【3SK22-BL】
この3SK22と言うFET(電界効果トランジスタ)は「デュアル・ゲートFETなんですか?」と聞かれることがあります。その裏には3SK35や3Sk59などの代わりに使えるのだろうか?・・・と言う期待があるのかも知れません。
一応3SKと付いてますから4電極の・・・すなわちデュアル・ゲートFETの仲間と考えて良いでしょう。 但し、次の時代に登場した3SK35のようなMOS構造のデュアル・ゲートFETとは構造の違う別物なのです。ですから代替品にはなりません。 言うまでも無いでしょうが、デュアル・ゲート FETとはゲート電極が2つあるFETのことです。
3SK22はMOS構造ではなく、ジャンクション型(接合型)のFETです。 しかし接合型・MOS型を問わず普通の小信号用FETならペレット(半導体の小片)の表面側に作ったゲートの他にサブストレート(表面より下の基体部分)の側に副次的なゲートが(自然に)できるのです。 これをサブストレート・ゲートと言いますが普通は内部でソース電極に接続するか、表側のゲートと結んでしまいます。 サブストレート・ゲートを第2ゲートとして独立させて足ピンに引き出すことは稀なのです。 この3SK22はその稀なJ-FETです。 足ピンに引き出された第2ゲートが外装ケースと共通なのはサブストレートはケースに貼り付いていて不可分だからです。 従ってサブストレート・ゲートをソース電極に結んで使えば一般的なシングルゲートの高周波用J-FET・・・例えば2SK192Aなどと同じになります。
今となってはサブストレート・ゲートを引き出す効用はあまり無いように思います。 表側のゲート(正規のゲート)と比べて性能が良くないからです。 また構造から見てもドレインと第1ゲート(表側の正規のゲート)の間を遮蔽する効果はないので、帰還容量:Crssは低減されません。 従ってこの3SK22は高周波増幅回路ではCrssの「中和」を行なわないと発振することがあります。
3SK22の後に登場したデュアル・ゲートMOS FETのお陰で存在意義は無くなったものと思います。 まれに第2ゲートの方に局発を注入するミキサ回路を見掛けますが、そのような回路例はかなり古い設計なのでしょう。 3SK35のようなデュアル・ゲート MOS-FETの方が使い易く性能も良いのであえて3SK22で何かを作って見るほどの魅力は感じられません。
3SK22はSSBトランシーバのVFOによく使われていました。(例:TS-510やFTDX-401など) これはパッケージが金属製なので熱伝導が良く、熱的な平衡状態に短時間で達するからだと思います。電源投入後の初期変動が早く落ち着くのでしょう。 デバイスの電気的な性能では2SK192AなどシングルゲートのJ-FETと違いはないのですが、VFOのようなデリケートな用途ではパッケージ構造の違いが現れたものと考えられます。
【FM Tuner Front end】
3SK22を使った回路を紹介してこのFETのことは忘れることにしましょう。(笑) 左図はFMチューナのフロントエンド部分です。
アンテナから入ったFM放送波は3SK22で高周波増幅されます。 この回路ではドレイン側の負荷インピーダンスをかなり低くとってゲインを抑え気味にすることで中和ナシで済ませています。 ミキサにも3SK22を使えば有利だった筈ですが、登場した当時は高価だったので高周波増幅だけに使ったのでしょう。
局発回路が自励発振ではHAM用としては不適当ですが水晶発振器に置き換えればクリスタル・コンバータ(クリコン)になります。 このままの回路構成でも50MHzあたりでしたらマズマズの性能を発揮してくれるでしょう。 しかし3SK22を持っているなら別ですが、新規に購入するくらいならこの回路はお奨めしません。 それに2SK241や2SK544に置き換えてやれば同じように作れますし中和も要らなくて性能も向上しますから・・・時代遅れでしょうね。
米国では高入力インピーダンスのデバイスや高周波用としてMOS-FETの開発に国防省の研究予算が付いていたそうです。 かなり長い期間研究されたようです。 最初のころシリコンで作るのは困難だったようでセレン:Seやカドミウム:Cdなどを使ったMOS-FETの試作が試みられていました。1960年前後の話しです。 しかし、いずれもデバイスとしての特性安定性や寿命などの点で実用にならず実験室の域を出なかったようです。
その後、シリコンで作れるようになってMOS-FETが実用になりました。 最初の頃はシングルゲートのMOS-FETも作られたようですが、帰還容量:Crssが大幅に低減でき高周波増幅が容易になることからデュアル・ゲートMOS-FETが主流になりました。
初期のころ国産品は量産が遅れたようで手に入ったとしても高価なデバイスでした。 しかしニーズはあると見てか今の秋月電子通商、かつての信越電機商会に米国製のデュアル ・ゲート MOS-FETが登場しました。それがこのMFE3007(モトローラ製)でした。 デュアル・ゲート MOS-FETは米QST誌の記事やCQ誌の「技術展望」などで紹介されており、高周波増幅に於ける優位性が強調されていたので注目されたのです。
さっそく手に入れたのですが初めて手にするデバイスとあって神経質なくらい気を使いました。 たぶん国産品より安価だったと思います。それでも一般的なトランジスタより高価だったのでしょう。静電気にたいへん弱いとされ素手で触っただけても壊れると言われるほどで、ハンドリングは容易ではなかったのです。 静電気保護のために各電極が短絡されるよう写真のようなハトメに足を通して売られていました。
具体的に何を作ったのかは覚えていませんが、性能云々よりも使いにくいデバイスと言う印象が残りました。 現実には乾燥した季節なら気をつけるべきでしょうが、そこまで静電気に神経質にならなくても大丈夫だったように思います。 もう少しリラックスして使えたら印象も変わったでしょうね。(笑)
【3SK45-B】
初期のデュアル・ゲート MOS-FETの問題はゲート酸化膜の静電気破壊にあったことは間違いありません。 やがてゲート保護用のダイオードが内蔵されるようになって一気に普及したように思います。 極端な話し保護のお陰で扱いは一般的な半導体とさして違わなくなったからです。 米国ではRCA社の「40673」が非常にポピュラーになりました。
