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2020年4月23日木曜日

【回路】SN16913P SSB Generator Design

DBM-Chip SN16913Pの使い方
 <Abstract>
The SN16913P (Texas Instruments) is a double-balanced modulation or mixer circuit. It's an already obsolete part, but you can still get it if you're lucky. Good performance can be obtained by optimizing the way the voice signal and carrier signals are fed. Here is an example of an SSB generator circuit using the SN16913P. And the following is an example of the "FUJIYAMA" transceiver receiving circuit planned by the JA-QRP Club in the millennial era.  (2020.04.23  Takahiro Kato  JA9TTT/1)

【SN16913Pとは
 面白いパーツを探しに秋葉原や日本橋の電気街に出かけることもできなくなっています。ここ暫くは手元のパーツボックスにストックされた部品で遊んでみるのは如何でしょうか? 今回はそんなパーツの中からSN16913Pをピックアップしました。

 SN16913PというのはIC形式のダブル・バランスド・ミキサ/モジュレータ(IC-DBM)です。SSB送信機の変調部や受信機のミキサ回路、そしてSSB検波回路にも使います。 すでに製造は終了していますが、運が良ければ手に入れることも可能でしょう。一時期はかなり流行ったこともあり、手持ちがパーツボックスに眠っている自作HAMも多いかも知れませんね。 少々古臭くなりましたが、同じIC-DBMの現行品:SA612Aより大きめな信号が扱えます。さっそく上手な使い方を探ってみたいと思います。

                   ☆

 古臭いチップを引き出しから取り出してきただけの話です。 あえて探し回って手に入れるようなICチップではないことを予め書いておきたいと思います。もちろん高額で手に入れるだけの価値などありません。 同等以上の性能はダイオード・DBM でも可能ですしコスト的にもそちらが有利でしょう。 しかしもし死蔵しているなら勿体無いです。何かチャンスでもあったらぜひ使ってみましょう。

 なお、同じテーマは拙サイトで2001年の春ころ公開していました。その当時の資料を参照の上、整理・再編集してまとめました。一部は内容的に重複しており既読かもしれませんが悪しからずご了承を。

 【SN16913PのSpecと注釈
 ネット上に資料もあまりないようなので、メーカのデータブックから取ったコピーを左に付けておきます。

 このデータ・シートが使い方の基本になります。 電源電圧の範囲や、信号レベルなど設計上必要な情報が書かれています。 また内部等価回路も応用する上でたいへん有用なものです。等価回路から設計意図が読み取れますし、より良い応用を考えることもできます。

 特に重要なのは、バランスド・ミキサあるいはバランスド・モジュレータとして使うとき、信号(Signals)と局発(Local Oscillator)/搬送波(Carrier)をどの端子に与えるのがベストかということです。 この資料の例では、受信信号あるいは音声信号はPin.2に与え局発/キャリヤはPin.5に加えるとしています。

 しかし、比較してみますとこれは逆にした方が明らかにひずみ特性が優れます。 以下、そのテスト回路とテスト結果を示しておきますので比較してください。 もちろんその様に使ってもなんら支障はありません。 データシートの記述はこのICの開発時に想定した特定の用途・目的における一例であって、汎用に使うには別の使い方が優れることも有り得る訳です。

参考:等価回路を見るとPin.5に接続された下段の差動回路にはエミッタ帰還抵抗が入っています。その負帰還作用のため下段の差動回路は信号をリニアに扱える範囲が広がります。こちらへ目的の受信信号や変調信号を与えた方がリニアな動作範囲が広い分だけ有利です。
 それに対し、Pin.2に接続される上段の2組の差動回路にはエミッタ抵抗は入っていません。そのためこちらの差動回路のリニアな動作範囲は狭く、どちらかと言うとスイッチ的な動作に適します。このため局発あるいはキャリヤはこちら側に加える方が良いのです。

