殆ど無視できる電流です。ところが、ゲルマニウム・トランジスタではそれが無視できません。 従って常に完全なゼロバイアスではない訳で、特にリニヤ・アンプ的な動作を望まないのであれば、外部に特別なバイアス回路は必要ないのかも知れません。VBEも0.2V位と小さいですし。このあたりも含めて、実際に製作して最適化したいと思っています。 ゲルトラのRFパワー・アンプはまだまだ未知の部分が多いのです。 だからこそじっくりとスリルも味わいつつ製作を楽しみたいものです。
☆
少し間が空いてしまったらすっかり気が抜けてしまいました。やるべきことは沢山あるのですが、なかなか捗りませんでした。取り敢えずはどんな回路で作るのかを決め、それに合ったようにヒートシンクの加工から始めました。ここまでは何とか進んだのですがその先がストップしています。パワー・アンプとしての回路定数も未定の部分があります。そこが肝心だったりしますが・・。(笑)
何事も心がけ次第ですね。気が抜けてしまうと遅々としてしまいます。この先はパワー・アンプのゲインを測定したらドライバ・ステージへ戻って必要なパワーが得られるよう設計を進めましょう。ではまた。 de JA9TTT/1
(おわり)nm
加藤さん、こんにちは。
返信削除11月も今日で終わりで今年も後1ヶ月になりました。
ヒートシンクの加工を拝見していて思ったのですが、RF用パワートランジスタではTO-3パッケージはほとんど見かけないです、直接基板に取りつけにくいなどやはり高周波向きでは無いのでしょうね。
放熱器に付いたトランジスタの写真を見ると昔良く作成した2N3055の安定化電源を思い出しましたw
さすがに追試は難しそうなのでどれくらいのパワーが出るのか、もしくは失敗するのか(笑 続きのBlogを楽しみに待ってます^^
JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんばんは。 夕方ウオーキングの途中で綺麗な満月が昇って来ました。今夜はビーバームーンとか・・・。
返信削除早速のコメント有難うございます。
> 今年も後1ヶ月になりました。
コロナに振り回された1年でしたね。第3波も程々で落ち着くと良いのですが・・・。
> RF用パワートランジスタではTO-3パッケージは・・・
たしかにRF用のTO-3は滅多に見ないですね。実際にマウントしにくいですし、コレクタがケースだと何かと厄介ですから。ヒートシンクを加工してまで使いたくはないです。
> 2N3055の安定化電源を思い出しましたw
最近は電源でもTO-3パッケージは面倒くさいらしく樹脂モールドのパワトラが普通になってますね。 オーディオの世界は音質重視なのでTO-3を使う人もあるようなんですけれど。
> もしくは失敗するのか・・・
実際に、簡単に壊れてしまうので石を使い果たして実験終了の可能性もアリです。w
加藤さん、こんばんは。
返信削除多ピンの穴あけは、私の場合は、下に紙が歪まない程度の厚みのスポンジを敷いて、紙を挟んで上から
ピンを押し付けて穴を開けて、この紙を基板に貼ってポンチを打って穴を開けています。それなりにうまく行っています。
精度を上げたい場合はお値段が張りますがオプティカルセンターポンチというのもあります。
JS1XFN 青木さん、こんばんは。 11月は暖かい日も多くて穏やかでしたね。師走はどうなんでしょうね。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> 紙を挟んで上からピンを押し付けて穴を開けて・・・
この手もやりますね。私は発泡スチロール板の上に紙を敷いてやります。 昔の話ですが、手書きパターンでプリント基板を作るのにもよく使った手でした。
> オプティカルセンターポンチというのもあります。
オプティカルはお値段が・・・せめてオートポンチがあると作業性は良いのですが、滅多に板金はやらないので道具への投資ができません。hi hi
放熱器への穴あけ加工だけじゃ面白くなかったと思いますが、これも必要な作業ということで・・・。w
加藤さん
返信削除もう師走になりましたね。今年は終始「王冠」に悩まされて、せめて年末は瓶ビールの王冠を抜きたいですね。
さて、ゲルパワと言えば2SB250を思い出します。高校時代のクラブの部室にオールGeトラの「コンピューター」
の残骸がありましたが、安定化電源に2SB250が使われました。振って見ると「カラカラ」と音がしたので
「お釈迦」かなと思いきや、ナトリウム汚染を防ぐ「乾燥剤」と聞かされ、動作を確認しています。
シリコンと違って酸化膜の無い ゲルマン族トランジスタはナトリウムに弱いのですね。ちゃんとパーメチック
シールをしていますがね。ftが低いのでKWM-2やFT-101(初代)の自励発信のDC/DCコンバータには欠かせない
部品と言われました。でも昔、真空管のB電源用に自作しましたが効率の悪さに閉口しました。
さて、本題のRF用パワーゲルトラも我が国でも60MHzのタクシー無線機に使われたと聞きましたが真偽の程