国産品では3SK35(東芝)あたりが初期の量産品のようですが、各社から類似の製品が一斉に登場しました。 写真の3SK45(日立)もその一つです。 主にFMチューナのフロントエンド、TVのVHFチューナ部分への利用を目的に作られたようです。当時の民生電子機器の事情を反映したものでした。
VHF帯の無線通信が盛んになり、またFM局やTV局も次々に開局するに及んで相互変調や混変調と言う「多信号特性」が問題になりました。FCCによる基準もあったようで特に米国に輸出する機器では重要でした。 感度的には従来のバイポーラ・トランジスタでも十分だったのですが多信号特性が満足できなかったのです。 FETの伝達特性はほぼ二乗特性であるため指数関数的なバイポーラ・トランジスタよりも多信号特性は有利です。 ニーズから半導体各社とも一気に高周波用MOS-FETの開発が進んだようです。
最初は高価だったデュアル・ゲート MOS-FETも入手容易になりました。高周波増幅に一つくらい使うのが精一杯だったのが、やがて中間周波増幅を含め高周波の各所に使えるようになりました。 有名な「熊本シティスタンダード」では随所に使われており「これから高周波はデュアル・ゲート MOS-FETだなあ」と思ったものです。
しかし、第2ゲートにAGCを掛けるRFアンプとかミキサ回路のようにゲートが二つある特徴を活かした使い方なら別ですが、単なる増幅には第2ゲート部分の部品が増えると言う欠点もあったのです。 そのため少ない外付け部品で済む2SK241のような内部カスコード構造のRF用MOS-FETが登場しました。 ですから今ではデュアル・ゲートの特徴を活かした使い方でもない限り、2SK241、2SK439、2SK544のような内部カスコード構造のシングルゲート FETで十分と言うことになります。
備考:ハンダ付けに注意を!
危ないのは静電気だけではありません。 ハンダ付けツールの進歩で心配は減りましたが、ハンダ鏝によってはAC100Vの漏れ電流が存在します。それが危ないのです。 電子回路用として主流になっているセラミックヒータのハンダ鏝なら概ね安心です。 しかし近所のホームセンタを見ていたら雲母板にニクロム線を巻いたヒータ構造のハンダ鏝が売られていました。こうした昔ながらの構造のハンダ鏝は漏れ電流が多いことがあって半導体回路には不適当です。 ハンダ付けしただけで大切なFETやICを壊してしまう恐れがあります。むしろ静電気よりも危険です。
【TRIO TS-520のRF Unit】
FETを積極的に使った無線機の例を紹介しておきましょう。各種FETの上手な使い方を知るのにはうってつけです。
左図はTRIO(現在のKenwood社):TS-520のRFユニットです。高周波増幅だけでなくミキサにも3SK35や3SK41を使っています。 この時代のSSBトランシーバは真空管時代の影響が色濃く残っていました。 真空管とのハイブリッド構造と言うこともありますが、真空管時代と同様の回路構成になっていたからです。 そのため入力インピーダンスが高く、真空管(五極管)と類似の回路形式で使えるFETは重宝されたのです。
FETの活用と言う視点で見るとTS-520は大変面白い回路になっています。 まず、送信ミキサーですが3SK41を使った理由は何でしょうか? 3SK35のIdssが大きめの物でも良かったように思います。送信部のミキサーですからNFは関係ないので、両者に殆ど違いはないからです。部品メーカが偏らぬよう配慮したのでしょうか? ちょっと興味を惹かれる部分です。
TS-520の10MHz:JJY/WWV受信回路は独立していてこの部分には3SK22が使われています。独立させたのはバンドスイッチを安く上げる工夫でしょう。 この部分はシビアな性能は求めない補助的な回路なのでコストダウン目的に3SK22を使ったのでしょうか。 3SK35の登場で時代遅れになった3SK22なら幾らかリーズナブルだった筈です。 なお、バンドスイッチの位置にかかわらずボタン一つでJJY/WWVが受信できる機能はFBだと思います。
受信ミキサ回路での使い方も面白いと思います。 一般的にデュアル・ゲート MOS-FETのミキサ回路では受信信号を第1ゲート、局発信号を第2ゲートに加えて使います。 その方がNFが小さく変換ゲインも大きくとれるため有利だからです。 しかしTS-520では局発を第1ゲート、信号は第2ゲートと逆になっているのが目に留まるでしょう。
これはミキサのゲインが過剰にならぬよう配慮したためと思われます。 TS-520のようなダブルコンバージョン形式の受信部はクリスタルフィルタ以前の帯域が広い部分でゲイン過剰になり易いのです。 真空管と比較してMOS-FETはかなりHigh-gmなので安易にやるとゲインオーバになるので特に注意を要します。 真空管よりも電源電圧が大幅に低いこともあってアンプやミキサが簡単に飽和してしまいます。 定石通り普通に使ったのでは多信号特性が満足できなかったのでしょう。 それで信号を第2ゲートに加えることで変換ゲインを抑えるよう工夫したものと考えられます。 ゲイン配分とデバイスの特性を良く検討してあると思いました。 八重洲無線のFT-101よりも後から登場しただけのことはあるようです。
【Collins 651S-1AのSSB/CW復調回路】
デュアル・ゲート MOS-FETが活かせる回路の一つに「プロダクト検波」があります。
左図はCollinsのプロ用受信機:651S-1AのSSB/CW検波回路です。 3N141と言うデュアル・ゲート MOS-FETを使って検波しています。 初めて見たとき、このような回路で復調歪みほか満足な性能が得られるのか心配になりました。 しかしそれは杞憂であって実際にはとても旨く働きます。復調音もなかなか良好です。
SSB検波と言うとSA612やMC1496のようなDBMをすぐに考えたくなりますがデュアル・ゲート MOS-FETのプロダクト検波でも十分満足できる性能が得られます。 実際にDC受信機や自作受信機のSSB検波に使いましたが不満はありませんでした。 SSB送信機のようにキャリヤ・サプレッションを必要とするならDBMに限ります。 しかし受信機の検波回路にその必要はありません。 今でも「プロダクト検波」はデュアル・ゲート MOS-FETの特徴が活かせる回路の一つだと思っています。 BFOの注入レベルがキーポイントになります。
【シンプルなRFプリアンプ】
デュアル・ゲート MOS-FETの手持ちがあったら使ってみたくなるでしょう。 左図のようなプリアンプは如何ですか?
