写真は三田無線研究所/DELICAのM1A型ミニブリッジです。
ミニブリッジは商品名で『インピーダンス・ブリッジ』の一種です。 電気関係なら必ず授業で習う『交流ブリッジ』の原理に基づく測定器です。
抵抗:R、キャパシタ:C、インダクタ:Lを測定することができます。 直流のブリッジでは測定できないLやCの値が測定できるのが特徴です。従ってLCRブリッジと呼ばれることがあります。
ラジオに興味をもったらまずはテスター(回路計)を手に入れるでしょう。 そのうちCやLを測定したくなりますが、それにはインピーダンス・ブリッジが最適でした。 最近のテスタにはオマケの機能でC測定が付いていますが、測定原理からブリッジほど精度の良い測定ができるわけではないようです。
テスタのあとは無線家ならグリッド・ディップ・メータ/GDM/GDOが欲しくなります。めでたく開局すれば次はSWR計でしょうか? 電子回路に興味をもった私はGDMの次はデリカのミニブリッジを購入しました。1975年のことでした。SWR計の方は自作しました。
注:アンテナ・インピーダンス・ブリッジも同様に交流ブリッジの原理に基づく測定器です。但し、高周波での測定に適するよう部品定数や構造が工夫されています。一般に測定範囲は狭くて、測定値で数100Ωまで、周波数範囲では上限50MHzあたりまでが多いようです。高級なものではR+jXの複素インピーダンスが求められます。機会があれば改めて扱いたいと思います。(2010.8.8)
最近は何でもデジタル・リードアウトになりました。シャックのLCR測定器もデジタル式に移行したので半ば遊休化しています。 それに暫く前に使ったとき少々不調だったのでそのままになっていました。
何時か様子を見てやりたいと思い、気になっていたのでした。それで思い出すように取り出してみた訳です。 流石に34年も前の購入なので段ボール箱も焼けています。それでも箱があれば中身を保護してくれています。 DELICAの測定器は他にGDMとSSGがあってどちらも元箱に入れてあるので未だに中身は奇麗です。(笑)
測定器にとって取扱説明書は重要です。 どのような意図で設計され、どんな機能があってどのように操作するのかは取扱説明書で確認すべきです。 そのうえで応用測定ができれば使いこなしていることになるでしょう。
新品で購入したので簡単な冊子ですが取扱説明書も付いています。 単純なLCRの測定のほかトランスの対比や二次側に定格の負荷を付けた状態における一次側から見たインピーダンスの測定など、応用にも触れられています。
当時のこの製品の宣伝広告には、購入したら「まずはジャンク部品の測定で操作を習得し同時に怪しい部品を片付けよう」と書いてありました。 確かにこうした測定器なしに評価できない電子部品も多て、ジャンク活用の為にも役立ったわけです。 RF用小容量コンデンサの容量抜けなどテスターでは発見困難でしたから。
電源スイッチ系統に接触不良が見られるようでした。使おうと思った時に電源が入らず役立たなかったことがあります。 だんだん頻繁に発生するようになったので原因を探査する必要に迫られていました。
実は三田無線/DELICAの測定器はほぼ永久的に修理してもらえます。もちろん、故障・破損の程度によるし補修部品の有無にも関係します。しかし可能ならたとえ戦前の測定器でさえも修理してもらえるそうです。もちろん初期精度が保たれるように校正もしてくれます。何とも心強いものがあります。(文末・追記参照のこと)
もちろん、それなりの費用は掛かりますが、初期価格はKeysight(旧hp,Agilent)やTektronixとは桁が違います。当然請求額も相応です。 なんとなく高級なプロ用測定器に憧れを抱くかも知れませんが、壊れたら費用の捻出は厄介でしょう。 ですから永く楽しむ自作アマチュアにとってDELICAの測定器は良い道具だと思います。いつか壊れそうなジャン測よりずっと安心です。
