2010年1月30日土曜日

【部品】3SJ11A NEC

P-ch MOS-FET:3SJ11A
 小信号用のP-ch FETその物が珍しい存在でしょう。 しかもDual Gateともなると、少なくとも手に入る国産品は他にないように思います。トップの番号での登録です。(一応末尾に「A」付きの改良型)

 だからと言ってこれが高性能かといえば、まあ「増幅素子」としては並のものでしょう。 もともとスイッチ用に作られたもので、エンハンスメント・モード特性です。ゲート漏れ電流の少なさは特筆モノです。

 トランスコンダクタンス:gmは約1mS(=1,000μ℧)でそれほど大きくありません。主にDC的なスイッチングあるいはDC増幅くらいがメーカー想定の守備範囲なのでしょう。 しかし特性データで見る範囲では100MHzくらいまで十分使えそうなのです。使い易いか否かは別問題なんでしょうけれど。


ピン接続図
 Canパッケージのトランジスタ(FET)は、大半がデスコン(製造中止品)でしょう。 メーカーのサイトでは既にデータシートも公開されていないようでした。

 製品への新規採用はあり得ないことでしょうが、保守に必要かもしれません。かろうじて流通在庫は入手可能です。 ピン接続は図の様になっています。

 このFETはDual Gateとは言っても、RF用のMOS-FET:例えば3SK35などとは異なっています。 ゲートは2つあることになっていますが、G1が正規のゲートでMOS構造です。このG1は漏れ電流を嫌って保護ダイオードが入っていないので静電気破壊には要注意です。 回路設計上、漏れ電流のない特性が必須ならこれは希有なデバイスと言って良いでしょう。たぶん他に代替品は存在しません。

 一方、G2はサブストレートゲートと称するもので副次的に「できてしまう」ものです。図でも「ゲート2」とは書いてなくてサブストレートとだけ書いてあります。 従って3SJとは言っても、2SJのように・・・要するにシングルゲートとして使うのが普通でしょう。G2はソースに接続して使います。 このような構造の特徴からドレイン−ゲート間容量Cdg(1)・・・帰還容量:Crssとも言う・・・は3SK35のようなRF用の2ゲートMOSと違ってかなり大きいのです。G2で遮蔽される構造ではないからです。

第2ゲート特性
 これは第2ゲートの特性です。 上に書いたように副次的にできるゲートなので積極的に使うものではありません。 従ってこのような特性図はメーカーのデータブックにも掲載されていなかったと思います。

 ある意味で珍しいデータでしょう。 もちろん、G2もゲート電極には違いないのでドレイン電流を制御する特性は持っています。
 G2はJ-FET構造であって、写真の様にG1に固定したバイアスを掛けた状態で見ると、ディプレッション・モードのように振る舞います。

 非飽和の三極管特性を示すようです。 まあ、だからと言ってオーディオに使うと「何とも言えない音色」になる訳ではないから早とちりせんようお願いします。 Vg2SをパラメータにしたVd-Id特性曲線の間隔を見るとFETらしく「もろに二乗特性」が見られ、リニヤリティが良い訳ではありません。(笑)

 流石に主ゲート(G1)と違ってサブストレート・ゲート(G2)のトランス・コンダクタンス:gmが数100μS(=数100μ℧)とかなり小さいのは仕方ないでしょう。それでもG2を使って増幅素子として通用はする筈です。
 
3SJ11Aの主特性図
 メーカーのデータブックも手持ちにあったはずなのですが見つかりません。見つかれば参考掲載できるのですが・・・

 これはCQ出版社のFET規格表(初版:1973年版)にあった特性図ですが、出版物なので無断転載もできないので読めない程度にしておきました。

 このFETを新規に使う人はまずいないと思います。しかし規格表がどうしても必要なら図書館でも当たってもらうのが良いでしょう。 探してみたのですがネット上のデータは不完全なものしか見当たりませんでした。


「なんでこんな石を扱うの?」と質問がありそうです。 特に深い理由はないのですが、そこに石があるから使ってみる・・・と答えたら叱られるだろうか。(笑) de JA9TTT/1

# いずれ0-F-2受信機でも作ってみようと思います。もちろん、Fの部分が3SJ11Aです。

(おわり)

(Bloggerの新仕様に対応済み。2017.04.03)