こんな簡単なアンプでも20dB以上のゲインは簡単に得られます。 しかもノイズ・フィギャも良好です。 感度不足の受信機に付けたら効果的です。 FETは図の3SK35のほか、3SK39、3SK41、3SK45、3SK48、3SK51、3SK59、3SK73、etc・・・どれでも同じような性能を発揮します。 図の端子1と端子2の間に電流計を接続し5〜10mA程度の電流が流れるようにバイアス回路の抵抗器:4.7kΩを加減してやればOKです。 入出力のコイルはトロイダルコアに自身で巻けばベストですが、FCZコイル(および互換品)でも「まあまあ」でしょう。
なお、このあと説明する「エンハンスメントモード」のデュアル・ゲート MOS-FETの場合は第1ゲートにも正のバイアス電圧を加えて同じ程度のドレイン電流が流れるように使えば同等の性能が得られます。
☆こうした「プリ・アンプ」の注意点を書いておきます。
現在市販されているHAM局用のトランシーバのような近代的な無線機に後付けの「プリアンプ」は不必要です。 付ければSメータの振れは良くなりますが「感度」は改善されません。聞こえなかった局が聞こえるようになる可能性はほぼゼロです。(まあ、アンテナが劣悪なら別かもしれませんが・笑)
逆に、改善どころか多信号特性は確実に劣化します。 近隣の周波数で強い局がオンエアすればいわゆる「かぶり」が酷くなります。 その強い局が悪いからではありません。余分なプリアンプなど付けた自分が悪いのです。
従って、こうしたプリアンプが効果を発揮するのはもともと高周波部分のゲインが不足しているような簡易な受信機に限られると思って下さい。 それ以外の近代的な無線機には「有害無益」な付加装置だと思って間違いありません。
無線局に於いて聞こえを良くするには「アンテナの改善」が第一です。 付加回路で補えることには限度があるのです。
追記:Pri-Ampはどんな時に有効か?
最近のRigで運用するならHF帯ではPri-Ampの必要性はまずありません。Pri-Ampが効果的なのは以下のようなケースです。
(1)非常に旧式の受信機;特に21〜28MHzといったHF帯ハイバンドで感度低下があるような古いリグで効果があります。例えば、TS-510やFT-400と言った真空管時代のリグです。それ以降のリグではまず必要はありません。調整がずれたようなRigは論外ですが。(笑)
(2)VHF帯でケーブルロスがある場合;50MHz以上になると同軸ケーブルの信号ロスが目立ってきます。そのような場合、Pri-Ampをアンテナ直下に置くことで事実上ケーブルロスが無視できるようになります。Rigの近くに置いたのでは意味ないので、なるべくアンテナの直近に置きます。
【3SK103】
金属Canパッケージに入っているようなデュアル・ゲート MOS-FETはすべて廃止品種でしょう。
ニーズの減少でデュアル・ゲート MOS-FETは淘汰されつつありますが、まだ幾らか手に入ります。 写真の3SK103は比較的入手し易い品種です。 但し近ごろのFETでは「エンハンスメント・モード特性」のFETが多いので注意が必要です。
このFETも上で説明しているような各用途に使えるるのは勿論ですが、バイアスの与え方に注意します。 一般に第2ゲートにはドレイン電圧;Vdsの1/3〜1/2程度のバイアス電圧を与えます。例えば電源電圧が12VならG2へDC4〜6Vを与えれば良いわけです。 その上で従来型の「ディプレッション・モード特性」のFETでは第1ゲートのバイアス電圧は負もしくはゼロで使います。 ソースとGND間に抵抗が入っていれば第1ゲートは負のバイアスが掛かっています。その状態でソース抵抗の大きさでドレイン電流を加減します。
しかし、3SK103のようなエンハンスメント・モードのFETでは、そのように使うとドレイン電流は殆ど流れません。流れたところで数10μAくらいのものでしょう。これでは旨く増幅してくれません。
3SK103のようなFETの使い方ですが、まず第2ゲートのバイアス電圧はそのままで大丈夫です。 第1ゲートに正の(要するにプラスの)バイアスを与えて所定のドレイン電流が流れるようにするのです。 正のバイアス電圧は電源電圧を分圧するなどの方法で得てから、高抵抗を通して第1ゲート加えてやれば良いです。特に難しくはありません。 そのようにして使えば同等の性能が得られます。なお、電源電圧(ドレイン・ソース間電圧:Vds)が特に低くない限りソース抵抗:Rsは省略しない方が無難です。
プロダクト検波の場合、第1ゲートのバイアス電圧を加減して1〜2mA程度のドレイン電流が流れるように調整すればOKでしょう。 ミキサー回路も同様の調整で旨く行きます。 エンハンスメント・モードのデュアル・ゲート MOS-FETもバイアスの与え方でドレイン電流を調整すれば良いのですから毛嫌いせず有効活用したいものです。
【3SK294】
比較的新しいデュアル・ゲート MOS-FETを紹介しておきます。 上で扱った3SK103はだいぶ古くなったデバイスでした。既に生産は終了している筈で、たまたま何所かに在庫が沢山あったので手に入り易くなっているのだと思います。 それほど長くは続かない筈です。