従って三田無線に校正込みの修理に出すのが良さそうです。 だが間欠的な不調だから様子を見てからにしようと思っています。 それに今はこれを校正できるだけの設備・手段もあるから安心して(?)開けられます。 常識的には素人が精密な測定器を無闇に開けるものではありません。開けたら精度の保証はなくなります。確認手段を持たない限りやめた方が良いです。
不調になったら迷わずDELICAに・・・と言うのがDELICAオーナーへのお薦めです。hi
折角だから観察ツアーをしましょう。 交流ブリッジの測定基準はこの1μFのコンデンサです。 取扱説明書によれば、MPコンデンサとありましたが、改良されMFコンデンサのようです。 良くはわかりませんがポリカーボネート型かも知れませんね。
このコンデンサの長期的な安定性と温度特性が測定確度を決めます。 ダイヤル目盛からアナログ的に読取る測定器だからこれで十分なのでしょう。 実際、hp 4440B DECADE CAPACITORを使って比較測定したら十分な初期精度が保たれていました。安価ではあっても要所を押さえた設計と部品選定がなされています。
ダイヤル目盛板が直結されている可変抵抗器(1.1kΩ)です。大型で寿命の永いしっかりしたものが使ってあるようです。 可変抵抗器には機体番号が書かれていて、刻印された目盛板と対で使われるようになっています。なおDQダイヤルのVR(2kΩ)と2軸構造になっています。特注のVRなので、本機の心臓部の一つでしょう。
測定の都度回されるのでこの可変抵抗器は抵抗値の再現性が重要です。このブリッジを購入する前、自作のキャパシタンス・ブリッジを使っていました。 初期性能はまずまずだったのですが、暫く使うと可変抵抗器が不安定になりました。 いわゆる『ガリオーム』の発生です。 測定器として永く使うには摩耗しにくく安定した部品を使う必要があることがわかります。
ブリッジ回路の対辺に使う測定レンジを決める抵抗器も安定したものが必要です。 0.1Ωと言った高精度な低抵抗はマンガニン線を巻いた巻線抵抗器(写真)が使われていました。マンガニン線は、銅・マンガン・ニッケルの合金で抵抗の温度係数はほぼゼロです。
こうした市販品で得難い部品を内製することによって、DELICAは古くから実用的で手頃な測定器を送り出していたのでしょう。 今は40年前より部品事情も良くなったので市販品でもそこそこの物が作れるかも知れません。 測定器の自作も奨励されますが、良く部品を吟味し要所を押さえておく必要があります。
約1kHzの発振器を内蔵しています。その出力をブリッジに加えて測定します。 また、ブリッジの平衡検出はメーターで行なうため、ハイゲインのアンプが必要です。
ホームページにあったDELICAの製品開発史を見ていたらトランジスタの実用性を見て小型インピーダンス・ブリッジ/ミニ・ブリッジM1の開発を始めたとありました。 それ以前からインピーダンス・ブリッジはあって原理はまったく同じです。 但し発振器もメーターアンプもすべて真空管式なので、とても『ミニ』なサイズにはできなかったのでした。 測定器にこそ半導体が相応しいと言う好例でしょう。 乾電池で動作し手軽に持ち運べるミニブリッジは実際に便利な測定器です。
回路はベークの穴開きボード(裏面に銅泊パターンはない)の上に作られています。 昭和30年代の少量生産品のスタイルです。 おそらくその当初の設計を踏襲して継続生産していたのでしょう。 配線は基板の裏面でメッキ線を使って行なわれています。
取扱説明書の回路図では2SB113(ゲルマニウム・トランジスタ)もしくは同等品となっています。 ゲルマニウムトランジスタで設計した回路を単純にシリコンPNPに置き換える訳には行きません。
購入した1975年ころと言えば、もうゲルマニウム・トランジスタも終焉するころでしたから、まだ入手できた東芝製を使ったのでしょう。 日本電気は早々にゲルマに見切りを付けたようです。2SB113は既に消えていたのでした。
