2009年5月23日土曜日

【HAM】136kHz帯のVXO(2)

セラロックを使ったVXOの2回目なのだが・・・
所用などあって進んでいないので、書籍案内でごまかすつもり。(笑)

 ちょっと回路に興味を持っている人なら誰でも持っていそうだが、あんがいHAMの自作家は持っていないかもしれない。この本は無線の視点だけで見たら有用でない情報が多いかもしれない。では「無線に特化した発振回路の本」などあるのかと言えばその筈もないから、こうした書籍は貴重なのである。
 理論書ではなく、もっぱら実験・実証している内容なのは嬉しいところ。 初版は1993年だから、少し古くなってしまった内容もある。「デジタル・シンセサイザ」の項は特にそう感じるが仕方ないだろう。他の部分は今でも有用な情報が多い。もちろん、無線機用にはかなりアレンジすべき回路もあるが、出発点として良い情報が載っている。その辺りが無線家の腕の見せどころだろうか。(笑) 定本「発振回路の設計と応用」という本である。詳細・目次はリンクを辿って欲しい。幸いなことに今でも売っているようだ。

261ページには500kHzのセラロックを使ったVCOが載っている。

VCOを作りたい訳ではないのだが、電子的に周波数可変できるようにしたのがVCOである。バリコンで機械的に周波数を可変すればVXOであり、どちらも同じ物だ。回路では周波数可変素子にAMラジオ用超階段接合型バリキャップ:1SV149(東芝)を2個パラにして使っている。PLLのループに入れるならバリキャップに限るが、無制御のVXOなら電子的な可変よりも機械的なバリコンの方が周波数安定度は良い。(バリキャップ:バリアブル・キャパシタンス・ダイオード=可変容量ダイオード)
 AMラジオ用ポリバリコンのANTとOSCをパラにすれば良いと思うが、なるべく大きめの容量を選んだ方が良さそうだ。丹念に探せば350pFの2連ポリバリコン(PVC)くらい秋葉原で旨く発見できるだろう。
 もちろん、エヤーバリコンでも良いのだが大型なのと、昨今は球ラジオの製作本が出た関係で、5球スーパ用の部品は馬鹿げて価格高騰している。持っているなら別だが購入は敬遠した方が良さそうだ。(5,000円以上も出して古バリコンを買うくらいなら、最初っからDDS発振器でも使う方が遥かに賢い)

回路はこのページの下段にあるものが参考になるが、申し訳ないがモザイク処理させてもらった。今でも普通に手に入る本だし、自作HAMなら持っていて損はないと思うからだ。著作権の問題もあるが、ネットで何でもタダでgetできるようにしてしまったら、有用な書籍はこれから一切出版されなくなってしまう。自殺行為のようなものだろう。

この回路で使っている500kHzのセラロックはVCO用だそうだ。確かにVCO用と言うのは良くVXOできる。この例では〜80kHz(16%)にも及ぶ可変範囲が得られているがそんなにはいらない。従って一般品のセラロックでも十分動かせるだろう。(280kHzのセラロックが約9kHz下へVXOできれば良いのだから・・) 比較的少ないインダクタンス(VXOコイル)で済みそうなので安定度もまずまずだろう。

さて、今日は雑用なしで実験が出来たら良いのだが・・・そうも行くまい。
続きは・・・こちら

2009年5月17日日曜日

【写真】Rose Garden/バラ園

埼玉県内最大と言うバラ園へ行ってきた。

最近は鉄道博物館で有名な大宮市に隣接した『伊奈町』の町制施行記念公園の中にある。 JR大宮駅から鉄道博物館へ行くのと同じ新交通システム:ニューシャトルに乗れば数駅で到着する。  拙宅からは60km近くあるので、県内とは言えそこそこ時間が掛かる。電車でも時間が掛かるので、案外行き難い場所なのである。 しかしご覧のように奇麗なバラを楽しむ事ができた。バラ園はポピュラーなので、探せばご近所にもあるはず。今の季節、お出掛けになっては如何だろうか?
なお、バラに関しては素人なので、品種案内板に書かれていた名称と共にコメント抜きの写真でご紹介する。

各写真はBloggerで許容できる最大サイズ:1600×1200サイズになっているので、低速な環境では読み込みに時間が掛かる可能性があるのでご注意を。昨今はブロードバンドも進んだので問題ないとは思うが・・・。

さて、あなたはどれがお好きでしょうか?