写真の3SK294(東芝)は現行のデュアル・ゲート MOS-FETです。 表面実装用のパッケージに入っているので少々扱い難いのですが当分入手には困らないでしょう。 10個230円にて秋月電子通商(←リンク)で購入できます。 VHF帯までの高周波増幅用としてなかなか高性能なデュアル・ゲート MOS-FETです。性能から見て安いと思います。特に帰還容量:CrssがfF(フェムト・ファラド=1/1000pF)のオーダーなのはとても素晴らしいです。ドレイン:Dと第一ゲート:G1が良く遮蔽(シールド)されている証拠です。このくらいになると使いかたの方が問題になりますね。
なお、この3SK294も「エンハンスメント・モード特性」なのでバイアスの与え方に注意して下さい。 それさえ注意すれば従来からの回路に使えるのは勿論です。 なかなか高性能ですから推奨できる現行のデバイスだと思います。 できたらパッケージに合わせて表面実装で使いたいですね。
【YAESU FTDX-5000の1st Mixer】
最後に3SK294が実際に使われている例を示しておきましょう。 左図は八重洲無線のトランシーバ:FTDX-5000の第1ミキサー付近です。
FTDX-5000では3SK294を4つ使ってスイッチング・タイプのDBMを構成しています。 非直線特性あるいは二乗特性を使ったミキサー回路と言う使い方ではありません。 局発信号によって各FETをON/OFFさせるコミュテーティング・ミキサ(Commutating mixer)と言う回路のスイッチ素子として使っているのです。 このような回路形式の方が歪特性に対して明らかに有利だからです。 従来はJ-310あるいはSST-310と言ったJ-FETが使われてきましたが、3SK294の方が幾分スイッチ素子として優れているのでしょう。エンハンスメント・モード特性のデバイスなのでこのような回路に使い易いのは確かです。
もう10年数年も前になりますがFST3125(e-エレに少量在庫あり)のようなBus-SWのICを使った高性能ミキサをテストしたことがありました。その結果、3次のインプット・インターセプト・ポイント:IIP3は40dBm以上と言う高性能が確認できたのです。 だいぶ時間はかかりましたが、昨今のメーカー機でもスイッチング・デバイスを使ったCommutating mixerの有利さが(やっと)認識され積極的に採用されるようになったことは喜ばしいことです。このミキサ回路は受信性能の向上にずいぶん貢献した筈です。 比較する意味もありませんが、ビーム偏向管:7360のミキサなどもう完全な時代錯誤になりましたね。(でも好きですけれど・爆)
なお、Kenwood社がBus-SWを採用して高性能化しているのに対し八重洲無線はそれとの差別化の意味から3SK294を使ったのではないかと想像しています。 ON抵抗が小さくてしかも高速動作できることから使ったのでしょう。デバイスは違っても回路に使う目的はまったく同じです。 Commutating mixerにはD-MOS FETが最適ですが製造しているメーカも製品の種類も限られます。 量産品として性能/コストで優れることからBus-SWや3SK294を採用したのでしょう。(想像です・笑) 蛇足ながらBus-SWの中身はD-MOS FETです。ゲートドライブのインターフェース回路を考えただけでも外付け部品は必要ないのですからずっと使い易いです。自作にはBus-SWの方をお奨めしたいです。
☆
少し前のBlogにデュアル・ゲート FETを扱った企画を検討中と書いたら思わずたくさんのコメントを頂き驚きました。 最近の懇親会でも「アレはどうなったの?」とご質問を頂きました。半ば過去のデバイスのように思っていましたが今でも意外にポピュラーなのでしょうか? いよいよ年末も迫ってきたので年を越さぬうちに扱うことにしました。(笑)
デュアル・ゲート FETは、これまで様々な場所に使ってきました。従ってこのBlogの為に新たな実験はありません。読み物風に終始しましたがお楽しみ頂けたでしょうか? 何か書き忘れたこともあったかもしれません。 面白いテーマでも思いついたら、いずれ実験も交えて扱ってみたいと思っています。
ご覧頂いたように、デュアル・ゲート FETのニーズは限定的になっているように感じます。 増幅素子として過去のように重宝されることは無いかもしれません。 しかし、用途によっては威力を発揮するのも確かです。2つあるゲートが有効に機能するような回路には「うってつけ」だからです。 上には書きませんでしたが再生検波回路に使ってみたところなかなか良好だったと言うような経験もあります。
1980〜90年代にポピュラーだった3SK59や3SK73のような古い品種はずいぶん値上がりしています。手持ちがあれば別でしょうが探して新たな製作に使うメリットはないと思います。 しかし新しい世代の(但しあまり知られていない)品種なら安価ですしRFデバイスとして性能も一段と向上していますす。 ご紹介した3SK294以外にも幾つか存在します。 データシートを片手に構想を煉って積極的に使ってみたら面白いでしょう。
なお、単なる高周波増幅やIFアンプでしたら2SK241、2SK439、2SK544のような内部カスコード構造の高周波用MOS-FETが向いています。 外付け部品が少なくスッキリした回路が作れるのでそのような目的にデュアル・ゲート MOS-FETの出番は無いと思っています。 ではまた。 de JA9TTT/1