購入した1975年ころと言えば、もうゲルマニウム・トランジスタも終焉するころでしたから、まだ入手できた東芝製を使ったのでしょう。 日本電気は早々にゲルマに見切りを付けたようです。2SB113は既に消えていたのでした。
ゲルマニウム・トランジスタはあらゆる性能でシリコン・トランジスタには敵いません。しかし、その回路が必要とする性能が得られるなら何も支障はないのです。 無闇に設計変更せず継続して生産したのでしょうね。 たぶん補修用のパーツもそれなりに用意している筈なので三田無線が存続する限り修理に困らないでしょう。 保管さえしっかりしていればゲルマニウム・トランジスタが永く生き残る確率は高いと思います。(保存が悪いと劣化します・笑)
追記:最近修理に出したお方の事例によれば、シリコン・トランジスタを使って補修をするそうです。測定器としての機能を維持するのが優先ですからそうするのが合理的だと思います。実用品の修理であって、古美術品の修復ではないからです。(6月21日)
この測定器は回路がすべてではありません。 良い部品の選定と十分な校正があってこそ実現できるものです。 だから回路図があって、単に真似ても似て非なる物にしかならないでしょう。(笑)
しかし、どんな回路になっているかは興味の対象でしょう。 このBlogでは以前ヘテロダイン周波計を扱ったことがありました。 回路は同じように簡単でしたが、使ってある部品や校正こそ命であることを再認識した覚えがあります。このミニ・ブリッジM1Aにも通ずるものがあると思います。
今ならICを使い低い電源電圧で、電池寿命も延ばせる低消費電流の設計も可能です。40年前の回路設計を感じさせますが測定原理は少しも揺らいでいません。
(Blogger新仕様対応済み。2017.03.30)
測定値は刻印されたダイヤル目盛を読取ることで得ます。目盛はややマイナスの領域からゼロになり、最大は「11」までふられています。 いまレンジ・スイッチ(下記で説明)が100pFとあれば、そのレンジでは11倍の最大1,100pFまで読取ることができます。
ミニブリッジは部品に加えるAC電圧が低いので、極性のある電解コンデンサも問題なく測定できます。 但しJISでは電解コンデンサの値は120Hzで規定しているので、1,000Hzのミニ・ブリッジでは異なる測定条件になります。 しかし実際上は殆ど問題はなくて別の測定器と比較しても顕著な誤差は感じません。 周波数の違いはあまり気にしなくても良いでしょう。 大容量の電解コンデンサと言えば容量はアバウトです。高精度を求めるケースなどまずありません。 普通は容量抜けがわかれば良いくらいです。 そうは言ってもこのミニブリッジの測定精度は大容量でも十分高いから安心できます。11,000μFまでが測定範囲です。
上記のダイヤルは筐体下部に目盛板が覗いていて、そこを指で操作します。 ブリッジがバランスしてメーターの振れが最小になるポイントを見つけます。 だからBALANCEと書いてあります。
損失が僅かなコンデンサや抵抗の小さいコイルなら対辺の基準コンデンサだけでブリッジはバランスします。 しかし実際の部品には本来あるべき部品の成分・・・例えばコンデンサならキャパシタンス、コイルならインダクタンス・・・以外の損失成分が含まれています。
そうした成分も含めたブリッジのバランスをとるために、対辺に小抵抗(可変抵抗)が入れてあり、そのツマミがこれです。 損失のある部品はこのツマミも併用してブリッジの完全なバランスを得て、ダイヤル目盛板から測定値、そしてこのツマミから損失分を読取ります。