Andre le Notre
アンドレ ル ノートル











Ballerina
バレリーナ








Bredon
ブレダン








Charlotte
シャーロット








Disneyland Rose
ディスニーランド ローズ











Destiny
デスティニィ








Eureka
ユリイカ








Friesia
フリージア








Frohsinn '82
フロージン '82








Goldmarie '84
ゴールドマリー '84








Hatsukoi
初恋(はつこい)








Heavenly Robe
羽衣(はごろも)








Honoka
ほのか








Korin
光輪(こうりん)








Landora
ランドラ








Kotone
琴音(ことね)











一つずつのバラも美しいが、密集して咲くのも良い。









Monalisa
モナリザ








Olympic Torch
聖火(せいか)








Peace
ピース








Petit Trianon
プチトリアノン








Pierre de Ronsard
ピエール ドゥ ロンサール








Pink Sakurina
ピンク サクリーナ








Princess Michiko
プリンセス ミチコ











Raubritter
ローブリッター








Red Devil
レッドデビル











Royal Bassino
ロイヤル バシーノ











Royal Highness
ロイヤル ハイネス











Shugetsu
秋月(しゅうげつ)








White Masterpiece
ホワイト マスターピース











(すみませんが不詳です)













(すみませんが不詳です)










5月16日に訪れたが、少し遅かった感じだ。
1週間前くらいが良かったようだが、今年はどの花も1週間程度前倒しなので、例年なら丁度良い時期なのだろう。



公的な施設なので、200円で入園できる。付近では露店のほか、地域の人たちの出店もある。ちょっとした飲食も出来るので、バラがお好きなお方は1日たっぷり楽しめると思う。 この写真はコンパクト・デジカメ(Coolpix p60)で撮影したが、本格的なデジイチを構えるお父さんも沢山おられた。(笑)
生憎の曇天でコントラストは弱めになったがストロボを使うと不自然になる。発色がやや悪いが天候なので仕方がない所だろう。家内と出掛けた。

2009年5月14日木曜日

【HAM】再免許・JARLより

『貴方のアマチュア局はそろそろ再免許じゃありませんか?』

JARL(日本アマチュア無線連盟)からこんな通知が来た。 5年ごとだから忘れて仕方ないかもしれない。JARLの会員サービスの一つだがこれは有難い通知だ。

 ところで、アマチュア局は毎年マイナス10%で()継続して減少している。既にピーク時の1/3近くまで落ち込んだ。しかも移動局/固定局を持つと2局のカウントだから、免許人数で言えばさらに少ない。  JARLとしても、いまの局数を維持し活性化したい気持ちは強い筈だ。しかし魅力を感じないなら免許期限切れ=即廃局になってしまうだろう。再免許の機会を逸し流してしまうと、『熱心だったあのころ』ならともかくもはや再開局など有り得まい。(注:一時期は毎年10%以上の局数減が見られたが、最近はマイナス3〜4%台に減速している模様。しかし新規の開局も継続して減少傾向である)

今のアマチュア局再免許申請は簡単である。

たまたま北海道の例だが、どの「総合通信局」へ提出する場合も同じだ。
 この用紙に必要事項を記入し3,050円分の収入印紙を貼り、新しい免許状の返信用封筒を同封して送れば良い。従って費用は3,500円くらいだ。 しかし機を逸して流してしまうと、すべて技適の無線機を使っても新たな開局になるので4,300円以上掛かる。(再割当されていなければ古いコールサインで復帰も可能)
 古い無線機や自作機は保証認定の費用が掛かるので合計8,000円以上である。作成書類もこれ1枚では済まない。 だから続ける意思が少しでもあるなら迷わず再免許申請である。 記入用紙はWord及び一太郎形式がダウンロードでき、手書き用PDF形式もある。もちろん左図のような親切な見本もあるから安心だ。

もし以下の条件が整うなら電子申請で費用が節約できる。
(1)電子申請に必要な『電子証明書(ICカード)』を既に持っている。
(2)上記電子証明書の読取り用ICカードリーダーを持っている。
再免許申請で約1,000円安く済むほか、新規の開局では2,000円程度節約できる。

 ただし、ICカードの取得に1,000円ほど、カードリーダは2,000円ほど必要になる。電子証明書の有効期限は3年だから次回の再免許申請には使えない。Pay-easyと言う仕組みで銀行等の端末から申請料の納付ができるようだが自宅のパソコンだけで完結できないから「すごく便利」とも思えない感じだが・・・。納付の必要がない届け出だけの手続きなら向いているかもしれない。しかし、アマチュア無線のためだけに電子申請の用意を整えるのはお得でない気がする。