2010年1月23日土曜日

【その他】twitter ja9ttt

twitter

このBlogの右側を見たらわかると思うが、今朝からtwitterに参戦(笑)。 ほとんど誰もフォローしてないので安泰(?)だが、この先どうなることやら。新しもん好き。貴方もいかが?(笑)

取りあえず、「フォローは誰でも可」っていうのを「オン」にしてる。誰でもフォローは可能なので試してみて。「フォローする」って言う所をクリックすればOK。まずは、こちらから(URLはhttp://twitter.com/ja9tttです)リンク→ja9ttt

# まあ、やってみるのはごく簡単だけど、これって何か意味あるのかなぁ??(爆)
  =>取りあえず手軽な情報交換に使えてオモシロそう。情報チャネルは種々持ちたいもの。(笑)

:右のカラムにある「twitter窓」の占有面積を調整した。やや小さくしました。
  窓から見てたのでは話題も見えないと思う。難しくないのでtwitter始めては如何?
  =>twitter窓は利用状況から見て余り意味が無いので、廃止しました。(2010/5/6)

追記:(2010年5月現在の状況)twitterは、基本的に時間の自由がある職種の人に向いたソーシャル・メディアである。 個人経営の商店主やSOHOなど自宅で仕事をされるお方には向いている。孤独でいるより「つぶやき」で開かれた社会への窓口を持つことは大きな意味がある。ややもすれば個人の事業者は社会で孤立しがちだからだ。

 それに対して、勤め人(サラリーマン)のような時間拘束を受ける職種では例外的な場合を除けば年がら年中tweetする訳にも行かない。要するに向いていないはずだ。

 今や話題であり、とかく一部の自由人にもてはやされるtwitterであるが、結局のところ「ヒマ人」のメディアなのである。 タイム・ライン(TL)を眺めていて、暇つぶし要素以外に何かコレと言って得られるものがある訳でもないように感じる。まあ、それはこのBlogを眺めているのだって同じようなもんだろうが。(笑)

 その本質は見えて来たように思うので、ここしばらくは「つぶやく」ことも無いだろう。

2010年1月17日日曜日

【映画】今度は・・・

昨晩(16日)は映画を見て来た。封切り日である。
最終の上映を見て帰ってきたら昨日のことになっていた。

# 既に愛妻家も今度は愛妻家になる人にも。(笑)

(意外な展開でしたね)
・・・・お休みなさい。 上映時間:131分

2010年1月15日金曜日

【その他】10万回

【100,000カウント】

ミスカウントの多い少々あやしいアクセス・カウンタであるが、間もなく10万回になる模様だ。
いつもご訪問頂き感謝です。

これからも初心で、いつまでも目新しく・・・。

2010年1月12日火曜日

日本語で? kindle

内蔵ブラウザ:

 kindleの話題も飽きて来たころだと思う。そろそろおしまいにする。 これに手を出す人があるかもしれない。その時はBlogを思い出してもらえたらと思う。

さて、最終回はkindleの日本語化とブラウザについてである。

 HOME画面に戻ってメニューボタンを押し「Experimental」の項を選ぶ。 ここでは「Basic Web」、「Play MP3」、「Text-to-Speech」と言う三つの“実験的”な機能が選択可能だ。 写真は「Basic Web」を選んでブラウザを起動し、google/pdaのサイトを開いた状態である。 検索キーワードには「ja9ttt」を入れてみよう。

このブログも読める!?

 通常のgoogle検索と同じように、このBlogも出てくるので移動ボタンでカーソルを合わせてクリックする。

 少々緩慢な動きなのはワイヤレスなのでやむを得ない感じだが、ややすれば画面のように表示される。 モノクロ16諧調なので写真は奇麗といえないが、取りあえず内容はわかる。 サムネイルをクリックして大きな写真を見ようとするのはダメなようだ。(白紙画面になるだけ)



テキスト部分はマズマズ:

 テキストの部分はこのようになる。 元々がテキスト主体にブラウズするのが目的のデバイスだから、「文字は良いが絵はいま一つ」なのはやむを得ないだろう。

 将来はグラビア写真も奇麗に表示できるブックリーダーが登場し、「アイドル写真集」のようなものまで電子ブック化するかも知れない。 当面はテキスト主体なのでこのレベルと言うことになる。 十分読めるので問題はない。

kindleの日本語化:

 上記の画面ではこのBlogが日本語表示されて見えている。これはkindleの内蔵フォントを日本語を含むものに入れ換えたからである。 購入したままでは、2バイトコードの日本語は文字化けしてしまう。

 内蔵フォントを日本語を含むものに換えると、アイテムメニューの画面でも日本語表示ができるようになる。 PDFファイルのファイル名を日本語にしてやれば写真ようにタイトルが表示される。 著者名もPDFをいじって漢字で入れてやれば日本語化できる筈だ。

 kindleの日本語化に関しては、次のサイトを参照されたい。==>yoshi's blog

:すべての日本語サイトが読める訳ではない。そのBlog/サイトで使っている文字コードがUTF-8なら大丈夫だが、(このBlog:bloggerはまさしくUTF-8なのだ)S-JISやEUCコードでは文字(文章)は正常に表示されない。その場合、UTF-8への変換プロキシを通してブラウズする必要があるそうだ。

ARRL Handbookはどうなったのか?

 分厚い2010年版のARRL Handbookについてである。 HandbookにはPDF版の記事がCD-ROMで付録に付いていた。 もちろん、これをkindleに転送すれば見ることが出来る。 写真は最初の部分である。

 このように、1ページがkindleの狭い画面に押し込まれるためページの様子はわかっても、読めるような文字サイズではない。 とても実用的とは言えない。

ランドスケープモードではどうか?

 例によって横長のランドスケープモードにしてみた。 ずいぶん拡大されるのであるが、それでも読むには適していないと思う。
 このあたり、画面の大きなkindle DXなら改善される可能性もある。しかし、元の紙面を印刷用PDFにしただけのファイルでは最適とは言えず、やはりkindle用に再編集する必要があると言うのが結論である。 寝転んでkindleでARRLアマハンを読むと言うのは実現しなかった。

回路図:

 適度な大きさの回路図ならこのように十分見える状態で表示できる。 図の文字も大丈夫な範囲である。

 あらかじめkindleで見ることを見越したファイルにしておけば、PDFでも実用性がある。 スクラップブックしておいたCopyを適度なサイズに作って、kindleに読み込んでおくと便利に使えそうだ。 要するにアイディア次第だろう。

アイテムリストの横表示:

もちろん、ランドスケープモードでアイテムリストを表示すればこのように見える。






kindleとARRL Handbook:

 残念ながらkindleでARRL Handbookと言うのは実現しなかった。 この分厚い本が手軽に読めたら良かったのだが、ちょっと残念である。

 しかし将来は大いに期待出来そうだ。 同じサイズで画面を大きくすることは十分可能だろう。 消費電力の関係で、タッチスクリーンは厳しいかもしれないが、不可能とも言えないだろう。
 いまは下部を占めているキーボードの部分まで画面を広げることは可能だ。 縁(フチ)の部分ももう少し狭くして大丈夫だろう。 形状を大きくせずに画面を広げることができると思う。 さらに、PDFファイルの扱いを改善し、拡大や上下左右に任意スクロールができるようにすれば文字サイズの問題もある程度解決する。

 未来を予見するのは難しいが技術の進歩で端末デバイスは幾らでも発展出来るだろう。やがて読み捨ての雑誌を主体に、電子ブックで読む姿が普通になるのではあるまいか。 それは音楽を「固体記録・再生装置」にネット経由でダウンロードして聞くのが当たり前の姿になったように。

(おわり)

Amazon kindleの話題初回にもどる。==>こちら

2010年1月11日月曜日

つかえる? kindle

2SC1815も:

 kindle 2の電子ブックリーダーとしての当たり前の機能は確認できた。 本来想定したであろう使い方・・・出掛ける際に文庫本を持って行く感覚で十分行けそうというわけだ。

 そしてPDFファイルが開けると言うことは、それだけに留まらない可能性も生まれる。 以下、それについて触れておこう。


 電子デバイスの情報は既に『紙の時代』は終わっている。 昔の様に分厚いマニュアルと格闘する必要はない。 今では電子的な手段で提供されている。 従って資料を参照するにはパソコンを立ち上げファイルを開いて・・・となる。 あるいはハンダ付けの手元に持ってくるために紙にプリントする使い方になる。

 これをkindleでやったら・・・と言うことで探ってみた。 上の写真はお馴染みの汎用NPN型トランジスタ:2SC1815(東芝)のデータシートである。 まずは、縦画面で開いてみた。 このファイルは日本語のPFDなのでもちろん表示も日本語である。