多くの場合、1μF程度までのコンデンサの損失抵抗はごく僅かなので、D Qダイヤルはゼロかその近傍でバランスするのが普通です。 もしそうでないなら、そのコンデンサは特殊なものか不良品でしょう。そうした判定にも役立ちます。 なお、電解コンデンサなどの大容量コンデンサではそれなりの損失抵抗があるのが普通です。 このツマミを積極的に使ってバランスをとる必要があります。 また、コイルは原理上このツマミがゼロでは旨くバランスしない筈です。 必ず少し回した位置から測定を始めなくてはなりません。 鉄芯入りインダクタの測定はなかなか難しくて高精度を得るのは難しいと思います。 逆にQが高い(=損失が少ない)フェライトの壷型コイルなどの測定は容易です。
ブリッジのバランス検出用のメーターです。 零点がやや右にオフセットした特殊な物が使ってあります。 特注したメータでしよう。
測定中には頻繁に振り切ると思いますが大丈夫です。 なるべくメーターアンプの感度を高くし、ブリッジのバランス点がわかり易いように使うのが高精度測定の秘訣です。 微妙なバランスがわかるよう、シビアにバランス点を探る必要があります。
コンデンサ:C、抵抗:R、コイル:Lの測定ができます。 測定範囲はレンジ・スイッチで表示されたようにかなり広範囲です。 コンデンサの例で言えば、数pFから11,000μFまでカバーします。 もちろん工夫すれば更に大きな容量も測定できますがそれは応用の範囲でしょう。(笑)
測定レンジ内にあっても計るのが難しいのが小さなインダクタンスのコイルです。 マイクロ・ヘンリー(μH)オーダーのコイルは、別の原理の測定器を使うべきだと思います。
そうしたコイルは一般に高周波用なので、1,000Hzで測定するより実際の使用周波数に近いところで測定すべきです。 そうした意味でミニ・ブリッジも万能ではなく、QメータやGDM+標準コンデンサの助けを借りたコイルの測定も考える必要があります。
100pF以下のコンデンサも以前Web記事で紹介したような小容量計の方が扱い易いし高精度です。 ラダー型フィルタの設計に必要な数pFの容量を0.1pF以下の分解能で測るのにはミニ・ブリッジでは不十分でしょう。 なんでもそうですが適材適所です。
そうしたコイルは一般に高周波用なので、1,000Hzで測定するより実際の使用周波数に近いところで測定すべきです。 そうした意味でミニ・ブリッジも万能ではなく、QメータやGDM+標準コンデンサの助けを借りたコイルの測定も考える必要があります。
100pF以下のコンデンサも以前Web記事で紹介したような小容量計の方が扱い易いし高精度です。 ラダー型フィルタの設計に必要な数pFの容量を0.1pF以下の分解能で測るのにはミニ・ブリッジでは不十分でしょう。 なんでもそうですが適材適所です。
立派な電池ボックスです。(笑) 電池は006P/9Vを使います。消費電流は10mA以下なので、そこそこ長時間動作しますが、それでも多量の部品を検査するには不向きです。
電池電圧の低下は直接測定精度に影響しませんが、メータアンプのゲインが下がってバランス点がわかり難くなります。 そう感じたら電池交換すべきです。 極端に電圧低下すれば1kHzの発振も止まってまったく測定できなくなります。
電池電圧の低下は直接測定精度に影響しませんが、メータアンプのゲインが下がってバランス点がわかり難くなります。 そう感じたら電池交換すべきです。 極端に電圧低下すれば1kHzの発振も止まってまったく測定できなくなります。
ところで、接触不良の原因は調査の結果この部分にある事がわかりました。 006P乾電池用・電池スナップが緩くなって接触が怪しくなっていたのです。 開ける必要など無かったのだったのでした。やれやれ。(笑)
M1AはDCブリッジ・・・ホイートストン・ブリッジの機能も持っています。 ブリッジに直流を加え、直流的なバランスを求めて抵抗値を測定する機能です。
但し、乾電池に対する負荷は大きくなりがちなので、もしこの機能を使うなら、ACアダプタで外部から電源を供給した方が安心です。
