【アクティブ・サブ・ウーファ:SW-P100の修理・その2 】
INTRODUCTION
I received a replacement edge to use for repairing speaker cones. I purchased it from Amazon.com and it took 19 days to arrive from China. The replacement edge was perfect. The size is perfect for the loudspeaker to be repaired. The loudspeaker units were replaced with new cone edges and returned to perfect condition. And the sub-woofer are immediately producing ample bass in my audio system. (2024.10.17 de JA9TTT/1 Takahiro Kato)
【中華スピーカ・エッジ】
修理が終わらないとサブ・ウーファは単なる邪魔な木箱です。待望の修理用スピーカ・エッジが到着しました。
Amazonで注文した時の連絡では到着まで20日掛かるとありました。 実際には19日ですから1日だけ早く着いたことになります。 販売者は中国の会社で、輸送はYanwenと言う運送業者です。 成田で通関後はJPに引き継がれるようです。
問題もなく届いたのでクレームはありませんが、もう少し配達の早い業者に頼むべきだったと反省しています。 ちょっと安い業者を選んだのが時間がかかった理由でしょうか。
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リサイクル・ショップで購入したジャンクなアクティブ・サブ・ウーファ(アンプ内蔵型・低音域専用スピーカ・システム)を修理しています。 このBlogは前回(←リンク)の続きです。 前回のBlogでは、不具合は内蔵するスピーカ・ユニットのエッジ部分崩壊に原因があり、その交換用パーツを通販し、現品が届くまでに古いエッジを取り除いて修理に備えると言った内容でした。
特定のオーディオ・ジャンクを修理すると言った話です。 その関連で、ずいぶん昔に流行った「3Dオーディオ・システム」について少しだけ触れています。 既にこうした情報は失われている可能性もあります。完全に忘れ去られる前に触れておくことにしました。 前回をご覧になって、もしも暇があって興味が続くようならばこの先もご覧ください。
【エッジを当ててみる】
注文前に寸法図で確認してありますのでピッタリなはずです。異品が届かぬ限り間違いはないとは思います。
接着を始める前に現品に当ててみて確認しておきましょう。 写真のようにあつらえたように(?)ぴったりです。 要するに、こうしたスピーカは標準化が進んでいるのでしょう。 各部のパーツが規格化されて流通しているわけです。 どこかの製造ラインを流れているようなφ130mmのスピーカ用の部材を手に入れたと言うわけです。
材質はゴム系のようで成形品です。 たいへん柔軟にできています。 おそらく寸法的には元々使ってあったエッジと同一でしょう。 しかし材質は異なっているように思います。このゴム系の素材でできたエッジもそれほどの寿命はないかも知れません。 いずれ劣化するでしょう。しかし5年も使えたらもう十分でしょうね。
もう一つ、スピーカのエッジには音響的に重要な役割があります。 その柔らかさや質量のほか、厚みやロールの形状などスピーカの特性に少なからず影響を与えます。 エッジで出る音の特性が変わるわけです。 そのためスピーカ・メーカでは材質や形状を最適化してスピーカ・ユニットとして完成させている筈です。
従って海のモノとも山のモノともわからんような中華エッジを貼ったスピーカがオリジナル通りに復活できるか否かには幾許かの疑問もあるわけです。
しかし、音色云々の話はひとまず置いて、まずは異音を発するような「駄目スピーカ」からの脱却を目指したいと思います。 それと大量生産されている汎用の部品は平凡ながらも悪くない無難なものであろうと想像されます。使ってみましょう。
【ボンド・Gクリヤーで接着】
接着剤にはボンド・Gクリヤーと言うゴム系を使います。これはエッジの材質から選びました。
エッジの素材によっては接着剤に含まれる溶剤によって影響を受ける場合があります。 またスピーカ・コーンも溶剤に弱いことがあります。 このスピーカは紙コーンですからゴム系で問題ありません。
接着剤選びでもう一つ重要なことは、こうしたスピーカのように振動を伴うものへの接着では硬化後もある程度の柔軟性を保つ接着剤を使うことが必須です。 カチカチに硬化するするような接着剤を使うとどこかの部分に応力が集中し、いずれ亀裂が入って破損するでしょう。 ゴム系の接着剤はずっと柔軟性を保つので適しています。
ここでは透明なタイプを使いましたが、昔からあった淡黄色のゴム系接着剤でも構いません。 どうせ見えない部分になりますから機能が同等なら透明タイプでなくても支障ありません。 手持ちがあれば同じように活用できます。
接着に関しては前回のBlog(←リンク)にコメントを頂きました。 ゴム系接着剤をペイント薄め液で希釈して刷毛塗りすると良いとのこと。 薄め液を塗れば失敗してもやり直せるそうで、作業の安心感にも繋がりますね。
詳しくは前回Blogのコメント欄を参照ください。(VY-TNX! JA2HVW 水島OM)
【コーン紙部分は両面塗り】
コーン紙の部分は接着剤の力だけで保持されます。 従って十分な強度をもった良好な接着状態が望まれます。 写真は接着剤の塗布状態を示します。従ってエッジ部は裏側の接着面を見せるように撮影しています。
コーン紙側とエッジ側の両方の接着面にボンドを塗布します。 その上で規定の時間だけ待ち、ベトつかない程度になってからエッジとコーン紙を合わせるようにします。できるだけ最良の接着が得られるようにします。 詳細は接着剤の説明書の参照を!