ランドスケープ・モードで:

 上記の写真を見ると、一見良さそうに見える。 しかし画面の小さなkindle 2(国際版は対角で6インチ)では縮小されてしまいよく見えない部分がある。 やはりA4版を縦に全部表示するのは厳しい画面サイズだ。 可搬性を考えるとこれ以上図体は大きなって欲しくないのだが・・・。

 そこで、横画面表示「ランドスケープ・モード」にしてみた。 これはキーボードのスペースバー右横のAAと書いてあるボタンを押せばいつでも切り替えられる。 こうすると、1ページ全体の表示はできないが、だいぶ文字も大きくなって読み易い。

細かい文字も:

 トランジスタ寸法図の細かい文字も取りあえず読める範囲になる。

 なお、kindle用フォーマットの書籍ファイルなら文字サイズをかなり広範囲に変えられるのでこうした問題は起こりにくい。 
 しかし、PDFファイルでは文字サイズを変えることが出来ないのである。 また画面の部分拡大も出来ないので、見易さは元の原稿に依存するのが大きな欠点のように感じた。

 発展途上のデバイスなので、何れ将来は改善され一段と機能アップすると思うが、如何に単純化して直感的な操作で扱えるようにするか・・・が課題だろう。 しかし、特にkindle用を意図していない半導体のデータブックがこの程度まで表示できるならまずは使えそうだ。

ページ下段:

 ページの下段は上段の下部が2行くらいオーバーラップして表示される。 従って境目が読めない事態は発生しない。 この程度に見えるので、普通にデータブックを参照する感覚で使える。ページの移動も高速である。(上下任意にスクロールできるなら問題は無いのだが・・・出来ないのだ)

 なお、電子栞(しおり)が付けられるほか、前回参照したページを覚えているので、次回の参照にも便利だし、他のデータシートを見てから同じページに帰るのも簡単だ。 この辺は流石に便利に出来ていると感心する。(当たり前なんだろうか)

3A5のトランシーバ記事も:(笑)

 これは余興である。(笑) もともとA5版の書籍は紙面が小さいのでkindle向きだ。 縦画面表示でも何とか読める範囲だが、このようにランドスケープ・モードにすればなかなか良い。回路図の数値も良く見えると思うが如何だろうか?(笑)



 最後は余興になってしまったが発展途上のデバイス:kindle 2もかなり実用的なことがわかって来た。 要は活用方法にありそうで、次回は「もう一段の日本語化」を進める実験と、購入目的の一つだったARRL Hand bookはどうなったかについて触れる。(つづく

2010年1月10日日曜日

本を買う! kindle

本の購入方法:

 未だに日本語の本は購入できないので、積極的に買いたいと思う本はないのが実際だ。 ARRLのサイトを見ても、kindle対応の出版はほんの数点しかない。 しかし、その中でたったの$2-で買える本があったのでお試しに買ってみることにした。

 まずは、HOMEボタンを押してアイテムリストが表示される画面にする。続いて右下方のフチにある「MENU」ボタンを押す。すると画面のようなメニューが出てくるので、MENUボタン下の移動ボタンで「Shop in Kindle Store」(赤の←)にカーソルを合わせ移動ボタン(ファイブ・ウエイ・コントローラと称するノブ)を押す。

kindle Book Store front.

直ちに無線接続が始まって、左写真のような画面が現れる。

 「書籍」、「新聞」、「雑誌」という大分類になっている。 ここでは本を買うのでカーソルをBooksに合わせて移動ボタンをプッシュする。


Booksの先頭画面:

 ジャンル別になった、書籍の先頭画面が現れる。 ジャンルごとに幾つ本があるのか表示される。 まさか「HAM Radio」なんて言うジャンルはあるまい。(笑)

ここから闇雲に探すのでは大変そうだ。



検索してみる:

 手がかり無しに探すのでは大変そうだ。そこでカーソルを画面の最下段まで移動し、検索窓に持って行く。

そこで検索キーワードとして「ARRL」を入れてみる。




検索開始:

 移動ボタンでカーソルを右に移動すると「Search Store」の文字が白黒反転表示になるので、そこで写真右下の「移動ボタン」をプッシュする。 これで検索が開始される。




キーワード検索結果:

 わずか数秒「ARRL」のキーワードで検索に掛かったのは4件であった。 この中で、2番目の「The Radio Amateur's Hand book」が目的の書籍であろう。

 写真のようにカーソルを移して移動ボタンをプッシュする。

 なお、そのほかに「Ham Radio」で14件、「Radio Circuits」で62件、「Audio Circuits」で11件など、趣味向けの書籍もそこそこあるようだ。ざっとタイトルを見た範囲であるが、なかなか面白そうな本もあった。
 おそらく小説など文芸書を主体に拡充が進んでいて、趣味の世界の本はこれからなのであろう。一般の人を対象とした製品だからkindleは文学作品の購読に向くデバイスと言う印象だ。 もちろんどれも洋書であり、たぶん言語は英語が主体であろう。

購入画面:

直ちに写真のような購入画面が現れる。

 書籍の内容も表示されるので良く確認して、これで良ければ反転文字になっている「Buy」のボタンを押す。 この本はkindle DX(画面が大きいモデル)に最適化されているようだが、わずか2ドルなので構わず試してみることにする。(笑)

直ちに書籍データのダウンロードが始まる。

 以上、説明だと手間が掛かるように見えるかもしれないが実際は簡単である。時間が掛かるとすれば目的の本を見つける作業だろう。 通信に掛かる時間はほんの僅かだった。
 この本はたいへん古く既に無償公開になっているようだ。そのために、通信諸経費の$2-だけで購入できる。 kindleの通信費用が無料と言うのは必ずしも正確ではなくて購入時には$2-の上乗せがある訳だ。 ただ、実際にはホンモノの紙の書籍よりもだいぶ安価な設定なので通信諸経費が含まれてもお得に読めるようになっている。

購入完了:

 このようにkindleのアイテムリスト画面にいま購入した書籍が現れてうまくダウンロードされたことがわかる。

(注:このkindleは日本語対応済みなので画面のアイテムリストの書籍タイトルも日本語表示されている)



請求確認のメール:

 購入後直ちにAmazon.comにアカウント登録した際のメールアドレス宛に写真のような請求確認のメールが届く。

 カード決済なので、近日届く請求書にこの$2-も含まれるはず。





  以上、実際に購入してみた。 目的の書籍がわかっていれば手早く購入できることがわかる。 2000ページ以上あるARRL Handbookのダウンロードも数10秒であった。 写真を撮ろうと思ったがその間もなく終了してしまったと言うのが実際だ。

 いずれ日本語の本も買えるようになる筈で、これなら欲しいと思った本が素早く読めるから本好きには魅力的だろう。さて、次は「Radio Experimenter」的に活用してみたいと思う。(つづく

2010年1月9日土曜日

なるほど! kindle

ブックカバーも:

 同時購入したブックカバーを付けておいた。 2個のツメで簡単に固定でき、流石に専用品だ。(黒いのでよく見えないが・・)

 ブックカバーを付けると厚みも重さも増すが持ち運びには有った方が良い。 表紙を閉じると一見大きめの手帳のようだ。しかし開けると中から近代的なkindleが登場する訳である。(笑)


ユーザーガイド:

 紙のユーザーガイドも同梱されてはいるが、予め電子書類のユーザーガイドが入っている。

 基本的な操作から実験的な機能まで、様々な情報が詳しく書かれているが全部英語である。 最初に良く目を通しておく・・・と書くべきだが、ちょっと面倒なので必要になったら部分読みすれば良いだろう。

ホームポジション:

 右上サイドにある「HOME」ボタンを押すと「アイテムリスト」が表示される。 一覧表あるいは内容目録のようなもので、最後に見た書類・書籍が先頭にくるモード、アルファベット順のモードなど、選択可能だ。

 写真は既に幾つかの書籍を読み込んだ状態である。 読めるのは、Amazon.comから購入した専用フォーマットの書籍ほか、いまや書類の標準フォーマットであるPDF形式も扱える。(PDFファイルには機能的な制限がある)

 試しに幾つか「青空文庫」からkindle用にPDF変換した文庫本を入れてみた。

kindleで漱石!