 【2信号特性の測定回路
 7MHz帯の2トーン信号を1MHz帯に周波数変換するミキサー回路として測定しています。 回路そのものは変調回路でも同なじなので得られたデータは二重平衡型変調器(DBM)の設計にも使えます。

 2つの水晶発振器の出力をパワー・コンバイナで電力合成した2信号を作ってDBMに与える「信号」とします。 局発は既製品のシンセサイザ発振器から与えています。
 SN16913Pの出力は簡単なπ型LPF(低域濾波器)を通ったあと選択レベル計で観測します。 選択レベル計は高分解能な設定とし、目的信号とIMD信号のそれぞれを分離してレベル測定します。

 現在は高ダイナミックレンジ・高分解能なスペクトラム・アナライザを使って測定する方法がポピュラーでしょう。 大きめな信号を扱うので測定系をけして飽和させないよう十分に注意します。下手をするとスペアナのIMD特性を測ることになってしまいます。(笑)

 【2信号特性の比較
 測定結果をグラフにまとめました。 このグラフを簡単に言うと、入力を増やして行くと出力に含まれる歪み成分も増えて行くのですが、その歪みの増えかたを示しています。

局発は500mVppを与えます。2トーン信号の大きさを変えて出力の大きさと、出力に含まれるIMD(相互変調歪み成分)の大きさを観測した結果です。局発の大きさは幾つか変えて測定しましたが、成績の良かった500mVppの例を代表として示します。

(1)上段のグラフは局発をPin.5、2トーン信号をPin.2に与えた例です。 これはデータ・シートにあるメーカーの指定通りの使い方です。

(2)下段のグラフは局発をPin.2、2トーン信号をPin.5に与えた例です。 これはデータ・シートと逆の与え方です。

(見方)例えば、入力の2信号が10mV(rms)/Toneの状態で比較してみましょう。目的信号に対して、3次相互調歪み(3rd-IMD)の大きさは、上記の(1)では-40dBです。これに対して、(2)では-76dBです。 同じ大きさの信号を与えた時、出力に現れるひずみの大きさに36dB(約63倍)もの違いがありました。 逆に言うと、(1)の使い方では約12dB小さな信号(約4分の1)のところまで絞らないと同等の歪みにならないのです。それだけ大きな信号が扱えない訳ですね。(参考:3次のIMDは入力信号の大きさに対して3倍の傾斜で立ち上がるため)

 なお、(2)の使い方の方がややゲインが小さくなります。エミッタ抵抗による負帰還の作用によるためですが、わずか数dBの違いにすぎません。 従ってSN16913Pは総合的に見て(2)の使い方をする方が明らかに有利です。 これはミキサ回路だけでなくバラモジ回路(平衡変調器)の場合も同様です。

備考:なぜこのような結果になるのかは上記の等価回路の解析の通りでしょう。

SN16913Pを使ったSSBジェネレータ
 SN16913Pを使ったフィルタタイプのSSBジェネレータを設計しました。

 ダイオード・DBMと比べ、ややキャリヤ・サプレッション(搬送波抑圧比)は劣るのですが、フィルタ部分で20dBくらい改善されます。 出力端子に於いて、少なくとも50dBくらいのキャリヤ・サプレッションが得られますので十分でしょう。 素朴な設計のSSBジェネレータですが十分な実用性があります。

 マイクアンプは汎用OP-Amp.を使います。もちろん他のOP-Amp.を使って音色の違いなど楽しむことも可能です。 ハイ・インピーダンス型のマイクロフォンを使う設計になっています。600Ωなどのロー・インピーダンス型を使いたいときはゲインをアップするか、マイク・トランス(600Ω:50kΩなど)を外付けします。 使用するマイクによってはゲインが十分すぎることがあります。その場合、OP-Amp:μA741Cの出力(Pin6)とコンデンサ:C11の間に1kΩの抵抗器を入れると良いでしょう。(むしろ1kΩを入れることを推奨)