コーン紙の部分はダンパーに吊られているだけなのでフリーに前後します。従ってあまり強く押し込むと破損しますのでエッジとコーン紙を接着するときは注意深く行ないます。コーン紙の裏側に指が入る部分では表裏から指で挟んで圧迫して十分な接着強度が出るようにしました。
エッジをコーン紙に貼ってしまうと自由が効かなくなります。そのためフレームとガスケットに挟んで接着する外側は方法を変えました。両面に塗って半乾きを待つといった方法は困難だからです。 フレーム側とガスケット側の両方へ、やや多めに接着剤を流し込みます。 接着する位置を確認したらあとは動かぬようしっかり固定して乾くまで待つことにしました。
だいたいこんな感じでエッジを接着します。文章で書くと難しそうに感じるかも知れませんが、意外に容易にできるので心配するような作業ではありませんでした。
【重石を載せて一晩放置】
接着剤が塗布できたらガスケットを載せて位置に問題ないか確認します。引っかかりがないかボイスコイルの動きも確認しておきます。
確認の上、問題なさそうでしたら口径よりやや大きめの鉄板などを載せ、その上から重石を掛けておきます。ガスケット部分の接着が目的です。 拙宅で重そうな物体といえば電源トランスでしたので、それを重石に使いました。写真の電源トランスは5kgほどの重さがあります。2〜3kgも掛ければ十分でしょう。
冬季なら24時間くらい置く方が良いでしょう。 いまはまだ暖かいのでだいたい一晩も置けば十分な強度の接着が期待できます。 部屋の隅の邪魔にならない場所に放置して待ちました。
☆
接着剤が良く乾くまで、ちょっと「3Dシステム」へいざないます。
【3Dシステムの交叉周波数】
そもそも3Dシステムとはどう言ったものでしょうか? 詳しいお方には釈迦に説法でしょうが、ごく簡単におさらいします。
一般にステレオ再生では左右にスピーカを置きます。 集音時に左右のマイクで集めた左右の音がレコード盤やCDに収められています。それを取り出し増幅して左右のスピーカから再び音として空間に放出することで立体的な音場が再現できます。
これはステレオ再生の基本ですが、いつでも理想通りの再生機器が得られるとは限りません。 特にスピーカは低音域まで十分に再生しようとすれば大きな口径のスピーカ・ユニットとそれに見合った容積を持った箱(スピーカ・ボックス、エンクロージャ)が必要です。 これは当然巨大化を意味しますのでオーディオ・マニアならともかく一般家庭では受け入れがたいでしょう。
人の聴感に着目すると、ごく低域の音は方向感があまりなくなることがわかっています。 そこで、左右の音の低音域だけを一つに纏めてしまい中央もしくは適当な位置に置いた低音域専用のスピーカで再生します。それでも音の立体感(ステレオ感)を阻害せず、しかも豊かな低音までの再生が可能になるわけです。
これが3Dシステムと言われるもので左右に置くスピーカは100Hz以上といった中音域以上を受け持てば良いためずいぶん小型の物で済みます。ごく低音域を受け持つスピーカはそれに特化したものを一つだけ置けば済みます。 しかもあまり方向感が生じないため、おおよそ前方にでも置けば良いのです。例えばTVのような映像機器の裏側に見えぬように置いても支障ありません。AV向きとも言えます。
このように3Dシステムは経済性と配置の自由があって有利なシステムですが使いこなしがやや難しいことから徐々に忘れられていったようです。 それと本格的なマニアには音域をフルにカバーするような大型スピーカ・システムを左右に並べる方が見ばえの点でも好まれたのでしょう。 もちろんメーカーもできたら大きなスピーカを2つ買ってもらいたいですからね。 それで'70〜'80年代のオーディオ・ブームを待たずに廃れてしまいました。(一部では根強い支持が続いたのも確かですが・・・)
左図は、3Dシステムにおいて低域のクロスオーバー周波数を幾つに採ったら良いのか、探るための実験レポートです。実験によればだいたい150Hz以下が無難で、もし100Hz以下ならステレオ再生における楽器の定位にはほとんど影響がないことを示しています。 私のシステムが70Hzに決めたのもこのような理由からです。 実際、まずまずの成績だと思っています。
【3Dシステムの構成方法】
このBlogは技術系を志向しています(?)ので、3Dシステムの構成方法をブロック図で示しておきます。