滅多に使う機会はないから、この機能はなくても良かったと思っています。 ホイートストン・ブリッジはYEWなどの古典的な中古品が廉価にあるからそちらを買うべきでしょう。ガルバノメータが付いた黒いベークライトのアレです。
滅多に使う機会はないから、この機能はなくても良かったと思っています。 ホイートストン・ブリッジはYEWなどの古典的な中古品が廉価にあるからそちらを買うべきでしょう。ガルバノメータが付いた黒いベークライトのアレです。
こんな手提げが付いています。 持ち運びを意識した設計で、この状態で置けるよう底部にゴム足も付いています。 デジタル万能な時代なので、インピーダンス・ブリッジは今どきの新入社員には操作できないかも知れません。オジサンの測定器なのである。
だから私は好きだ。(笑)
(陰の声:そんなに難しい測定器ではありません)
このBlog、リペアの参考にはならないし操作インストラクションでもありません。 特定の会社の一製品を扱うことは滅多にしませんが、既にこのM1Aは生産されていません。 良い測定器だと思うので残念ですが、アナログな計器は今どき流行らないのでしょう。 書いてみて結局のところ読み物風と言う事で暇つぶしにでもなれば目出たしと言うところです。 de JA9TTT/1
(おわり)
(おわり)
追記:(DELICAの廃業について)
DELICA 三田無線研究所が創業したのは1924年だそうです。 1924年と言えば大正13年です。社団法人:東京放送局(後の日本放送協会・NHK)が設立された年にあたります。 Radioと共に歩んだ同社の歴史が伺い知れますね。そのDELICAは今年2009年になって販売を中止し廃業するとアナウンスしました。80年以上の歴史がある会社が幕を閉じるのは寂しい限りです。これからもアマチュアの心を捉えた製品を送り続けてくれると信じていただけにとても残念です。当面は保守サービスに応じるそうですから、長く愛用する気持ちがあるならお手持ちを整備に出しておいたら如何でしょうか。(2009年12月20日)
(Blogger新仕様対応済み。2017.03.30)
20 件のコメント:
TTT/hiroさん、おはようございます。
じっくり読ませていただきました。長文ゆえ、いったいどこが故障したのかと思いつつ、楽しみながら読むことができました。
市販の交流ブリッジの回路図自体も教科書に出てくるものと大差ないのですね。原理がしっかり、はっきりしているということですよね。
先日、交流電源周波数(60Hz)における、回路の複素インピーダンスをおおまかに、簡単に測定するにはどうしたらいいかを考えていました。
60Hzの局部発振器を作って、流れる電流と電圧をAD変換して、CPUで局部発振器と掛け算して・・・などと妄想していました。
ああ、交流ブリッジが簡単でした。電気の基礎がわかってませんでした。記事を読んで反省したところです。(笑)
JJ3CMV 酒井さん、おはようございます。
さっそくのコメント有難うございます。
> いったいどこが故障したのかと思いつつ・・・
実のところ、簡単そうに見えて案外厄介な故障でした。原因を調べようとすると直ってしまう・・・と言う繰り返しで、故障箇所を特定できるまで大変でした。(笑)
> 教科書に出てくるものと大差ないのですね。
多くの測定器も原理の部分は教科書的な筈ですが、いまはデータを処理してからデジタル表示するものが殆どです。測定原理の部分が見えないので、正しく測定されていなくても尤もらしく見えるので危険ですね。こういう測定器は単純明快ですから誤りはすぐわかります。(笑)
加藤さん、おはようございます。
DELICAは学生実験で使ったような...横河のLCRメータ、Qメータもありました。こちらもリーダ製のGDMを持っていますが、今でも現役です。いつか6CW4で送信機をつくってやろうともくろんでいますが、なかなか故障しません。やはり何度か接触不良を修理しましたが、回路図もありますので比較的簡単に回路は追えますね。LCメーターはキットを二種類持っていますが、あまりにも簡単に測定できてしまって有り難味を感じませんね。キット作成時の確認業務に使うようになってしまいました。Hi