は分かりません。でも、ゲルトラの送信機の完成した暁には第二次慶留間島ペディションに使いたいですね。
鬱陶しい「王冠禍」を他所に妄想だけ膨らみます。HIHI
JR1QJO 矢部さん、こんにちは。 北関東は雲一つない晴天です。(でも寒い)
返信削除いつもコメント有難うございます。
> せめて年末は瓶ビールの王冠を抜きたいですね。
飲み屋街は危ないのでご自宅で大いにやってください。(笑)=>ビン麦酒
> 安定化電源に2SB250が使われました。
ゲルマのパワーTr定番ですね。 類似の石を電源に使ったことがありますが、壊れやすいので程なくシリコンに交代しました。 ゲルマより数倍丈夫なように感じましたね。
> ナトリウムに弱いのですね。
組み立て工程など昔の写真や動画を見ると簡単に汚染しそうな環境に感じます。古いゲルトラは劣化するもの多数ですが、N社やH社のものは比較的安心なようです。あと処理の完全さや組み立て環境の差なんでしょうね。 ソ連のゲルトラはまずまず管理されているように感じます。(軍用だから?)
> 60MHzのタクシー無線機に使われたと・・・
あとは27MHzの合法CBトランシーバの用途があったようです。こちらもすぐに2SC38などへ置き換わったようです。ゲルマは本質的に熱に弱いのでパワー物は苦手ですから。
> 第二次慶留間島ペディションに使いたいですね。
7MHzのCWなら数Wのパワーがあれば内地とのQSOも十分に可能ではないでしょうか? 朝方とか夕方は特に有望でしょう。 ハイバンドはコンディション次第ですね。 そうなるとゲルトラの受信機も欲しくなりますね。オートダインじゃ非力でしょうね。hi hi
ワクチン接種が進んで流行がおさまってくれば出かけられますね。多分、もうすぐでしょう・・・と信じたい。(爆)
こんばんは。寒いわ雨に振られるわで散々な一日でした。
返信削除出稼ぎ先が歩いて通える場所に変わりましたが、このご時世、仕事で弱電のハード屋なんてやるもんじゃありませんね。この老体に0.6×0.3mmチップの付け外しを求められます。そのくらいのことができないと、もはやこの業界では技術屋として通用しないようです。
かなり大がかりな工作になっているようですので、うまくいくことをお祈りします。放熱器の追加工はしたくありませんが、昔はTO-3用に追加工したものが市販されており、そういう石を使って何かをやるには重宝しました。そういえば、2SJ18パラプッシュのパワーアンプが何十年も仕掛かりに…(爆)
ちなみに、手持ちの2SB239もご紹介の石と似た形状でした。どうやって実装するのかと思っていたのですが、専用の取り付け金具があったのかもしれませんね。この石を使ったSEPPパワーアンプは熱暴走のしまくりで手が付けられませんでした。定番のトランスドライブにしなかったのが敗因だったのでしょう。
ご紹介の回路と類似の回路は「東芝半導体ポケットブック」でも「50MHz 1W送信機」として紹介されています。当然(!?)シリコントランジスタです。エミッタフォロアのように見えますが、実は違うのですよね。
以下は蛇足ですが、先日、すでに絶滅したとばかり思っていた2SC32を某所で大量に発掘したので、「黒いの」を中心に大人買いしてきました。「銀色の」方が優秀なのでしょうが、性能本位なら別の石を使えばいいわけで、あえて「茨の道」を選択するのも一興かと(笑)。その前に、アクティビティはどん底ですが…
どうやら、この石はHFEリニアリティの個体差が大きいようです。新しく買った石は選別済みのようでしたが、Icを減らすと、いくつかはHFEがかなり小さくなりました。前回ご紹介のカーブトレーサをでっち上げて調べてみたらいいかもしれませんね。レンジ固定なら、複雑なスイッチ配線はとりあえず省略できるでしょう。
JG6DFK/1 児玉さん、こんばんは。 今日は寒かったです。 東京や神奈川方面は雨だったようで散々でしたね。 暖かくしてお過ごしください。
返信削除いつもコメント有難うございます。
> そのくらいのことができないと、もはやこの業界では・・・・
世の中の製品がそんなサイズの部品を前提に企画されているのでやむを得ないのでしょうねえ・・・。 趣味以外では大きな部品は使われなくなるばかりです。頑張ってください。
> 昔はTO-3用に追加工したものが市販されており・・・
TO-3の石を使うお方は未だにあるようですから、秋葉原なら加工済みのヒートシンクが手に入ります。 しかしロシア物の穴加工済みはないので止む無く自分で加工です。穴あけを特注するほどでもないし。(笑)
> 2SJ18パラプッシュのパワーアンプが何十年も仕掛かりに…(爆)
勿体無いので日の目を見させてやってください。(お暇になったら)
> 手持ちの2SB239もご紹介の石と似た形状でした・・・・
同じような形式の押さえ金具があったはずです。 どうしても放熱して使いたいなら板金で自作するしかないでしょう。昔は既製品が買えたと思いますが、もう無理ですね。 でも古くからやっている半導体のお店で相談すれば引き出しの奥から出てくるかも・・・??