図・左はすでにスピーカ・システムが構成されているところへ3Dシステムを追加する方法です。 左右のスピーカの手前にL-Cを使った分波器(フィルタ)を置きます。 ごく低域のエネルギーを消費するためのダミー抵抗が設けられているのが興味深いですね。(吸収用のダミー抵抗がないと反射が起こります)
分波用のフィルタはL-RとC-Rの組み合わせフィルタですから-6dB/octになるはずですが、実際にはかなりQが低いため試聴の上でカット&トライを要するでしょう。スピーカのインピーダンスも純抵抗ではなく周波数とともに大きく変化します。従って使ってあるスピーカ次第なので試聴を繰り返しチューニングを要するかも知れません。
左右を合成して得られた信号から低域濾波器(LPF)で低音域を取り出し、別途設けたパワー・アンプで増幅してウーファ(低音用スピーカ)を鳴らします。
図・右は本格的な(理想的な)構成方法です。 プリ・アンプの出力といった信号レベルが小さい場所で分波を行ないます。 左右のオーディオ信号は干渉しないよう混合され、その後で低域濾波器(LPF)でウーファ用チャネルの信号として出力されます。
そのあとは3台のパワー・アンプで増幅したのちそれぞれスピーカを駆動します。もちろん中・高音域を受け持つ左右のスピーカは小型のものでも十分ですし、一般に中・高音域を担当するアンプは数W〜10Wと言った小パワーで済むはずです。ただし低音域は別でゆとりを持った十分なパワーが出せるパワー・アンプが欲しいでしょう。(電気音響工学による)
【3D用簡易型チャネル・デバイダ】
トランジスタやOP-Amp.を使ったチャネル・デバイダはよく見かけます。 ここでは真空管を使ったシンプルな回路例を紹介しておきます。 プリ・アンプとパワー・アンプの間に入れて使います。
双三極管を2本だけ使った簡易型です。 従って性能はほどほどだと思いますが、左右のスピーカがあまり低音域まで伸びていなければ十分使い物になるでしょう。10cmくらいのフルレンジ・スピーカを使ったシステムには良さそうです。 簡単な割に良い成績が得られそうに思います。
真空管はできればμ(ミュー)が大きく、内部抵抗:rpが小さな12AT7が良いです。6AQ8も同様に適しています。 初めから管球式パワー・アンプに組み込んでしまい低音域の出力のみ取り出せるようにしておくのも面白いと思います。
【本格的な-18dB/oct型3D用デバイダ】
上記よりも本格的な3D用チャネル・デバイダです。クロスオーバー周波数は≒70Hzで、傾斜は-18dB/octの設計です。 真空管を使った本格的な3D用分波器はあまり見掛けないので設計してみました。
電源は200Vで30mAも得られれば十分です。HUMを防ぐためには十分な平滑が必要です。ごく低域を再生しますのでハム音はもろにわかりますので。hi なお、12AT7が向いていますがHK耐圧の関係もあって、その場合B+は150Vにとどめるべきです。
確認のため要素実験を行なって最終的な部品定数を決定したいところです。OP-Amp.(ボルテージ・フォロワ)を使えば計算通りになるのですが、カーソド・フォロワではそうも行きません。ゲインは厳密には1倍ではないし、出力インピーダンスも結構大きいからです。部品定数で交叉特性を加減します。 いまのところ管球式の3D用デバイダには手が回りません。とりあえず回路設計した段階でストップです。
カソード・フォロワの性能から12AT7が適していて、12AU7でも可能ですが遮断特性が変わるでしょう。 12AX7は内部抵抗がだいぶ高いのが気になりますが、まずまずかもしれません。あれば差し換えて試せます。 クロスオーバ特性の調整は*1の付いたパーツで行ないます。
このままで概ね良い筈ですが参考にされるのでしたら各部ごとに製作・実験しながら完成されますようお薦めします。
0.022μFを多用する設計です。精度を要するので高精度品を求めるか選別して使います。 ポリカーボネート・フィルム型などフィルム系のコンデンサを使います。マイラ・フィルム型でも大丈夫です、各抵抗器は金属皮膜抵抗器(誤差±1%)にします。
サブ・ウーファ修理と3Dシステムの話が、なんだか双三極管でチャネル・デバイダを作る話になってしまいました。(笑)
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【接着完了・ユニットを戻します】