de JA9MAT
おはようございます。
どこかで見たような気がしましたので
CQ誌をひっくり返したところ。
1974年8月号の三田無線の広告に
M5が広告で出ていました。(多回転VR使用)
個別機種の宣伝スタイルなので、ほかの号に
M1Aの紹介があったかもしれません。
加藤さんのおっしゃるように
記事・広告を見てもトランジスタは
2SC372・2SC458でした。
合わせ込んで0になったり、ディップを見つける測定器?はそれらを得られた瞬間が楽しいです。
JA9MAT 小町さん、おはようございます。
コメント有難うございます。
> DELICAは学生実験で使ったような・・・
DELICAの測定器は原理的なものが多いので学生実験などにも使われていたのでしょうね。私が学生実験で使ったQメータは、横河電機製の巨大な機械でした。(笑)
> リーダ製のGDMを持っていますが・・・
昨今のGDMの役目はアンテナ調整器のような感じですね。半導体回路はコイルがシールドされていてGDMでは測定し難いです。 GDM型送信機に改造してはいかが?(笑)
> LCメーターはキットを二種類持っています・・・
発振周波数をPICマイコンで読む形式のLCメータは高周波用コイルの測定には手軽で良いですね。やはり簡単に測定できるデジタル式が実用的です。
はじめまして。JR2ATU 澤村です。
(非公開の頃ご招待を戴きました。)
今まさに手元にM1があります。
私は5年程前に酷い状態のジャンクを数K円で入手し、パネルのゆがみや割れていた端子の交換、簡単な掃除だけしてデリカに修理を依頼しました。簡単なチェックで、抵抗はそれなりでしたがLCの測定値が大分狂っているようだったので。
電話でも親切に対応していただき、結果は基準コンデンサーの交換とポテンショメータの清掃、測定確認、取説コピー込みで10数K円だったと思います。(安い!)そのときのお話ではBALANCEのポテンショメータだけがもう入手不可能でこれが断線するともう修理できないとのことでした。現在少しガリが感じられますが何とか使えています。
私のはA無しの方ですが、違いを勘違いしていました。C測定の時直流を印加できると思っていたのですが。尚メーターはA付きと同じゼロ点がオフセットされたものが付いています。
>当時の宣伝文句に、購入したら「まずはジャンク部品の測定で操作を習得し同時に怪しい部品を始末しよう」と書いてあった。
それは知りませんでしたがほとんどそういう使い方をしています。(笑)
実際安いジャンクのトロイダルコアやトランスを見るとつい買ってしまうのでそれらのチェックに大活躍です。
あまりに損失の多いインダクタなどでは測定に少しコツがいりますね。DQダイアルの位置をどこから始めるかでスピードがぜんぜん違います。
ex JE1UNX 田村さん、おはようございます。
コメント有難うございます。
> M1Aの紹介があったかもしれません。
CQ誌にはM1/M1AのPRもありましたね。M5の方が高級でお値段も張りました。直読計器ではないので流行らないのでしょう。(笑)
> トランジスタは2SC372・2SC458でした。
1975年ころがゲルトラの・・・と書いてますが、実際は70年ころにはシリコンの時代になりましたね。ゲルトラをメーカーから正規に購入できた最後の頃だろうと思います。
> ・・・はそれらを得られた瞬間が楽しいです。
それは、少なからず『測定の技術』が発揮できた瞬間だからでしょう。(笑)
JR2ATU 澤村さん、こんにちは。
コメント有難うございます。
> 今まさに手元にM1があります。
古くから自作をされたOMさんはお持ちだったと思います。丁寧に使えば永く活躍してくれます。ぜひ大切にされて下さい。
> 10数K円だったと思います。(安い!)