 キャリヤ発振回路は2石使う設計です。 下記に例示のFUJIYAMAのように1石で作ることもできますが、キャリヤ・レベルの加減が容易なので図のようにしました。 LSB(下側波帯)を得る例が書いてありますが、USB(上側波帯)も必要なときはダイオード・DBMを使ったSSBジェネレータ回路例(←リンク)に切り替え式の図があるので参照してください。 Pin2に与えるキャリヤあるいは局発の大きさは500mVppを基準に考えていますが、もう少し大きくても支障ありません。 ただし、この図のようにバラモジ(平衡変調器)に使う場合、キャリヤレベルを大きくするとその分だけキャリヤ・リークも増えます。

Fujiyamaに見る使用例
 HAM局の団体:QRPクラブがミレニアルを記念して(?)100台の限定頒布を行なった「FUJIYAMA」と言う名前の18MHz帯SSB/CWトランシーバの回路例(部分図)です。 FUJIYAMAは全部品がバラで加工済みのキャビネットまで含んだ完全キットでした。しかもワイヤーによる配線が基本的にゼロという画期的な設計でした。

 FUJIYAMAの開発当時はまだ何とかSN16913Pが手に入りました。 そのため送受信回路のミキサを始め、バラモジ(平衡変調器)やプロダクト検波器にも幅広く採用しています。 2重平衡回路なのでキャリヤや局発の漏れが少なく、製作者によるバラツキも減らせることから全面的な採用になりました。均一な性能を得るのに貢献したと思います。

 左図は、高感度で良い音のするFUJIYAMAの受信部回路の部分図です。 グランド・ウエーブでの交信距離を伸ばす目的でかなり高感度な設計になっています。 そのため、太陽活動が活発で黒点数が多くなり、18MHz帯のHAMバンドに隣接する19メータや16メータバンド(短波国際放送バンド)が強烈にオープンすると、ミキサのSN16913Pが飽和してしまうことがありました。 切り替え式のアッテネータを付加する方法のほか、SN16913Pをダイオード・DBMに交換するなどの対策が提案されました。 バンドの性格上、普段は高感度な方がFBですから改造が容易なこともあってアッテネータを追加する方法を採用した製作者が多かったように思います。あれから20年が過ぎ、FUJIYAMAも懐かしい思い出になってしまいました。

                   ☆

 SN16913Pに限らずIC-DBMは人気があるようです。 このBlogにはあまりメジャーなIC-DBMの話はないのですが、情報を求めて検索で来訪されるお方も多いように感じます。 流石にディスコン(Discontinued=継続しないの意味=廃番部品)から20年も経過したためSN16913Pの情報を求めるお方は少なくなったようです。 しかし当時かなり流行ったのでパーツボックスに幾つか入っているお方も多いでしょう。 今でも有用なデバイスが死蔵になっては勿体無いですから、簡単に使い方をまとめておく意義はありそうです。何かご質問でもあれば遠慮なく。 ではまた。 de JA9TTT/1

                   ☆

リンク集:このBlogにはIC-DBMを扱った以下の記事があります。
(1)MC1496P・・・IC-DBMの元祖のようなチップです。
(2)TA7310P・・・CB無線機のPLL回路用IC-DBMですが汎用に使えます。
(3)TA7358P/AP・・FMラジオのフロントエンド用IC-DBMです。
(4)K174ΠC1・・・旧ソ連製のIC-DBMで独製S042Pのセカンドソース。
(5)S042P・・・・独Siemens社が開発したヨーロッパ系IC-DBMです。
(6)μPA101G・・・新世代のIC-DBMで1GHz帯までカバーします。
(7)MC-1443・・・搬送多重電話装置の周波数変換用に作られたIC-DBMです。
(8)MC-1451・・・搬送多重電話装置の音声復調用に作られたIC-DBMです。
(9)SA612A・・・ コードレス・フォン用IC-DBM。HAMに人気のDBMです。

