2011年8月7日日曜日

【部品】making replica FCZ Coils

いわゆるFCZコイルの製作
 FCZコイルの模造品を作ってひと儲けしようと言う魂胆じゃない。 商売として模造品の製造が可能なくらいなら、今でもホンモノが継続していただろう。継続に向け関係者が様々な努力をされた結果の製造中止だろう。しかし慈善事業ではないから採算にのらなくなれば致し方あるまい。

 なくなってしまったものは仕方がない。どうしても必要ならオークションで「金力勝負」に出るか、頭と手先を使って「使えるもの」を自分で作るしかない。 自作HAMとして、金力頼みではいささか悲しいから手作りの方をお薦めしたい。 FCZコイルの設計意図はにわかには計り知れぬ所もあるが、電気的に同一、あるいは類似のコイルなら十分に手作り可能だ。こうしたコイルの性質を知っていれば幾つかの情報だけで十分作れる。 もちろん、さしたる道具も必要としない。

 写真は、CQ Hamradio誌2011年9月号に掲載予定の拙記事である。 FCZコイルが生産中止になって既に数ヶ月経過している。 だれかが既に類似記事を投稿しているかと思ったら、そうでもなかったようだ。しばらく前から「FCZコイル」関連のキーワードでこのBlogに来る人が急増していた。それでこのニーズには何とかする必要があると感じていた。

 秘伝でもなんでもないが、アマチュア的で十分使用可能な代替品(模造品?)の作り方(ノウハウ?)を掲載して頂いた。 中身はその実オーソドックスなものである。コイル巻きのベテランなら既に実践中かもしれぬ。しかしFCZコイルは『使うもの』で、『作るもの』ではなかったなら記事は新鮮だろう。勿論どこかの話しの焼き直しではない。 近ごろはみな短いなかで全6ページと奮発して頂いた。FCZコイルに困ったなら役立つかも。 いわゆる10Kとか7Kと言われるコイル形式で作る例を扱っている。

 CQ Hamradio誌9月号は、2011年8月19日発売予定だ。 一部地域や直接購読者はもう少し早く読めるそうだ。 9月号は品切れ必至だから(ホントかなあ?・笑)お早めに近くの書店でどうぞ。もちろんAmazonにもありますとも。(注:9月23日現在、Amazon.co.jpの在庫が復活。ほか古書店からはなぜかこの号だけプレミアム付きで出品されている。Amazonの在庫が切れたらまずはCQ出版に当たってみる方が良い。出版もとでも品切れたら該当ページのコピーサービスを受けるのが得策)

続きも:『FCZコイル+トロイダル』のキーワード検索もかなり頻繁にある。 入稿済みだった『トロイダル・コアで作る続編』がCQ Hamradio誌2012年3月号(←紹介ページにリンク)に掲載された。こちらにも『Something NEW !』をタップリ盛り込まれていると思う。トロイダルコアでFCZコイルを作りたいなら是非ご覧を。(追記:2012.02.20)

注意 !:編者が目を通した雑誌記事とは言え、学術論文のように査読をうけたものではない。記事は、自作を楽しむための「一つの」アイディアを提供するものだ。既にご自身の手法を確立しているならそれを続けるのが一番だろう。自作は良さそうなアイディアを取り込みながら各自各様に工夫しながら楽しむもの。 本記事のベースは私の『アイディア・ノート』である。 de JA9TTT/1

               ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

追記】ご覧いただいたご感想に基づいて、若干の補足を追記する。(2011.8.20)

(1)図2:コイル測定用発振器:
   使用可能なFETとしては、記事中に例示した以外に高周波小信号用FETなら
   多くが使用可能。例えば、2N4416、J310やMPF102など海外製でも良い。

(2)図1:10mm角コイルの巻き数とインダクタンス:
   グラフの作成にあたって・・・・
   中心の「ねじコア」の位置は、可変範囲の中心相当の位置にしておく。
   シールドケースの上面より、概略2.5mmほどねじ込んだ位置になる。

(3)シールドケースの外し方:
   外し方は記事では特に触れていない。少しコツは要るが難しくはない。
   怪我をしないよう注意しながら各自で良く研究を。(物により違うので)

(おわり)