測定器の修理代は初期価格の1割が最低線ですね。安いDELICA製はその点だいぶ安心です。hpなど故障したら・・・(笑)
> DQダイアルの位置をどこから始めるか・・・
確かにコイルの測定はコツが要りますね。 物によっては旨くはかれていないような気がしてしまいます。(笑)
> ポテンショメータだけがもう入手不可能で・・・
いつかは寿命が来る部品なので心配ですが、使用頻度は下がっていますから大丈夫だと思います。他の部品は有ると言うことなのですね。素晴らしい!
こんばんは。
パーツを吟味して、一台一台手作業で目盛りを作成しているのが高精度の理由なのでしょうね。
やはり基本に忠実なのが一番かと。
でも実際に買うとなるとやはりボタン一発で値を表示してくれる物がほしくなります。Hi
手間がかかっているのはわかりますが、価格が半額だったらもっと売れたでしょうね。
DMは中学生の頃にトリオのDM-800をお年玉をはたいて購入しました。
でもコイルとバリコンの組み合わせだときれいにディップするのですが、アンテナの共振周波数をはかろうと思ってもディップがよくわからず使えませんでした。
SG代わりの使用方法が多かったです。^^;
JE6LVE 高橋さん、こんばんは。
今夜もお付き添いでしょうか。お疲れさまです。
コメント有難うございます。
> ボタン一発で値を表示してくれる物・・・・
測定器にデジタルとマイコンが使われるようになって一気にその方向に進みましたね。拙宅でもそうです。やはり便利ですから。(笑)
> 価格が半額だったらもっと売れたでしょうね。
ニーズの関係で値段も決まると思いますが、DELICAは安売りに興味はなかったらしく、GDMもトリオやリーダー製よりだいぶ高かったですね。それだけしっかりできていましたが。
> アンテナは・・・ディップがよくわからず・・・
アンテナも良くできた短縮アンテナほどディップします。半波長のDPはQが低い(=広帯域)のでディップが明確に出ませんね。
もう一工夫して、アンテナ・インピーダンス・ブリッジを即製で作ると良かったです。初歩の頃は思い付きませんよね。Rが数本とGeDiで作れるんですけれどね。(笑)
> SG代わりの使用方法が多かったです。^^;
いまでもRigの修理にはSSGなどより機動性があって便利に使えますね。 何でも高級な測定器が良いとは限りません。hi
再度こんばんは。
水曜日に退院予定です。
火曜日の夜は自宅に帰り車を取ってくるので、
付き添いの泊まりは明日で終わりの予定です。^^
>もう一工夫して、アンテナ・インピーダンス・ブリッジを即製で作ると・・
当時の初歩のラジオにはそこまでは載っていませんでした。
DPの給電部にワンターンコイルを付けてDMで共振周波数を調べましょうとしか。HiHi
>修理にはSSGなどより機動性があって便利に使えますね。
コイルを近づけるだけなので影響をあまり与えませんし変調もかけられるし確かに便利です。
JE6LVE 高橋さん、再度こんばんは。
> 付き添いの泊まりは明日で終わりの予定です。^^
何かと大変だったと思いますが、ご苦労様でした。退院も間近で順調そうで良かったです。どうぞお大事に。
> DMで共振周波数を調べましょうとしか。
私もずっとそう思っていたのですが、やはりディップは見つけ難かったです。 試しにブリッジを作ったら極めてFBでしたね。共振点はバッチリだし、おおよそのインピーダンスもわかりました。
> 変調もかけられるし確かに便利です。
非接触で信号を注入できるので、回路を切ったりしなくて良いのでFBです。 シグナル・インジェクタも同等機能がありますが無線機にはGDMの方が向いていると思います。簡単なのに効果的な道具ってありますね。(笑)
加藤さん、今晩は。
新しい話題になったのに、遅れてすみません。三田無線の製品はFETによるDMを持っています。
最新の周波数カウンタ付ではないのですが
周波数が知りたいときは周波数カウンタとわずかに結合させて確認して使っています。負荷により変動する可能性がありますが、目盛よりは正確と考えて使っています。やや重いのですが、しっかりした作りで安心して使えます。
JS1XFN 青木さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> 三田無線の製品はFETによるDMを・・・
