【回路テスト:SA612Aを455kHzで使ってみる】
【SA612Aとは】
SA612Aは二重平衡型ミキサあるいは二重平衡型モジュレータ(DBM)のICです。使われる(回路の)場所によって呼び名はミキサ、あるいはモジュレータと変わりますが部品としては同じものです。 SA612Aはかつて存在した米Signetics社が開発したNE602が原型でその改良型にあたります。
ユニークなICを開発することで有名であったSignetics社は暫く米Corning社(世界最大のガラスメーカ)の子会社でした。 その時代に登場したIC TimerのNE555Vや高性能なAudio OP-AmpであるNE5532は数多くのセカンドソースが登場し今でもアナログ界のスタンダードデバイスです。
そのSignetics社は1975年に蘭Philips社に買収されます。 さらに2006年にはPhilips社も半導体部門の一部を投資会社に売却しました。 そうして誕生したのが現存するNXP Semiconductors社でSigneticsの直系と言えるでしょう。SA612Aは現在も同社からの供給が続いています。
Philips社の傘下になって暫くはそのままでしたが、NE602、NE612は同社の型番付与規則に従いSA602およびSA612へと型番変更されます。しかし中身の変更はありませんでした。 従って古い雑誌記事などで見かけるNE602やNE612で設計された回路はそのままSA602とSA612で置き換えできます。 さらにNE602で設計された古い回路のほとんどは事実上の上位互換品であるSA612Aで代替できるはずです。 SA612AはSA612の改良型ですが、これら(NE602を含め)はピン接続をはじめ、性能・機能にほとんど違いはありません。(参考:NEとSAは動作保証温度範囲で使い分けていたようです。SAが広い)
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写真のSA612ANはまだPhilips社だったころ購入したものです。 型番末尾のNは8ピンのDIP型を示す記号です。現在は8pin DIP型(ピンピッチ2.54mm)の生産は終了しており、NXP社によって面実装型(SA612AD)のみ生産が継続しています。 さらに互換品(セカンドソース)なのかも知れませんが、現在は中華通販で8pin DIP型も安価に出回っていてだいぶお手軽になっています。(5個で3ドル程度)
SA612A(NE602などを含む)は、過去に評価したことがあります。 外付け部品が少なく低消費電力で使い易いIC-DBMです。 ただし、あまり大きな信号が扱えず歪み易いと言う欠点があるため積極的に使うことはありませんでした。 今でもこの状況に違いはないでしょう。
しかし、近頃は他のIC-DBMが次々に廃止され姿を消しています。 価格もこなれてきたSA612Aをうまく活用すべき時が来たようです。 今回は455kHzでSSB/CW検波器に使う想定で評価します。 これは自身のニーズがあったことと、この周波数でSA612A(NE602等を含む)を使う例をあまり見ないためでもあります。 自身で評価して使う感触をつかんでおきます。 他の周波数でも概ね類似の性能が得られるはずですが、このBlogの情報は参考程度に留めて実際にテストしてから使うと間違いがありません。
【SA612Aの内部ブロック図】
SA612A(NE602、NE612、SA602、SA612も)はトランジスタの差動対(さどうつい:差動形式に接続された「つい」のトランジスタ)を三組使った乗算回路(じょうざんかいろ:マルチプライヤ)を中心とするICです。 二重平衡型ミキサ、二重平衡型モジュレータなどが主用途で何れにしてもDBMと略されます。
特徴的なのは必要なバイアス回路を全て内蔵したことにあります。回路的な工夫でバイパス・コンデンサも最低限で済むよう考えられているようです。従って外付け部品は非常に少なく済みます。 もちろん、電源ピン(8番ピン)のバイパスは入念に行なう必要があります。
また、発振回路を内蔵するので受信機の周波数変換回路(コンバータ回路)がこれ一つで作れるのもメリットでしょう。 発振回路はVHF帯でも動作するためFMラジオや種々のワイヤレス機器にも適しています。 発振回路の部分は外部から局発を注入する際にはバッファ・アンプとして機能します。
