【7MHz帯のQRP送信機】
突然ですが7MHzの送信機を作ってみました。実は少し前から進めていたのですが、やっと今日になって形になりました。
前から完全自作でオンエアしたいと思っていましたが、なかなか実現していません。 構想を練り始めると『折角なのだから・・・』と言う気持ちが起こって、エスカレートしてしまうのです。
例えば、送信機ならVFOを内蔵して2〜3バンドはカバーし、パワーもできたら10Wは欲しい。できたらフルブレークインで・・とか。 結局そうなると構想は楽しいのですが製作は容易でないと言ういつものパターンに陥ってしまいます。じっくり取り組む十分な時間が取れない身には絵に書いた餅になるのです。(^^;
例えば、送信機ならVFOを内蔵して2〜3バンドはカバーし、パワーもできたら10Wは欲しい。できたらフルブレークインで・・とか。 結局そうなると構想は楽しいのですが製作は容易でないと言ういつものパターンに陥ってしまいます。じっくり取り組む十分な時間が取れない身には絵に書いた餅になるのです。(^^;
考えてみれば、そんなに複雑なモノでなくてもオンエアはできるわけで、ニューカマー時代は2ステージの送信機だって遊べました。 もっとも、その頃は真空管(12BY7Aファイナル)だったのですが・・・。 振幅変調のAMでパワーもせいぜい5Wくらいでした。
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CQ誌2009年7月号にはプリント基板が付録とかで、巷ではQRP送信機がちょっと話題になっています。埃をかぶっていたハンダコテを暖める切っ掛けになったらしいのでFBな企画だと言えそうです。自作に縁遠かった人のために部品セットも別売されています。アマチュア無線再入門にも適当だったようです。
『基板+部品キット』で無線の再入門をしても誰も感心してくれそうにありませんから、ここはフル自作で行ってみましょう。雑誌は買っていないので基板はありませんし回路も含めて完全オリジナルで行くしかありません。それこそ自作と言うものだ・・・と自分自身で納得です。(笑)
【設計方針】
まずは目標を明確にしましょう。 壮大な製作は完成困難なので『実用になる程度』を限度として簡単・簡潔を第1としました。 たとえば週末の1日を使えば一応の動作まで持ち込める規模が理想的でしょう。 良く言われるように「KISS」(Keep it Simple stupid.)な製作と言う訳ですね。
次に電気的な仕様です。送信機としては出力電力:Poが一番重要でしょう。 経験からみてPo=100mW程度ではオンエアに忍耐が必要です。 あまりコンディションに左右されず何時でも実用的と言えるのはPo=3〜5Wといったところでしょう。 実際7MHzでは5Wも出すと国内ならQRPとは言い難いくらい良く飛びますから、ここでは3Wで設計することにしましょう。 電源の面倒がないようにトランジスタを使って作ります。
次に電気的な仕様です。送信機としては出力電力:Poが一番重要でしょう。 経験からみてPo=100mW程度ではオンエアに忍耐が必要です。 あまりコンディションに左右されず何時でも実用的と言えるのはPo=3〜5Wといったところでしょう。 実際7MHzでは5Wも出すと国内ならQRPとは言い難いくらい良く飛びますから、ここでは3Wで設計することにしましょう。 電源の面倒がないようにトランジスタを使って作ります。
KISSな方針から回路構成は2ステージで考えたいところです。 ミズホのQP-7は3ステージの手堅い設計になっています。 初心者向けのキットとしては安心だと思います。 しかし設計しだいで2ステージで3Wは楽々ですし、電源電圧:Vccを高くすれば10Wも不可能ではありません。 ここではVcc=12Vで行くので3Wがデバイスの選択から考えても無難な範囲でしょう。
この写真は評価の一コマです。 パワーの測定中で、電源電圧:Vcc=12.0Vで出力電力:Po=3.0Wをやや越えました。目論見通りの性能が得られた訳です。
そのほか、実際にオンエアする送信機として問題ないか高調波を含むスプリアスなど一通りの評価を行なっておきました。 またダミーロードを負荷にして受信機でモニタをしながらキーイングしてみました。 なかなか良い感じのトーンです。 少なくとも迷惑を掛けない程度の電波にはなっているようですね。
