2009年10月30日金曜日

【その他】80,000回

8万突破:

今日、11時10分過ぎに80,000ビジターになった。
いつもご覧頂き有難うございます。

 アクセス多めでも昨今はROMに甘えるビジターばかりゆえBlogなんかオシマイにして・・・twitterにでも移ろうかとか思いはじめた今日このごろ。 サイトやBlogと中身はまるで違って来るけど・・・まあ流行(ハヤリ)だからねえ。(笑)

 Bloggerは特定サーバに依存しないクラウドゆえ、ほっておけば此処のコンテンツは幾らでも残りそうだ。 あっちに行った所でこのままでも良かろう。 まあそれで何か弊害でも生まれてきたら意図的に廃棄するしかないんだけれど。

# ホントは8万overはお祝いなのに・・・ちょっとなんでしたか?(溜息)


紅葉(おまけ)







2009年10月25日日曜日

【書籍】ARRL Handbook 2010

夕方、ARRL Handbook 2010年版が届いた。

 予定では11月になってからの発送と聞いていたので、少し前倒しになったようだ。 これは佐川急便で届いた。(参考:¥5,271-で購入。2010年版は高い?:現在は入荷時期未定だが¥4,208-で予約できる模様。円高の影響か?)

 例によって分厚いのでこれから目を通すところだ。 内容の単純な紹介は他所でも有りそうなので、すこし違った視点で考えてみようかと思っている。
 なので、少し時間をもらいある程度目を通してからにするつもり。  さりとてOver 1,000ページの英文だから十分に目を通してから・・・などと言ってると2011年版が出てしまいそうだ。 よってかいつまんだ内容になるとは思う。 なるべくポイントを外さぬよう気をつけねば。(笑)

# 早々に発注された皆さんの所にも届きましたか? いまワクワクでページをめくってるところ? hi hi
de JA9TTT/1

2009年10月24日土曜日

【部品】STARのIFT(4)

IFTの評価
 STARのIFT(←リンク)の4回目、A4・B4の電気的評価の2回目です。

 無負荷Qの評価やインダクタンスの測定も前回終わったので、コンデンサを付け直し再度組み立ててIFTとしての特性を実測してみます。

 写真はIFTの単体特性評価に使う治具です。 なるべく治具がIFT単独の特性に影響を与えないように作ってあります。

 この治具のほかに実際にも真空管を使って五球スーパと同じIF増幅回路を構成したテストユニットもあります。 ただし今回は使いませんでした。 ラジオとしてのオーバーオールのIF特性が必要になったら使うつもりです。

IFTの単体特性
 STARの普及型IFT・A4の単体特性です。 上記の治具を使って測定しています。 縦軸の一目盛りは10dBではなく5dBなので注意してください。

 -6dB帯域幅は約12kHzです。 IFT2個のオーバーオール特性では概略8kHz/-6dB程度になります。 一般の家庭用ラジオに使うIFTとしてはこのくらいが適当なようです。

 通信機用IFTのように選択度ばかり上げると中波AMラジオの受信では高音がカットされて音が悪くなります。 そうは言っても帯域幅を無闇に広くするとIF増幅1段のラジオでは裾野がブロードなので夜間の混信が怖くなります。 従ってこの程度の特性が適当と言うことになるでしょう。 実際にラジオに使い幅広く受信してみた経験から到達した製品性能なのだと思います。 頂部に平坦部が見られますから1次2次間はおおむねk・Q=1の臨界結合になっているようです。

 上記写真の特性はIFT A4のものですが、B4の電気的特性もまったく同じでした。要するに、この写真とまったく同じと言うことです。即ちこのIFTは事実上AとBの区別はないのです。

# IFTの整備と性能の確認が終わったのでこれをテスト材料に使うことにします。 本当はそちらが目的だったのですが、材料を用意するためのお膳立てにずいぶん時間を要してしまいました。

え〜と・・・何やろうとしてたんだっけ? すっかり忘れてしまいそうです。(笑) de JA9TTT/1

(さらにつづくと思う・たぶん)