電源安定化回路も内蔵するため扱いが容易です。 一般にICは消費電流を小さく設計すると高周波特性は悪くなるものです。 しかしSA612Aは3mA以下という低消費電流でもVHF帯まで十分に使えます。 ローノイズでゲインも高めの設計なので省部品な無線機器の構成が可能になります。 ただしその副作用で小さめの信号入力でも入力オーバーになって歪みが発生してしまいます。
そのため、SA612Aをミキサに使うとあまり高性能な受信機にはなりません。使い方に少し工夫が必要でしょう。 例えばスーパーヘテロダイン型受信機の「SSB/CW検波回路部」なら心配ないでしょう。この部分はAGCによって加わる信号の大きさが管理されているからです。 差動出力になっているのでうまく設計すれば2倍の信号が得られます。 差動出力をうまく活かすと2次歪みに対しても有利です。
# ピン接続は8pinのDIP型と表面実装型ともに図の通りです。 (図は上面図です)
【SA612Aの中心部・等価回路】
主要回路は有名な「ギルバートセル型」のDBMになっています。 下側の差動対(Pin1とPin2)に信号を加えて使うのが基本です。 受信機のミキサではアンテナからの信号が入ります。検波器なら復調対象の信号ということになります。
平衡変調器(バラモジ)に使うこともできます。Pin1またはPin2に音声信号を加えます。 差動入力になっていますが片側への入力でも大丈夫です。 そのときは信号を加えない側は扱う周波数に応じた十分なバイパスをしておきます。 両入力へ変調信号を加えたいときは一方へは位相反転したものを加えます。両入力に同相で加えては変調は掛かりません。 DBMとしての平衡度は良好ですがバラモジの場合はさらにキャリヤバランスを調整したくなるかも知れません。 その場合はいずれかの入力ピンに外部からDCバイアスを少しだけ与えて加減する方法で可能なはず。(今回は未確認)
発振回路はコルピッツ等価のLC発振器が構成できるよう考えられています。 もちろん水晶発振も可能です。オーバートーン発振させるには基本波周波数をバイパスするようなインダクタをエミッタとGND間に挿入します。詳しくはメーカのアプリケーションノートに情報があります。
# 実験目的の一つは455kHzでうまく水晶発振させるための部品定数を求めることにあります。 周波数が低い、具体的には数100kHzの水晶発振子はHF帯の水晶発振子と「水晶定数」の違いが大きいため、確実・安定に発振させるためには回路定数の選び方に注意したいところです。
【SA612Aを455kHzでテスト】
写真は455kHzでSSB/CW検波回路の特性を調べている様子です。 まずはじめに455kHzと周波数が低いことから、発振回路の帰還容量:C1とC2(次項の回路参照)はかなり大きな容量が必要であろうと予想して実験を始めました。 うまく(確実に)発振できる条件を探るのが目的です。
過去に実験したセラミック発振子の条件などを参考に始めましたが、それではまったく発振してくれません。 使った水晶発振子はだいぶ古いため、それが問題なのかと思いましたがそうではありませんでした。 1MHz以下の水晶発振子は内部の損失抵抗が周波数に反比例して大きくなる傾向があります。 数MHzの発振子なら数10Ωから大きくても数100Ω程度ですが、455kHzにもなると数kΩ以上の値を示します。 そのため、損失抵抗を考慮して部品定数を選ぶ必要がありました。
# 安定な発振が得られれば検波回路としての動作は確実です。 SA612Aは周波数特性が良いことから、HF帯でも数100kHzのMF帯でも同等の性能です。
【SA612Aを使ったSSB/CW検波器・回路図】
テスト回路を示します。 オーソドックスな回路になっています。 肝心の発振回路の部品定数ですが、C1=220pF、C2=470pFくらいが適当なようです。 それ以上大きな容量では発振が起動しないことがありました。
発振波形を観測すると正帰還量はやや過剰な印象もあります。しかし正弦波に近づけようとすると確実な発振が維持できなくなります。455kHzで使うには現状のような部品定数が適当なようです。