一晩待って接着が安定したのでエンクロージャに戻しましょう。
いきなり箱に付けてしまってから問題があると厄介なので、スピーカ単体(裸の状態)でテストしました。 テストには別に用意したPAF-303という小型オーディオ・アンプと418A型・低周波発振器を使いました。
周波数をスイープ(高い方から低い方へゆっくり変えて行く)しながら、コーン紙の動きを確認します。パワー・アンプから、やや大きめの出力を与えます。コーンを観察すると共に、どこかにボイスコイルが当たったり擦れて異音が出ていないか耳と目を使って確認しておきました。
最初、接着時の偏位が残ったようで、一瞬ですが異音が出て驚きました。 すぐ安定してきたのでしばらくエージングを行なって組み込み前の確認は無事に終了です。 スピーカ・ユニット単体では音響的な負荷が掛かっていないのでエッジ部に負担なのと、連続的な正弦波はボイスコイルを焼く恐れがあるのでほどほどにしておきます。(それにうるさいです)
各スピーカ・ユニットは四隅のネジを均等に締めて固定します。 このスピーカ・ユニットはフレームが弱い感じがするため適度の締め付けでやめておかないと変形しそう。 締め付け不足だとビビるので頃合いが難しいのですが、まあ適当に加減しながら締めておけば大丈夫でしょう。 バカちからでやるとフレームが変形しちゃいます。w
各ユニットを取り付けたら、配線を繋ぎます。スピーカ・ユニットには極性があるので注意します。 スピーカ・ユニットの端子に赤いマークのある方が+(プラス)で、ここでは黄色の配線(アンプの出力側)を接続します。黒色の配線(アンプ出力のGND側)をもう一方のマイナス側の端子に配線して終了です。
JISによるとプラス端子に+の電圧を与えるとコーン紙が前方に飛び出るよう極性が決めてあるそうです。 間違えると音が打ち消されたり定位がおかしくなるので要注意です。
【現用のBGM用オーディオ・システム】
写真・右がメイン・スピーカ:YAMAHA NS-05です。 これは以前のBlog(←リンク)でドーム型トゥイータを交換したものです。詳しくはリンク先で。
規格によれば下限は60Hzですが、実際には100Hzあたりを境に低域に向かってダラ下りです。 このあたりがサブ・ウーファで補いたかった部分です。
左側にAVアンプ:Pioneer VSA-55(下段)が写っています。 iTunesのようなデジタル音源はUSB-Audio用D/Aコンバータでアンプに入力しています。 HDD-BDレコーダの出力はHDMIなのでAudio信号を取り出す市販ユニットを使います。 最近のAVアンプならUSBやHDMIの直接入力ができますが、旧式のVSA-55ではアナログへの変換が必要なのです。 ワイヤレス・リモコンで操作できる便利さからAVアンプにすっかり頼ってます(笑)
VSA-55はDOLBYプロロジック・サラウンドなどの機能もありますがOFFして2chのプリ・メインアンプとしています。サラウンド機能もソースによっては効果的です。
参考:中央は高千穂神社(宮崎)の御幣。
【AVアンプ:VSA-55と接続】
3D用の分波器がサブ・ウーファ:SW-P100に内蔵されています。一般的にはメインのスピーカ・システムへの配線を介して接続します。
ここではAVアンプにサブ・ウーファ用の出力があるのでそれを使ってみました。 写真で上の方にあるSub-Woofer OutとあるRCA端子(蓋がしてある)に接続して信号を引き出します。この出力は既に左右のチャネルが混合されたものです。
SW-P100のローレベル入力には左右の2つがありますが、サブ・ウーファ用出力はどちらへ加えても同じでした。内部で左右が混合されているのでしょう。
調べたところ他社のサブ・ウーファでもほとんど同じようで、既存のシステムに容易に追加できるよう考えられているようです。 従って、3D用のチャネル・デバイダを要するのは、すべて自作で3Dシステムを構築したような場合に限られるように思います。
これからサブ・ウーファを検討されるなら、あまり心配なくほとんどのシステムに追加できそうです。 いくらかオーディオの知識があれば、低音域まで良く伸びたHi-Fi音響を満喫できるのではないでしょうか。
【予定の場所に設置して試聴】