追記:アマチュア局の手続きは電子申請Lite版が昨年からできたそうだ。それを使うと簡単で安上がりに済むようだ。 もちろん再免許だけでなく各種手続きに使えるのでご研究を。このBlogの読者のコメントも是非参照を。(5/14 '09)

その後、手続きは順調のようだ。

今日、同封しておいた『再免許申請書類受理のお知らせ』が届いた。このハガキは、手続きに何らかの不備があった際の連絡用も兼ねているから、このように申請書類の収受印が押されて返信があれば取りあえず安心である。

暫くすれば、新しいアマチュア局免許状が届くことだろう。
左の写真では空欄の部分が多いが実際にはきちんとすべて記入してある。プライバシー保護の観点で消去してある。念のため。 なお、受理の連絡は不要と思うならこのハガキは同封しなくて良い。

包括免許ではないものの、手続きはずいぶん簡略化されている。従事者免許証とアマチュア局免許状の二つに別れていても良いから、資格に従った操作範囲を一括して局免許してくれないものであろうか。その際、省令ででも『アマチュア局の場合、工事設計書の提出を省略できる』としてもらえれば尚良い。そうすれば、少なくとも機器の交換や追加の度に変更申請など出す必要がなくなって非常に助かるのだが・・・。ほとんど包括免許と等価になる。(笑) もちろん5年ごとの再免許申請はあっても良いから是非そうならないものだろうか。

再免許申請は「免許の有効期限」満了の1年前から、1ヶ月前までである。今から、4年、9年、14年、19年・・・前に開局した心当たりがあるなら、この際免許状を見ておくと良い。もし1年を切っていればすぐにでも準備を。 取りあえず、あと5年間はアマチュア局の活動が継続できるだろう。

2009年5月1日金曜日

【その他】地デジ付きモニタ

パソコンのモニタを新調した。

三菱のMDT221WTF(BK)と言うモデルである。PCのモニタは使用経験から見て、20〜24インチくらいが使いやす。その範囲から調べていた。特に三菱でなくても良いのだが・・・。予算も限られるのでCG用とか言う超高級なモデルは無理である。(^^;;

ドット数は、1920×1080である。横長のディスプレーで縦の寸法は前に使っていた17インチ(4:3)と大して違わない。その分違和感は少ない。まあ、横幅が広がった分デスクトップが少々散らかっても大丈夫。(笑)
 PC(Mac)との接続はDVI-Dである。従来同様にD-SUB接続も可能だがそれよりも良いはずだ。DVI-D接続に変えたこともあるが、モニタその物の性能向上の方が大きいかもしれない。なかなか良い感じである。 前のは間に合わせで、CRTが壊れたとき近所で応急に買った安物だった。それしか無かったのだが、間に合わせをすいぶん使ったものだ。 壊れた訳ではないが最近はアラが気になって来ていたのだ。このモニタはなかなかのようだ。

 なお、類似機能のI/Oデータ製も検討した。実売で約1万5千円ほど安価だったが、毎日のように使うPC用のモニタとして、多少でも良いものと思いこちらにした。どうやらこれは正解だったように思う。満足度は価格差以上に高いと感じた。
実は、地デジ+BS-hi/CS110付き♪

自室のアナログTVが壊れて以来、不便であった。それで最近安価になった地デジTVでもと思っていた。 アナログ受像はこれから買うTVには不要だろう。 居間の液晶TVで地上アナログを見たのは購入したときのセットアップのときくらい。(笑)

TV観賞が主目的ならもっと大画面が良いと思う。 しかしLCDを二つも置く場所がない。 これは21.5インチの中画面なので迫力の点はいま一つだ。 しかし地デジ/BS-hiの高画質は十分に感じられ、なかなか素晴らしい。画面の滲みやゴースト、細かいノイズも無いからとっても奇麗だ。 まあ、大画面向きの映画は別室のTVで見れば良いのだし自室はこれで十分満足な感じだ。(茶の間のTVは、チャネル権が奪えるかが問題だが・笑) 一応、これフルHD液晶パネルだそうだ。さっそく地デジとBSの両方を配線しておいた。BS-hiはとても美しいのがわかる。