> 定番のトランスドライブにしなかったのが敗因だったのでしょう。
ゲルトラのITL-OTL SEPPアンプがあまり流行らなかったのは熱暴走が怖かったからでしょうね。 私もパワー物のゲルトラ4個とスピーカを昇天させたことがあります。 ほぼ瞬間でしたね。
> エミッタフォロアのように見えますが、実は違うのですよね。
はい、そうですね。 エミッタ接地の回路をコレクタ接地の形に変形しただけですので・・・。 コレクタがケースの石・・・例えば2SC106などの定番回路でした。(古い・笑)
> 「黒いの」を中心に大人買いしてきました。
黒いのが2SC32のイメージのように思います。 銀色だと何となく感動がありません。hi
> 複雑なスイッチ配線はとりあえず省略できるでしょう。
ベース電流の設定用抵抗を対象の石に適当な値にすれば良いので、スイッチなしでも実験には十分役立ちますよ。 他のスイッチも同様でNPN-Tr専用にするなら切り替え不要です。 臨時にでっち上げても十分役立つのでお試しください。
加藤さん、こんにちは。JR2WZQ河野です。(完全に出遅れました)
返信削除自分も8月下旬ごろに旧ロシアからП609を入手して、その形状を見て色々考えていたのですが、この記事に示されたように、コレクタを接地できる回路にせざるをえないのかな、と何となく考えていました。
トランジスタが実用化されてそれほど時間が経っていなかった時期の資料を見ると、同様の回路(トランジスタはNPNでしたので、この記事とは極性が逆ですが)が使用されていて大昔に戻ったような感じですが、当時としても最適解だったのだろうな、と思います。
定年で再雇用になってもう少し時間ができるかと思ったのですが、他のこと諸々について頭の中を整理するのに(モノを書いたりとか)時間が必要で、なかなか電子工作に手をつけられません。
いつ完全退職するか、そろそろ考えないといけません。
JR2WZQ 河野さん、こんばんは。 冬型の気圧配置らしく、北西の風が冷たい1日でした。
返信削除いつもコメントありがとうございます。
> コレクタを接地できる回路にせざるをえないのかな、と・・・
周波数の高いHAM BANDで使うのはそうした方が有利だと思いますが、この例のように7MHzならコレクタとエミッタ間のキャパシティが増えても回路側で吸収できます。必ずしもコレクタ接地形式でなくても良いと思います。 ただ、Π609はPNPなのでコレクタ接地形式にすると、電源のマイナス側がGNDになって有利なように感じました・・・。
> 当時としても最適解だったのだろうな、と思います。
本格的なRF用パッケージのトランジスタが多くなると廃れましたが、RF用Trも汎用のパワトラ用パッケージだった時代はコレクタ=ケースがGNDできる回路がFBでしたね。
> なかなか電子工作に手をつけられません。
河野さんの場合、電子工作は完全に余暇のお楽しみのようですので後回しでも宜しいのではないでしょうか?(笑)
> いつ完全退職するか・・・
何か仕事があった方がFBなので、完全リタイヤはまだ先が良いのでは・・・と思います。hi