参考:デュアル・ゲートFETを使ったRFアンプの設計とその成績を扱った続編のBlog(←リンク)があります。詳しい活用方法はそちらもご覧を。
(おわり)nm
おはようございます。寒くなりましたね。
返信削除MFE3007っていうのは、初めまして知りました。信越にあったんですね。
最初に買ったのは、MK-10だったか三菱のやつです。小沢か藤商で通販で手に入れたかと記憶してます。
昔のは壊れやすかったんですね、アルミホイルとかに包んでいました。確かTS-520の初期のものは3SK35がソケットになっていたかと思います。今となっては、ソケットの信頼性も怪しそうです。
3SK294を秋月で仕入れてきました。何かこさえてみようかと思います、FETには惹かれるものがあります。
JK1LSE 本田さん、おはようございす。 今朝は良いお天気です。
返信削除さっそくのコメント有り難うございます。
> MFE3007っていうのは・・・・
信越で暫く売っていたとは思いますが、今と違って情報不足だったので買った人は少なかったかも知れませんね。メーカー資料の「青焼き」コピーが付いてきました。hi
> 最初に買ったのは、MK-10だったか三菱のやつです。
私は小沢電気商会で買った2SK17ではないかと思います。 製造中止でディスカウントしていました。 MK-10-3も買ったことがあります。2SK24と言うのをローカルさんに分けてもらい愛用しました。
> アルミホイルとかに包んでいました。
アルミホイルに包んで保管すると言うのは今でも有効でしょうねえ。保存中のリード線酸化防止にもなるようです。
> 3SK35がソケットになっていたかと・・・
ソケットでしたねえ! 特性が良いもを選んだのかもしれませんが組立中の破損を恐れたのかもしれませんね。
> 3SK294を秋月で仕入れてきました。
小さいので少々扱い難いですけれど、面実装に慣れている本田さんでしたら問題ないですね。 普通に増幅に使ってもなかなかの性能なようです。 手軽なFETとして活用したいですね。 私もFETには何となく魅力を感じます。
加藤さん、こんにちは
返信削除すっかり寒くなりました、今年もあと32日で終わりですね。
デュアルゲートFETを初めて使ったのは3SK59でした。
雑誌の製作記事に使われていたのですが、当時の福岡では入手出来ず
当時たしか@500円近い小学生には超高額なパーツを高い送料と高い現金書留で通販で入手しました。Hi
3SK59のあとは3SK77などでしょうか、その後はDG FETはあまり使わなくなりました。
検索すると今でも3SK59は@500円ぐらいするんですね。
3SK294などの表面実装パッケージは実装に工夫が必要ですが、単価が安いのはFBですね。
安定して入手出来れば良いのですが。
とりあえず欲しいものリストには入ってます。Hi
JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんにちは。 日没はここ数日が一番早いそうで暗くなるのが早いし、ずいぶん寒くなりました。
返信削除いつもコメント有り難うございます。
> 初めて使ったのは3SK59でした。
東芝は型番をもらう時にHAMを意識したのか、K59とかK73があって我々にはお馴染みでしたね。この2つは形状違いの互換品でした。59送って73でサヨウナラでしょうか。(爆)
> 高い送料と高い現金書留で通販で・・・・
物価や送金費用さらに送料など考えたら今の5,000円くらいに相当するかもしれませんね。 小学生には超お高いパーツだったでしょうね。 今は何でも安価に買える良い時代だと思います。大人になったのでお金の自由も広がって、ついつい大人買いに。(爆)
> その後はDG FETはあまり使わなくなりました。
どうしても必要なケースが少なくなったのだろうと思います。 他の手段の方がFBならそちらにしますからね。
> 3SK59は@500円ぐらいするんですね。
一時期安価になったのですが、補修用のニーズがあるらしく値上がりしていますね。 修理なら仕方がありませんが新規には使わない方が良いでしょう。
> 単価が安いのはFBですね。
@23円ですから安いですよね。 変換基板に載せるのはベストな使い方とは言えませんがVHF帯まで行けるので工夫しようと思います。テーピング品を切り売りしてくれるお店があれば暫く継続できるだろうと思っています。
> とりあえず欲しいものリストには入ってます。Hi
私も取りあえず確保しておいた程度になってます。 安くても死蔵したら勿体ないですよね。Hi
JE1HBB 瀬戸口です。
返信削除「初めて合戦」に参戦します。
私は3SK35。高校生の頃1.9Mが聞きたくて3.5M帯に変換するクリコンを作りました。5.5MHzのクリスタルを初めて特注(たしか大松)するという思い出があります。HC6Uよりも数百円安いFT243型を発注しました。
親受信機はTS510。今思うと何とも本末転倒な構成ですね。真空管の高一中二も作ってあったのですが、1.9MはトリオのSシリーズコイルの狭間だったように思います。
デュアルゲートの混合回路を見ると何となくデバイスがやっている変換のイメージが湧く気がします。プロダクト検波が掛け算、andのことなのか、と理解できたのもこの頃です。
以前買った秋月の福袋にマイクロディスクのデュアルケートFETがいくつかはいってました。何か作ってみようか、と一瞬思いましたが、後回しになるような予感がします。Hi.