確実な発振が可能な状態で検波特性を測定してみました。 ミキサー回路に使った場合の入出力特性ならデータシートに載っています。 しかし検波器としてのグラフはないので実測してみようと言う訳です。後ほどその結果がありますので興味があれば参考にしてください。 検波回路として約17dB(≒7.54倍)のゲインがあることがわかります。 これはミキサー回路として使った際の変換ゲインに同じでした。 回路の動作が同じなので当然と言えますが自身で確認しておいくと安心感があります。 この種の回路としてはかなり大きめのゲインを持っています。 回路設計の際には注目しておくべきでしょう。
回路図は455kHzの例ですが、水晶発振子を交換し帰還容量:C1とC2を適切に選べば他の周波数への変更は容易です。 数MHzのHF帯でしたらC1=C2=100pFあたりから実験を始めます。 発振周波数の微調整は水晶発振子に直列 or 並列に入れた小容量のコンデンサで可能です。 なお、455kHz帯では小容量の付加ではさして周波数調整できないので図のような無調整式になっています。
精密な測定では、453.50432kHzで発振しています。 約4.32Hzほど高いのですがSSB(USB)の復調に支障はありません。 SA612Aを455kHz帯のSSB/CW検波回路に使うなら水晶発振子を切り替える形式にします。 HF帯のようにVXOで周波数を動かす・・・といった手は使えないので必要な水晶発振子を揃えることになるでしょう。 あるいは以前のBlogのようにPLL(←リンク)を使って必要な周波数を得るといった方法になります。もちろん、チャネル式のDDS発振器(←リンク)でも構いません。
【復調波形:@-20dBm Input】
入力に-20dBm(50Ω系)を与えた時の出力波形です。 水晶発振の周波数:453.50432kHzのちょうど1kHz上の454.50432kHzを入力しています。
ピン1への入力信号を電圧で言えば22.4mV(rms)ということになります。 その状態で169mV(rms)の出力が得られます。写真のように管面から読むと約480mVppとなります。
周波数差が1kHzですから、復調信号として写真のようなちょうど1kHzの正弦波が得られます。 SA612Aへの入力はこのあたりまでならまずまず綺麗な復調が行なえます。 入力はpp値でいうと63mVくらいです。 大きくてもこの倍くらいまでに抑えたほうが良い音の復調ができます。
スーパ形式の受信機回路でSSB/CW検波器に使うのなら、SA612Aを使った検波器の入力は大きくても100mVppまでに抑えるような設計で行きたいと思います。 他のDBM-IC(例えばSN76514N、SN16913P、TA7310Pなど)と比べると半分から1/3の入力で使うことになります。 入力を減らした分だけ出力も小さくなりますが、SA612Aのゲインは大きめなので案外大きな出力電圧が得られます。
【SA612Aの検波器:入出力特性】
繰り返しになりますが、水晶発振が453.50432kHz、入力信号の周波数が454.50432kHzの条件で測定した入出力特性です。
だいたい-20dBmあたりまでがリニアな範囲です。0dBmではかなり直線から外れてしまいます。 上にも書きましたが「おおよそ-20dBmまで」で使うと考えればまずまずの音でSSBの復調ができるでしょう。
グラフを見ると入力信号が-60dBm以下のところで直線から外れてきます。これは測定環境の問題です。 ここは復調された信号が1mV(rms)以下とずいぶん小さなところです。 そのため測定の配線にハムなど外来ノイズの誘導があってS/Nが悪くなっているのです。 受信機に組み込む際はノイズの誘導などがないよう良くシールドします。
SA612Aから発生するノイズ(変換ノイズ)もありますが数10μV以下のようです。 チップそのもののS/Nは悪くありませんからノイジーと感じることはありません。 もちろん、必要以上に周波数特性を伸ばすのは得策ではなく、適当なカットオフ周波数のLPFを入れるとS/Nの良い受信ができます。 また入力が過剰だとノイズフロアが高くなってノイジーに感じることもあります。ピーク値を考え、絞り気味の入力で使うとS/Nの点でも有効です。
【三次歪み・インターセプト】
