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2015年11月12日木曜日

【部品】8-Pole X-tal Filter Board

8素子クリスタルフィルタ用基板
 【8素子用基板ができた
 8素子クリスタル・フィルタ用プリント基板が完成した。 何とか6素子の基板と同じサイズになるように纏めてもらった。 入出力端子も6素子の基板と同じになるようにできたので互換性がある。

 もしもご希望があればだが、必要なお方に3枚ずつ頒布したいと思っている。 頒布要領は前回の6素子と同じなので、そちら(←リンク)をご覧頂ければと思う。

 なお。パターン作成上の制限で、水晶振動子を基板に密着して実装すると旨くない。6素子用基板の時と同じ様に浮かせてハンダ付けする。水晶振動子のケースも必ずGNDに接続しておく。(参考:水晶振動子を載せるのに、これ(←リンク)を使うと便利そう)

 【想定回路はこれ】
 8素子クリスタル・フィルタ用基板が想定しているラダー型クリスタル・フィルタの回路は左図のようになっている。

 図は私の製作例である。ただし、これと同じ周波数の水晶振動子を使ったからと言って同じ設計値(部品定数)にはならないので注意を! (即ち、ご自身の水晶に合わせた再設計を要する)

(A):設計ソフトで設計したままの状態。
(B):個々の水晶振動子のバラツキを考慮してチューニングした計算結果。
(C):実際に製作するために数値を丸めたもの。
 ・・・だいたい、こんなプロセスで設計を進めて行くことになる。 必要に応じて回路シミュレータなども動員して確認しておけばなお宜しいと思う。

実践でフィルタに
 図上設計のままでは絵に描いた餅である。 図をいくら眺めていても現物のフィルタにはならないので実際の製作に進まなくてはならない。(写真は製作中の様子)

 クリスタル・フィルタは水晶振動子の実測値に基づいた設計を行なっている。 特にこのタイプのラダー型クリスタル・フィルタの場合、各振動子のバラツキに応じて個々のチューニングを行なっている。従って所定の順番・位置に取付けなくてはならず、もし間違えると悲惨だ。 振動子にはわかり易いように予め番号を振っておき、基板への実装も十分確認しながら行なうこと。
 コンデンサもできれば実測しておき、場所を間違えないように組み立てることが肝要である。 基板の方もシルク印刷付きなのでかなりわかり易くなっている。(言うまでもないと思うが、シルク印刷のある面に部品を実装するように)

                 ☆ ☆ ☆

  Dishalの論文準拠の(簡易)設計プログラムのお陰で、高度のクリスタル・フィルタ設計がとても容易になった。 もはや旧来のCohn minimum loss型には戻れないに違いない。 それだけ優秀なクリスタル・フィルタが設計・製作できるからだ。 ちょうど製作の助けとして8素子用専用基板があったらFBだと思っていたら再びJR2FKN/1 鶴田さんから基板設計の話しが来た。 「6素子と同じサイズの基板に」と言う無理っぽいお願いにも工夫で対応して頂いた。組立は窮屈かもしれないがその分コンパクトに纏まっていて完成後は使い易い。 沢山は作らなかったのだが、自家用には十分すぎる。 前回とおなじくらい頒布可能なので、ご希望があればメールでお問い合わせを。お一人様あたりフィルタ3つ分ずつ頒布します。 回路パターンは上記の「想定回路」の通りになっている。

 新しいラダー型フィルタの設計・製作を扱って以来、ずいぶん沢山のお方が製作を試みたと聞いている。 旨く行った例も多いようだが、どうも思い通りにならなかったと言うお話しを漏れ聞いている。 「Dshalのプログラム」(注1)を使い、Mesh Tuneも指示通りにきちんとやったのだがどうしてなんでしょう?・・・と言う声も聞こえる。 このあたり、やはり実践をふまえた作業手順を細かく伝えないと不十分なのではないかと感じている。 それに、プログラムは予め想定に従った定型の設計なので必ずしも再現性が良くないことも確認している。入念にやったからと言って旨くないこともあるのだ。 良くできた設計プログラムだとは言え、そんなものなのである。 ツール(道具)は使い様と言ったところだろうか。いずれそんな話題も扱わなくてはならないようだ。 de JA9TTT/1