このモニタ、今どきとしてはあまり安いとは言えない値段(送料など含め¥52k-)である。TVとモニタを別々に買った方が経済的かもしれない。このサイズのモニタなら今は2万円くらいで結構良いものがある。また地デジTVもフル・ハイビジョンは無理としても、5万円台で32インチがある。部屋にゆとりがあれば別々が良いかもしれない。
 過去の例からPC/TV両用機はどっち付かずで中途半端な製品だと思ってた。 そんな先入観を持って価格・コムなどサーチしいたのだが・・・元がHD-TVでPC用モニタ入力端子付きならたくさんある。最初はその線から調べていた。そうしたTVではPCがフル画面にならない物があるので要注意だ。 偶々見たこの機種はPC用モニタがベースの設計らしいことがわかった。 TV受信の機能・性能がマトモなら、PC用モニタがベースの方が良い。主としてPCモニタとして使うからだ。
 この機種は両用機としてはなかなか優れモノのようである。TVとPCモニタの色温度の違いもそれぞれ変えるなど、TVとしてもモニタとしても不自然でない画面である。もちろん、PC画面にTV小窓表示、あるいはその逆もできるのでながら族にも便利そうだ。小さなスピーカだがTV用ならまずまずの音で、一応DIATONE風味なのだそうだ。デジタルTVらしく画面表示の機能はなかなか優れていると思う。しいて難点と言えば操作性があまり宜しくない付属リモコンくらいか。(爆)

地デジやBS-hiの奇麗なTVが自室で楽しめるようになって嬉しい。さっそく、HD-TV用のHDDレコーダが欲しくなった。もちろん対応する入・出力も付いている。もっとも、見るに値するような番組がどれだけあるかが問題ではあるけれど。(笑)

【HAM】136kHz帯のVXO(1)

まずは手始めに。

2,200mバンド用VXOの実験を始めた。新バンドはたったの2.1kHz幅だから、138kHzあたりの水晶・・・HC-13/U型になるだろう・・・を特注し、VXOすれば楽勝だと思いそうだ。
まあ、やって見れば、たった2.1kHz幅が侮れないのだ。2.1kHzは136kHzの約1.5%だ。VXOの可変範囲は表示周波数の0.5%程度が適当だ。

無理なVXOで、できるかもしれないが自励発振器並み安定度では『何のVXOか?』と言うことにもなる。高い周波数の水晶を使っても単純な分周式では同じことだ。1.5%超の可変範囲から逃れられない。2波発振で周波数差を得るヘテロダインVXOにならざるを得まい。

それで周波数を動かし易い(=VXOし易い)セラロックに目をつける。丁度2分周すれば行けそうな手持ちがあったからだ。写真の青いのが、CSB280Dと言うセラロックである。用途は不明で、秋葉原の某で数年前に購入したもの。 その時は使うアテもなかったが、まさか長波帯新HAMバンドの実験素材になるとは。

オシロスコープで見た。

いずれ分周するから正弦波の必要はない。上側がちょっとクリップした正弦波っぽい波形である。

とりあえずの実験なので回路定数は最適化していない。 デバイスも机上に転がっていた部品の流用だ。 (上の写真)プローブの影で見にくいが、2N1305と言うftの低いPNP型ゲルマニウム・トランジスタである。まあ280kHzなんて低周波みたいなものだからねえ。

本番ではC-MOS ICを使うつもりだ。矩形波が得られるC-MOSのインバータ(CD4069UBなど)で発振させるのが適当だろう。 ここでは一般に発振の起動特性が良いピアースC-B型を使った。コレクタにRFCを入れた無調整型で試したら発振起動せず、Cも入れて容量性負荷にしてやる必要があるようだった。或は変形クラップ回路(コルピッツ等価)の方が良いかもしれない。メーカーの指定回路はそれだったと思う。

トランシーバでモニタしてみる。

アンテナ線を実験回路に近づけている。まだVXOしていないし、2分周もしていないから280kHz付近で確認できる筈だ。 使ったセラロックの最適負荷容量はわからないが、大きめにしたのでやや低く発振するだろう。

279.13kHzでゼロビートになった。周波数は安定していて、約300Hzのビート音を暫く聞いているが変化は感じられない。周波数は低いから安定していて当たり前だろう。音色も澄んで奇麗だ。

VXOし易いセラロックとは言え、280kHzを271.4kHzまで下げねばならない。この後は少々苦戦しそうだ。しかし可能性は十分あるだろう。

ところで、VXO式だが、ここまでやって揺らいでしまった。どうせ周波数表示にはマイコン式のfカウンタとLCDモジュールを使う。それなら不確実なVXOなんかやめて、『別の方法にした方が良いかもしれないなあ・・・』などと思い始めている。いつものようにこうして構想している時が一番楽しいわけだ。なんだか、今日のBlogも読み物で終わる雰囲気が・・・。

この続きは・・・こちら


このBlogだが、編集していて最初の記述を圧縮・半減した。冗長は良しとしないし、まあ他のワケもあるが・・・。。そう言うことなので、あとは行間からでも読んで欲しい。(笑)