そのほかに、個別半導体を使ったDBM/SBMの記事があります。
(1)Di-DBM・・・オーソドックスだが確実性の高い4ダイオード型のDBM。
(2)トランジスタ式SBM・・・バイポーラ・トランジスタを使ったSBM研究。
(3)FET式SBM・・・FET;電界効果トランジスタを使ったSBM研究。
(4)高IP Di-DBM・・・4ダイオードを使ったハイレベルDBMの検討。
(5)Di-DBM×2・・・PSNタイプ・エキサイタでの用例。2つを電力合成。

・・・・など。  ほかにも記事中でDBM/SBMに触れた箇所は多数あります

(おわり)nm

12 件のコメント:

  1. 加藤さん、こんにちは。

    タイトルを拝見して昔のBlogがRSSフィールドに上がってきたのかと思いましたw

    SN16913Pは当時の製作記事に多用されてましたね、僕もいくつか在庫がありますが新たに何かを作るときはSA612を使うことが多いです。

    今さら自作に使う人は少ないと思うのですが、昔のメーカー製リグに多様されていたこともありレストア用に探し回っている人が多いようで、FBのレストアグループでも定期的に話題が出てきます。

    最近は入手困難なようでネットショップでも@500円ぐらいで販売されているため、AliExpressで購入された方もいらっしゃるようですが、もともと日本専用と言われていたこともあるので本物なのか怪しいなあと言う感じです。^^;

    SN16913Pが簡単に入手出来たときは国内でSA602/612が入手困難だったのに、数十年後には逆転しているとは思いませんでした。
    それだけ海外通販が身近になったということなのでしょうね。

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  2. JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんにちは。 やや雲もあるお天気ですがマズマズです。

    さっそくのコメント有難うございます。
    > 昔のBlogがRSSフィールドに上がってきた・・・・
    スミマセン。(笑) ・・・と言っても20年近く前の話ですから時効かと。(笑)

    > 僕もいくつか在庫がありますが新たに何かを作るときは・・・
    持っているお方が多そうなのでリバイバルしてみました。新規には使いにくいかも知れませんけれど。

    > レストア用に探し回っている人が多いようで・・・
    レストアだと代替品ではなく、そのものズバリが必要になりますね。

    > AliExpressで購入された方もいらっしゃるようですが・・・
    なんでもありそうなAliexpressならあるんでしょうか? 中身が別物のニセでなければ良いですが・・・。hi hi メーカー製Rigの補修用に輸出されていた例はあるようですが、海外にはあまり出回らなかったんじゃないかと思います。

    > 数十年後には逆転しているとは思いませんでした。
    FUJIYAMAを頒布したとき、商社からラストオーダーと言われたそうです。その頃はお手軽な値段だったので多用できましたが・・・。 いまSA612Aは中華通販だと安いですが、国内で買うと高いままですね。

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  3. おはようございます。

    出稼ぎが5/6までなくなりました。ただ、今日は休日ではないので「自習」をしないといけません。今日の天気と同様、5/7以降の雲行きも怪しいままです。

    昔、この石はひと山いくらで売られていたので、確か10個まとめて買ったように思いますが、大半はまだ残っているはずです。SSBジェネレータの実験で使用しましたが、そこで終わってしまいました。ポピュラーなフィルター方式でしたが、簡単で確実に動作するという点ではこの方式が一番でしょう。

    型番から「カスタムチップじゃないの?」という話があったようにも思います。仕向地限定だとすると、旧モトローラのMC145163みたいな存在でしょうか。

    「信号とキャリアをそれぞれどちらのポートに入れた方がいいか」という議論が昔ありましたね。中には「メーカーのデータシートに従わないのはけしからん」などと主張して譲らない人もいて、論争に発展したこともあったように思いますが、外野席から「そこまで目くじらを立てることか!?」と思いながら見ていたような(笑)。