もう少し書くつもりで、写真など用意したのですが夜も更けてしまったので、あとは続きと言うことで・・・。 製作・評価編を予定していますがご希望のコメント次第でしょうか?(笑) これからなので詳しくも大雑把にも・・・。
◎半導体ではなく、レトロな真空管式でやってみたい人は:→こちらのBlogで。
(Bloggerの新仕様対応済み。2017.03.31)
20 件のコメント:
お早うございます。
昨晩は遅い時間の電話、済みませんでした。
どうやら記事を書く時間を奪ってしまった様ですね。
念願の1000-QSOを達成しましたので、次はjo7wai/qrpも面白いかな・・・とCQ誌7月号の部品を揃えた矢先でした。
写真を拝見したところメタル缶のTr、早速ジャンク箱を探さなくては・・・同じ型番で無くとも、同等品は沢山ありますよね。
JO7WAI 高橋さん、おはようございます。 昨晩はDX-TEL有難うございました。久しぶりにお話しできてVY-FBでした。
さっそくのコメント有難うございます。
> 書く時間を奪ってしまった様ですね。
大丈夫ですよ。写真枚数などから見てもともと幾つかに分けないと長過ぎるのでそのつもりでしたから。(笑)
> 次はjo7wai/qrpも面白いかな・・・と
まずは、1,000交信達成お目出度うございます! やりましたね!! 次は目指せ「自作で1,000-QSO!」でしょうか? まずは10-QSOからでも。(笑)
> 同等品は沢山ありますよね。
あります、あります。 それに古臭いメタルCANでなくても良いですよ。放熱器など構造は変わりますけどね。周波数は7MHzと低いですから、RFパワーアンプ用でなくても十分です。幾らでも代替品がありますから、お手持ちの石を活用できるでしょう。その辺の話しも続きでやりましょうね。(笑)
またお気軽にコメントお願いします。
おはようございます。
このところ忙しく、半田ごてを暖めていなかったのですが、昨日久しぶりに7MHzのTRXの未完成品(いえ製作途中)をいじりまわしていたところでした。
↑キットなのですが、小型トランジスタを5個パラにして、1Wを出すようになっています。
CWのTRXは、シンプルでも実用性があって、とっても楽しいテーマだと思います。これからも幾つものバリエーションのものを作っていきたいです。
いつかは、完全自設計のTRXでオンエアしたいと思っているのです。(笑)
JJ3CMV 酒井さん、おはようございます。
コメント有難うございます。
> 昨日久しぶりに7MHzのTRXの未完成品(いえ製作途中)をいじりまわしていた・・・
そうでしたか。 ぜひ「完成品」を目指して下さい。もっとも、アマチュアの自作品は「改善作業」が常ですから、永遠に完成は無いかも知れませんけど。まずは使えるものを目標に。(笑)
> 小型トランジスタを5個パラにして、1Wを出す・・・
2SC1815を3個ほどパラにすると、1Wくらい出たと思います。放熱しにくいので、その位が良い所でした。7MHzあたりのQRP用ですと、使えるトランジスタは幾らでもありますね。RF用でなくても十分です。
> いつかは、完全自設計のTRXでオンエアしたいと・・
お互い頑張りましょう。出来上がったらぜひ自作機で2-way QSOお願いします。
加藤さん,こんにちは
うちからトレードされていった背番号30番が打席に立ったようですね(笑)
うちの球場でも早く打席に立たせてやらないといけません(^^;
JH5ESM 武藤さん、おはようございます。
コメント有難うございます。
> 背番号30番が打席に立ったようですね(笑)
ハイ、それです。 最初は発振段もファイナルと同じ石で始めたのですが、大き過ぎる石だったようでイマイチでした。急遽ピンチヒッターと言うことで背番号30番さんに登場願いました。黒い32番さんも候補だったのですが。(笑)
> 早く打席に立たせてやらないといけません(^^;
クリーンヒットを期待しています。ぜひスタメンに加えてやって下さい。なかなか良い石ですよ。(笑)
FBな石どうも有難うございました。
加藤さん、こんにちは
初めてコメントします。
JA1AJR 角間です。
たった2回しかお目にかかっていないのに、コメントするのはいささか気が引けるのですが、一度はコメントしないと、いつまでたってもタヌキになってしまうので、高い敷居を越えてみることにしました。