配線チェックしたあと裏蓋を仮止めして動作テストしました。 サブ・ウーファだけあって20Hzと言ったごく低域までそれなりの音圧が得られます。 「聞こえる」というより「感じる」と言った方が適切でしょうか。
大丈夫そうなので完全に裏蓋を閉め発振器を使ったスイープ・テストをしました。 周波数を変えつつ大音量で出力すると部屋のあちこちで「共鳴現象」がみられます。 特に床へ直置きすると音が振動として伝わってあらぬ場所でビビります。
そのため、発泡ウレタン樹脂(写真で白いもの)の上に載せて使うのが良さそうでした。 SW-P100にはもともとクッションが付属していたようですからそれを介した置き方が良いのでしょう。 暫くエージングして修理は完了としました。
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様々な音楽や映像を再生してサブ・ウーファの効果を確かめてみました。 同時に、最適なレベルになるよう調整しました。 効かせ過ぎでドロドロした音になっても困るので控えめが良いです。この辺りの加減は微妙です。 ある程度わかってやらないと難しく感じるのでそれが廃れた理由の一つなのかも知れません。 たぶん効かせ過ぎて不自然にしてしまったのでしょう。
実際に音楽や音源によって大きな違いがあってソース次第という結論にもなりそうですが、サブ・ウーファは自身が思ったよりも控えめに効かせる方が音楽再生には適するようです。 それでもOFFすると、何というか・・・無味乾燥になって何か物足りなさを感じます。 SW-P100は小径のスピーカ・ユニットゆえか過渡特性が良くて歯切れの良い軽快な低音です。 TEACはこの形式のサブ・ウーファはやめたようですが、悪くない設計だと感じました。
BGMのみならず音楽番組や映画の視聴には欠かせません。 20〜70Hzといったごく限られた音域をカバーするに過ぎません。 しかし音場再現への影響はずいぶん大きいようです。考えてみると20〜70Hzは帯域幅では50Hzに過ぎませんが、オクターブで言えば2オクターブ(2音階分)近くあって影響は大なのでしょう。 ウッドベースやピアノの低音域がカバーできるようになりましたからねえ・・・
ごく低域用のスピーカ・ユニットにも「音色の違い」というものはある筈です。しかし修理品に不満は感じませんでした。 エッジへの制振剤(ビスコロイド等)の塗布はフルレンジ・スピーカ・ユニットなら検討すべきです。中音域でのエッジ部の逆振動の抑制が目的です。このユニットはウーファ専門ですから必要ないです。むしろエッジが柔軟なのでロングストロークが活きるように思います。
正体のわからない中華スピーカ・エッジを使った修理ですがなかなか旨く行ったようです。コスパは抜群です。 そして私のBGMシステムにこのサブ・ウーファの導入はかなり効果的だったと言うレポートで締めくくりとしましょう。
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前々から感じていた「低音不足」を何とかしたいと思ってリサイクル・ショップのジャンクなサブ・ウーファに手を出しました。
総額¥2,000ーくらいでかなり満足できる「低音」が手に入ったことになります。 もちろん厄介な作業代や技術料はタダとしてですけれど。(爆)
オーディオの遊びとしてもなかなか楽しかったです。 配置してみてサイズ的にもとりあえず許容できる範囲なので良かったです。 進行中の真空管を使ったオーディオでもこのサブ・ウーファは活かせるでしょう。
中・高音域の再生だけならEL-34三結シングル・アンプでも十分すぎるくらいです。 あるいはEL-84や6V6クラスでも十分かもしれません。 OPTも比較的小型のもので間に合うでしょう。 シングル・アンプは低音域が厳しいのですが、中域から上の高い方は良好です。 静かに楽しむBGM専門ならより小型のパワー管活用にも向いているはず。
サブ・ウーファも管球アンプで・・・となるとちょっと大掛かりですが、EL-34(三結)ppくらいで如何でしょうか。
低域20Hzあたりまで低歪みで十分なハイパワーが得られる「良質なPP用アウトプット・トランス」が欲しくなります。3Dシステムには一つあればいいんですけど・・・どこかに余ってませんか? 将来対応のために気長に待っています。(笑)
ラストに古いオーディオ誌から一節(一説?)