    確か、FUJIYAMAではご紹介のような事前検討を行った上でこのような回路へ落ち着いたはずですし、SA612ファミリーも同じ考え方をしているようです。SA612も風前の灯火ですが、これからも自作を続けたいなら、それにふさわしい選択肢を考えるしかないでしょう。

    その気になれば、ギルバートセルはディスクリートでも組めますよ。実際、某社の新入社員時代に関わった製品ではそれをやっていました。IC化を提案したら、「偉い人が設計し、これで実績があるから」と即刻却下されました(笑)。

    FUJIYAMAがリリースされてから約20年ですか。早いものです。VFO仕様に改造したものがまだ手元にあります。保証認定を受けてはいますが、今なお出番がないままホコリをかぶっています(苦笑)。

    これのおかげで2アマの取得を強要されたんでしたっけ。「18MHzなら3アマでいいだろう」と言ったら、周りから猛烈なバッシングを受けて(爆)。今なら1アマも実技試験免除で取れますが、その気はないです。移動する局にそのメリットは全然ありませんし(笑)。

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  4. 赤羽史明JA0IXX2020年4月24日 8:06

    加藤さんこんにちは
    SN16913Pは私も随分使いました。それを使い始めてから、性能は良いがDCバイアス周りの面倒なMC1496はあまり使わなくなったと思います。
    自作のトランシーバやコンバータ以外にも、古い真空管受信機のプロダクト検波器をDBM化するため、小型(当時8pDIPは最小)のこのICは重宝しましたよね。
    CQ誌のFujiyamaの解説記事でダイナミックレンジのことを知り、#2と#5ピンの入れ替えをした際は時間をかけてIC7~8個の結線を変更した覚えがあります(Fujiyamaの記事にはその意味で大変感謝です)。
    私のパーツボックスには在庫はもう一つも残っていませんが、実働中のリグ5~6台の中でまだまだしっかり働いてくれています。

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  5. JG6DFK/1 児玉さん、おはようございます。 今朝もちょっと寒いくらいの朝でしたね。北関東だからかも知れませんが。(笑)

    いつもコメント有難うございます。
    > 5/7以降の雲行きも怪しいままです。
    あと2週間でスッキリ解消とは行かないでしょうね。 可能なことは順次通常に戻って行くというのが現実的な方向かも知れませんね。待機中だそうで、しっかり「自習」されてください。

    > 簡単で確実に動作するという点ではこの方式が一番でしょう。
    色々やってみてSSBの発生にはフィルタ式が最も確実だということでしょう。他の方式も実験する面白さはありますが、実用品というより「趣味の回路」になってしまいます。(笑)

    > 「カスタムチップじゃないの?」という話があったようにも・・・
    もともとCB無線機のPLL用に作ったカスタム品だったようですね。汎用に使えるので市販した・・・というような話だったと思います。

    > ・・・という議論が昔ありましたね。
    よく覚えてましたね。hi

    もとIC屋だったのでユーザーの色々な話を聞きました。ICメーカーが思った以上の性能を出すユーザーさんもあって、逆に潜在的な能力を教えられたり・・・とか。デバイスの使い方はユーザーの自由に委ねられており工夫して頂くことに異論はないわけです。もちろん絶対定格は越えないというというのは原則なんですけど。(それさえ守らないお客さんもおりますが・爆)

    > それにふさわしい選択肢を考えるしかないでしょう。
    IC-DBMは安直に使えるので重宝されますが、低集積度なので自然淘汰されてしまいましたね。ただ、同等以上の性能が得られる手段は他にもありますから困ることはないでしょう。

    > ギルバートセルはディスクリートでも組めますよ。
    もちろんですよ! ギルバートさんはディスクリート部品で研究されていたはずですから。IC化するとデバイスの相似性や熱結合の関係で高性能が得られやすくなるわけです。

    > リリースされてから約20年ですか。早いものです。
    正確に言えばまだ19年かも知れませんが、もうすぐふた昔になります。光陰矢の如しですね。

    > 移動する局にそのメリットは全然ありませんし(笑)。
    超田舎に在住で土地にも不自由がなく、巨大アンテナが建てられ、しかもDXingに無性に興味があるならハイパワーもかなり魅力的です。無線も楽しみ方次第なので・・・。(笑)

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  6. JA0IXX 赤羽さん、おはようございます。 今朝の信州は冷え込んだのではありませんか?