 「青空文庫」は、著作権切れの文学書をボランティアが電子化して公開しているサイトだ。もちろん合法的なものだ。
 流石に古いものが多くて近代作家の小説はない。 それでも漱石や鴎外といった明治の文豪ファンには大いに楽しめる作品が揃っているようだ。

 kindle 2(国際版)は発売当初PDFに対応していなかった。 現在は内蔵ソフトウエアのバージョンアップで対応している。 初期に購入したユーザーも自動アップデートでバージョンアップできる筈だ。 PDFに対応できれば、kindle用に作った(変換された)ファイルを読み込むことで取りあえず日本語化されるのである。(詳しくはkindle用PDF変換に関する実験的なサイト:「青空キンドル」へ。とても素晴らしいサービスだ。)

 今のところAmazon.comから購入できるのは英語の書籍・雑誌や新聞に限られる。 しかし自前でPDFファイルを用意すれば日本語でも読めるようになる。 今は日本語の本はAmazonから購入できないが、手元のパソコンとUSBケーブルの接続で転送できる。

坊っちゃん:

 このようになかなか奇麗に表示してくれる。 文字の大きさもうまく調整されており十分読み易い。 ルビはやや線が細くなるが、まずまず読めるので実用的である。
 周囲の明るさがあればコントラストも十分であり、普通の文庫本を読むのと何ら変わらない。 使っている「e-ink」は画面のダイナミックな書き換えなどしておらず、印刷物と同じようにまったくチラつかないから目にも優しい。

 さっそく幾つかの名著をPDF変換して読み込んでみた。左右に付いたボタンでページめくりも簡単で、文庫本よりも読み易い感じ。重さも許容範囲であって持つ手が疲れて痺れることもなかった。(笑)


 kindleとその配信システムは、単なるインフラとその利用手段に過ぎない。しかし、こうしたコンテンツ(商品)さえ揃ってくれば既に十分に実用的なことを実感した次第である。
 さて、次はkindle Storeから実際に本を買ってみたいと思う。(つづく


2010年1月8日金曜日

さっそく! kindle

kindleの箱:

 梱包を解くと中から簡素な段ボール箱が出て来た。すこし厚みのある方がkindle 2本体、同じサイズで薄い方がkindle用Book coverである。

 Amazonの梱包は初期から合理的なものだったが、いまは一段と進化しており、資源の節約やゴミの削減に努力しているように感じる。 もっとも、物流過程でのCO2排出など個別配送における負の部分もあるのだが・・・。

中も合理的:

 箱の底部にあるタブを引いてベリベリッと段ボールを開ける。

すると中からは:
(1)kindle本体:表面は低粘着性のフィルムでカバーされている。
(2)取扱説明書:つづら折りになった12ページ。
(3)ACアダプタ兼USBケーブル:厚紙の筒入り・ビニール袋なし。・・・・が出てくる。

 段ボール箱は専用品で、衝撃が十分緩衝されるように作られている。 この箱は取っておく方が良いだろう。

 なお、取り出した時の初期画面は写真とは異なっている。まずはACアダプタ(同梱されているもの)を使って本体をチャージするよう促す画面が表示されている。

 荷を開けたとき画面が表示されてるなんて電源ONのままで輸送されて来たのだろうか? 鋭い人は不思議に思うかもしれない。 kindleの表示器は一般的なLCD(液晶表示器)とは異なるものだ。 書き換えの瞬間にはエネルギーを消費するが、画面を書替えた後、即ち表示中に電気は流れないのである。 要するに「同じ絵画面」を出しているだけなら電池は消耗しない。そして意図的にイレーズしない限り電源OFFしても絵は消えずに残る。

 「e-ink」と称するものでこの種のBook Readerが一般的に採用している。 勿論、バックライトはないので暗闇では見えない。今のところはモノクロ16諧調表示である。 自己発光しないから暗い所では手元照明が必要だ。手元照明には白色LEDの『譜面台用』が良いそうだ。旅先の車中/機中などで読書したい人は必携だろう。 必要そうになったら買いたい。
  
充電器兼用のUSBケーブル:

 充電器本体は右に見えるACプラグの先の形をした物である。ACプラグの反対側はUSBの受け口になっている。同じケーブルでパソコンのUSB端子に接続・充電もできる。 パソコンからはUSB接続された外部記憶装置のように見える。

 PCのUSB端子からバスパワーで充電可能な訳だが、少々電流が大きいようなので付属ACプラグ型の充電器を使う方が良さそうだ。 トランスレス充電器だが、ずいぶんコンパクトに作れるものである。

充電中:

 本体側はミニUSBコネクタになっている。 充電を始めるとコネクタ根元のLEDがオレンジ色に点灯する。 おおよそ1時間少々でグリーンに変わって充電完了となる。

 電池寿命であるが、通信機能ONの状態で1週間程度、OFFしてブックリーダーのみの機能で使えば3週間程度とのことである。持ち歩くのが前提だから1回の充電で長時間使えるのは便利だ。画面上端にはバッテリ残量モニタがある。

 まずは充電からだが、待つ間に買ったらゆっくり読むつもりでブックマークしておいたkindleの関連Blogやサイトに目を通しておくことにしよう。

Welcome!