『+1ウーファー(3D)方式ほど、現在使っているステレオ装置に加えて、変わり映えのする、効果ある広帯域再生方式は少ないと思う』
さて、次回は何にしましょうか? また球でしょかね? お楽しみに。
ではまた。 de JA9TTT/1
(おわり)nm
6 件のコメント:
加藤さんこんばんは。
拝見するとエッジの張り替えは作業的には簡単そうですが、古いエッジやガスケットを剥がしたり、コイルが中心に来るように接着したりなど気を遣う箇所は多そうですね。
わが家のAVアンプも古くてHDMIやUSB接続は出来ないのでゲーム機やBDレコーダーなどはすべてTVにHDMIで接続して、TVとAVアンプは光ファイバーで接続しTV経由で再生しています。
プリアンプ、デバイダー、メインアンプ、サブウーファー用アンプをすべて真空管で作成すると大がかりなシステムになりそうですが、良い音が出そうです^^
JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、こんばんは。 10月半ばも過ぎたのに暑かったです。w
さっそくのコメントありがとうございます。
> 気を遣う箇所は多そうですね。
難しいと言うよりも「面倒臭い」作業が多いです。 コイルのセンタリングはダンパーがしっかりしてれば自動的に決まる感じでしたね。
> TVとAVアンプは光ファイバーで接続しTV経由で・・・
TVやAVアンプが新しいと光ファイバで接続できるので便利ですね。 拙宅のAVアンプは1990年代の製品でアナログオンリーなんです。hi hi
> すべて真空管で作成すると大がかりなシステムに・・・
作り方次第のようにも思いますが、マルチ・チャネル形式+3Dだと球アンプの台数が多くなってすっごく大掛かりになりますね。
BGM程度と割り切れば小型アンプで良いので実現が不可能と言う程でもないのですが、シャック部屋にもう置き場所がないんです。w
球アンプ用に別系統で10cmフルレンジのSPを用意しましたが・・。それ鳴らすのさえ精一杯かも知れないですよ。w
加藤さん 成功おめでとうございます。使えないと思ったものが蘇るのは嬉しいですね。きっと加藤さんの丁寧な説明でチャレンジされる方が増えると思います。
JA2HVW 水島さん、こんばんは。 満月は見えましたか?
いつもコメントありがとうございます。
> 成功おめでとうございます。
お祝いありがとうございます。 ネットや皆さんの情報に助けられて旨く行きました。
> チャレンジされる方が増えると思います。
そうなったらいいですね。 新しい物が売れないと経済的な貢献はないんですけれども・・・(笑)
加藤様 おはようございます。
エッジ交換作業完了おめでとうございます。自分も1組エッジがボロボロのやつが、レストア待っているのですが。頑張るかなぁ。
9R59DSとか送受信機の全面パネルやケースの傷のタッチアップに普通の塗料を使うと、量が多すぎるので、プラモデル用のレベル、タミヤ、グンゼのアクリル系を調色して使用しています。これが結構便利で、ドイツ軍用機の迷彩色が9R59Dのパネル色に近いなんてシュールですよね。話がずれましたが、プラカラー用の薄め液が、昔のシンナに近いかもしれません。結構どくどくしい匂いです。
これで、エッジ修理の接着剤を希釈できないかなぁ。と考えています。こんど、ゴム系接着剤を解いてみようと思います。大人の実験ですね。
JA9MCH 和田さん、おはようございます。 今朝は青空の北関東です。
いつもコメント有難うございます。
> レストア待っているのですが。頑張るかなぁ。
放っておいても自然に直るわけじゃないので、材料を集めて修理を始めてはいかが? 案外簡単に復活できるかも。 今時のスピーカは高額ですよ。
> プラモデル用の・・・して使用しています。
プラモ用の塗料は色数が多いので便利ですね。 私もTS-510のパネル面の補修に「日本海軍機色」をそのまま使ったことがあります。米陸軍色は明るすぎて不適当でした。hi 調色のウデがあれば色々なRigに使えるんですねえ! 勉強になりました。
> 昔のシンナに近いかもしれません。
すごく揮発しやすかったと思いますが・・・使えそうですねえ。 吸い過ぎに注意して、大人の実験楽しんでください・笑
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