昨日、お墓参りのついでに、CQ誌の基板用のパーツ一式というのを購入するため、秋葉原のマルツパーツ館に寄りました。結果は空振りで、パーツ一式はもとより、それだけはほしかったリレーも売り切れとのことでした。
未だにはんだごてを握ってみようという方々がおられるようで、いささか心強くなりました。
うまく届くかどうか心配なので、試験電波波のこめんとにします。
JA1AJR 角間さん、こんにちは。
先だっては、Proc. of IREを頂戴し有難うございます。 今も少しずつですが目を通しております。 大切にしたいと思います。
コメント有難うございます。
> 高い敷居を越えてみることにしました。
コメントは敷居が高いと言うのは皆さんの誤解でしょうねえ・・・。実名・コール付きはコメントしにくいかと思いますは宜しくお願いします。(笑)
> パーツ一式はもとより・・・売り切れとのこと・・
すいぶん人気があったようですね。 パーツキットは揃える手間が省けますから有難いですね。どんなリレーかわかりませんが互換品はありませんか? 小電力ですし、HF帯ですから代替品がありそうです。
> 試験電波波のこめんとにします。
599でバッチリ届いております。(笑) どうぞまたお気軽にお願いします。
こんばんは。
いつもながら美しい配線ですね。
ランド基板は瞬間接着剤止めですか、
それと2SA571はキーイング用ですか?
私が初めて作った送信機が50MHzのAM送信機なのですがCANタイプのTrと同じような放熱器を使っていてとてもよく似ていたのを思い出しました。Hi
7MHzのCW送信機でしたらC1815とFCZコイル、その辺に転がっているパワトラで簡単にできますが、CANタイプのTrやレトロなトリマーCを使っていると球とは違った懐かしさがありますね。
私は球世代ではないのでこちらの方にノスタルジックを感じます。
初歩のラジオの製作記事と言う感じでしょうか。HiHi
今週末は関西ハムフェスティバルですし、来月はハムフェアですね。
何か作らなければ・・^^;
JE6LVE 高橋さん、こんばんは。
いつもコメント有難うございます。
> ランド基板は瞬間接着剤止めですか、
> それと2SA571はキーイング用ですか?
その通りです。 瞬間接着剤を使っていますが100均の安物を使ったら接着力が弱いようでした。ジェル状が一番良いようです。 2SA571はキーイング用ですがこの用途には勿体ないくらいの石です。(笑)
> 私が初めて作った送信機・・・を思い出しました。
そうでしたか。 高周波用トランジスタはメタル缶だった時代は皆こんな感じの製作でしたね。
> 球とは違った懐かしさがありますね。
> こちらの方にノスタルジックを感じます。
すこし懐かしくて入手しにくい部品も使っています。もちろん代替品があります。トロイダルコアを使わず空芯コイルやモノコイルなので懐かしく感じるのでしょう。 1980年代の製作スタイルかも知れませんね。半導体は70年代の品かも。(笑)
> 来月はハムフェアですね。何か作らなければ・・^^;
今年も行きたいと思っています。アイボールできたらFBですね。
CQ誌で皆さん関心が高くなっているミニトランスミッタ、2ステージで3Wは魅力的です。定型封筒サイズといったところでしょうか、きれいな密巻きコイルにうっとり致しますHi
JL1KRA 中島さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> 定型封筒サイズといったところでしょうか、・・・
まず、サイズですが8×14cmです。長辺はハガキと同じくらい、短辺はハガキの3/4くらいと言った感じです。案外コンパクトですよ。
> 2ステージで3Wは魅力的です・・・
終段の電圧を高くしてやれば10Wくらい迄なら比較的容易です。 ただ、放熱器を含めて全般的に部品が大型化するので3Wくらいが手頃なようです。 特に無理をしている訳ではなく、HF帯なら2ステージでこの程度は行けます。
> 密巻きコイルにうっとり致しますHi
どうも有難うございます。 案外簡単に巻けるものですよ。一台作ってみては如何でしょう?(笑)
JR2ATU 澤村です。
FBな仕上がりですね。
