7PLAと言うのは、東光製コイルの一形式であり、HAMにもお馴染みの10Kとか7Kなどと同じような「巻枠+シールドケース」の形式を示す型番だ。 透磁率:μ(ミュー)の大きなコアを使い巻線もいっぱい巻けるので、大きなインダクタンスが必要な低い周波数向きにできている。(コア材にも数種あるようだが何れも中波どまりでHF帯には向かないようだ)
大きく分けると3つに別れる構造になっている。 実際には写真右上側の外ネジの切ってあるカップ型(壷型)のコアは中央のシールドケースと一体になって外れる。従って二つに別れる訳だが、ここでは説明のためにカップ型のコアを外している。
左側の足ピンのはえた台座の上部に鼓(ツヅミ)型のコアが接着されている。 コアを芯にして直接巻き線してある。 このように台座が外れ、ツヅミの回りには障害物が無い状態で取り外せるため巻き換えは比較的容易である。
シールドケースの底面側にツメがあって、台座を押さえている。 このツメを起こせば簡単に台座を外すことができる。
シールドケースは真鍮の薄板をニッケルメッキしたもので、数回の開閉なら大丈夫だが、何回もできるようにはなっていない。ツメが折れてしまうと使い物にならなくなるので注意を。
入手したコイルによっては底面にコンデンサが内蔵されている場合もある。 容量によっては再利用できるので、上手に外して測定しておくと良い。 コンデンサは円筒型のチタコンで、たいてい容量値は書いてないのでCメータで測定して確認する。
台座は容易に外れる。 巻線部分はこのように防湿のためワックスで処理してあることが多い。 巻き換える時にワックスは取れてしまう。 防湿処理はしないで済ますか改めて何かを塗布するのか考えておく。
非常に悪い環境で使う或は長期間の性能を維持するためには防湿処理すべきだろう。 しかし過去の製作では特に何もしていないが問題が起こった経験はない。 メーカーと同じワックスが入手できればぜひ処理しておきたいものだ。 少量の入手が可能な方法があればお教え頂ければと思っている。 巻線が固着しても良ければ高周波ワニスを塗布しても良い。高周波ワニスなら小ビンに入ったサンハヤトの物が手に入る。
ボビンだけの未組み立て品が手に入れば分解する必要はない。しかし大抵はジャンク品を改造することになるだろう。 この例では250kHzあたりで使う目的で作られたらしいジャンク品を改造している。(あとで無償頒布する予定のものと同じ)
もともと巻いてある線を上手に解き、それを巻き直してコイルを作ることにする。 足ピンにハンダコテを当てながら先の細いピンセットで巻線をそっと引き上げる。
写真の位置が一次側巻線(同調側)の巻き終わりになっている。 巻き数の少ない側(リンクコイルなど)が内側に巻いてあるのが普通だ。 従って反対側の2ピンの出ている側に巻いてある巻線が2次側巻線で、コアに近い内側に巻いてある。
巻線はφ0.05mmくらいのたいへん細いものが巻いてある。 この改造では巻線も再利用するので切らないように上手に解いて行く。 このコイルの場合は中点タップがあってそこで一旦切れている。 もともとの巻線はかなりたくさん巻いてある。新たに巻き直すのはずっと少ない回数なので長さには余裕がある。
このようにハンダ付けを外したら、切ってしまわないように上手に巻き解いて行く。
なおワックス(パラフィン)は柔らかいものなので、除去などせず気しないで解いて行く。 巻線にワックスが付着してくるので、後でティシュ・ペーパーで軽くぬぐっておけば良いだろう。
最初に2次側(リンク側)を巻く. この例ではCW用なので4回巻いていある。 線が細いので少しコツが要るかもしれないが、慎重さが必要だが特に難しくはない。 巻線は再利用して十分余るので、うまく行かないようならやり直しても足りるから大丈夫だ。
万一、巻線を切ってしまったらφ0.1mmくらいの別の線を巻けば良い。あまり太い線だと予定の回数だけ巻けなくなるので、用意する線の太さはφ0.1mmまでが良い。巻線の径が異なればインダクタンスも変わる理屈だが、コアの調整で十分カバーできるので心配は無用。