JEiHBB 瀬戸口さん、おはようございます。 晴天の北関東です。今朝も寒くなりました。w
返信削除いつもコメント有り難うございます。
> 「初めて合戦」に参戦します。
はっは! 合戦のつもりないんですが、初めて談義にご参加頂きありがとうございます。(爆)
> 1.9Mが聞きたくて3.5M帯に変換するクリコンを・・・
今のリグは殆どがジェネカバ受信ですし、1.9MHzから送信できて当たり前ですけど昔は3.5MHzからでしたね。 私はJR-599を使っていたので1.9MHzの受信は出来たのですが、送信は出来なかったので自作するしかありませんでした。
> 特注(たしか大松)・・・
今は営業していないようですが、私も何回か特注しましたよ。1.9MHzの送信機用に1912.5kHz(VXO用)のFT-243を頼んだと思います。 それでFETを使ったVXOを作りました。
> 親受信機はTS510。
160mハンドブックにもTS-510+トランスバータでオンエアする製作記事がありましたね。 あんなイメージだったのでしょうか?
> 1.9MはトリオのSシリーズコイルの狭間・・・
中波ラジオの周波数でもなく、短波でもないような周波数帯ですからね。 たった5kHz幅しかありませんから高1中2RXではスポット周波数のようなもので、見付けるのに苦労しました。(笑)
> デバイスがやっている変換のイメージが湧く・・・
デュアルゲートFETは周波数変換やプロダクト検波の用途がメインになったように思っています。
> 後回しになるような予感がします。Hi.
きっと別の製作が進行中なのでしょうね。 そちらが一段落付いたらFETの工作をお楽しみください。hi hi
私のFETを使った次の製作は何だろうと考えていました。低周波かなあ?・・・と思いました。
加藤先輩 殿
返信削除ケンウッドのQR666のRF AMP, MIXERに3SK35が使われています。この時代が全盛だったのでしょう。9R59を真空管をFET、トランジスタに置き換えたようなシンプルこの上ない受信機です。小生には非常に取り組みやすかったです。市販機のR300も所有していますが、こちらも電気的にはほぼ同じです。Mixerの3SK35が劣化でうまく受信できませんでした。丁度、ヤフオクで、100個出てまして、他に入札者もなくあっさり落札で、ビニール袋に、ちめんじゃこのように1山送られて来ました。結局、1個しかつかいませんでした。バリコンの取り付けネジが緩んでいたので、ぎっしり閉めたら、見えない所で、ネジが先とショートしたみたいで、突然受信できなくなりました。これには悩んで、あちこち調べて大変でした。ネジを少し緩めていき、受信できるようになったので、追求中止としました。糸かけが複雑で、糸かけ図が付いていますが、とても面倒に見えました。あと、BFOコイルの中のチタコンが劣化で、これに気がつくのにまた、えらい時間を要しました。デュアルゲートとはあまり関係のない、とめどもない思い出でもうしわけありません。
JA9MCH 和田さん、こんにちは。 もう日が傾いてきました。日没が早いですねえ。
返信削除先日はFBなアイボールどうもありがとうございました。ずいぶん久しぶりでしたね! お元気そうで何よりでした。
いつもコメント有り難うございます。
> QR666のRF AMP, MIXERに3SK35が・・・・
TS-520あたりと同じ時代ですからデバイスも共通でしたね。 真空管式よりも周波数安定度は良いのでBCLラジオとしては今でもFBでしょう。 感度も十分だろうと思います。
> Mixerの3SK35が劣化で・・・
初期のMOS-FETは信頼性がイマイチだったのかもしれませんね。 安価に交換部品が手に入って良かったです。 3SK35でしたシビアなことを言わなければ殆どの代替品として使えると思います。 もれなくご活用されて下さい。(笑)
> ネジが先とショートしたみたいで・・・
こう言うトラブルって見付け難いんですよね。 ネジの長さがほんの少しだけ長かったんでしょう。 締め込むとショートするのはポリバリコンの取り付けネジで良くあるトラブルだったと思います。
> BFOコイルの中のチタコンが劣化で・・・
良く見付けましたね!! 私だと周辺部品を根こそぎ交換して・・・と言う力技のパターンになりそうです。(爆)
一時期は多用されていたデュアルゲートMOS-FETもすっかり過去のデバイスになってしまったようです。 活かせる場所もあるので手持ちを使ってやりたいですね。
TTT 加藤さん、こんばんは。
返信削除いつもながら亀コメです。
3SK22は、その昔製作記事か何かで見て欲しかったのですが、結局田舎では入手することはありませんでした。
それからだいぶたって3SK35、45など入手して死蔵しております(笑)
そのあと最近(と言っても数年前ですが)3SK73をメンテ用に入手し在庫しています。
MIXERにバススイッチを使う方式には興味があり、鈴商で売っていることも気づいてはいたのですが、結局入手しませんでした。
今回、八重洲のRigに3SK294が使われていて、秋月で安く売っているとのことを教えていただきましたので、多くはならないように気を付けて入手しておきたいと思ってます。
別にコレクションしているわけではないのですが、こういうのに使ったというコメントが書けず、単に死蔵していることを白状するだけになってしまいました。
何か活かせる機会があればよいのですが。
JN3XBY/1 岩永さん、こんばんは。 今日は良いお天気でしたね。 この時刻、7MHzのWSPRまずまずのようです。岩永さんの波は良く飛んでいますね。
返信削除いつもコメント有り難うございます。
> 結局田舎では入手することはありませんでした。
通販も今ほど便利ではなくて送金も面倒だったたので田舎HAMだった私もニューデバイスは入手難でした。 それに比べて今は良い時代ですね。
> 3SK35、45など入手して死蔵しております(笑)
昔から自作がお好きなお方なら持っているように思います。 でも今は少々持て余し気味ではないでしょうか。(笑)
> 結局入手しませんでした。