これはメーカー資料の転載です。 ミキサー回路に使った時の3次IMD特性を示しています。 図によると入力側で見たインターセプトポイント(IIP3)は-12dBmくらいです。
インターセプトポイントについては既に周知でしょうから詳しいことは省きますが、もちろん-12dBmの入力まで使えるという意味ではありません。 グラフから3次IMDの立ち上がり方を見ると、少々のひずみを許容するとしても-30dBmがやっとと言ったところでしょうか? 3次のIMDは-40dBが辛うじてですから・・・。 「-20dBmまで」と言う前言は撤回して、3次のIMDが見え始める手前の-40dBm以下で使いたい気もしますね。(わずか2.24mVですか・溜息)
SA612Aの欠点というよりも、高感度寄りに設計されたDBMと考えて、それにマッチした使い方をすれば性能を十分に発揮させることができるわけです。
# あらためてSA612A系のDBMはあまり大きな入力信号は扱えないことに留意しておく必要があるようです。(まあ、これは以前からわかっていた通りなのですが、数値で示された訳です・笑)
【発振部・発振波形を観測】
写真はPin6において水晶発振の発振波形を観測している様子です。 波形を観測しながら適切な発振条件を探りました。
453.5kHzの水晶発振子はHC-6/U型です。 ずいぶん大きく感じますがこれでも昔はコンパクトな発振子と思ったものでした。 ピンが太いのでブレッドボードには刺さりませんからHC-6/U用水晶ソケットを介して使います。
この水晶発振子ですが、実験に際しあまりにも古くて汚かったため「写真うつり」を気にしました。 研磨剤のピカールで磨いたところピカピカになりました。 見かけは光ってますが、中身は50年モノですからアクティビティが低下しているかも知れません。(笑)
# 気になったのでもう少し新しい物と比較したら活きの良さにさしたる違いは見られませんでした。
参考:近ごろ455kHz帯では水晶発振子ではなく、セラミック発振子(セラロック®️)の方がポピュラーになっています。 同じような発振子ですが、セラミック発振子の等価的な内部定数は水晶発振子とだいぶ違います。 したがって帰還容量:C1とC2は修正が必要です。 セラミック発振子として、CSB455E(村田製作所)を使ったテストでは、C1=C2=470pFとするのが適当でした。 また、発振周波数の調整用としてセラミック発振子のGND側に100pFのトリマ・コンデンサと33pFを並列にしたものを追加します。これで455kHz±700Hzくらいの周波数調整ができます。 中国製セラミック発振子、CRB455Eも同じように使えます。
【453.5kHzの発振波形】
453.5kHzの発振波形です。 見た通り、下側が潰れて歪んだ波形になっています。
水晶発振の高調波が受信のビート妨害になる可能性があります。 できるだけ正弦波が好ましいのですが、帰還回路の定数を変えて正弦波に近づけようとすると確実な発振が難しくなってしまいます。 この程度の発振波形でもあまり実害はないようなのでこれで済ませることにしました。
発振レベルは1.6Vppくらいあれば良いようです。 SA612Aで発振させず外部から与える際も1.5Vpp前後を目処にしておきます。(注:ピン6のBase端子で見たとき) 小さ過ぎると変換ゲインが低下します。あまり大きくするとスプリアス特性の劣化が考えられます。
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SA612Aを455kHz帯のSSB/CW検波器に使ったときの特性に興味があったので実測してみました。 あえて自身で評価するまでもなく、メーカーのデータシートにあるミキサー回路の特性を参照しても良かったようです。 しかしいちど自分で調べておけば安心感は違います。 使う上での感触を掴むことも出来ました。
SA612Aは消費電力が少なく、周囲の部品も少なくて済みとても使い易いのですが、入力信号は抑え気味で使うべきです。 こうしたことは私自身としては再確認のようになってしまいましたが、このBlogにはSA612Aを扱った情報が何もなかったので経過を含めて紹介してみました。 既に使いこなしている人にはどうでも良い話だったのかも知れませんね。hi