(おわり)

コラム・Dishalのプログラム:(注1)
「Dshalのプログラム」と言う認識がそもそもずれているのかもしれない。 Dishalはラダー型フィルタの合理的(現実的)な設計方法に関する論文の執筆者である。 その論文に基づき条件を端折って簡易型の計算・設計プログラムに纏めたのがDJ6EVで、さらにそれを英語化したのがG3JIRである。だから「Dishalの論文に基づく(簡易)設計プログラム」と呼ぶのが適切であり、そもそもDishalは設計プログラムには関係していないのである。
 この簡易設計プログラムは完璧そうに見えるが、必ずしも思い通りに行かないのは条件を端折っているからだ。もちろん、厳密な設計パラメータをインプットするよう、ユーザに求めたなら使いこなせるのはごく限られた人だけになっただろう。だから簡易型に纏めた意義は十分あると思う。言うまでもあるまいが、その設計プログラムが「簡易型」なのはDishalに責任がある訳ではない。
 Dishalの論文は種々のフィルタ形式について適用できるため「Dishalフィルタの音」などと言う表現は正しくないことになる。その設計法を使って、どんな形式のフィルタを設計したのかによる。例えばButterworthとChebyshevの違いは有りえるが、どちらもDishalの設計法で製作できる。だから「Dishalのフィルタ」とくくってしまうのは正しくない訳だ。 せっかく興味を持ったのだから正しい知識を持ちたいものだと思っている。

6 件のコメント:

T.Takahashi JE6LVE/JP3AEL さんのコメント...

加藤さん、おはようございます。

8-pole、かなり特性のよいフィルターが出来そうですね。

今手がけているのが片付いたら14.318MHzの水晶でも使ってSSB GENを作って
トランシーバーでもと考えていたのでタイミングよいBlogでした。Hi

ところで過去のBlogで見逃しているのかもしれませんが、mesh tuneはどのように行うのでしょうか^^;

TTT/hiro さんのコメント...

JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、おはようございます。

さっそくのコメント有り難うございます。
> かなり特性のよいフィルターが出来そうですね。
やはり、クリスタルが2つ増えただけでかなり特性は向上しますね。 手間は増えますが、ゆとりがあればこちらで作る方が性能は良くなります。6素子でも十分実用性能ですけれど・・。(笑)

> mesh tuneはどのように行うのでしょうか^^;
設計プログラムに付属の説明書、eDishalHelp.pdfを開いて下さい。 おしまいの方にあるAppendixに、"Xtal Tuning"と言う項目があって説明が書いてあります。 Meshの意味と、内蔵されている専用サブプログラムを使ったチューニング方法が説明されていますよ。 英文なので読むのはやや面倒ですが、簡潔な内容ですから難しくないと思います。 いずれわかり易く日本語での説明も予定していますけれど・・・。

このeDishalHelp.pdfは一度目を通しておくと良いです。 見逃してはいけない記述がたくさんありますので・・・。必要なところは良く読んでおくととても役立ちます。

T.Takahashi JE6LVE/JP3AEL さんのコメント...

加藤さん、再びおはようございます

>eDishalHelp.pdfを開いて下さい。
単なるReadme的な物かと思って一度も見てませんでした^^;

FBな情報が多数掲載されているようですね。
苦手な英文ですが目を通してみたいと思います。

TTT/hiro さんのコメント...

LVE 高橋さん:

> 一度も見てませんでした^^;
普通のHelpファイルと違って、使用説明書になっているので必読でしょうね。(笑)

> 目を通してみたいと思います。
どんな項目があるかだけでも確認しておくと役立ちそうですね。

JR2FNK さんのコメント...

加藤さん

鶴田です。

今回は、基板が届くまで時間がかかりましたが、うまくできて良かったです。
一通り基板がそろったので、次回作がありました!。
楽しみにしています。

TTT/hiro さんのコメント...

JR2FNK/1 鶴田さん、こんばんは。

コメント有り難うございます。
> うまくできて良かったです。
うまくできていますよ! どうも有り難うございました。  ちょうど国慶節の連休に当たったので時間が掛かりましたが無事に出来上がって良かったです。

また何か面白いものができたらぜひお願いします。