 充電も済んだ。 まずはWelcome画面が現れる。 おーこれは私のkindle だ。(笑)

 さて、これからいよいよ使い始める。(つづく


2010年1月5日火曜日

気になる! kindle

Amazon kindle 2

 kindleはAmazon.comが開発した「ブックリーダー」である。既に2世代目で、この種の目新しいデバイスとしては成功しつつあるように見える。

 暫く前から日本のアマゾンに日本からでも購入できると広告されていた。 但し日本のアマゾンからの購入は出来ず、米Amazon.comのアカウントを作成する必要がある。 もちろん注文も英語のページだ。 これでは売れないと思うかもしれない。しかし今のkindleは日本語に正規に対応しておらず、あくまでも英語文化圏が対象範囲だ。

 既に多くのメディアで採り上げられたが簡単に仕組みを書いておく。 特徴は単独で書籍の購入からリーディングまで完結できることにある。 単にブックリーダーと言う「文房具」を作ったのではなく「書籍の配信」まで含めたシステムを作ってしまったのが凄い。

 パソコンとの連携は必ずしも必要としない。 第三世代(G3)携帯電話回線網(日本でのキャリヤはDocomoと言われている)に直接接続され、Amazon.comから気に入った書籍を直接購入できる。 一冊の転送時間はおおよそ60秒以内であると称している。 書籍購入で発生するデータ通信費用はAmazon.comが負担しており無料である。 なお、簡易なブラウザ(Mozillaのようだ)も搭載している。 これは後に触れるが、少々緩慢ながらもインターネットにも直接アクセスでき、現在のところこれも無料である。

 種々情報を集めていて、単なる実験的デバイス以上のモノを感じ購入に踏み切った。 かつてデジカメの黎明期、まだ30万画素の時代を思い出す。 流石に30万画素では実用性は無いに等しかったが、未来を予見するものがそこには有った。 kindle 2もその繰り返しになりそうな気配もあるが、誰かが買わねばこうした新デバイスの進歩は無いと思いつつ、「人柱」の心境(大げさ・笑)でポチってしまった。(笑)

いわばBook cover:

 kindle 本体だけの方が薄いし、軽量だがユーザーの動向を見るとブックカバーは必須の模様だ。 単なるカバーにしては高価だと思いつつも、専用品を同時注文した。 あとからの購入も可だが、いまのところ日本のアマゾンにはない。送料が重複しないよう米国Amazonから一緒に購入しておく。

 本体が$259-、ブックカバーが$29.99-で約$290-になった。 米国内は送料無料だが日本からは無料でない。おまけに関税も予め徴収されるので総計では$336.32-になった。 国際カードを使って決済する。 現在、Amazon.comでは円ベースでの買物もできるが、計算すると円レートは安めなのでドルで購入してみた。 購入日は$1-=約¥92-なので、おおよそ¥31,000の買い物になった。

配送トラッキング:

 12月26日の午後に注文を入れた。 本体を所有者用にセットアップ(パーソナライズ)するので、それが済んでから出荷される。 これは支払いに関する所有者を特定するための情報を書き込む必要があるからだ。 書籍の購入代金は国際カード決済である。(VISA、Masterなど)

 それでも翌日27日にはアリゾナ州フェニックスを発った。貨物便はカナダのトロント、アラスカ州アンカレッジを経由し12月30日の朝には成田APに到着した。

只今到着:

 暮れも押しつまった12月31日の午前中、クロネコヤマトに載せられてAmazon kindle 2とBook coverが到着した。注文してから5日目の朝であった。

 はたしてこれは使い物になるか、結末や如何に? (つづく


追記:本日1/6のニュースによれば、画面の大きなkindle DXも海外から購入可能になった模様。(本体のみで5万円近いけど・・・)