Bus SWはミキサーの限界を探る興味から試したことがありました。 後に続くフィルタのIMDが問題になってミキサは程々であれば良いと言うのが今の考えです。 ですのでBus SWを特にお薦めするつもりもありません。hi
> 3SK294が・・・入手しておきたいと思ってます。
FTDX-5000のようなミキサではなく、普通の増幅素子としても優秀なので良いかもしれません。 岩永さんは基板を起こされるので最適な使い方が出来るでしょうね。
> 単に死蔵していることを白状するだけ・・・
私も思い付きで購入したものの放置したままの部品が山ほどあるので同類ですよ。(爆) 手に入れておくと安心する効果はあるのでムダと思ってもやめられません。(笑)
持っているデバイスを少しでも活用するのが最近の目標のようになっております。Hi Hi
こんにちは
返信削除Long time no see。radioというニックネームを持つHL2DUS Parkです。ホームページがプライベートになった後、ブログを移行されたことは知っていたが、訪問してcommentを残すのは久しぶりです。
TS-440Sを所有しているが、CW受信音の感度が低いと感じています。IC-731を購入しようと考えて中なのに、受信音がclearという評があります。ところが、IC-731はVFO encoderでphoto diode不良が多いと聞いた、photo diodeを交換するには、どのような製品に交換する必要がありますか?
アドバイスを頂きたいです。
HL2DUS Park。
HL2DUS Parkさん、こんにちは。
返信削除コメントどうも有り難うございます。
> photo diodeを交換するには、どのような製品に・・・・
IC731は持っていませんが、マニュアルがあったので調べてみました。
IC731のVFO EncorderはIS-433というPhoto-ICが使われています。メーカーは日本のSharp社です。
このIS-433は生産中止なので手に入れるのは難しいです。 代わりにIS486Eを使うと良いそうです。
IS486EはRS Componentsで手に入ります。 調べたら日本円では181円でした。 韓国でも手に入ると思いますよ。 2000ウオンくらいでしょうか?
IS486EはIS433よりも高感度なので、Encorderの基板にある抵抗器:R1を220Ωから2.2kΩに交換する必要があるようです。
このようにすれば修理が出来るようです。 Encorderが故障したら試して下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/osamu_1961/folder/1100195.html
返信削除こんにちは。
アドバイスありがとうございます。上記のブログに出てくるの修理の写真でPhoto diodeように見えた、photo ICだったよね。知りませんでした。Encorder前半は無知なので、理論背景はない方です。service manualを正しく見ていなくて申し訳ありません。アドバイスをメモしておきます。多くの助けになりました。
HL2DUS Parkさん、こんばんは。
返信削除参考になったようですね。 良かったです。 IC731のEncorderがこわれた時には思い出して下さい。(笑)
TTTさん
返信削除3SK22懐かしいです。1970年台トランスインピーダンスアンプの初段に使いました。
当時入力容量が小さくgmもそこそこあるのはこの石くらいでしたから。メタルキャンは放射線に強いので随分後まで使いました。流石に現在手持ちはありませんが。
JA2HVW水島
JA2HVW 水島さん、こんばんは。 初めてコメント頂くでしょうか? どうぞ宜しくお願いします。
返信削除コメントどうも有り難うございます。
> トランスインピーダンスアンプの初段に・・・・
おそらく、物理・化学系の装置か何かではないかと思います。 HAMの視点ではFETはRF用のデバイスですが、計測・計装関係の電子機器にとってはなくてはならないハイインピーダンス・デバイスでしたね。 理化学機器でFETはエレクトロメータ管が使われていた分野を置き換えて行ったように思います。
> メタルキャンは放射線に強いので・・・
そうでしたか。 樹脂モールドの半導体もずいぶん改良され信頼性は高くなりました。 しかし加速寿命試験で比較するとやはり違いはありました。 宇宙航空や原子力機器のように耐放射線や高信頼性を必要とした電子機器にはメタルキャンの石が必要だったのでしょうね。
HAMとは異なった視点からのお話、どうもありがとうございました。
TTTさん
返信削除ROMですがいつも興味深く拝見していました。相変わらず半田ごて片手に測定器を覗くのが楽しみです。またお邪魔いたします。
JA2HVW水島
DE JH4WBY
返信削除なつかしいデバイスと最新のものとの比較で勉強になります。
いまヒット中の映画「君の名は。」で後半部分の高校の部室の背景にTS520とFTDX401がありました。これらのデバイスもはいっていたことでしょう。
JA2HVW 水島さん、こんばんは。 師走にしては暖かな一日でした。
返信削除コメントどうも有り難うございます。
> 興味深く拝見していました。
どうも有り難うございます。 面白いテーマはそれほど無いかもしれませんが時々覗いてみて下さい。hi
> 半田ごて片手に測定器を覗くのが楽しみ・・・
良い測定器は性能優先ですから随所に工夫があって面白いものですね。 私も測定器や測定回路は好きです。(笑)
またお気軽にコメントください。
JH4WBY 岡本さん、こんばんは。
返信削除初コメントでしょうか? どうも有り難うございます。
> 最新のものとの比較で勉強になります。
どうも有り難うございます。 ご紹介するからには単なる「デバイスノスタルジー」では無いようにしたいと思ってます。幾らかでもお役立てば幸いです。(笑)
> TS520とFTDX401がありました。
両機にはたくさんのユーザーがあったのでお空では非常にポピュラーでしたね。ちなみにその当時は八重洲派でした。その後はKenwood,ICOMなど雑多です。(爆)
またお気軽にコメントをどうぞ!