当然絶縁された電線を使うことになるが、ごく細い線の絶縁被覆を機械的な方法で・・・例えばサンドペーパとかナイフなどで・・・除去するのは現実的ではない。 かならずポリウレタン電線(記号UEW:ウレメット電線とも言う)を使うこと。 UEW線ならハンダコテの熱で絶縁被覆を除去できるのでとても簡単に組み立てることができる。
続いて1次側を巻く。前のBlogに於けるT1の場合は72回目でタップを引出し、合計で143回巻く。写真は巻き終わった状態だ。 なお、T2は巻き始めから18回目でタップを引き出し、合計で143回巻く。
その他のコイルも製作の要領は同じなので、図面の指示に従って巻き線すれば良い。 巻き終わったら必ず導通を確認しておく。 また、インダクタンスメータがあるようならシールドケースを仮に被せ確認しておけばより確実だ。(ツメは確認できてからかしめること) コアの調整によるインダクタンスの調整範囲はかなり広い。従って、巻数さえ大きく間違えなければ調整不能になるようなことはまず無いので心配しなくても大丈夫だ。
確認が済んだらシールドケースをかしめて完成である。 さっそく名称を書いておき、どのコイルだったか識別できるようにしておくこと。 あとでわからなくなると厄介である。(笑)
写真はLA1600に世羅多フィルタを付けるために作ったもので、図のT1である。
巻いてあったものを再利用すれば良いので新たな巻線はいらない。 しかし再利用せずに巻き易いφ0.1mmのUEWで新たに巻き直しても良い。これはその確認に使ったもの。 子供のころ近所にあった電子部品下請け工場に電線を分けてもらいに行ったら頂けたものだったと思う。拙宅には随分前からあるものだ。
細い線は使っても僅かしか減らないので、購入するならもっと少量にしておいた方が良い。 EIコアにアウトプット・トランスでも巻けば消費量も多いかもしれないが、トランジスタ回路用のIFTを巻く程度では一生モノのようだ。(笑) 必要なら所要量+αの分を差し上げる。糸巻きのような巻枠をお送り願いたい。 巻き直すのが面倒なので必要量+αでご勘弁を。
φ0.1mmの次はφ0.16mm、その上はφ0.20、0.32、0.40、0.60、1.00mmなどを常備している。 0.16あるいは0.32を使うことが多い。トランス屋さんではないので、だいたいこの程度を用意しておけば困ることは無い。
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あらためてFCZコイルを考えて(検討して)みた。 その結果、前々から書いているようにFCZの10M455を使えばかなり良い線まで行くことがわかった。 10mm角なので少し大きくなるが、それが支障になるケースは稀だろう。 従ってコイルの自作は面倒と感じるなら10M455を使うのが良いようだ。 その場合、必ずFig.2のFETを使う方式を選択すること。あるいは真空管の回路にも使うことができる。
【7PLAコイルの頒布案内】
小型化するために7mmm角のコイルで作りたい人に、ここで使った7PLAコイルを2個一組で差し上げる。 もちろん無償だがSASEの送り先を返信するので次のアドレスまでまずはメールを。 メールは「ttt.hiroアットマークgmailドットcom」でとどく。(カタカナ部分は記号などに直す) それなりの数量を用意しているが予定数になりしだい終了させていただく。 このBlogで頒布終了の追記があるまでは継続する。
注:SASEとは自分の住所氏名を書き必要な額の切手を貼った返信用封筒のこと。(Self‐Addressed Stamped Envelope) 破損しないよう包装する関係で封筒の厚みが定形外になる。120円分の切手を貼ってもらうことになると思う。
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