SA612Aは安くないチップだったのでそれほどたくさん引き出しには入っていないかも知れません。 しかし、ちかごろは中華製(?)の登場で価格もこなれて来たようです。 温存せず積極活用する時期が来たように感じます。 通信型受信機への活用はもちろんですが、家庭用短波ラジオや昔風の高1中2に付加するSSB/CW検波器としても重宝なIC-DBMです。 入力信号が過大にならぬよう注意すればなかなか良い音がします。機会を見つけてぜひお試しを。 ではまた。 de JA9TTT/1
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リンク集:このBlogにはIC-DBMを扱った以下の記事があります。
(1)MC1496P・・・IC-DBMの元祖のようなチップです。
(2)TA7310P・・・CB無線機のPLL回路用IC-DBMですが汎用に使えます。
(3)TA7358P/AP・・FMラジオのフロントエンド用IC-DBMです。
(4)K174ΠC1・・・旧ソ連製のIC-DBMで独製S042Pのセカンドソース。
(5)S042P・・・・独Siemens社が開発したヨーロッパ系IC-DBMです。
(6)μPA101G・・・新世代のIC-DBMで1GHz帯までカバーします。
(7)MC-1443・・・搬送多重電話装置の周波数変換用に作られたIC-DBMです。
(8)MC-1451・・・搬送多重電話装置の音声復調用に作られたIC-DBMです。
(9)SN16913P・・・ 外付け部品が少ないIC-DBM。CB無線機用がルーツ。
そのほかに、個別半導体を使ったDBM/SBMの記事があります。
(1)Di-DBM・・・オーソドックスだが確実性の高い4ダイオード型のDBM。
(2)トランジスタ式SBM・・・バイポーラ・トランジスタを使ったSBM研究。
(3)FET式SBM・・・FET;電界効果トランジスタを使ったSBM研究。
(4)高IP Di-DBM・・・4ダイオードを使ったハイレベルDBMの検討。
・・・・など。 ほかにも記事中でDBM/SBMに触れた箇所は多数あります。
(おわり)fm
12 件のコメント:
加藤さん、
師走ですね、本日は暖かく、過ごしやすいです。
さて、定番のICですが確かページャー、ペケベル用
に開発されものと聞いています。SMDのせよまだ
生産されているのは朗報ですね。WのハムはこのIC
をこよなく愛しているようで、大概の回路に使われて
います。IMDの弱点は知られていますが、消費電力
が類似のICに比べて1/10なのはQRP機器に打って付け
です。自作の基幹部品として末長く使われたいと
思います。
JR1QJO 矢部さん、こんにちは。 北関東は晴天ですが強風になって来ました。 ちょっと風は冷たいですが、陽だまりはポカポカです。
早速のコメントありがとうございます。
> 確かページャー、ペケベル用に開発されものと聞いています。
そのようですね。 コードレスフォンの子機などにも使われたようで低消費電力を重視した機器向けだそうです。ゲインが高く低消費電流なのはそのためですね。
> SMDにせよまだ生産されているのは朗報ですね。
最近のキットは面実装で作るものが多いのでDIP型がなくてもあまり支障はないのでしょう。ピン数が少ないので手付けでも何とかなりますし・・・。
> WのハムはこのICをこよなく愛しているようで・・・
これくらいしか選択肢がないのも理由だとは思いますが、ゲインが高いので回路が簡単化できるのも大きいでしょう。 無くなったら悲しむ人は多いはず。
> 自作の基幹部品として末長く使われたいと思います。
集積度の低いICなので廃止されやすいと思いますが、中華製のセカンドソースがいましばらく流通するのではないでしょうか? その後はわかりませんが・・・。
依存しすぎると無くなった時の衝撃が大きいので、代替手段も考えておきたいものです。 まあ、自身が使う分を買い貯めておくという手もありますが・・・何となく死蔵になりそうで。(笑)
TTT 加藤さん、こんばんは。
最近はCMなどでバタバタしていて、BLOG訪問できていませんでした。
色々な記事が沢山あって最新のこの記事だけまず読まさせていただきました。
612の話題であったので、興味もありましたし。
確かに、612を455KHzで使った事例は見かけたことがないですね!