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)

2009年10月19日月曜日

【書籍】ARRL Handbook

昨日Amazon.co.jpから届いた。

 以前はペリカン便だったが、最近はJPとか佐川急便でも届くようで複数の輸送業者を使っているようだ。 これはJPの扱いだった。

 ARRLのサイトにも行って来たが送料を考えると割高のようなのでAmazon.jpで買ってみた。1,500円以上は送料無料である。 他に米国の古書店も当たってみたが、2008年や2009年版は新品との価格差はあまりないようである。送料も掛かるので古書のメリットが活かせない感じだった。

2008年版、2009年版:

 2010年版の予約をしておいた。そちらは11月になってからの発送だそうだ。 もともと2010年版の注文が本命で2008、2009年版はついでに・・・。 連続して買っても代わり映えしない内容が多いので2007年版以降はやめていた。 しかし成り行きで購入してしまった。 各版で多少の違いはあるが同じ記事も多いので3〜5年に一回くらいにしておく方が新鮮味があって良いと思う。 2010年版は大幅に改訂されるそうなので楽しみにしている。

 アマチュア無線ハンドブックはJARL版もあったが、発行に至るまでの作業は膨大でおいそれと改訂も出来なかったそうである。 筆者の皆さんは手弁当のボランティアな作業で作っていたと聞く。 ARRLやRSGBのハンドブックなら世界共通の英語だから良いが、日本語ではローカルなマーケットしか期待できない。 それに最近のJA-HAMは本を殆ど読まないそうなので毎回買ってくれそうにない。 数年間色あせない記事を集めるのも難しいと思うので結局続かなかったのだろう。 今のJARLにはハンドブックを監修し発行するだけのパワーはもう残っていないのかもしれない。 JAらしい面白い記事もあったので残念だ。

 ARRL Handbookであるが、読む苦労はあるものの良い内容が詰まっていると思う。 電気・電子・通信・半導体の専門単語を多少知っておけばあとは高校生レベルでも何とかなる。 どこぞの怪しげな雑誌(?)を買うより、運用に必要な情報はあるしリグ自作に欲しいデーターも概ね揃っているので一冊あっても悪くない。 最近の版はそのままを収録したCD-ROMも付録するのでパソコンで読むにも便利だ。 おそらくAmazonの電子ブックリーダーkindleでも読めるはず。 なので今度はkindleが欲しいなあと思っている。(笑)

2009年10月18日日曜日

【部品】STARのIFT(3)

IFTの評価
  STARのIFT(←リンク)その3回目です。 QメータでIFTを評価しています。 

 正しく言うと「IFTのコイル」の評価です。 Qメータは測定器内部のHigh-Qなバリコンと、被測定コイルを直列共振させて測定します。 従って、IFTの内蔵コンデンサは一時的に除去するか、配線を外さなくてはなりません。 黄色い軸で青い握りの棒は「調整用ドライバー」です。 先端に金属小片が付いているものでラジオ調整には必携でしょうか。昔から売っているものです。

最初、うっかりシールド缶を付け忘れて測定してしまいました。 こうしたシールド缶入りのコイルは必ず使用状態にして評価する必要があります。 シールド缶の有無でインダクタンスもQもかなり違ってくるからです。 特に磁性体の缶の場合は影響が強く出ます。(鉄製の缶が使えない訳ではない)

 このシールド缶の場合、缶の有無でQの値は10%ほど変わってきました。裸の場合は120弱のQが、有りでは105くらいになります。僅かですが上段のコイルの方がQは高いようでした。インダクタンスは概略1.22mHくらいです。

無負荷Q:Qu
 無負荷Qは100くらいです:@455kHz

 IFT A4とB4の違いですが、Qもインダクタンスもまったくと言うほど同じでした。 前回のBlogで構造は寸分も違わぬと書きましたが、電気的な特性もまったく同じでした。

