Web Siteを閉じたのは、もうずーっと昔のような気もする今日この頃である。もう忘れ去られてしまったかもしれない。 そこに真空管を使った実験記事があって、プレート電圧もたったの12Vで働く球(カーラジオ用真空管)を使った7MHz帯のCW送信機を紹介していた。
この写真の下の方に置いて撮影したのがソレである。 そのとき、同じような製作をされたいお方に発振段用と終段管用の12V管を2本セットで頒布した。 思いのほか人気があって確か全部で30セット近くお送りしたと思う。
さっそく7MHzのCW送信機を製作され、遠くEUまで飛ばしたお方もあったようだ。 ただし、せいぜいPo=20〜40mWなので、実用的ではなかったはずだ。(24V掛けて100mWも出したお方もあったが・笑) 暫く遊んでおしまいになったと想像する。もちろん、楽しく遊んで頂けたのならVY-FBだ。真空管で懐かしい製作のあとはQRPpな送信機で実際の交信も楽しんで、思い出を残して頂けたことだろう。
さて、今日頂いたお便りは、ちょっと違う作り方をされたお話である。サイト記事そのままではなく、50MHz帯の送信機のファイナルに頒布の12V管を使った製作である。 VXO付きでドライバ段まで半導体で作ったハイブリッド構成のAM送信機なのである。
CW用ではなくAM送信機だ。 変調は終段のプレート/スクリーン・グリッド同時変調と言う本格派だ。(笑) ファイナル管の12J8(スクリーングリッド四極管)は、元来が低周波増幅を目的にした球である。 それをVHF帯で使うのだから、パワーを出すにはご苦労があったようだ。 20mW弱になったそうだが、そこは混信も少なく、皆さんの耳も良い50MHzバンドである。 見晴らしの良い所で移動運用されたらずいぶん交信できたそうだ。
しかも、ご覧のように視覚的にも楽しめるよう纏められている。真空管が見える美しい筐体に製作されていて、とても素晴らしい「作品」である。真空管を使いながらも、懐古趣味的ではない部分にとても魅力を感じる製作である。Aさん、楽しいお便り、どうも有難うございました。 なお、HAMフェアの自作品コンテストにご参加のようなので、ここではごく簡単なご紹介にとどめさせて頂いた。
閑話休題:かつて存在した、拙サイトでは様々な製作や実験を公開してきた。 そんな拙い記事をご参考にしていただき、思いもよらぬFBな製作をされたお話をたくさん伺っている。それぞれ素晴らしいお話ばかりだ。そして、オリジナルを発展させたこの送信機は一段と輝きを放つ作品である。感心しながらお便りを拝見させて頂いた。
こんなお便りを頂くと、『サイトを公開して来た意味もあったのだなあ・・』と感じる。しかし、もうやめておこう。 こんな素敵なお話ばかりなら嬉しいのだが・・・。