HAMの間で三田無線と言えばDMが一番ポピュラーでしょうね。リグの自作はしなくてもアンテナ調整用にお持ちのお方も多いです。私もテスターの次はDELICAのHAM用GDMを買いました。他社製よりも高価でしたが目盛の正確さで買いました。周波数カウンタなど遠い夢の時代でしたから・・。(笑)
> しっかりした作りで安心して使えます。
耐久性も考慮したしっかりした作りなのは良いのですが、確かに重たいですね。 永く使えると思いますのでご愛用されて下さい。 私も球式GDMをいまだに使っています。(滅多に登場しませんが)
コメントはどの時点で頂いても嬉しいものです。タイミングは気にされないで下さい。 どうも有難うございます。
うーん、加藤さんのお宝を見ると、ついつい自分でも欲しくなります。が、たぶん使い切れないで埃をかぶって終わりそうなので、我慢します。hi
ちなみに、DELICA製品は一個も持っていません。GDMはサガ電子製モドキの自作、アンテナアナライザはMFJと、安物路線です。
JG1EAD 仙波さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> ついつい自分でも欲しくなります。
GDMもそうですが、このミニブリッジも半ば遊休化しています。これから手に入れてもあまり使わないでしょう。今でしたら、別のものを買う方が実用的でしょうね。LC Meter IIなどお薦めです。(笑)
> DELICA製品は一個も持っていません。
MFJのアンテナアナライザは、アンテナ用に特化しているだけあって良くできていると思います。 GDMは回路が簡単なので自作品も多かったと思いますが、目盛の記入が問題でしたね。今ならデジタル表示で解決ですね。(笑)
こんばんは。お久しぶりです。
昨年、京都天満宮の骨董市で、M1が転がっているのを見つけ、千数百円で入手しました。外観の状態はいいのですが、説明書がなく、ほったらかしになっています。
三田無線で修理してもらえることなど知り、心強いです。一度点検してみます。
山田さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> 骨董市で、M1が転がっているのを見つけ・・・
既に『骨董的測定器』なのかも知れませんねえ。(笑)
DELICAに依頼すれば点検と再校正してくれます。取り扱い説明書も入手できるでしょう。 一度校正しておけば安心して使えます。なかなか有用な測定器ですので整備されては如何でしょうか。
JA3OHY 外山です
QST PDFで大変お世話になりました。
M1 私も現役で使っています。ちょうど1年前に、三田無線に校正を依頼しました。15Kかかりましたが、アンプの2SB56 2本がシリコンTRに交換され、パネルやケースはきれいに清掃されてピカピカで戻ってきました。添付の試験成績表ではまだ仕様を十分満足しているようで、校正シールが輝いています。
30数年前入社当時、実習で1週間ほど朝から晩までユニバーサルブリッジを使ってコンデンサの選別をした経験があり、ジャンクで見つけたM1を購入しました。
JA3OHY 外山さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> 三田無線に校正を依頼しました。
いまでもきちんと対応してくれるようですね。少々費用は掛かっても測定の安心感が違いますから定期的な校正をしておくとFBでしょうね。
> 2SB56 2本がシリコンTRに交換され、・・・
回路を見ますと、ごく簡単なアンプですし、少々ゲインが変わっても支障はないと思います。バイアス抵抗の調整くらいでシリコンTrに置き換え可能ですね。 ゲルマに拘る必要はありませんから。(笑)
> ユニバーサルブリッジを使ってコンデンサの選別を・・
昔は数値直読の測定器などなくて、ブリッジが一般的だったと思います。 そう言えばhp/YHPの機械式デジタル表示のブリッジがありましたっけ。(笑)
今どき推奨するような測定器でもありませんが、安価な割には有用な測定器だと思います。信頼性も高いです.
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