内蔵OSC回路があるのがこのICの特徴ですが、455KHzでも発振させることが
できるということで参考になりました。
当局も、このICは外付け回路が少なくて、消費電流も少なく、変換ゲインもあるので
以前からよく使っていました。
内蔵OSC回路は使わず外部から注入する使い方が殆どですが。
最初はたしかDIGIKeyから入手したと思いますが、最近は中華から安く調達しています。
中華でも最近はDIP品が入手できなくなったのが残念ですが。
JA6IRK/3 岩永さん、こんばんは。 風がおさまって静かな夜になっています。 比較的暖かでしょうか。
いつもコメントありがとうございます。
> CMなどでバタバタしていて・・・
何かとお忙しいようですね。 どうぞ体調を維持されて師走を乗り切ってください。hi
> 612の話題であったので、興味もありましたし。
この話題はみなさん興味があったようですね。 今日だけでカウンタがずいぶん進みました。ちょっとビックリです。 ご覧いただきありがとうございます。hi
> 612を455KHzで使った事例は・・・
455kHzで使うケースは少ないと思うのですが、ラジオ用のICに付加するような用途も考えられるので検討しておきました。世羅多フィルタを使う際に活用したいと思っています。
> 当局も、このICは・・・ので以前からよく使っていました。
そうですよねえ。発振回路も内蔵ですし外付けが少ないのは使い易くいですから!
> 中華でも最近はDIP品が入手できなくなった・・・
探すとまだDIP品も売っているようですが、何となく信用に欠けそうな業者のように感じます。 気をつけたほうが良いかも。 面実装タイプはたくさん売られているので幾らか安心でしょうか。 まあ、中華モノは半分バクチのようなですから。hi hi
加藤さん、おはようございます。
12月の半ばというのに結構暖かい日が続いてます、温暖化の影響でしょうか?w
SA612は以前から海外のQRP機やキットに多用されていますね。
その割には当時日本での入手が難しく、かなり前の自作プラーザでの共同購入で一緒に購入させて頂いたDIPタイプがまだ結構残ってます。Hi
最近は中華製?の表面実装タイプが100個1000円ぐらいで購入してしまったので一生困らないかな(笑
やはりSN16913Pなどとちがって発振回路が入っているのが便利ですね。
性能的なことを考えるとDi-DBMの方が良いのでしょうけど、お手軽なのでついつい使ってしまいます。
JE6LVE/JP3AEL 高橋さん、おはようございます。 今朝は曇天になりました。昨日よりだいぶ寒いです。 寒暖差が大きいですが、お変わりありませんか?
いつもコメントありがとうございます。
> 海外のQRP機やキットに多用・・・
ほとんどSA612だけで受信部を構成しているキットもありますから。hi
> 共同購入で一緒に購入させて頂いたDIPタイプが・・・
私もまだ残ってますよ。そろそろ使わないといずれそのうち「死蔵品→危険ごみ」になりそうなので・・・活用の道を探りましょう。
> 表面実装タイプが100個1000円ぐらいで・・・
流石に100個はなかなか使い切れんでしょう。 ミキサとかSSB検波器が用途なので使い切るにはよほどイッパイ自作しないと。 頑張ってくださいネ。(笑)
> 発振回路が入っているのが便利ですね。
ミキサ部分とは別に考える必要がないので使い易いです。 やはり性能をねらうとSA612でなくDi-DBMやFET-SWタイプに軍配は上がりますが、何しろお手軽さでは抜群ですから・・・。
価格もこなれて当分SA612の活用が続きそうに思えます。
昔、612の出力をシングルエンドで得る際のpin選択で小さな苦労をしたことを思い出しました。今回、入力は小さめで、というコツもきれいに示していただき、know-howだったものがhow toに昇華したように思います。
それはそうと、今回は私にとってまことにタイムリーな記事でした。
と言うのは、VHF用のアンテナアナライザを贅沢にもSA612を二つも投入して作ろうとしている最中でしたので。
といいなから、ブリッジからの出力を周波数変換して出力を測る部分がなかなか想定通りにいってません。もしかしたら使用している中華DIPタイプが悪いのか… 表面実装タイプであれば秋月でも手に入るので試してみるかな、と。
また、UHFまで使えるアナログスイッチがAliで安価だったのでポチっとしてしまってます。それを用いて乗算をすることに乗り換えようか、とも(結局中華パーツですね)。
JE1HBB 瀬戸口さん、こんにちは。 師走も月半ばになってしまいましたね。 最近、1年は短いとつくづく感じます。hi
いつもコメントありがとうございます。
> know-howだったものがhow toに・・・
それほど大そうなものではことではないのですが、みなさん入力を加えすぎる傾向があるようなので・・・。 シングル・トーンでやっている範囲なら飽和領域に掛からなければトラブルにもなりにくいのですけれど。 多信号特性を考えるとそうは行きませんね。
> VHF用のアンテナアナライザを贅沢にもSA612を二つも投入・・・
FBなアンテナ・アナライザが作れそうですね。 VHF帯ならSA612も十分性能を発揮するでしょう。 最近話題の中華VNAにも使われていたように思いますが?