私の部品箱にも背番号32番は控えていますが、ルーキー時代からずっとベンチウォーマーです。当時は文字通り子供だったので大人買いはできず、一個だけあります。一度50MHz帯の水晶を発振させたことはあります。
シンプルTXとしてはミズホ時代に買ったQP-7があります。VXO化しようといじり倒したまま水晶をなくしてしまいましたが、150円の7.000MHz水晶で7.003MHz仕様にし復活させました。しかし今度は申請でつまづき、何台申請しても手数料は一緒と聞いてそのままになっています。包括免許制の国がつくづくうらやましい。ペアになる受信機を模索中ですが、うまくいったら申請しようと思っています。
JR2ATU 澤村さん、こんばんは。
コメント有難うございます。
> 私の部品箱にも背番号32番は控えています・・・・
2SC32を終段に使うことも考えたのですが、シングルで0.5W、パラで1W程度のようです。最大コレクタ電流が小さいので仕方がないでしょうね。 発振段には十分です。
> 何台申請しても手数料は一緒と聞いてそのままに・・・
つい、製作物が溜まってから・・・と思ってしまいますよね。包括免許の見込みは遠そうなので、1台で何役もこなせる送信機を用意しておく方法でたいていのことが軽微な変更で・・行けます。(笑)
> ペアになる受信機を模索中ですが・・・
昔は送信機よりも実用的な受信機を作る方が大変でしたが、今はFBなICもあるし世羅多フィルタも確立できたので容易になったように感じます。 むしろ実用を考えると0-V-1の方が扱いに高度な技術を要する気がします。 FBな受信機を製作されて下さい。 拙宅は軍用RX(改)で行こうか思案中です。(笑)
CQおまけ基板を21MHz用にして
、ご近所のOMとの交信に成功しました。なお、20W以下の送信機は指定事項の変更がなければ、既存送信機の「送信機の部品の交換」で軽微な変更として届け出だけで可能です。「抵抗一個を残してすべての部品を交換」でも良いとのことです。詳細は仙波さんの自作プラーザに書きました。
JA8IRQ 福島さん、こんばんは。
お書き込み有難うございます。
> ご近所のOMとの交信に成功しました。
それはお目出度うございます。今度はCQの基板に頼らない自作にも挑戦されて下さい。醍醐味が違いますよ。(笑)
> 抵抗一個を残してすべての部品を・・・
抵抗どころか、何一つ残さなくても良いのですよ。だって、その残した抵抗1本も性能改善のために交換すれば過去は何も残りませんから。(笑) 要するに、書類上の形式ですからそれの範囲なら何が有っても問題はない訳です。 もちろん包括免許ではありませんが、実験の自由は相当あると思えば良いでしょう。
こんどはこのBlogへのご感想やご意見などコメントもお願いします。
JR2ATU 澤村です。
>抵抗どころか、何一つ残さなくても良いのですよ。
福島OMの記事も読ませていただきました。そうだったんですね。でも今はメーカー製の技適機種だけですから、1度汎用な自作機を作って申請しようと思います。そうすれば次々と改造しても届出だけで許される範囲は結構広いってことですね。FBな知識(常識?)ありがとうございました。TNX 加藤OM、福島OM
JR2ATU 澤村さん、こんばんは。
そうなんですよ。(笑)
2ステージでも3ステージでも、改造・改良に適した送信機で保証認定を受けておき、あとは届け出して自由に実験すれば良いようです。 免許状に記載された範囲(周波数、電波形式など)を越えると、指定事項の変更申請が必要ですので、届け出で済ますには予め必要な範囲が網羅されるような申請をしておく必要がありますね。
終段の【2SC696】を玉手箱の中から発見しました。前段の【2SC30】はありませんでしたが、類似品種で【2SC38】、少し遠いのですが【2SC20】を発見。水晶は↑福島さんから7108KHzの水晶を頒布頂いておりますので、それで行きますよ。続編に期待しております。
JO7WAI 高橋さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
> 玉手箱の中から発見しました。
発見されましたか。(笑) 書いてあるTrに拘らなくても代替品はたくさん有ります。発振段は2SC38のほうが向いていると思います。続編はもう少々お待ちを。
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