    いつもコメント有難うございます。
    > 面倒なMC1496はあまり使わなくなったと思います。
    他にSN76514Nというのもありましたが、外付けコンデンサの数はSN16913Pの方がだいぶ少ないし、8ピンでコンパクトなのがFBでしたね。

    > 古い真空管受信機のプロダクト検波器をDBM化するため・・・・
    ちょっとした組み込みにも便利でした。 SN16913Pの回路を初めて目にしたのはドレークだったか、何んだったかのRXに付加するプロダクト検波器の用途だったように思います。

    > (Fujiyamaの記事にはその意味で大変感謝です)。
    よくご研究されたようで、その記事はJG1EAD仙波さんご執筆でしたね。

    > まだまだしっかり働いてくれています。
    使いやすいIC-DBMだったので廃止は残念でした。

    今はJRCのNJM2594があるのでそちらを活用するのが良いと思っています。面実装型ですが変換基板に乗せても支障なく使えています。いまはこれがお薦めできそうなIC-DBMですね。

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  7. 加藤さん、
    今日は近所の病院に行きましたが閑古鳥が鳴いて居ました。なのせ元結核療養所なので避けられていた様です。
    昨日は自宅に篭り、散らかっていた工作室兼シャックの整備をしていました。
    SN16913を始め、CB機のPLL用に開発されたDBMチップが出てきました、TA7310,TA7320やμPC1037Hなど。
    最近秋月でNJM2594VをμPC1037Hにピンコンパチにする基板も出ていて、これらのディバイスの需要は堅調の
    様ですね。実験されたSSBゼネレータが7.8MHzのフィルターが使われていますのでCB機のサープラス大活躍の様
    ですね。尤も、CB用格安クリスタルフィルターの中にはAM兼用の4KHz幅のものが混ざっているので受信専用と
    割り切っています。
    ダイオードDBMの方がキャリア・サプレッションが優れているのは意外でした。今ではアナログ・スイッチで
    高IMDのDBMが構成できるので選択肢が増えましたね。
    さて、そろそろ、本体がもっと不良化する前に「不良在庫」を「更生」しなくてはならないと痛感しています。

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  8. JR1QJO 矢部さん、こんにちは。 通院も万一混んでいたら感染しそうです怖いです。なるべく外出はせずに、自宅に居るのが良いみたいですね。

    いつもコメント有難うございます。
    > CB機のPLL用に開発されたDBMチップが出てきました・・・
    矢部さんも各種IC-DBMをお持ちのようですね。 廃番も多いですが、手持ちがあるなら温存せず活用すると良いのになあ・・・と思っているのです。

    > CB機のサープラス大活躍の様ですね。
    かつてのCB無線機のジャンクは、もともとが無線機でしたからHAMには使い手がありましたね。フィルタの他にPLLユニットとか「使える部品」がたくさんあって有り難かったです。

    > 本体がもっと不良化する前に「不良在庫」を「更生」しなくては・・・
    齢を重ねると意欲はあっても目が見えず手も言う事を聞かずで、細かいモノは作れなくなってしまいます。 まだ出来るうちに楽しんでおきたいと思ってますよ。hi hi

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  9. DBMは結局自分では使わずじまいです。でもSN76514とかMC1496という名前だけは知っていました。今後SDRのフロントエンドとして、高品質なIQ信号が得られるミキサーは大事になってくるでしょうね。オーディオシンセサイザーではリングモジュレーターは独特の音が出るので今でも使っている人はいると思います。