 コイルのインダクタンスは同じでも、IFTの場合は1次側と2次側の巻き線の間隔がAとBとで変えてあれば意味があります。 しかしそれもまったく同じなので違いは外箱(アルミ製シールド缶の押出文字)の違いだけと言うことになります。

 カタログ上はA4とB4は異なるモノのような書き方がしてあります。 結局、その違いは使う際に2次側に付ける負荷が異なるからなのでしょう。 もしA4とB4を入れ替えて使ったとしても結果はまったく同じになると思います。 なお、もとがジャンクのIFTだから入手するまでに他の組のAとBの中身が混じって入れ代わった可能性も否定は出来ませんが・・・(笑)

 インピーダンス表示ではなくゲイン表示なので、増幅管のgmを幾つに想定するかでも数字は変わってきます。 IFアンプ段はgm=2000μ℧の球(例えば、6D6)で規定していたと思いますが、コンバータ段は幾つを想定していたのでしょう? たぶん、当時の標準コンバータ管は6W-C5の筈ですから変換コンダクタンス:gc=450μ℧の想定でしょう。

【雑談:モーと言う単位】
「℧」・・・モー:mhoと書きます。導電度(コンダクタンス)の単位で、オーム:Ωの逆数とした単位・・・即ち1/Ωのことです。℧は既に「いにしえ」の単位であって、ジーメンス:Sと言う単位を使うのが現代電気屋の常識です。コンダクタンスの記号は一般に「g」の文字を使います。添字の「m」は「相互」を意味する「mutual」から来ています。すなわちgmとは「相互コンダクタンス」を意味する記号です。昔のラジオ少年(=ラジオ爺い・笑)にとって真空管の相互コンダクタンス:gmの単位は℧:モーの方がお馴染みだと思います。(笑)

 このIFTですが、典型的なLow-C、High-L型です。 廉価版のためリッツ線を使わなかった関係でQはやや低めです。その関係でゲインに関係する共振インピーダンスを上げるためにインダクタンスを大きくする設計になっています。
 1次と2次の結合状態は「臨界結合」です。従って、真空管に対する負荷インピーダンスはコンバータ段で180kΩくらいになります。IF段では二極管検波のインピーダンスが効いて来て約40kΩくらいのようです。 コイルの実測から求めた計算値とカタログの数字も概ね合っています。 部品ユーザーは完成したラジオの感度でIFTの優劣を評価する可能性があるので十分なゲインがあるように作ってある訳です。 もう一つ重要なこと、実測評価から判断して初期特性から殆ど劣化していないことがわりました。

 ST管当時の標準的なラジオ用真空管のgmは低いのでIFTでゲインを稼ぐ必要があるのはわかります。 それにしてもハイゲイン過ぎる(ハイ・インピーダンス過ぎる)のではないでしょうか? うっかりgm=4,200μ℧の6BA6クラスを使うと発振しそうです。 gm=2,000μ℧の6D6、6K7や6BD6が丁度良いIFTです。IFT-Aには6D6用として上部にグリッド配線が引き出されていましたからそう言う想定なのでしょう。 このあたり、IFTの設計と製作の話題に発展して面白いのですが程々にしておきます。 もしIFTの自作についてご興味があるようでしたらエレキジャック誌・第4号の拙記事「トロイダルコアを使った中間周波トランスの製作」(P103〜107)でも参照されて下さい。たったの5ページなので舌っ足らずな内容だと思いますが五球スーパー用と高一中二用を扱いました。トランジスタ・ラジオのIFT流用より高性能なIFTが作れます。(→参考)もうバックナンバーは買えないと思いますので古書を入手されるか出版社のコピーサービスをご利用下さい。

# シールドを良くし、アースポイントも選んで上手に組み立てると感度の高いラジオが作れると思います。もちろん6BA6で挑戦すべきです。 生半可なウデじゃ6BZ6や6GM6は無謀に過ぎるんでしょうねえ。(笑)de JA9TTT/1

つづく

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.16)