こんにちは
返信削除作文のerrorが発生して書き直します。
米国のハムらが好んで使用する J310 vs MPF102 vs 2N3819.
この3つのFETの違いは何ですか?
それぞれの特性について知りたいことが多いが、関連の書き込みを見るのが大変です。
もし別の記事で説明をしてくれるつもりがあるのか知りたいです。
HL2DUS Parkさん、こんにちは。
返信削除コメントの書き込みにエラーがあったようですが、これで大丈夫だと思います。
FETについてのご質問ですが、だいたい次のような説明で良いかと思います。
まず、MPF102と2N3819ですが、この2つは良く似ているので同じように使えます。日本製のFETでは2SK192Aが近いです。
J310ですが、このFETはCommon Gate RF-Ampに使う目的のFETです。そのためMPF102や2N3819とは少し特性が違います。日本製のFETでは2SK125が良く似ています。
どのFETもJunction TypeのN-Ch FETです。高周波増幅回路や発振回路に最適なFETですが、低周波増幅回路に使うこともできます。
似ているFETでも回路によってはそのまま交換しただけでは正常に動作しません。ドレイン電流などを最適な状態に調整する必要があると思います。
いまのところ、日本では米国製のFETを使う人が少ないので説明する予定はありません。
TTT/加藤さん、こんにちは。
返信削除超亀レスですみません。
デュアルゲートFETで再生受信機を作られたというところに反応してしまいました。
今、4SQRPクラブのOzark Patrolを使っているのですが、再生が安定しません。
昔、中学校で再生式短波ラジオを真空管で作った時にはもうちょっと安定して再生がかかったように思うのです。
1石で再生検波、2石でオーディオ増幅をしているので仕方がない面はあるのですが、もう少し良くしたいと考えています。
以前の記事では2石で再生検波をされていましたよね。あれはJ-FETを使われていましたよね。
これをデュアルゲートFETと比較するとどちらが有効ですか?
変な質問ですみません。オートダインの静かな中から信号が聞こえてくるあの感触といろいろと調整しながらでないとうまく受信できない職人技のような受信が好きなもので。
DE JR1KDA / 岩崎
JR1KDA 岩崎さん、こんにちは。 このところ暖かですねえ。 急に寒くなるのが怖いです。(笑)
返信削除コメントどうもありがとうございます。
> ・・・というところに反応してしまいました。
ずいぶん前になりますが、RCAの小冊子の記事がオリジナルと言うDual Gate MOS-FETを使った再生式受信機の話しを読んだことがあります。なかなかFBだと言う話しだったのです。 それで興味を持ち実験しました。
> もうちょっと安定して再生がかかったように思う・・・
3SK35GRを使い、主に検波回路部分の実験を行ないました。 第2ゲートに掛けるDC電圧を可変して再生の調整を行なう形式でした。 フィードバックはコイルにタップを設けてソースから行ないます。 昔の真空管式と似た形式です。
> デュアルゲートFETと比較するとどちらが有効ですか?
部品が違い回路形式も違うので一概に言えませんが、MOS-FETを使ったものはコイルのタップ位置の調整が厄介でした。 MOS-FETはHigh-gmなのでタップ位置をGND側に近付けないとスムースな再生が掛かりません。 場合によりGND側から1/2ターンの位置からタップを・・・とかなってしまい、コイル製作の再現性が問題になるほどでした。 J-FETを使った2石式セパレートダイン形式の物はコンデンサの大きさで正帰還の加減ができるのでコイルのタップ式よりも容易な印象があります。コイルのタップのことを考えなくても良いですからね。(笑)
聞こえ方ですが、2台並べた比較をした訳ではありませんが、どちらでも同じように良く聞こえたと思います。 再生の安定性は同じようなものではないかと思います。 どちらの場合も受信周波数の可変範囲が広いと確実で安定な再生を全周波数で・・・と言うのは難しいようでした。 例えば7MHzのハムバンドだけなら、良く調整された状態なら大差はなかったように思います。 周波数安定度は同等でした。
> 職人技のような受信が好きなもので。
その感覚、良くわかります。 いずれにしてもSSBの受信は少々難しいですが、CWはかなり良く聞こえますね。十分QSOに使える感度があると思います。
今度テストする時には空芯コイルのようなタップが取出し易いANTコイルを使い両方の形式を比較してみたいですね。 なお、再生度の加減はFETよりも普通のトランジスタ(2SC○○○)の方がスムースな感じもします。 また、その場合コイルはエミッタのタップ形式よりもコレクタに再生巻線を設ける方がスムースな再生が可能なように思います。 色々試すと面白そうですよ。
頂いたコメントが自動的に公開されず申し訳ないです。 Blogの公開から2週間を過ぎて頂いたコメントは一旦確認した後の公開になりますのであしからず。 古いBlogでも構いませんので、またお気軽にコメントお願いします。