    私が1アマ取ったのは、匿名掲示板で絡んでくる卑怯者を黙らせるためだけでしたね。FCC Extraも同様です。技術的実験には必要な資格があれば良いわけですし。1kWの設備共用の免許もいただいてますが、これもヘンなのを黙らせるため以外の必要性はないと思います :) ただ、海外で運用する際、1アマはHARECの免許として通用するのでいろいろ便利ではあります。とはいえ、スウェーデンでAPRSを運用したときは結局FCC免許を根拠として運用しました。

    73
    Kenji Rikitake, JJ1BDX, JQ2KST, and N6BDX

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  10. JJ1BDX 力武さん、こんばんは。 北関東は急に冷たい風が吹いてきて雷雨になっています。そろそろ終わりに近づいたようです。

    いつもコメント有難うございます。
    > SN76514とかMC1496という名前だけは知っていました。
    どちらもそれだけ有名なデバイスという事なのでしょうね。 MC1496の系統はセカンドソースを含めて今でも細々と生産が続いています。外付け部品は多いのですがその分だけ応用が利きます。

    > 高品質なIQ信号が得られるミキサーは大事になってくる・・・
    ミキサー回路単独のICは廃番になっても、通信系の専用ICの内部回路として生き続けるのではないでしょうか。MOS-FETを使ったギルバートセルもありますね。

    > リングモジュレーターは独特の音が出るので・・・
    シンセはデジタル全盛ですが、アナログシンセサイザも一定のニーズがあるのでしょうね。自作にはMC1496なども使われるようです。

    > 匿名掲示板で絡んでくる・・・
    彼の掲示板も一時は社会問題になるくらい活発でしたから・・・。 何か少しでも気に入らなければ即書き込まれたものでした。今でも書く人はあるんでしょうが、見る人も減ったようですね。 いま厄介なのはSNSでの炎上でしょうか。(笑)

    > 結局FCC免許を根拠として運用しました。
    まあ、JAのライセンスよりも米国の資格の方が神通力がありますからね。hi hi

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  11. JL1KRA/NAKAJIMA2020年4月26日 1:40

    読み応えのある16913Pの話題ありがとうございます。
    2信号特性まで細かく掲載され素晴らしいです。
    奇しくもタイミングを同じくして16913Pを用いるDC-RXの基板を無料配布することになったので
    加藤さんの記事を参考にされる方が多数出ると思います。
    私のパーツケースの中にも20個以上がありこの機に消費するいい機会になりました。


    またこれも偶然ですがBF998もMC1350に代替するキットが次に頒布予定となっており
    参考にさせていただきます。

    返信削除
  12. JL1KRA 中島さん、おはようございます。 せっかくの晴天ですが外出もはばかられて家ごもりです。hi

    いつもコメントありがとうございます。
    > 16913Pの話題ありがとうございます。
    何だか頒布にピッタリのタイミングだったようですね。 偶然ですが、前々から再編集して昔のコンテンツを再公開しようと思っていました。その一環でした。

    > 参考にされる方が多数出ると思います。
    何か少でも参考になれば幸いです。 有用なIC-DBMが見直され、活用される機会になったら嬉しと思っています。

    > この機に消費するいい機会になりました。
    やはり電子部品は活用されてこそ生きるものだと思いますね。 死蔵になってしまったらチョットかわいそうです。(笑)

    > BF998もMC1350に代替するキットが次に頒布予定と・・・
    BF998を使ったキットがあるとは思いませんでした。小さいのでハンダ付けにコツが必要ですが、性能は良いのでFBだと思います。

    キットの製作は部品が揃っているので家を出ずに楽しめてとても良いレクレーションになりますね。作った後も楽しめますし。 頒布大変だと思いますが頑張ってください。

    返信削除

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