> もしかしたら使用している中華DIPタイプが・・・
中華DIPタイプを詳細に評価してみないとわからないのですが、VHF帯では何か差が出てくる可能性があるのかな? おそらくその可能性は低いかも知れませんけれど・・・。 原因がわかったら教えてください。
> (結局中華パーツですね)。
従来手に入りにくかったパーツが思い掛けず・・・しかも安価に手に入ることがあります。多少の危険はあるものの、もはや自作には欠かせない選択肢になりましたね。hi hi
# アンテナ・アナライザ、またぜひ拝見させてください。
NE612特集素晴らしく拝見しました。
いまだExperimenter's blogで取り上げられていなかったのが意外です。
612といえば製造ダイのフィルムマスター焼失事件で
もう手に入らなくなるのではというのが何度かありました。
http://www.dspview.com/viewtopic.php?t=166&p=353
当方の頒布しているキットもSA612多用ですが、
中華DIPがでているようならば今後も安心と思います。
ただMC1350Pがなくなってしまい、こちらは手に入りません。
JL1KRA 中島さん、こんばんは。 冷たい雨でスッキリしないお天気でしたね。 明日は暖かいとか・・・。
いつもコメント有難うございます。
> 取り上げられていなかったのが意外です。
10年以上前のHomepage形式のころ簡単に扱った事がありました。 SA612Aは大変ポピュラーなので、もう扱わなくても皆さん十分ご存知ですから・・・と思っていました。 今回のBlogのように455kHzで使う例はあまり見ないようだったので遅ればせながら特集しました。
> フィルムマスター焼失事件で・・・
そんな事件がありましたねえ! シンプルなチップですから現品を見ながらもう一回パターン設計すれば簡単に作れるはずですが、新たな費用が発生するので廃番かと心配したものです。 継続してくれて良かったですね。
> 中華DIPがでているようならば今後も安心と思います。
中華版のDIP品を手に入れた経験がないので何とも言えませんが、ダイさえ供給があればパッケージングは何とでもなるのでしょう。 あとは数がはけるのか・・・と言う話でしょうね。
> MC1350Pがなくなってしまい、こちらは手に入りません。
TV用のMC1350Pはかなり早くから製造終了していたと思います。 少し高くなると思いますが、通信機用のMC1490Pがそのまま代替品として使えます。おそらく流通在庫品でしょう。私はこちらを愛用しています。買い置きがあるので少量でしたら何とかしますよ。
ICに依存する回路は無くなると作れなくなってしまいますね。
DBMといえば昔SN76514ってのがありましたね。私は結局自分は組まずじまいで来てしまいましたが…。
最近大量に部品を整理したんですが、2SK125とか2SK241とか2SK30Aとかは、20年ぐらい下の若い人達だと使い道がわからなそうなので、まだ取ってあります。
Kenji Rikitake, JJ1BDX
2019年11月から豊中を引き払い始め、27.5年ぶりに世田谷区に戻りました。2020年2月まで引越しにはかかる予定です。
JJ1BDX 力武さん、おはようございます。 冬至の朝です。 昨晩は忘年会でした。 もうすぐ今年も終わりますね。
いつもコメントありがとうございます。
> SN76514ってのがありましたね。
一時期、MC1496に代わってよく使われましたね。 外付け部品が少なくて済んだからでしょう。SA612ほど少なくもないのですが。今でも探す人がいます。(笑)
> 20年ぐらい下の若い人達だと使い道がわからなそうなので・・・
お書きのような型番のパーツを欲しがるのはむしろご年配のお方でしょうね。(笑)
> 27.5年ぶりに世田谷区に戻りました。
まだ引越しの途上のようですが、「お帰りなさい」ですね。 長年住み慣れたところから移るのは大変だと思います。 世田谷で新年をお迎えでしょうか? どうぞ良いお年をお迎えください。
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